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ディア・ドクター(2009)

メディア映画
上映時間127分
製作国日本
公開情報劇場公開(エンジンフィルム=アスミック・エース)
初公開年月2009/06/27
ジャンルドラマ
その嘘は、罪ですか。
ディア・ドクター 【限定版】 <初回限定生産> [DVD]
参考価格:¥ 6,300
価格:¥ 5,000
USED価格:¥ 1,750
amazon.co.jpへ

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【解説】
 「ゆれる」の西川美和監督が人気落語家の笑福亭鶴瓶を主演に迎え、過疎の進む小さな村で住民から信頼され慕われていた一人の医師を巡って巻き起こる騒動を描いた異色のヒューマン・ストーリー。共演は瑛太、余貴美子、八千草薫。
 山あいの小さな村。数年前、長らく無医村だったこの地に着任して以来、村人から絶大な信頼を寄せられている医師、伊野治。そんな彼のもとに、東京の医大を卒業した青年・相馬が研修医としてやって来る。最初はへき地の厳しい現実に戸惑い、困惑する相馬だったが、村の人々に親身になって献身的に接する伊野の姿に次第に共感を覚え、日々の生活にも充実感を抱き始めていく。そんなある日、一人暮らしの未亡人かづ子を診療することになった伊野。病気のことを都会で医師をしている娘に知られたくないからと、かづ子から一緒に嘘をついてほしいと頼まれる。しかし、それを引き受けたばかりに、伊野は次第に追い込まれていくことになり…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
323 7.67
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【ユーザーコメント】
投稿者:マーク・レスター投稿日:2013-09-21 13:15:02
失踪した 医者・鶴瓶を巡って、




     【 現在という時制 】 においては、第3者による評価を元にして




            【 間接的人物像 】  を。

 
  

     【 少し前の時制 】 では、医療に従事する姿を直接目撃することで

                                
            【 主観的人物像 】  を。






それぞれ、2つの時制 によって提示される、この 2つの人物像 を
足掛かりにして、今作に発生していく


            【 失踪の謎 】 と 【 診断の謎 】 。


      この 2つの 「謎」 を 推理する楽しさに満ちた鑑賞となりました。


また、


「問題提起」 は、する。

           ↓
 
           でも、「暗い」 まま終わらせない。

                          ↓

                          しかし、「問題解決」 は、しない。




       というユルイ立ち居地が、何故かしら心地良く感じた。

                              

                そんな不思議な映画でした。






無医村に赴任していた医者が姿を消し、彼に医療を支えられていた村人達や、行方を捜索する刑事、そして、共にこの村の医療に携わっていた看護士と研修医が彼を探すところから物語は始まります。


姿を消すことになる医者を 笑福亭鶴瓶 が
 

        “人間味溢れる” 部分を基調にして、



姿を消すことになる



         “謎” の部分を醸し出しながら

                             演じていきます。



ベテランの看護士は余貴美子。 アカデミー外国語映画賞を受賞した 「おくりびと」 で演じた役柄を思い出しました。

「おくりびと」 では、主人公の モックン と、葬儀社の社長 山崎務 の2世代間を繋いでいく役どころでしたが、今作においても、 鶴瓶 演じる姿を消す医者と、都会的な匂いを発散させながら登場する若き研修医との、





    2世代間の隙間を埋めていく役どころ


                     になるのか注意していきたいと思ったのです。



       で、研修医は赤いスポーツカーに乗って 瑛太 がやって来たのです。
 



この医療スタッフに、村人達。そして、行方を捜索する刑事達を織り交ぜながらストーリーは展開していきます。 映画が進んでいく中で鑑賞者は、




【 現在の時制 】  において、 失踪した 医者・鶴瓶 に対する、
                第3者からの証言を元に、医者・鶴瓶 という人間の

 

                【 間接的人物像 】 を形作り、





【 少し前の時制 】  では、 看護士、研修医と共に農村医療に
                 従事していく姿を直接目撃しながら、医者・鶴瓶 の



                【 主観的人物像 】 を創出していくのです。



そして、

【 2つの時制 】 の行き来で生成した、この 【 2つの人物像 】 を手掛かりにして、今作に発生していく 【 2つの謎 】 を追いかけることになるのです。




まずは、第1の謎   ”なぜ 医者・鶴瓶 は失踪してしまったのか?”  

