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明日への遺言(2007)

メディア映画
上映時間110分
製作国日本
公開情報劇場公開(アスミック・エース)
初公開年月2008/03/01
ジャンルドラマ/戦争
愛する人へ
遺したいものがある
明日への遺言 特別版 [DVD]
参考価格:¥ 4,935
価格:¥ 4,650
USED価格:¥ 900
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 Photos

【クレジット】
監督:小泉堯史
プロデュース:原正人
エグゼクティブプ
ロデューサー:
豊島雅郎
吉井伸吾
住田良能
和崎信哉
石川博
依田巽
石井晃
林尚樹
プロデューサー:永井正夫
原作:大岡昇平
『ながい旅』(新潮社刊)
脚本:小泉堯史
ロジャー・パルヴァース
撮影:上田正治
北澤弘之
美術:酒井賢
衣裳:黒澤和子
編集:阿賀英登
音楽:加古隆
主題歌:森山良子
『ねがい』
エグゼクティブス
ーパーバイザー:
角川歴彦
照明:山川英明
装飾:相田敏春
録音:紅谷愃一
助監督:酒井直人
ナレーション:竹野内豊
出演:藤田まこと岡田資
ロバート・レッサーフェザーストン主任弁護人
フレッド・マックィーンバーネット主任検察官
リチャード・ニールラップ裁判委員長
西村雅彦町田秀実
蒼井優守部和子
近衛はな小原純子
加藤隆之岡田陽
田中好子水谷愛子
富司純子岡田温子
児玉謙次
頭師佳孝
松井範雄
金内喜久夫
【解説】
 第二次大戦中、名古屋への無差別爆撃を実行したB29搭乗の米兵を略式裁判で処刑し、戦後その罪を問われB級戦犯として裁かれた東海軍司令官・岡田資中将が、部下を守り、自らの誇りを懸けて挑んだ法廷での闘いと、それを見守る家族との愛と絆を描くドラマ。原作は大岡昇平のノンフィクション『ながい旅』。監督は「雨あがる」「博士の愛した数式」の小泉堯史。主演は藤田まこと、共演に富司純子。
 1945年5月、米軍による名古屋市街への絨毯爆撃が行われ、その際撃墜されパラシュートで降下した米軍搭乗員38名が日本軍により拘束される。東海軍司令官・岡田資中将は、彼らを略式裁判によって処刑する。終戦後、岡田中将をはじめとする被告人20名は、捕虜を殺害した罪で起訴された。これに対し岡田中将は、搭乗員はジュネーブ条約の定める捕虜ではなく、無差別爆撃を行った戦争犯罪人であり、かつ、当時の状況では略式の手続きもやむを得なかったとその正当性を主張、この裁判を“法戦”と名付けて、徹底的に争う意志を貫く一方、部下の行為も含めすべての責任は司令官である自分にあると、部下を守り全責任を負う論戦を展開していくのだった。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
325 8.33
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【ユーザーコメント】
投稿者:inres9投稿日:2010-02-19 01:21:58
いい映画でした。でもこの映画を残してくれてよかった。
投稿者:きらきら投稿日:2009-12-21 08:47:59
映画館に行かなくなってからだいぶ時間がたつ。
そうするとどうしても世の中の動きからタイムラグが生じてしまう。
それでも今年はそれなりに収穫があった。

骨太の映画を撮る中国のジャ・ジャンクー、
稀に見る「ぬるさ」をコントロールできるアメリカのゴア・ヴァービンスキー、
そして日本の小泉堯史だ。

これみよがしな戦略が結果的に平々凡々な作品へと姿を変えることを、われわれは数多くみている。
そんななか愚直であることをこれだけ徹底的に推し進める作家は稀有な存在だ。
この「明日への遺言」もそのひとつ。
数多く撮られてきた戦争もののなかで、ネタの中心となる処刑の再現シーンは一切なく、またカメラが裁判所、拘置所から出ることも一切ない。さらに全編を通じて3分の1は出演しているであろう富司純子は(モノローグをべつとして)、台詞がない。
ひたすら裁判と主人公岡田の生活を描くだけである。
ピンとした緊張感、というよりは死に面してもゆるゆるとした時間の流れることの無常観が流れる作品です。

いやあ、これだけのないない尽くしのこの演出ってなかなかできないですよ。しかもまわりがぐちゃぐちゃ言いはじめるだろうし……。


小泉堯史。
年齢的にも若い監督とは言えませんが、まだまだはじけそうな感じで期待しています。

三池崇史?
黒沢清?
冗談でしょ?(笑)
投稿者:幸村和投稿日:2009-11-22 21:28:26
幻巌堂さん、黒美さんが素晴らしいコメントをされているので私の言うことはもう殆どないのですが、感じたことを少しだけ。

