イングロリアス・バスターズ(2009)INGLOURIOUS BASTERDS
【クレジット】
【解説】 「パルプ・フィクション」「キル・ビル」のクエンティン・タランティーノ監督が復讐劇をテーマに描く痛快アクション・エンタテインメント大作。第二次大戦下のフランスを舞台に、ナチスに家族を殺されたユダヤ人女性と、情け容赦ないナチ狩りで恐れられるユダヤ系アメリカ人部隊“バスターズ”が繰り広げる壮絶かつ壮大な復讐の行方を、タランティーノならではの映画愛あふれる演出でスリリングに綴る。主演はブラッド・ピット、共演にメラニー・ロラン、ダイアン・クルーガー。また、敵役のランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツは、この演技でみごとカンヌ映画祭最優秀男優賞を受賞。 1944年、ナチス占領下のフランス。かつて、“ユダヤ・ハンター”の異名をとる冷血な男ハンス・ランダ大佐によって家族を皆殺しにされた少女ショシャナは、ただ一人逃げ延び、現在はパリで映画館主に身をやつしながら復讐の機会を窺っていた。同じ頃、アルド・レイン中尉率いるユダヤ系アメリカ人を中心とした連合軍の極秘部隊“イングロリアス・バスターズ(名誉なき野郎ども)”がナチスを次々と虐殺、血祭りに上げた相手の仕上げに頭皮を剥ぎ取るといった残虐な手口でドイツ軍を震え上がらせていた。そんな中、ショシャナの映画館でナチスのプロパガンダ映画「国民の誇り」のプレミア上映が決まり、ヒトラーはじめナチス高官が一同に集結することに。この千載一遇のチャンスを逃すまいと、ショシャナ、バスターズそれぞれが行動を開始するが…。 【ウェブリンク】 【関連作品】
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もう映画の神はタランティーノから魔法の杖を奪ってしまったのかいな?スクリーンに立ち上らない映画のマジック。庵野秀明レベルまで落ちてしまっている選曲の不発弾。翳りを通り越して衰えが見え始めるかつて神が降りていた映画的センス。まるで50年代のパーカーの演奏を聴いている気分になったわ。『グラインドハウス』で若いおネーちゃんに説教たれてた時から悪い予感はしていたが・・・。「これが俺の最高傑作だぜ」ってあーた。ひょっとするとタラ坊は本作を最後に引退する気じゃなかんべな。映画の亡霊が徘徊する凡庸な展開が続くスクリーン観ている間、何度となく「20世紀映画の死」という言葉が脳裏を反復した。だからこそ映画館を吹き飛ばし、そして自らフィルムを焼いたのか。スイスの御大はともかく、イーストウッド翁が柩に入って死んだふりしたからといってタラ坊まで付き合うこたーないだろうよ。俺たちは置いてけぼりかよ。
敬愛するEgiさんに逆らうつもりは毛頭ないが、演出はこの際どうでもいい。この人はもともと映画史の記憶をセンスで甦らせる人であって、ディレクションの人じゃないんだから。今回だってミッションものなのにサスペンスの地雷は巧妙に避けてるもん。これはもう脚本(ホン)書いてる時やフィルム繋いでいる時にやってたハッパの相性が悪かったとしか思えん。悪い夢なら醒めて欲しい。タラ坊よどこへ行く・・・。
出だしからアラモの曲って、素晴らしい!この曲(The Green Leaves of Summer)が好きでアラモのサントラLP持ってるからね…。
ランダ大佐が何気にカッコいい。ドイツ軍の軍服も似合ってる。
ワーナーマイカルシネマズの切符売場のおねいさんが「この席がよいですよ」って、良い席を薦めてくれた。良い場所で面白い映画。楽しい一日を過ごせた。
映写室のシーンで「支配人、金返せ」ってセリフが返金の元ネタなのだろか?