という 【 失踪の謎 】 に取り掛かる訳ですが、
 【 少し前の時制 】  において、興味深いシークエンスがあったので、言及してみたいと思います。


老人の臨終の席において、延命機器を装着しようと提案する 医者・鶴瓶 に対して、




         その措置を家人が辞退。



その後、明らかに、その老人の介護を押し付けられていたと思われる、地味で薄幸そうなお嫁さんの




         怯えたような複雑な表情


                              を今作は捉えたきたのです。





完成版はこちら

   ↓http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-96.html
投稿者:秋彦投稿日:2011-11-08 20:47:59
「ゆれる」が衝撃的な作品だっただけに、次の作品は期待が大きくなる、その分「面白くなかったら嫌だな」と言う気持ちも大きくなるわけで暫く見るのを躊躇って居たが、思い切って見てみるとコチラも素晴らしい作品で見て正解だった。
山奥の村の田んぼで真夜中身元不明の死体が発見される、最近行方不明になった診療所の医師伊野治(笑福亭鶴瓶)では無いかと村の人々が噂するなか、伊野の助手で若い医師相馬(瑛太)は田の中に飛び込んでいく「先生!先生!」と叫びながら。
物語は其処から、村に赴任したばかりの相馬の視点から伊野が村の人々を診察するエピソードと、行方不明になった彼を探す刑事が村の人々に事情を聞く場面が交互に描かれる。
若い医師が狂ったように探し回り、刑事が執拗に追いかけるこの伊野治とは何者か…。

映画の前半の伊野と村人の触れ合いのエピソード、TV番組で一般素人の家を訪ねていく笑福亭鶴瓶のキャラクターを意識していると思うが、
伊野、相馬、看護士の大竹(余貴美子)が村人を診察して回る場面は少し現実離れした(お祭りの神輿が家々を回っていくような)楽しい感じに描かれている。
そんな中、相馬は伊野が夜中に医学書を開き勉強している事に気づく、山奥の診療所に来る医師が高度な医療技術を身につけてはいないだろうがドウもおかしい、と言うあたりから話は少しずつ現実の影が差してくる。少しずつ伊野の手に余る患者のエピソードが増えて来る。

映画の中盤「先生は村の人に感謝され必要とされている」と言う相馬に対し伊野が「ここらの人は足りないってことを受けいれてるだけだ、自分がどうこうじゃない」と答える、もっとちゃんとした医療、もっと良い生活、もっと安心できる福祉、もっと…もっと…と望めば不満や怒りが湧いてくる、そう言うものを諦めているからこその、明るく現実離れした世界を描いたのがこの映画の前半のエピソードだったのだ。
そう言うこの映画の世界の中で、鳥飼かづ子(八千草薫)の娘で都会の病院に勤める医師の、りつ子(井川遥)だけが現実を諦めていないキャラクターに描かれる、
映画の後半、都会から一時的に戻ったりつ子は母親の異常に気づく、親思いのりつ子は母親の本当の病状を知りたいと思うが現実を娘に見せたくない母親は真実を隠す、だが母親を思う余りりつ子は真実を追究してしまい、そうすることで結果的にこのユートピアを破壊してしまう。
夢の世界が現実に壊された伊野治はこの世界から姿を消す。

そして冒頭の場面、発見された死体は伊野なのか。

良い人なんだが裏が有りそうな(恐い所が有る)笑福亭鶴瓶がいてこの
伊野治と言うキャラクターが生きたと思う

女性が描けないと監督は言っていたがこの映画の余貴美子、八千草薫、井川遥、皆良い(特に余貴美子素晴らしい)

伊野を批判する無礼な刑事に対して
香川照之がとった思いがけない行動、気持ちがスッとした(こう言う細かい部分が上手い)

画面が美しい、自然の風景はともかく普通は貧乏臭くなりそうな駅前の公衆電話の場面がなんでこんなに綺麗なんだろうと思う

ラストの「ハッピーエンド」は賛否両論有るが自分は良いと思う
投稿者:陸将投稿日:2011-09-14 19:26:28
【ネタバレ注意】

僻地医療は高齢化社会を迎えた日本においてタームリーな問題である。
僻地は必然と高齢者の割合が多くなり、したがって医者が共同体の中心に据えられる。

本作の中心においても、笑福亭鶴瓶がものすごい存在感で腰を下ろしている。
村人からすれば、彼はもはや“神様”と同等の扱いである。

そうやって共同体はバランスを保ちながら、医者と患者の関係を超えて機能している。
映画内においても、鶴瓶と他の俳優が同様の仕組みでバランスを保っている。

本作は自分の役割についての映画だと思う。
世のため人のために働く意義があるというのは所詮建前であり、それを直接実感できる職業というのは、医師に限らず滅多にないのではないか。
社会という途方もない大きさの枠組みの中で、人間はちっぽけな歯車の1つとして働いているに過ぎない。

