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ヒトラーの贋札(2007)

DIE FALSCHER
THE COUNTERFEITER

メディア映画
上映時間96分
製作国ドイツ/オーストリア
公開情報劇場公開(クロックワークス)
初公開年月2008/01/19
ジャンルドラマ/サスペンス/戦争
完璧な贋札。
それは俺たちの命を救うのか。
それとも奪うのか──
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【解説】
 第二次世界大戦中、ナチス・ドイツが英米経済の混乱を企図して大量の贋札製造を行った“ベルンハルト作戦”の裏に秘められた感動の実話を、強制的に贋札作りに従事させられたユダヤ系技術者の視点から描いた戦争サスペンス・ドラマ。実際に強制収容所で作戦に関わったユダヤ人生存者アドルフ・ブルガーの自伝『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』をベースに、フィクションを織り交ぜスリリングかつドラマティックに綴る。監督は「アナトミー」のステファン・ルツォヴィツキー。
 第二次世界大戦の最中、ナチスはイギリスの経済を混乱に陥れるため精巧な贋ポンド札の製造を計画する。この“ベルンハルト作戦”のため、ザクセンハウゼン強制収容所には、世界的贋作師サリー、印刷技師ブルガー、美校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが集められた。収容所内に設けられた秘密の工場で、ユダヤ人でありながら破格の待遇を受け、完璧な贋ポンド札作りに従事することになったサリーたち。しかし彼らは、自らの延命と引き替えに同胞を苦しめるナチスに荷担するジレンマに次第に葛藤と苦悩を深めていく。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
14110 7.86
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【ユーザーコメント】
投稿者:2時間はいい投稿日:2014-08-01 23:46:07
英語の映画では体験できないというドイツ語での映画
臨場感あふれる演出
監督達のコメントはネット検索で見つけることができるので ぜひそちらを参考に

以下はこういう発見をして 重い映画なのに数週間は結構楽しめたことを書こうと思う
作業場で流れてた音楽に集中してあっちこっち検索 
誰かさん達の美声で楽しんだり 歌詞の意味を調べたり
オーストリアの協力は音楽に違いないなんて
これは楽しいには違いないが これでゆったりできるなんて大間違いとなってしまうことになる

例えばイタリア語の最後に流れるあの曲の歌詞はあの場面では結構効果絶大
「or」はフランス語だ
本ではヴァイオリンの演奏となっている 
最終的には勝手にイタリア側のさよならソングとして理解

映画でのドイツ語の響きは わかりやすくすると少佐の説明 
ドイツ語学習者は少佐のドイツ語に耳を傾けることになるが 
共に恐怖のリスニング

原作(日本語訳)も読んだ 
とにかく詳しい内容や貴重な資料そして恐ろしい現実はここにある 映画よりも重くなってしまった
映画の主人公ソロヴィッチ(実際の人物はスモリアノフ)はこの人だけがこの道のプロで 
観客はこの彼とともにいるため安心感を得ているようだ
連合軍の攻撃は開放への足音 なんて考えてたのは観客だけであって 何度もちらつかされていたように彼らにとっては死への足音であったらしい 
音楽タイトルがあればチェック
とても世界が違う 
本の訳にはチェコ民謡*としてあるがそのページの2曲は見つからない
*チェコの旧名はチェコスロバキアでその前がオーストリア・ハンガリー帝国
映画の作業場での音楽は観客にもなにかを読み取れるように工夫されているのじゃないだろうか
心理操作みたいな

とまあ批判的な内容じゃないのが気になって 何度も考え直したというわけでもない
自分も日常生活レベルだが似た不安はある
高齢者の介護、自分の世代の高齢化
非常時にどうすると

映画では作業場で日本がどこにひっそりといるのかわからない
小道具や技術? しっくりこない どちらかというとわりとすぐにわかる作業場での曲。。。
と迷っていたら(ネット検索で)登戸研究所 を見つけた
これも本が数冊出版されているので参考に