面白くて、返金どころか1800円でもお釣が来ると思った。
所詮はアホ映画ですからな。わはははって笑い飛ばすのが流儀なのかもしれないが、なんか笑えないのだ。
ロマンスに発展するかと思いきや最後は暴力沙汰で共倒れとか、ギャグのつもりでやってるんだろうけど、いまいちギャグに昇華しきれてない気がする。
それに最後の炎上大虐殺シーンも観てて不快だが、不快なまま終わらせればいいのに、煙に顔が映写されたり劇場が吹っ飛んだりという映画的なカタルシスが用意されているから、暴力って虚しいな・・・って思う隙がない。「ワイルドバンチ」の生存者ゼロの皆殺しシーンを観たあとのジワーンてくる感覚が無い。
でもやっぱり俳優の演技はけっこう見応えがある。ランダ大佐の冒頭のシーンも良かったし、劇場でバスターズに変なイタリア語喋らせるところとか笑った。でも大佐がどんどんアホキャラになっていくのは「???」だった。
この映画はさんざんナチにひどいめにあわされてきたのに、今はイスラムに対して非道な行為をしているユダヤ人を皮肉ってるのかな。
しかし、タランティーノほど平和とか反戦という言葉が似合わんヤツおらんよな。
第二次大戦を舞台にした映画の場合、専門用語でなんて言うんだ? わざとザラザラした質感の映像に仕上げることがよくある。本作は逆に、色合いをくっきりと映し出すことで成功した作品となっている。色ははっきり、演技もはっきり、台詞もはっきり。新鮮野菜のようなシャキシャキっとした映画だった。
コミカルと殺伐が共存したタランティーノ節。だが、洗練されたキレイな映画だと思った。例によって人がいっぱい死ぬが、その辺で好き嫌いが分かれそうな。
衒学的であることから自由になった上で、力のある演出技量とはどういうことだろうか。例えばファーストカットから続くオープニングシーンのパースペクティブな画面。もうこのロケーションを探し出せただけで「心底映画を愛することで、映画に愛されている」演出家の幸福を感じ取ってしまうのだが、さらに、洗濯物の白いシーツにマスキングされた画面があり、シーツをめくるとロングショットで丘の向こうからサイドカーがやってくる、という出だしの興奮はどうだろう。このドイツSS訪問シーンに3人の美しい娘が登場する演出(脚本じゃない)の納得性。これは、三姉妹がドイツ兵によって蹂躙されるのではないかという観客の不安と期待を手玉に取るために配置されたものだ。蹂躙される期待が廃棄された時点で失望はしたけれど(床板を蜂の巣にする画面造型もイマイチだったし)、だがメラニー・ロランが逃走するカットで復讐劇のお膳立てが完成するこの巻頭シーケンスはクリストフ・ヴァルツへのディレクションを含めて本当に見事に制御されている。
タイトルロール(バスターズ)が特に前半いい加減な、力のない描かれ方で(肩の力の抜けたと云うべきか?)、例えば「ユダヤの熊」イーライ・ロスの登場シーンなんか、もっと怖さを出すか、或いはもっと脱臼技でコメディ・パートにすべきじゃないかと思ったりもするが、しかし、演出力を感じさせるシーンは随所にある。ただ、私が本作の白眉を選ぶとするなら、巻頭シーンか中盤の地下酒場のシーンになる。こゝが良いのは何と云ってもシーケンスの途中唐突にゲシュタポの将校を登場させるそのタイミングと見せ方だ。こういう小さなギアシフトのような演出が抜群に上手い点を評価すべきだろう。
ただし、ダイアン・クルーガーの最期についてはもっと臨場感が出せたはずだと思うし、さらにメラニー・ロランとダニエル・ブリュールの映写室での帰結についても私は感心しません。カメラが被写体に感情移入し過ぎだと思う。こゝで突き放さないのがタランティーノらしさだろうが、私の好みではない。ただ、その後に提示される、炎上するスクリーンのもうもうたる煙に映写機から投影された光で映るロランの顔の画面はちょっと他にないビジュアル感覚で特記すべき。これは企図され設計された画面ではなく偶然の産物−奇跡ではないかと思えてしまう。カットで一番驚いたのはこの顔のカットかも知れない。矢張り画面感覚においてもアクターズ・ディレクションにおいても図抜けた才能を持ち合わせているのは確かだし、その上この人は「映画に愛されている」と思ってしまう。
#タイトルバックのBGMは音源としては『アラモ』かも知れないが、心としては『リオ・ブラボー』における「皆殺しの歌」のリファレンスだろう。
ブラットピットが出るナチスの時代の映画だということは知っていた。
でも、何やらコメディ調なのが気になった。単にストーリーの飾りつけの
ために、舞台をヒットラーの時代に設定し、そしてユダヤやナチを題材に