しかし、その枠組みを小さくしていけば、自分の役割をより肌で感じることができ、やりがいや生きがいを実感することができる。
本作の主人公も、そんな思いを持った1人であろう。

ただし、その善意の裏には、エゴや違法性という問題が付随している。
善意がそのまま“善”になるとは限らない。
むしろ“悪”だと見なされてしまうこともある。

さらに、村人からしてみれば、医師であれば誰でもよく、鶴瓶が扮する伊野治である必然性はない。
この人物の素性や動機が隠されて描かれるのも、人間であるというよりはむしろ、共同体の機能の1つに過ぎないからであろう。

伊野治という1人の人間の善意に、疑いと同情の目を向ける西川監督のバランス感覚が、前作の「ゆれる」(06)に引き続いて冴えを見せる秀作である。

投稿者:hide投稿日:2011-08-31 05:32:58
センスなし、内容なし、観る価値なし。
突っ込みだしたらきりがない論評以前の代物。

ま、こうした三流映画はいつの時代にもゴロゴロしてたから、それは別にいいんだけど。
うすら寒くなるのは、これを評価する勘違い連中が世の大勢を占めていること。
ま、それも、空き管が総理になり、いままた野ブタがなって、次は金と誠司の口先番長(と本人だけが勘違い?)・・・という時代にふさわしいといえばそれまでだけど。
まがいもの全盛の時代の象徴的作品。
投稿者:bond投稿日:2011-07-18 10:01:01
【ネタバレ注意】

医師不足が深刻な今、できるナースにある程度の医療行為を許可しなければ、僻地医療の崩壊は止まらない。でもmalignancyを放置するのはまずいよ。

投稿者:nabeさん投稿日:2011-05-07 00:18:24
【ネタバレ注意】

落語家の笑福亭鶴瓶を主役にしたヒューマンドラマ。コメディぎりぎりの危うさが、一種独特な味を出していて印象に残る。
山間の無医村で大活躍の医師に潜む重大な秘密とは?・・・という話を、鶴瓶の持つ特異なキャラクターを利用しながら瑛太を絡めて展開していく。結局、鶴瓶演じる伊野治は無資格だったという、いかにもありそうな筋書きだが、最後まで伊野は本物の医者に見える。それはこの村にいる限り、彼は村人たちにとって本物の医者だからだ。それが証拠にちゃんと聴診器をあてて、薬をくれるからだ。
78歳になっても美しい八千草薫と鶴瓶のさりげないやり取りが実にイイ。ラストシーンの洒落っ気にも思わずニヤリとしてしまう。

投稿者:out_to_lunch投稿日:2010-10-06 21:59:10
【ネタバレ注意】

まさか、手塚の『ブラック・ジャック』のように、無免許医師じゃないよね……。
もっと、違って、アッと驚く秘密があるんだよね……。
そんな願いもむなしく、鶴瓶は、無免許医師だった。

それにしても、なぜ今、無免許医師なのか?

手塚の『ブラック・ジャック』を虚心坦懐に“継承”した後、制作に着手しているのだろうか?
(映画でもTVでも)あまた量産され続けている「医療ドラマ」を、適度な距離感と確固とした批評眼を以て咀嚼した後、制作に着手しているのだろうか?

鑑賞しての感想は、“いやはや……”というものだった。

あえて、NGである理由を一言で言えば、“説明的”。

ストーリー設定の簡略化のための「説明」なら、(その苦しい事情は)理解できる。
人物関係をスピーディーに「説明」するためなら、同情の余地はある。
(偽医師=鶴瓶の)価値を高めるための「説明」=誉め言葉(聞き苦しいですが……)を連発するのも、苦肉の策なら許せる。
(しかし、本物医師=中村勘三郎の誉め言葉は、過剰で嘘臭い!)

でも、しかし、根幹となる「テーマ=メッセージ」を、台詞=フレーズで発するようなことは、いかがなものか?
(映画に限らず、社会派ドラマのほとんどは)そんな直截かつ安易なことはしなかったはずでは……?