映画だけで考えすぎてはいけない!
投稿者:Normandie投稿日:2012-05-29 11:21:11
緊迫感のあるホロコーストの人間ドラマだった。
国家の利益のために始める戦争だけど最後は誰も得をしない、毎度毎度
分かり切ってるはずなのに人間だから同じ事を繰り返すのでしょうね。
一時期マジで画家を目指していたヒトラーは美大を受験したが彼は落ちて同世代のエゴン・シーレは受かった。
みんなどこでどう間違ったのか本人のみぞ知るところか。時代の空気はこわい。
静と動の主役の二人、特にサリー役のカール・マルコヴィクスは妙な色気があって素晴らしかったです。
ガチガチのホロコーストにしたくない監督の意向か不明だがニヒルなる作品の気配とタンゴは合う!
US版だけどサントラもオススメです。
投稿者:グレコ投稿日:2012-04-15 23:40:58
佳作なんだろうけど、今一歩突き抜けない感じがしました。
若い画家との関係は良かった。
投稿者:nabeさん投稿日:2012-04-14 15:20:23
アカデミー賞受賞のスリリングな佳作である。
第二次大戦中にドイツ軍がポンドやドルの贋札を作った史実に基づき、ホロコーストの恐怖の中必死に生き延びる人々の姿を描いている。彼らのシリアスさは時間を追うごとに観客と共有化され、ドイツ人らしい風貌の男優たちの迫真の演技で実にリアルだ。
主人公の天才的な贋札作りの名人サリーを演じるK.マルコヴィクスが、そのプロフェッショナルな崇高さと人間的な苦悩を見事に演じていて実に印象的だ。
投稿者:藤本周平、投稿日:2012-03-21 23:21:37
面白かった。最初は生きるために敵に味方していた主人公だったが
贋札づくりをしている内にどんどんと変わっていく姿に感動。
ラストの全てを悟ったかのような女性とのダンスが良いね。
投稿者:TNO投稿日:2012-01-15 00:27:28
同胞を最後まで守ろうとした贋札屋(カール・マルコヴィクス)は立派。こういう主義はユダヤ人の典型なのだろう。物語にも登場する原作者アドルフ(アウグスト・ディール)は、同胞の危険も顧みない原理主義的な嫌な奴として描かれていて面白いと思った。ドイツ軍によるユダヤ人虐殺に対するユダヤ人の仕返しは映画制作の現場では延々と続いている。ヒトラーは、ここまで予想しなかったことでしょう。冒頭と最後の主人公のカジノでの散財は、贋札をいくらでも作れるからではなく、戦争が産んだ狂気。こういう終わり方は、好み。このカジノの娼婦は、チャーリー・チャップリンの孫娘(ドロレス・チャップリン)なんだね。クロックワークスさんは、邦題にヒトラーを付ければ客が来ると思っているのだろうか。原題にはないし、ヒトラーは、登場しない。勘違いしやすいのだが、ドイツ軍≠ナチスドイツで、特に1944年のヒトラー暗殺未遂事件以降は、両者はむしろ反目の関係にあったといえるだろう。ドイツ軍は、ナチスドイツから送られてくる高官に面従腹背の状況であったと思われ、本作の贋札製造責任者のフリードリヒ・ヘルツォーク(デーヴィト・シュトリーゾフ)も、ナチスドイツの方針に内心では厭々従っていたのではないかと思われる。
投稿者:kinenchyu投稿日:2010-09-27 18:25:55
ユダヤ人迫害の話はたくさんあるが、本作品は、贋札作りの作戦にフォーカスをあてて、物語が構成されている。とにかく生き延びることへの葛藤をうまく描いた作品だ。
投稿者:フラーティ投稿日:2010-07-07 17:45:00
【ネタバレ注意】

第二次世界大戦の最中、ナチスドイツはイギリス経済を混乱に陥れるため精巧な贋ポンド札の製造を計画する。この史上最大の紙幣贋造作戦“ベルンハルト作戦”のため、ザクセンハウゼン強制収容所には、世界的贋作師サリー、印刷技師ブルガー、美校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが集められた。収容所内に設けられた秘密の工場で、ユダヤ人でありながら破格の待遇を受け、贋ポンド札作りに従事するサリーたちは、生きる喜びを感じつつも、同胞を迫害するナチスに協力することへの罪悪感を募らせていく。「生き残るために誇りを捨ててナチスに協力するか、正義のために命を捨ててナチスに刃向かうか」。日夜、究極の選択を迫られる彼等は次第に葛藤と苦悩を深めていく……