主人公となった岡田資さんは映画を拝見したところ、大変信仰心の篤い仏教徒のようだ。「報復ではない」としたのは、頑迷な日本男児の自尊心などから来たのではなく、恐らく自分の信仰の中に「報復」という概念はないのではないかと推察しました。あっては信仰が根底から揺らいでしまう。それは自分の拠り所を失うことでもあるからやっぱりあり得なかったのではないかな。
つねに論戦の中に日本の軍隊法規の特殊性を念頭に置きつつ、国際法に照らし合わせている論旨は私にはブレがないように感じました。

そして何より映画を観ている間、頭を渦巻いていたのは「あの戦争はなんだったんだ」ということ。主人公の岡田資という人ははこれほどの状況下で一貫した主張で、泣き言も繰り言も一切述べず、更に自分の主張を聞いてくれたと検察側にも謝辞を述べるほどの状況に対する平静さも持ち、そして何より気高くも温かい人柄であり続けた。これほどの傑物を失う戦争とはいったい何だったんだろう。明快な答えはないと思うけど、常に問い続けることが大事なのかもしれない。
そしてこの大人物を演じきった藤田まこと、セリフはないが表情、仕草から夫への深い愛情がにじみ出ていた富司純子、二人の演技は際だって素晴らしかったです。
投稿者:藤本周平。投稿日:2009-06-25 20:32:50
なかなか良かったです。1カット1カットがすごく長いので、俳優さんたちはセリフを覚えるの大変だったんだろうなぁ〜
投稿者:irony投稿日:2009-01-21 10:16:53
 戦勝国が敗戦国を裁く 何にしても勝負事は勝たないとね 勝てばすべてが許されるとは言わないが、結果を見れば火を見るよりも明らか アメリカはやはり無差別攻撃の事については敏感ですね 
投稿者:bond投稿日:2009-01-06 09:27:00
いい意味での良き軍人であったろうと思う。戦争を知らない世代には是非観て欲しい。
投稿者:Longisland投稿日:2008-08-09 21:24:27
かなり批判を受けるだろう事は覚悟して、個人的感想を述べるに…
本作品を観た限り、岡田中将の主張は詭弁にしか感じなかった。
空襲激しき中状況が混乱していたから略式軍律会議で俘虜の処刑を決めた。無差別爆撃をした搭乗員は戦犯である云々、ゆえに処刑もやむなし・・・との主張は賛否あるもしょうがないとして、もう一つの岡田中将が主張である、現場での実行者である部下に罪は無い、部下の行動は全て上官である自分の責任であるてのは?そのロジックでゆけば、上官からの命令に従い実際に日本を爆撃したB29搭乗員に責任は無く命令を下した上官に責任があり、命令を実行した部下に責任を求めるのは?。何万もの民間人が死傷した事実に対しての報復だったんじゃないか? (米国軍法では「報復」は認められてるってのに驚き)あれは「報復」だったんでしょとの裁判審査委員の助け舟を拒否、前記の主張に固執。
日本人としてそのメンタリティーはわからなくも無いが、英国駐在経験もある幹部軍人、戦犯裁判を法戦と認識し戦う意志を持った将官の行動としたはイマイチ理解できない。

まあ、そんな疑問も残るが・・・。ジュネーブ条約(ハーグ陸戦条約?)に反する非軍事施設及び非武装都市への無差別爆撃について描いた同じ敗戦国の映画「ドレスデン、運命の日」のグズグズ加減に比べれば志の高さが格段に違う。

本作は、ヘラルド及びアスミックエースで夥しい良作をプロディュース(宣伝)された偉大な映画人「原正人」氏の引退作品だとか…。氏の手がけた数々の映画、一映画ファンとして楽しませていただきました(多謝
投稿者:幻巌堂投稿日:2008-03-19 13:06:31
 物語の9割以上が軍事法廷が舞台になっているものの、単なる法廷闘争劇ではない。トップにあった軍人が自らの軍人としての責任を全うすることを通して、ここには一つの限られた状況の中で人が人としてどう生きるのかということを描く人間ドラマが成立している。
 きわめて動きの少ない舞台にもかかわらず、決してドラマは単調に陥ることはなく、被告となった岡田資中将と部下、家族、アメリカ人弁護士、裁判官、さらには検察官までとの心の触れ合いや葛藤が、実に丹念に描かれてゆく。固い文章が続く大岡昇平の原作の肝要な部分を切り取り、わかりやすく紡ぎ込んだ脚本は見事だし、細かな緊張と緩和を描き出した演出も文句のつけようがない。特に、名古屋空襲の悲惨なシーンを見せることなく、法廷尋問だけでその理不尽な攻撃を私たちの心に焼きつけたことは、特筆に価する。
 実際に映画を観るまで私は、藤田まことが岡田資を演じることにかなり不安を感じていたが、そんな思いを軽く覆す肝の据わった演技には心から拍手を送りたい。岡田中将はイギリス大使館付武官を経験し、英語に堪能だったというが、その点でも藤田の話す英語の台詞は文句なくいい。そして、僅かに台詞はモノローグだけなのだが、岡田中将の妻を演じる富司純子が体全体で見せる表情演技が素晴らしい。法廷での発言で夫が死刑を覚悟しているのだと知った時の慟哭には、思わず涙があふれてしまうほどだった。
 この作品は、1人のまっとうな軍人を通して、決して軍事裁判ではなく、戦争そのものの理不尽さや異常性を訴えることに成功した、稀有な1作だといえる。ここに描かれた岡田中将の対極には、極刑を逃れようとした数多くの無責任な軍人や官僚たち、また研究資料を米軍に提供してのうのうと生き延びた石井四郎らの軍医たちがいたことを付け加えておきたい。
投稿者:NYY投稿日:2008-03-02 09:55:48
地味だけど、なかなかでした。
法廷物としても、なかなかのデキなんじゃないかと。