まあ、もったいぶっても仕方なかろう。

第1の軸=偽医師の鶴瓶が、村の医療において、“モノホンの医師”並みに評価されるエピソード群。
第2の軸=偽医師の鶴瓶の明かされた“正体”に対する、様々なリアクション。

この2つの軸の対位法的な、ストーリー展開としてみた場合、あまりに、稚拙(というより、狙いがボケ
過ぎている)

いったい、この偽医者はなぜ、“偽医師”になったのか?
高給、(薬問屋からの)マージンが目当て、(父親である)名医へのあこがれ、もしくは反発。
(どの理由にしろ)映画で描かれたキャラ造形からすると、“浅い”。
だいたい、「赤貝のエピソード」で、感心してしまう村人なって、存在するのか?
(実話として)存在するとしても、それを(映画という)マスのメディアにのせると、あの村人のネガティブな脳天気ぶりが強調されまいか?
どうなのよ、Sプロデューサー?

そして、(鶴瓶は)なぜ、逃げ出したの?
逃げ出すのは、(看護師の助言のもとに成功した_「気胸の手術」の時ではいけないのか?
どうして(八千草薫の)癌判明の危機に際しての逃走なの?
どんな気持ちで、東京の病院で療養する八千草を訪れることができるの?
(八千草の娘役の)井川遙は医師でありながら、母親の癌に気づくのは、遅すぎる……。

疑問ではなく、明らかな「否定の言葉」を発せざるを得ないのです。

投稿者:はまま投稿日:2010-04-18 17:44:43
最初に瑛太が起こした事故は、警察沙汰になってないとおかしい。
暗闇であるばずの田んぼに瑛太が飛び込むのも変。
映画としての「うそ」を悪用しているようにしか思えない。
随所にそんなにおいがして好きになれません。
投稿者:フラーティ投稿日:2010-03-11 01:39:48
【ネタバレ注意】

 無医村がどうだとか医療崩壊がどうのとかいう社会派的切り口ではなく、人と人との交情に焦点を当てたヒューマンドラマ。偽医師、僻地にやってくる研修医、警察の捜査手法など、リアリティは希薄だが、現代の寓話と考えれば、さほど違和感はない。広々とした村の景色も美しい。

 関係者の証言(回想シーン)を積み重ねることで医師失踪事件の謎と医師の正体に迫っていくという『市民ケーン』的な撮り方かと思いきや、証言とは無関係なところで謎が解明されてしまい、ちょっと拍子抜け。近くにいる人たちが、誰も本当の意味では主人公のことを知らなかった、という点は『市民ケーン』に通じるところがあるかもしれない。前作『ゆれる』もそうだが、西川作品は常に「あなたは本当に身近な人を理解していますか? 分かったつもりになっているだけじゃないんですか?」という、ちょっと怖い問いかけをしてくる。

 
 刑事が関係者から話を聞くというより、台詞の応酬になっているのが西川作品らしい。ただ、刑事の台詞はやや説明的である。たとえば「(騙されたんじゃなくて)あんたたちがあいつを医者に仕立てたんじゃないか?」みたいな感じの、核心を衝く名言があったが、核心を衝きすぎだと思う。作品のテーマを狂言回しに言わせるのは、ちょっと芸がない。騙したというより村人の期待に応えるために必死で演じた(『マジェスティック』を彷彿とさせる)というメッセージは可能な限り映像で表現するべきだったのではないか。
伊野と鳥飼かづ子のシーンは良かったが。

 笑福亭鶴瓶、余貴美子、笹野高史ら芸達者が揃い、安心して鑑賞できる。八千草薫はさすがの貫禄。香川照之は相変わらず存在感抜群。刑事とのやり取りは凄味たっぷり。
 瑛太は善良だが小市民的狡さも持った研修医役を好演。あっという間に感化されて尊敬していたくせに、偽医師と分かった途端、「前から怪しいと思っていました」などとぬけぬけと証言する様は黒澤『羅生門』を観ているかのよう。

投稿者:さち投稿日:2010-02-18 05:52:48
じゅつう
投稿者:NYY投稿日:2009-11-30 23:56:35
【ネタバレ注意】

「サイダーハウス・ルール」に似てる話で、なかなか完成度も高く
て良かった。途中、ちょっとウルッときた。
やはり、西川美和は才能あるね。この人の長編3作品は今のところ
全部好きです。
ただ、やや薄味で予想していた範囲内に終止してしまった感じもし
たな。もう一捻りあっても良かったと思う。
 