選んだような気がした。
そんな、偏見を持たしてしまう予告編の作りは失敗だと思う。
この映画を見たことを、会社の女の子に伝えた時に言われたのは
「それで、笑えたの?」という言葉。この質問が出ること自体、間違った
印象を予告編が与えている証拠だ。
しかし、この映画はシリアスで過激でダントツに面白かった。
キル・ビルなどよりも、ずっと印象が深い映画となった。
特に、ユダヤ狩りが仕事のランダ大佐をやった、クリストフ・ヴァルツが
うまかった。当映画で今年のカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したというの
もうなずける。
今年52歳で超遅咲きの俳優との事。
陽気に、ふるまいながら徐々に相手をじわりじわりと追い詰めてゆく、
何ともいえないいやらしさ。見ごたえのある人物像を演じきっている。
相手を追い詰めていく会話の場面など、他の役者では出せない独特な空気を
感じさせた。
それと、家族を虐殺されている中で一人、逃げて生き残った女性ユダヤ人の
ショシャナ(メラニー・ロラン)。最終章では、赤いドレスできめている
が、その正装より、なにげにカフェで本を読んでいる様子などが、とても
美しい。
本当にほれぼれするような綺麗さだった。
自分に興味を示し、どんどん近づいてくるナチスの将校と同行し会話をし
ている場面で、彼女は作り笑いをする。その作り笑いがひきつっていて、
単に唇の両端が上に上がるだけの表情になっている。
そのなすすべもない様子も、こちらにひしひしと伝わってくる。
そして、自分の家族を瞬時に虐殺した男・ランダ大佐との対面での微妙な
空気。目の前でうまそうに、むしゃむしゃ白いケーキを食べ続ける、ランダ
大佐を見つめるショシャナ。
そのショシャナの苦痛の前ぶれがあるからこそ、ラストの映画館の大火災の
シーンに共感できるのだろう。
http://samech.web.fc2.com/dmovie/dsmove/mv091204.html
今回ブラピが演じた様なお馬鹿さん数名が意味不明な事をするのかと思いきや。真面目だ!
M・ロランの4つ目のフィルムはスーゲーカッコ良かったな!
スクリーンの下から炎が燃え上がり彼女の高笑いと共にヒトラーは映画館で死亡する!何と斬新!
煙がスクリーン代わりになり顔が浮かび上がる場面はちょっとホラーだよね。カッコ良い。
最後に最高傑作が生まれるのは笑えた。
冗長な会話やらボウイ等のカッコいい音楽の使い方、バイオレンスなどこれまで同様、タラ色はあるのですが妙に落ち着いた印象。ふざけてるシーンもお馴染みなのになにか重みがあります。ドイツのプロパガンダ映画やら、古典映画の名作なんかのオマージュなんかもあるんでしょうが、終盤の映画館での描写・画作りなどドキッとして本歌取りの風格さえ漂っている感あり。それでいて唐突な銃撃シーンは相変わらず切れ味です。速い。
個人的に一回観ただけでは、まだ全体像をつかめませんでした。普通に面白かったんだけど、ひょっとするとかなり凄い作品なのかも、という気持ちもあります。うーん、映画マニアとしても映画作家として想像以上に引き出しが多い。プログレッシヴなタランティーノにはもう「パルプ・フィクション」の枕詞は要らないかも知れませんね。暫定7☆
イングロリアス・バスターズ」見る前にワザワザDVD借りて勉強したのに全く違うやんけ!!あのショボショボB級映画に費やしたワシの100分返せっ!!
さて、この映画の主役は間違い無くハンス・ランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツ!初っ端からかましてくれます!この出だしの緊張感は並大抵ではありません!本人も言ってますが、完全にマカロニウエスタンの渇く張り詰めた空気感が漂います。家に招き入れてからのテンションの異常な高さは観る者を硬直させます。このTOPシーンが、この映画の成功を如実に暗示しており、その後、ハンス・ランダ大佐がスクリーンに登場してくる度にとてつもない緊張感が押し寄せてきます。それが最後にアレですから(笑)。\(^-^\) (/^-^)/ソレハコッチニオイトイテ…親分が書いてるようにタランティーノらしく、もったいぶり過ぎるのでダラダラと長く、間延びしますが、間違いなく面白い!こんなにスリリングな展開が続くタランティーノ作品は初めてですが、悪くないですよ。今年のベストの1本。