「ユダヤ人強制収容所の悲劇」という大前提があるため、「ユダヤ人もの」は被害者であるユダヤ人を純粋無垢な善人として美化しがちだ。しかし本作はそうしたステレオタイプな描き方を排除する。主人公サリーは贋札作りを生業としていた犯罪者で、逮捕されるまでは「ナチスのユダヤ人弾圧」にも全く無関心だった。最初に送られた収容所では、絵描きの才能を活かしてドイツ軍人の絵を描き、彼等の御機嫌を取って生き延びる。ザクセンハウゼン強制収容所でも、「ナチスに協力すべきではない。共に立ち上がろう」と信念を説くブルガーに対し「今日の銃殺よりも明日のガス室の方が良い」と嘯く。この徹底したアンチヒーローぶりは、理想家肌のブルガーとの対比によって、一層印象深いものになっている。



工場を取り仕切るフリードリヒ・ヘルツォーク親衛隊少佐も、残虐無比という通俗的なナチ親衛隊像とは懸け離れている。ユダヤ人の懐柔を図るため、サリーたちに愛想良く接する。自らの保身を最優先する小市民的性格も顕著だ。



サリーたち技術者は一般収容者からは隔離され、厚遇されているため、彼等の生活は一見平穏だ。この辺りも従来の「収容所もの」とは大きく異なる。しかし、それがゆえに、時々露わになる、強制収容所の「本質」が恐ろしい。サリーたちとて贋札作りのために「生かされている」にすぎず、囚人であることには変わりない。生殺与奪は完全にナチスに握られている。どんなに快適でも牢獄は牢獄であり、塀の外にいるであろう(姿の見えない)一般収容者との違いは実は紙一重である。


その「真実」に目覚めたサリーの心が徐々に変化していき、仲間の命を守ることとナチスに抵抗することとを両立させるべく、ギリギリのところで奮闘するところが見所である。圧制に屈従して生きることだけを考えるのは簡単だ。生きることを諦めてしまうのも、ある意味で安易な選択と言える。面従腹背という一本の細いロープを渡る時にこそ、人間の知恵と勇気が試されるのではなかろうか。


終戦後、自分で作った贋札を使ってカジノで散財する虚無的な主人公の姿も忘れがたい。

投稿者:きらきら投稿日:2009-09-13 04:11:16
アウシュヴィッツでは収容したユダヤ人のなかから虐殺行為を手伝うものを選別し、「ゾンダー・コマンド」と名付けていたそうです。
なぜナチが収容したものの中からこうした役割をあてがったかというと、
1)ユダヤ人同士の結束を弱めること
2)少人数の隊員で大量の虐殺を実現するため
なのだそうです。

本編の「ヒトラーの贋札」も敵国イギリス・アメリカを経済混乱に陥れるため、ナチのために贋札作りを行ったユダヤ人たちの物語です。またこれはどれだけナチという権力グループが自分たちの利益を得るために、あの手この手を使っていたかを示す物語でもあります。

現代でもナチが非道の象徴のようにいわれるのは、手段を選ばず、人間関係の機微を利用してそれを自分たちの戦略に取り入れていったからなのでしょう。
どこか現代の姿にも似ていて、それがこの映画の魅力にもつながっているのかもしれません。

殺されないための闘争。
それはあまりにも見返りの少ないものです。
生き延びた主人公がばくちで散財し、打ちひしがれているラストのほうのシーンではそんなことも語られているのかもしれません。
ラストカットとなった浜辺でのダンスシーンは作者の小さな贈り物のようにも見えます。
投稿者:verkhovensky投稿日:2009-07-27 22:54:57
大変いい出来です。「シンドラーのリスト」「戦場のピアニスト」の後で、さらにホロコーストを描く意味は、自分の命を守るために巨悪の陰謀に荷担すべきか、しかもその巨悪が自分たちの抹殺を目論む集団なのに...かういふ「ジレンマ物」であるからです。もうこれ以上は御免ですが。