それまで上手く回っていた鶴瓶と村人達の蜜月関係を壊しちゃう、
都会の女医さんの井川遥がキレイでした。
あのレベルの田舎だと、かなり場違いな小奇麗さだからね、あーゆ
ー人が田舎に戻ることはありえないんだろうね〜。
そーゆー、若い人から見て魅力の無い田舎の在り方にも問題がある
んじゃないかと、個人的には思うんだけど・・・
 
本物が役割を果たさないから(果たせないから)、偽物が求められ
たのだろうし。
偽物じゃないと、患者の心のケアまでする、田舎の年寄り達が満足
するようなお医者さんゴッコはできなかったのかも知れない。
バレるまでの間、危ういバランスの上で成立してた理想的な関係。
しかし、それは違法だし、医学的なピンチもあったし・・・
そーゆー、ラッキーな蜜月状態は長くは続かないよね。
 
ラストで村長が「ところで、刑事さん。あんたは本物なの〜?警察
手帳くらいじゃ信用できないな〜」って、笑えたんだけど・・・
作品を見た人に、自分は本物なんですか? 周りの人に対してちゃ
んと役割を果たせてますか?と問う作品かな。
結局、偽物は偽物だけど、本物も偽物だ。 な〜んてキレイゴトを
言っても、若い人だって皆、ギリギリのところで生きてる訳だから
ね〜。
資格のあるなしに関わらず、周りから求められてる役割を完全にこ
なすことができない「偽物」で在らざるを得ないのは、現代人の業
なのかもしれない。
 
鶴瓶を100%の善人と描いていないのも良かった。
この人には勿論、田舎の年寄り達を見捨てられないっていう善意の
部分もあったんだろうけどさ、
医師の子に生まれて、恐らく若い頃に医学部を目指したんだろうけ
ど、努力か知力かその両方かが足りなくて別の道に進んだ人が、
やっぱり先生と呼ばれて尊敬されたかったっていう、名誉欲から踏
み出してしまった面もあったんだろうね。
男って、いくつになってもそういうところがあるよね。ということ
で、男を持ち上げてくれるキャバ嬢の皆さんに感謝・・・ 
いえ、何でもありません。

投稿者:QUNIO投稿日:2009-10-02 18:02:39
ストーリーも役者もそれなりの勢いは感じるが、先の読める展開というか合理主義的というか、ロジックに頼り過ぎ。いっそ鶴瓶と八千草の関係だけに絞ったほうがとっつき易い映画になったはず。それからサスペンス感を無理矢理出そうとする演出はいい加減やめてほしい。伏線を張りすぎていつも最後グダグダになるのがこの監督の特徴なのかな? 題材の良さを勿体つけた演出でブチ壊した好例。
投稿者:はこまる投稿日:2009-09-14 23:21:56
はい。どうやら鶴瓶師匠は今年の年末に催される各映画賞では大活躍しそうですね。何だか最近やたら映画に出まくっていましたが、本作において俳優としての代表作をものにされたと思います。演技らしい演技ではないけれど、これは彼にしかできない役柄。憶測ですが、たぶんきっかけは山田洋次監督なのでしょう。

才人の第三作目になります。シャープだったデビュー作『蛇いちご』や、評判になった『ゆれる』から更に作家としてしてのスケール感が増しています。おそらく、純朴な村の人々から先生先生と慕われるニセ医者の姿は映画監督西川美和自身なのでしょうから、この真摯なまでの作家的な誠実さは、例え彼女の本質が小説家だったとしても、こちらとしては受け入れる他ないでしょう。

