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ブレス(2007)

BREATH

メディア映画
上映時間84分
製作国韓国
公開情報劇場公開(エスピーオー)
初公開年月2008/05/03
ジャンルドラマ
映倫R-15
愛は、天国と地獄。
だから輝く──
ブレス 【韓流Hit ! 】 [DVD]
参考価格:¥ 2,940
価格:¥ 2,950
USED価格:¥ 1,890
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ブレスブレス

【クレジット】
監督:キム・ギドク
製作:キム・ギドク
脚本:キム・ギドク
撮影:ソン・ジョンム
音楽:キム・ミョンジョン
出演:チャン・チェンチャン・ジン
チアヨン
ハ・ジョンウ
カン・イニョン若い囚人
キム・ギドク保安課長
【解説】
 「春夏秋冬そして春」「絶対の愛」の鬼才キム・ギドク監督が、台湾出身俳優チャン・チェンを主演に迎えて描く異色ラブ・ストーリー。自殺願望を持つ死刑囚と夫婦仲が壊れた孤独な主婦が、面会室で繰り広げる奇妙で切ない心の交流を見つめる。共演は「コースト・ガード」のチア。
 ハンソン刑務所に収監中の死刑囚チャン・ジンが、ある朝自殺を図った。それは、これまでにも何度も繰り返されてきたことだった。チャン・ジンの願いむなしく、全て失敗に終わり、今回も再び刑務所に送り返されてしまう。そのニュースを偶然知った主婦のヨン。満たされた日々だった彼女の人生は、夫の浮気発覚を境に狂い始めていた。彼女はチャン・ジンに不思議な同情を覚え、衝動的に刑務所へと向かう。昔の恋人だと言い張り、チャン・ジンとの面会を果たすヨン。そして、チャン・ジンに何かしてあげたいとの思いを強くした彼女は、彼に四季をプレゼントすることを思いつき、次からは季節の風景を写した壁紙と歌を用意して面会室を訪れるようになるのだが…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:uptail投稿日:2013-07-31 12:26:30
演出:7
演技:8
脚本:7
音響:7
投稿者:fuji3776投稿日:2009-03-01 22:12:31
【ネタバレ注意】

 死刑の確定した囚人と家庭生活に疲れた彫刻家の女の、世間とつながる唯一の窓口は、接見室で男女を手玉に取るようにベルで操る黒めがねの監視人、映し出される摩訶不思議な、狂おしいほどに驚きの行為の数々は、はたして男の妄想なのか自由への代償なのか?ミラ−越に、無常に操作する影の人間こそ、二人をシニカルに眺める監督自身と思えた。・・7/10点。

 「♪春、春、春」音楽と共に、黄色く彩られた壁紙が春の景色を歌います、「夏」サングラス姿で、肌もあらわに陽気なキャミソ−ルのビ−チスタイルです、歌うメロディ−は軽やかで、監視人の恐怖の眼差しを知るよしもなく、愛におぼれて一緒に海辺へ行こうと誘います。
 コスモスのゆらゆらと咲く「秋」の道を歩いてゆきます、紅葉の匂いと歌声で気持ちが高まります、私はこの秋の歌が好きです、そうして「冬」になって間近に迫る絶望、三つ並んだ雪だるまはまっとうすることが出来ない死の成就を予感するかのように天を仰ぎます。春夏秋冬そして・・死。

 「悪い男」で見せた救いのない絶対的な孤独を、再びこの主人公の男は漂わせる、さらに「孤独」の言葉を超えて、現状から脱出できない苦悩を鬼気迫る凄みで表現しているように見える。
 独房に監禁されないことを思えば救いはあるが、ひとたび独房の居心地の良さと恐怖の快感を覚えたとき、処刑されずに自殺を繰り返す囚人が頼るものとはいったい何なのか、喉を突き、どこまでも自虐的に繰り広げられるギドクの映画は、ここに極まった感さえする。
 監視人の視線こそ監督と思っていた映画も、実は追い詰められ、もがく囚人こそが監督自身と思えてならない、絶望的自殺願望の囚人、ギドク監督よ死ぬことなかれ。監督の「Last Breath」を私は望んでいない。

 囲われた世界で悶々として誰も近寄ることの出来ない孤独を表現して、この映画に描かれる救われない絶望こそが監督の身に迫っているかのようだ。接見場でマグあった後の主人公のさらなる絶望は、同室の友人たちからのお祝いのように受ける死なのか、韓国映画界の天才と評されながら、何時までも救われない孤独の世界を描き続ける監督は、渦巻きながら中心に向かって沈み込む主人公たちのあがきであり、現代社会の中で出口を模索する多くの人たちと同様に、芸術家ギドクの苦悩であり、その死のような気がしてならない。
 外部社会との接点を望みながら、女との希望も断ち切られていく無残な主人公は、押し黙って鋭い眼差しを死に向ける、そして自殺することで孤独からの脱出を夢見る。(かりそめにも)子供と夫との世界に帰り着く女にとって、囚人とのうつろな世界こそが、救いのない闇から開放してくれる希望だったかもしれない。
 結局二人とも、脱出も出来ず救われることもない「同じ孤独」を、抱え込んでいるのだ。