主役があまり役者らしくない風貌で、結構だと思ひました。軽音楽のセンスも評価します。
投稿者:ピンクガンスモーキン投稿日:2009-05-02 13:36:25
【ネタバレ注意】

54分頃まで、さっぱり盛り上がらず、サスペンスを感じさせない演出のマズさと、あたかもTVの同行カメラマン的なグラついた画面や素早いズームアップの多さが気になった。
こういうのありなのかなあ……

たしかに即物的に説明を省く手法ってのもいいけど、正味95分の長さにしたって、「ホントはTV用映画なのか?」と、何度も疑ったぜ。

とにかく「カメラマンが来てます」、「今、収容所で事件発生です」みたいなリアルタイムのニュース映像を彷彿とさせる撮り方が腑に落ちなかった。
また、収容所前半(青っぽくて憂鬱)と中盤以降(白っぽくて普通)で、照明が違うのも気にかかる。

でも、ドラマとしては悪くない。
54分頃の「そんなに命が惜しいか!」とユダヤ人同朋から詰問された主人公が(「正義のためになんて死ねるかよ」と思いつつ)、さらに続けて、ナチの将校から「命が惜しくて、何でもするブタめ」と侮辱されるあたりが第1の山場。
やっと、心理的な葛藤(ナチにへつらい続けるべきか?)が導入されるわけで、その辺からワリと面白くなる。

いずれにしても、素材は面白い(そのぶん「熟成」が足りない)。
「ユダヤ人=善良・無垢な被害者」という既成概念を打ち破り、もともと「偽造のキング」といわれたユダヤ人犯罪者が主人公。しかもナチ協力者だし(ヤバいでしょー)。

昔なら、こんな映画は作れなかった。時代の流れだねえ。

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2009-03-26 15:55:45
最初は「またホロコーストものか」と思い避けてたが、glamfreak氏のコメントを読んで観る気に。最近では一二番の収穫だったが、ジャンプカットの多用で解りにくい箇所があったのが残念だった。決して感動モノではありません。
投稿者:glamfreak投稿日:2009-03-01 23:10:45
【ネタバレ注意】

とかくナチものといえば、善良で面構えのはえるユダヤ人が一丸となって冷徹なナチの横暴に耐える映画が目立つが、これは違う。

主人公のユダヤ人は、最初っから悪党だ。しかも、画家としての地味な技術を活かして姑息に生きる、さえない小男である。それを、妙に憎めないナチ将校が取り仕切り、正義感に燃えるハンサムなユダヤ人は、仲間に疎ましく思われる、という実話に基づいた物語だ。ヒトラーも、もとはといえば、地味な画家だったのを、つい思いだしてしまう。

反ナチをアピールする現代ドイツがこの映画を生み、さらには、ユダヤ人が主導権を握るハリウッドでアカデミー賞を獲得したのが、なんとも画期的である。やはり傑作に国境はない。

収容所で優遇されるユダヤ人主人公たちが、やがて平服に身を包み、髪が伸びるにつれて、“シャバでの本人”の姿が徐々に浮き彫りになっていくのが興味深い。まさしく人間ドラマだ。

ヘルツォーク少佐が善人だったのか否かは、結局、謎のままだが、思うに、彼は主人公を好きだったのではないだろうか。きれいごとではわたっていけない世の中を見据えた同志として、彼をとらえていたようにも感じる。