ただ、小説家とは言ってみたものの、本作の持つ優しい肌触りが映画そのものであることはまず間違いなく、幼稚な自分探しの私映画ばかり撮っているのに何故か海外では評価の高い河瀬某とは作家としての器が違うのは確かです。
今回もやはり監督自身のオリジナル脚本であり、舞台となるのがまたもや時間が止まりつつある小さなコミュニティー。物語は、それまで多少不自由ながらも桃源郷的な場所だった過疎の村に異物(瑛太)が侵入、それまで微妙なバランスを保っていたものが崩壊へと向かう構成がとられています。村人とニセ医者の関係を仲の良かった兄弟になぞらえば、これは前作『ゆれる』と同じです。が、今回はあくまでも人間のポジの部分を描こうという監督の意思がはたらいている為、西川監督の本領であるはずの刺すような心理描写は残念ながら現れることはありません。リアリティさを著しく欠いた老人達の描写や、『市民ケーン』スタイルによる、やや役者に乗っかってしまった中途半端な関係性をめぐる演出と構成を見ても分かるように、完成度としては『ゆれる』と比べると少し落ちます。しかし、小説家が作ったにしてはこの映画はセリフのないシーンにいいものが多く、これがそのまま西川監督自身の心の聡明さを示しているようで、ついついこちらも見入ってしまう力を持っています。
ただ、ラストショットの見つめあう笑顔を見ても分かるように、作家として誰に向けてものを作るかという決意表明は、舌を出しながらもしっかりと意思表示されているので、今後も西川監督の活躍を慶賀したいと思います。

キャストは鶴瓶師匠と八千草薫さんが抜群のコンビネーション。この二人の邂逅は本作にとって実り豊なものになっています。瑛太はいつもいいけど、ここではキャラクターがはっきり描かれないため鶴瓶に絡みきれずやや残念な存在か。余貴美子は相変わらず上手い安定感。

本年度屈指の存在ではありませんが、美しく正直な作品であることは確かです。作家の成長過程を示すうえで貴重な作品となるでしょう。
投稿者:黒美君彦投稿日:2009-08-09 22:59:06
【ネタバレ注意】

監督の西川美和がこの映画のために僻地医療を取材しながら書いた短編集『きのうの神様』(09年4月、ポプラ社)を読んだ。直木賞候補にもなったこの作品集は、あたかも西川監督が映画作品を撮るための習作集のようであり、主人公も小学生の少女(「1983年のほたる」)、離島に赴任した医師(「ありの行列」)、元看護師の主婦(「ノミの愛情」)、医師の父、MRを兄に持つ弟(「ディア・ドクター」)、そしてリタイアを前に港町に赴任した医師(「満月の代弁者」)と、それぞれ微妙に視線を変えている。作家としての才能も十分そこから窺われる彼女は、そうした小説で描いた幾つもの視点を巧みにしのばせて、この映画を撮っている。

…ただ、結論からいうと『ディア・ドクター』という作品は、「普通にいい作品」の域を出ていないように感じた。僻地医療がテーマだとするには、僻地ゆえの医療状況がやや薄いように感じる。本物とニセ物、というわかりやすい図式もさほど効果的とは思えない。ニセ医者であっても村人には欠かすことのできない医師だった、というのも予定調和的だ。主人公を演じた笑福亭鶴瓶の芸人としての個性がどうも浮いているように感じてしまった。
この映画でいえば寧ろ主人公は八千草薫演じる鳥飼かづ子かも知れない。医者をやっている娘に面倒をかけたくないという言い訳で、がんであることを隠そうと伊野医師(鶴瓶)に共犯関係を持ちかける彼女の、説明し難い孤独が実に印象的だ。親としての矜持なのか、それともベッドの上で縛りつけられるようにして死んでいった夫の二の舞になることを拒もうとしたのか、それは判然としないが、彼女は毅然とひとりで死のうと決意する。ニセ医者の伊野は、本物の医者であるかづ子の娘りつ子(井川遥)とニセのデータまで用意して対決し、勝ちながら逃走する…。
逃走した経緯を追う刑事が後半狂言回しとして登場するが、これも唐突感が免れない。物語が奇妙にずれ、収束しきっていない印象がある。

もちろん、西川監督に傑出した才能を認めるからこそ期待し過ぎてしまうのかも知れないが、全体的にストーリーが今ひとつ弱い印象は拭えないように思う。気胸の処置シーンはかなり緊張したけど、ここも余貴美子の存在感が相当救っているように思うし。結局鶴瓶が(そして瑛太も)ミスキャストだった、ということだろうか…。うーん複雑な感じ。

投稿者:sunparapon投稿日:2009-07-18 23:18:13
西川監督は直木賞を取れなくて残念でした。が、北村薫さんなら、仕方ありません、
映画は、久しぶりに、日本映画らしい優しさと生きることの厳しさ・儚さと、死ぬ事への日常的な達観とか明るさとか、外国映画に絶対無い死生観漂わせたいい映画に出会いました。
鶴瓶さんは、30年前の大阪のマイナーな深夜放送(京都放送)からのファンですが、こういう味のある役者ができるんだ・・・ということを知りました。鶴瓶さんではなく、ちゃんと苦悩するお医者さんとして、存在感抜群でスクリーンに居ることが凄いと感じました。
いい映画でした。
投稿者:ビリジョ投稿日:2009-07-10 14:26:26
【ネタバレ注意】