岡田資が素晴らしいのは2点。
戦勝国が敗戦国を裁いた茶番裁判の中で、民間人を殺した無差別爆
撃は戦時国際法違反だという正論を主張したこと。
勝った国が正義で、負けた国は悪の扱いを受けるのが戦争であるが
、その悪の責任を一人で背負って部下達を救おうとしたこと。
淡々とした中に誇りの高い人間の姿がありました。
 
これくらいの法廷劇ならTVドラマでも出来そうなもんなんだけど

「日本が全面的に悪い」とか「戦争に関係するものは全部悪い」
みたいな思考停止して偏った内容になりがちだから、
「日本も悪かったかも知れしれねーけどさ、アメリカもかなり悪い
ぜ〜」ってことを、バランス良く描くには映画じゃなきゃダメなん
だと思いますね。
石油の輸出を禁止にして日本を真珠湾攻撃に追い込んだのはアメリ
カだしね。
 
一緒に見た人が、竹野内豊のナレーションが下手だって言ってたん
ですが…
ワタクシは、途中で入るオバチャンのナレーションがジメジメし過
ぎてたんで、竹野内の方がマシと感じました。
あと、お風呂で皆で「ふるさと」を歌う、緊張を強いられる拘置所
生活の中での安らぎを狙ったようなシーンは、狙い通りに凄く良か
った〜と感じてしまったんですが…
その際、藤田まことの下の毛がチラっと見えたのはサービスなんで
すかね?
あー、真面目な映画なのに不謹慎なことを言ってしまった…
投稿者:黒美君彦投稿日:2007-11-13 23:33:24
【ネタバレ注意】

南方戦線で闘い、俘虜経験もある原作者大岡昇平(1909〜88)は、この映画の原作『ながい旅』(1982年)についてこう記している。「戦後一般の虚脱状態の中で、判断力と気力に衰えを見せず、主張すべき点を堂々と主張したところに、私は日本人を認めたい。少なくとも、そういう日本人のほか私には興味がない」。

B級戦犯として裁かれた東海軍方面司令官岡田資(たすく・1890〜1949)の法廷での戦いを描いたこの作品は、殆どが法廷シーンで、センセーショナリズムとも過剰演出とも無縁だった。

国際法違反である無差別爆撃を行ったB29搭乗者を「捕虜」ではなく「戦犯」として処罰(斬首)したと主張する岡田中将は、処断の全責任を負い、極刑に甘んじることによって若き部下を救った。
連合国によるBC級戦犯に対する裁判は、戦勝国の論理に基づくものも多く、思わぬ罪に問われた者も少なくなかった(ただしそのことは戦犯と呼ぶべき軍人が皆無だったことを意味しない)。しかしながら一方で、国際法上禁じられていた無差別爆撃の罪を主張し続けた岡田中将の姿は、自らの妥協を許さず凛としている。日本の都市を無差別攻撃し、ヒロシマ・ナガサキに原爆を投下した米国は決して裁かれない矛盾。戦争に負けたのだから…というのは簡単だが、戦争には戦争のルールが本来あったはずだ、という岡田中将の主張が法廷で取り上げられた事実は、混乱期のこの国にあって稀有なことだった。
私利私欲に誰も彼もが走る現在のこの国の状況を見るにつけ、虚無感に襲われる一方、岡田中将のような秀れた先達がいたことを誇りに思う。

戦勝国の一方的な裁判でありながら、公正な弁護をしたフェザーストン主任弁護人(ロバート・レッサー)がまた、普遍的な「正義」の存在について希望を持たせる。米国人でありながら、母国の戦争犯罪を立証しようとする彼もまた、岡田中将同様に信念に生きた人物だったといえるだろう。殺人事件の被告の弁護人への誹謗中傷をはじめとする、現代の異常なバッシングの光景を見るにつけ、公平公正とは何か、信念とは何かを考えざるを得ない。

先述したようにこの作品はきわめて静謐であり、岡田中将が「法戦」と名づけた法廷でのやりとりが主である。だが、私は全く飽きることがなかった。戦争行為に加担せざるを得なかったBC級戦犯の無念とともに、「責任」を全うした人間の尊厳がそこに描かれていたからだ。

主演を演じた藤田まことが、穏やかだが決して自らの主張を枉げない岡田中将を見事に演じてみせた。決して万人受けする作品だとは思わないが、過去をみつめ、未来を考えるとき、この作品が示唆するものは大きいと考える。

【ソフト】
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