中盤のセリフが好きだ。
「将校どの、私は、ごく普通の善良なユダヤ人でして。それが、こうして贋札作りに加担させられているわけです」
「だから何だ」

投稿者:ジーナ投稿日:2009-02-06 16:31:51
第二次世界大戦中のドイツで起きた忌まわしきユダヤ人虐殺を描いた作品は、これまでも沢山作られてきましたが、今作は収容所に集められた特別なスキルを持つユダヤ人たちに焦点を当てて描かれているので使い古されたテーマでも新鮮味を感じられました。
ポンドやドルといった偽札で経済に混乱を起こす秘密裏の作戦やそれに伴って組織されたユダヤ人たちの日々など興味深く鑑賞できましたね。
殺されないために偽札を作らなければならないがこの作戦が成功すると悪しきドイツが戦争に勝ってしまうかもしれないという葛藤、自分たちは優遇された環境に居るが壁を隔てた向こうでは毎日同胞たちが殺されているという罪悪感・・・なかなか面白いドラマ性を持っていると思います。
ただ、もう少しこの偽札たちが戦況にどう関わってくるのかまで描いてほしかったですね。
そうすれば彼らの行動や時間的リミットに緊迫感が出たでしょうから・・・。

一日でも長く仲間と生きようとするべきか、大勢を救うために自分たちが犠牲になるべきか・・・極限状態の余裕がない毎日の中で出さなければならない答え・・・とてもシリアスで緊張感のあるストーリーだと思います。
しかし、ストーリーを活かす演出が施されていないので思ったより命の危険やスリリングな駆け引きを味わう事が出来ませんでしたし、これと言った見せ場もなかったのが残念。
サリーとブルガーの対立をもうチョット引き立てる演出・構成にしていれば様々な苦悩を堪能できたでしょうね。

主人公のキャラ設定が善悪のグレーゾーンにある事とドイツ兵を全て悪魔のような人間性にしていない事が人物描写の面白みに繋がっていて良かったと思います。

ホロコーストを描いた作品は重く暗くズッシリした傾向になりがちですが、この作品はテンポも良く、余韻も悪くないので観終わった後にドヨ〜ンとせずに済みます。
タイトルほどのインパクトが作品自体にはありませんでしたが、ヒトラー政権下という題材を扱った実話ベースの作品の割にどこか柔らかい印象を与えてくれるのは秀逸なのではないでしょうか。
個人的にはもっと長く重厚なテイストで観たいテーマでしたが、一人でも多くの方に観てほしいと思うならこういう仕上がりのほうがイイでしょうね。

余談;主人公を演じた俳優さんの鼻の曲がり具合がどうにも気になって、完全に入り込む事ができませんでした(笑)
投稿者:bond投稿日:2009-02-06 09:23:12
殺されるの覚悟してナチスの作戦に反抗して敗戦を早めるか、今日の死より明日の死を選ぶのか。興味深いテーマだった。内容は過去のユダヤ迫害作品とたいして変わりはない。
投稿者:irony投稿日:2009-02-05 22:49:07
ん・・アドルフ・ブルガーって原作者か? なるほど納得のサボタージュ 協力したくなきゃ・・究極の手段をってのは酷か? 
投稿者:hiropon2007投稿日:2009-02-04 14:18:14
【ネタバレ注意】

囚人たちの生殺与奪の権利はナチスの将校の手に握られている。彼らの命は、面従腹背というぎりぎりの線上に、か細いマッチの灯のように揺らめくしかないのだ。限界状況におけるスリリングな駆け引きのドラマといえばその通りで、それはよく描かれ、娯楽作品としての一流の仕上がりになっている。だが、映画が向かうのは、たんに個人が直面する理不尽なジレンマというよりは、より普遍的な人間の連帯に関する問題であると思う。

贋札づくりのためにナチスに選ばれ、優遇される囚人たちがいる一方で、壁の向こうには、強制労働(軍靴のテストのために走らせられ続ける)と死を待つだけの「選ばれなかった」囚人たちが存在する。互いが交流することはけっして許されない。精巧な贋札を作り続ける限り、選ばれた囚人たちは生き延びることができるが、それはナチス体制の延命に繋がる。そして、自分たちの生の時間が長引けば長引くほど、選ばれなかった囚人たちの命は縮まるのだ。

収容所解放の瞬間に、その残酷な天秤の存在を、あからさまに知ることになった主人公たちの解放後の「生」とは何なのか。

自分は助かったという安心感と同時に、自分だけが仲間を犠牲にして生き延びてしまったという罪悪感。これもまた、収容所に囚われた人々の心理に典型的なものだとは思う。そして、それはシチュエーションを超えて、再びこれからも起こりうる限界心理ではあるのだ。