 面白い。面白いんじゃないですか。面白いと思いますよ。

 終わってみれば、まあそういう、それだけの話なのだが、映画を見ているときは物語に引き込まれた。過去と現在を行き来するテクの妙。登場人物の心理描写の見事さ。こういう、いわば内省的な映画は決して私の趣味ではないのだが、この監督だけは別だ。物語も面白いし、内面描写も素晴らしい。この両者が両立している映画は少ない。

 黒と白の間を、灰色が行ったり来たりする、そんな感じの映画。この監督、ちょっとした天才なのだろうな、と思う。

 平日で、サービスデーでも何でもないのに、館内満席でした。

投稿者:replicant投稿日:2009-07-04 00:00:03
【ネタバレ注意】

『ゆれる』で絶賛された西川美和監督最新作。今回もまた突然の訪問者によって崩壊する世界を描いています。舞台は過疎化が進む村。村では唯一の医者・伊野(鶴瓶)が地域密着の医療活動を行っている。伊野は村人から神様、仏様よりも尊敬される存在になっており、そこへ、研修医として相馬(瑛太)がやって来て・・・。物語は、人はどう死ぬか?という尊厳の問題を含みながら、医者とはなんぞや?治療とはなんぞや?本物とは?偽者とは?表裏一体の嘘と真実が入り混じり人間のエゴが交差する内容は流石!としか言いようがありません。全てを分かっている看護師・大竹(余貴美子)の身の置き方や、鳥飼かづ子(八千草薫)の娘で医者であるりつこ(井川遥)が「母がどう死にたかっていたのか聞いて欲しい・・・」と頼むシーン、相馬が伊野に魅了される過程など、納得させられるエピソードも多いです。また、八千草薫と鶴瓶の微妙な関係が良い意味で艶を醸し出しているのも不思議な印象でした。

気になるのはインタビューで西川監督が「多くを語らなくても、色味とか天気の具合とかで、こう撮れるんだな、と。映像の力を実感した」と言ってるところです。今作は今までに無く映像を重視(緑の中に赤いスポーツカーとか)しているのですが、それは映画自体が冗長になる危険性も十分に秘めています。映像を重視するのはもちろん素晴らしいことですが、それは両刃の剣になる可能性もあるってことです。今作にその傾向が出ているのが気がかりです。因みに、この映画の主人公は村人から頼りにされ尊敬されている人物ですが、それは『ゆれる』で過大評価され居心地の悪さを感じている自分だそうです。なるほどねぇ・・・やはり、この西川美和という人物は只者ではないですね。

個人的には主演の鶴瓶の顔が苦手なので(絶対に裏が有りそうに見えちゃう)イマイチ入れませんでしたが、余貴美子、八千草薫、香川照之、松重豊、岩松了、笹野高史等の脇役陣は素晴らしいです。特にデビュー当時は棒読みセリフしか出来なかった井川遥ですか、随分と上手くなりました。こうなると美人過ぎるのが、逆にネックです。もう少しメイクなどを工夫した方が良いかもしれません。瑛太は普通・・・。

投稿者:リEガン投稿日:2009-07-01 16:19:11
悪くはない、が、主人公が村での診療に携わるまでの過程とその変容を、周囲も絡めてもう少しきちんと描いてくれないと、このラストが生きてこない気がするのだが…逆にいらぬカットや間が多過ぎて冗長にも感じた。鶴瓶はもちろん、井川遥が好演。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 作品賞 
 □ 主演男優賞笑福亭鶴瓶 
 □ 助演男優賞瑛太 
 ■ 助演女優賞余貴美子 
 □ 監督賞西川美和 
 ■ 脚本賞西川美和 
 □ 撮影賞柳島克己 
 □ 照明賞尾下栄治 
 □ 録音賞白取貢 
  加藤大和 
 □ 編集賞宮島竜治 
■ 主演男優賞笑福亭鶴瓶 
 ■ 助演男優賞瑛太 「ガマの油」「なくもんか」「のだめカンタービレ 最終楽章」に対しても
 ■ 監督賞西川美和 
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