投稿者:イノセント投稿日:2008-07-26 11:34:17
【ネタバレ注意】

この映画で描かれたものは、浮気する夫、鬱病の妻、妻と子供を殺した死刑囚、死刑囚に恋したゲイ青年。彼らの間に渦巻くものは、不倫、絶望、逃避、恋、欲望、嫉妬、諦観・・・。韓国の社会通念では到底受け入れられないタブーの羅列。日本でもそれは大差はないと思われ、道徳観念の強い人には不快であり理解しがたいものに違いない。

この映画に限らず、キム・ギドク監督映画に一貫しているテーマは何だろう?「欲望」と「理性」の鬩(せめ)ぎあい。欲望の象徴としてセックス。理性の象徴としては道徳、あるいは道徳という仮面をかぶった世間体。そして映画のラストは、欲望から逃れられないことを自覚した理性、欲望に忠実な肉体を冷静に見つめる心・・・諦観。達観。残酷な現実を突きつけ、しかし、ここに来てようやく思考の出発点が見えてくるのかもしれない。あるいは自由か?

この映画では、もう一つ重要な鍵を握る人物、監視カメラのモニターを覗き面会終焉のタイミングを操る保安課長。刑務所の中の禁断の恋は、監督自らが演じる保安課長の指先に総てがゆだねられていた。それは、あたかも欲望を阻止するレバーのようでもあり、新たな欲望を生み出すレバーのようでもある。これは、本来人それぞれの心にあって、各人がコントロールすべきことなのに、人は案外そのことに無頓着なのではないか?理性については白昼語りえても、欲望についてはタブーの中に閉じ込めてしまう。いや、むしろ常識と化した理性について改めてその真意を問うことのほうが難しいのかもしれない。

果たして欲望のエネルギーが暴発したとき、我々はそれを抑えられるだけの理性を持ち合わせているのか?ギドク映画は、終始そのことを問い続けているように僕には思えてくる。

投稿者:黒美君彦投稿日:2008-06-10 22:32:55
【ネタバレ注意】

キム・ギドク監督特有の雑な(敢えて私は「雑な」と表現したいのだが)撮影は影を潜め、この作品の映像は洗練されている。
死刑囚に思いを寄せる女…たまたま同時期に公開となった万田邦敏監督『接吻』(06年)と似た設定が、奇妙なシンクロニシティを感じさせる(いずれにせよ、私個人は共感しようがないのだが)。
喉を幾度も突いて自殺を図り、声を発せなくなった死刑囚チャン・ジンを演じたチャン・チェン、夫の浮気を契機に刑務所に通うようになる女ヨンを演じるチアは好演。
解釈はここには必要ないということなのだろう。
ある絶望的な愛の形を、フィルムの形で提示したのがこの作品であり、そこに冠せられるのは「大人の寓話」…。

だがそうだろうか。

裕福な若い芸術家夫婦。夫が浮気したからといって、たまたまTVで見かけた死刑囚に心と体を預けに行く女の気持ちは全く理解できない。そして、どのような関係かわからない女を死刑囚に面会させる刑務所もあり得ない。さらには自殺を企図する死刑囚を雑房に入れたままにしておくことも考えられなければ、幾度も自殺の機会を与えるようなバカなこともあり得ない。ましてや、面会者と自由にキスしたり挙句は性交渉までできてしまう環境などあり得ようはずがない。
「寓話」だからこんな設定が許されるのだとしたら、それは違うだろうとしかいいようがない。
設定が単に「雑」なだけではないのか。
声を出せない死刑囚が妻と二人の子を殺害した理由は最後まで明らかにされない。
だが、突然訪ねて来て歌い、踊る女に心を奪われる男。逢えなくなったら自殺を図る男。この男は何者なのか。

実はこうしたあり得ない設定の鍵を握るのが、監督自らが演じた刑務所の保安課長だ。モニターで男女のやりとりをじっと見る課長は、ある意味で「神」の立場である。二人の逢瀬をカメラで窃視し、ブザーを鳴らして二人で引き裂く。そこには徹底した悪意がある。
さらにいえば、死刑囚に体までも捧げつつ、その後家族のもとに帰る女に私はもっと強烈な悪意を感じた。
死を望み絶望に陥った男に、気まぐれな感情をぶつけたヨンこそが最も悪意に満ちているのではないか。

キム・ギドク監督作品は、どうも私にはいつも消化不良になる。
彼は、「問題作を作ること」が目的になってはいないだろうか。映画は解釈が全てではない、ということを踏まえたうえでなお、私は彼の作品に「雑な」一面を観る。
完成度は高いが、拙い。
それがこの作品を観た私の感想だ。

投稿者:Longisland投稿日:2008-05-12 23:27:39
最近ますます洗練されてくるギドク監督、前作「絶対の愛」が個人的にはダメだったので期待半分でシネマート六本木へ…マジ凄い!
目を覆いたくなるような残虐シーンは皆無、可愛い娘に恵まれたかなり裕福な生活を送っているが、夫は浮気している家庭に安らぎを見出せない主婦(パク・チアがいい)がTVで報道された家族殺しの死刑囚に惹かれのめりこんでゆく言葉を発しない男、なんか逝っちゃってる女…最近観た万田監督の「接吻」に似た設定。でも傑作「接吻」とまったく違う印象
ラストシーンのチャン・チェンの涙とユキに戯れる家族の対比に思わず涙。

マジこの映画は美しい。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ パルム・ドールキム・ギドク 
【ソフト】
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