そのあたりをきちんとえぐりだすことで、映画はより深みを帯び、見応えのあるものになった。もともと贋札づくりのプロであったがゆえに、作戦に抜擢された主人公サリー役の、カール・マルコヴィスクという役者。見るからにノワールで悪党風な風貌がいい。私にとっては、『シンドラーのリスト』や『戦場のピアニスト』などと並んで、記憶に残るホロコースト映画の一つに数えられることになるだろう。

投稿者:メカゴジラ投稿日:2008-10-22 10:24:20
 
第二次世界大戦中、ナチスが強制収容所のユダヤ人技術者を使って行なった英ポンド札・米ドル札の偽造作戦・・・と聞くと滅茶苦茶面白そうなんだけどな。

わが身の為にナチスに手を貸して贋札を作るか、戦争協力を拒否して死を選ぶかという主人公の葛藤が弱い。正義のサボタージュを主張する同僚がなんとも薄っぺらなのが致命的で、見ていて主人公の行動の正しさが全然揺るがない。

さりとて史実の再現ドラマとして面白いかというと、時間が短かいこともあって、なんとも淡白。残念ながら面白くもなく、つまらなくもない出来。

個人的には、天才的贋作者である主人公が自分の作品=贋札にのめりこんでいくあたりをもっと見せてほしかった。
投稿者:新・映画の都投稿日:2008-09-21 17:05:45
一人の抵抗。仲間を裏切らなかった。それが贋ドル札の流通の遅れになった。これらを劇的にではなく、抑えた形で描いているところが好きだ。チャップリンの孫のドロレス・チャップリンも出演しているんですね。
投稿者:さち投稿日:2008-09-05 06:21:02
普通
投稿者:ghost-fox投稿日:2008-08-03 22:28:45
ハズレではないが当りでもない
投稿者:黒美君彦投稿日:2008-07-21 21:16:06
【ネタバレ注意】

ザクセンハウゼン収容所におけるユダヤ人技術者を使った贋札製造(ベルンハルト作戦)。その中枢にいた贋札作りのプロ、サロモン・ソロヴィッチ(カール・マルヴィクス)の視点から描いたこの作品は、全編サスペンスタッチで最後までスクリーンから目を離せない。収容所で何とか生き延びるために自らの才覚を最大限に発揮する男と、ナチに手を貸せないとサボタージュしようとするアドルフ・ブルガー(アウグスト・ディール)が反目するが、「きょうの銃殺より明日のガス室だ」と生き延びることを最優先に考えるサロモンが、面倒を見ていた若者コーリャ・カルロフ(セバスチャン・アーツェンドウスキ)の銃殺を経て、次第に意識が変わっていく。
ベルンハルト作戦や収容所の緊迫感よりも、そうした極限の中で変貌していく人間性が興味深かった。
戦後、贋札を使って贅沢三昧をするサロモンを演じるカール・マルヴィクスが秀逸。金を使いながらちっとも楽しそうではなくただひたすら虚ろなのだ。そして主人公は突然、すべてをギャンブルに注ぎ込み、贋札を使い果たす。心血を注いだ贋札は、作りたくて作ったわけではなく、同胞の限りない犠牲の上に存在しているに過ぎないことに主人公は気づいていた。

ナチ収容所を舞台にした作品としては異色。であるが故に、エピソードとしての訴求力には乏しいという弱点もまた指摘せざるを得ない。史実ともずいぶん異なるようだが、先述したように極限における人間がサスペンスタッチで描かれた点で、十分評価に値する作品だと思う。

投稿者:三葉十四郎投稿日:2008-06-24 18:20:19
【ネタバレ注意】

ドイツ映画は先頃ヒトラーの人物像を描き一つのタブーを踏み越えたと言う。 ならば本作もまたユダヤ人収容所を取り上げる事では挑戦的な映画製作であると言えるだろう。

これまでの諸外国作に描かれていた様な悲劇のユダヤ人とは少しヒネってあって、市井の人々ばかりじゃ無く悪人も居た、と言うのが特色。 主人公ゾロビッチは書類関係の贋造名人だが犯罪者としても一本筋の通った男で、刑事に捕まり収容所送りになった後も"強面はムショじゃ基本だ"と強気に構えて世渡りと言うか収容所対策をする。 その反面、スケッチを残したり同じ貨車に放り込まれたロシア系画学生コーリャの面倒みたりするなど絵心への未練を窺わせてもいて、こうした人物造形はベルハルト作戦の舞台となる施設での一連の行動に多いに妥当性を与えている。 

ゾロビッチを検挙して出世したフリードリッヒ所長が指揮する贋札造りの作戦は他の収容施設から隔離された恵まれた環境になっていて、他所から召還された面々がベッドや石鹸の日用品に思うところを持たずにいられない辺りも沁みる描写だ。 
所長に見込まれて作戦の中心になったゾロビッチはポンド紙幣の贋造に成功、続けてフリードリッヒはドル紙幣の贋札造りを指示するが収容所仲間のブルガーはナチに手は貸さぬ、とサボタージュに出る。 

薄板の塀一枚隔てた外ではホロコーストが行われており、成果を上げなければ用無しと処分されると言う他のメンバーと、偽りの寛容に騙される事無く、ここがどの様な収容所なのか認識を強く持つブルガー、そしてその間に立つゾロビッチの苦境を見れば、やはり海外の紛争や戦争を直視せず平和を甘受し続ける僕ら日本人としては少し内省した方が良いのかも知れないが、語弊を恐れずに言えばドラマとして面白い。 
残忍でこそ無いが狡猾なフリードリッヒは刑事やナチ将校の肩書きの有る要職にあっては有能だが、ドイツ敗北を迎えて犯罪者になるとゾロビッチに位負けしてしまう。 印刷機が撤収されての不安感や収容所が解放されると計画に携わっていた面々は健康管理されていたので同じユダヤ人収容者に見られない皮肉さ。 印刷していた贋ドルをゾロビッチが捨て鉢に散財するモンテカルロの様子も、戦時中にこんな現在と見紛うばかりな場所が在ったのか、と思わせさせられたりするのは今までに見たことが無い戦時描写。 

しかし見終わってみると引っ掛かってくるものがある。 本作の原案を書いたブルガー氏は信念の人になっているが、僕だったら、アイツに無駄に突っ張られて側杖喰って死ぬぐらいなら贋ドル刷るさ、なんてのが本音。 史実にはドルは少額紙幣でしか刷られなかったので被害が無かったと言う事だから本編に採用しても良いはずだし、こうなって見るとアカデミー賞取ったのも付け届けが効いたみたいに見えてくる。  
また、これまでのドイツ映画通り、劇中"ハイルヒットラー"のヒの字も言われないし、総じての感想はドイツ人同士に起きた悲劇の話じゃ無く、ドイツ人が描いたユダヤ人の悲劇になっていて、そこにはやっぱり配慮とか遠慮を感じない訳にいかない。 そう言ったところからつらつら考えているとつい浮かんでくる。 

ドイツも日本も一体何時まで"敗戦国"のレッテルを貼ったり貼られたりしなきゃならないのか?

投稿者:ビリジョ投稿日:2008-01-31 16:54:06
 現代史好きとしては興味深かったが、それはともかく、変な感じを受けた映画だった。というのは、主人公に全く「魅力」がなかったからだ。
 この主人公はただの俗物である。ヒーローではなく、美男でもなく、かといってジャック・ニコルソンやクリストファー・ウォーケンのような悪の魅力があるわけでもない。どうあがいても脇役にしかなり得ないキャラを無理やり主役に持ってきた感じである。これって、ドイツ・リアリズムというのだろうか。違うかな。さて今私は何を見たのだろう、と思った。変な余韻が残る映画って、好きだけど。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 外国語映画賞 (オーストリア)
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【DVD】ヒトラーの贋札2008/07/11\3,800amazon.co.jpへ
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【書籍】
■原作
【ハードカバー】 ヒトラーの贋札 悪魔の工房
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