因みに、タランティーノがこの映画を作るきっかけになったイタリア映画『地獄のバスターズ』のアメリカの原題は“THE INGLORIOUS BASTARDS”で、こちらの原題は“INGLORIOUS BASTARDS”。未見なので今度観たいですね。話は変わりますがショシャナを演じたメラニー・ロランは若い時のカトリーヌ・ドヌーヴに似てませんか?いかにも可愛いフランス娘の趣で良かったです!レストランでのハンス、たいがいにしろよ(笑)。
ちょいと長かったけど最後まで飽きずに観られました。面白かったです。
いや〜、マカロニ・アレンジ・エリーゼのために、なんてこんなネタ、まだやってる奴がいたんですねえ!(実はこの監督さん、あんまりよく知りません。『キル・ビル』はDVDで観たけど・・・まァくだらなかった)
イライラさせる台詞劇の妙とか、馬鹿まるだしのバスターズとか、面白かった。
圧巻だったのは、美しき復讐者の笑い顔がナチ高官を見下ろすなか、背後のスクリーンを嘗めて燃え上がる紅蓮の炎の阿鼻叫喚場面!!!ちょっとドヌーヴ似の美人女優さんの美貌が際立ってました。
(お目当てだったロッド・テイラーの見分けがまるで付かなかったのは残念)
それにしてもつくづく思ったのは、60年代の戦争映画はカラー画面が綺麗だったな、ということ。スイス・アルプスを望む緑の田園風景とか、エーゲ海に囲まれたギリシャの島とか、灼熱の北アフリカ砂漠とか、でもってそういうロケーションをバックに独軍のサイドカーが近づいて来るなんて場面は本当にワクワクしますね!そういう場面がある映画って、嫌いになれない。
(3点か 5点か 迷ったけど。ちょっと辛めの3点)
ふざけてるのに緊張感のある空気がいいね〜。無駄な会話をしてた
のが、一瞬にして殺戮シーンに変わるところがナイス。
マカロニをナチスに復讐する話にしちゃう風呂敷の拡げ方もツボっ
た。
床下にマシンガンでババババーとかナチの奴等も極悪非道だけどさ、
ブラピ率いる正義のナチ狩り軍団も「ナチには人間性は無いから、
頭の皮を100枚ずつ剥いでこい」とか、いー感じで狂ってるよね
〜w。
ていうか、本当にやるなよ。いや、やっても良いけど、そこを見せ
るなよ、バカw。
良識的な人を嘲笑うかように暴力を楽しむ作品になってるね。
ラストで映画館が地獄絵図のようになるところも、いー感じに暴走
してた。
ランダ大佐ってのが、勘が良くて嫌味な野郎で良いね〜。ノリノリ
でイタリア語を話し出した時は笑った。
祖国を裏切って自分だけ助かろうとは、この人、頭良いね。
ヒトラーとかゲッペルスとか、バカ共の妄想にはもう付き合いきれ
んよって感じ。
でも、年金、給付金、不動産、市民権、勲章までよこせだと?
やっぱり、こいつバカだわ。頭の皮を剥ぐべきだなw。
元々魅力が乏しかったのが最近更に劣化してるダイアン・クルーガ
ーは死んじゃっても良いけどさ、ツンツンしてて魅力的だった
メラニー・ロランの方は死なないで欲しかったな〜。
しかし、この人が復讐という堅気じゃない手段に出ちゃった以上、
不幸な最後を迎えるのも仕方ないのでしょう。
やっぱり、女は堅気に限るね。
この映画は、戦争アクション映画だが、
中身は、セルジオレオーネの、ウエスタンのオマージュである。
1章
完璧に、セルジオレオーネの、ウエスタンの一場面
Once Upon a Time・・・ から始まり
マカロニぽい音楽(実際は、アメリカ映画のアラモだが)が響き
農家にヘンリーフォンダーが、やって来るシーンと同じ構成
顔のアップ しつこいぐらいの顔のアップ
そして、静寂、長い静寂の後の、一瞬の暴力
レオーネの、得意な手法だ。
そして、一人の少女が生き残る。
復讐の旅が始まる、いかにもマカロニウエスタン的である。
2章以後も、同じ手法で、緊張感のある場面が炸裂する。
3章以後は、
生き残った少女、メラニー・ロランの話が始まる。
だが、この映画の主人公は、間違いなく悪役の クリストフ・ヴァルツだ。
ドイツ語、フランス語、イタリア語、英語を、操る凄い男だ。
各国の、言葉の緊張感が、この映画のキモである。
2章
イングロリアス・バスターズの紹介
特攻大作戦のオマージュか?
3章
舞台となる映画館の紹介
4章
映画館大作戦 序章
緊張感のある、スパイとの接触
地下のパブでも、1章と同じく
言葉の攻防の緊張感は、白眉
そして、ペキンパー的な、バイオレンスアクション
5章
映画館大作戦
映画上映の緊張感は、
タランティーノ映画の最高シーン
本当に、緊張感の連続で楽しめる映画である。
この映画を、見る為の参考映画
ウエスタン
夕陽のギャングたち
戦争のはらわた
わらの犬
ガルシアの首
ワイルドバンチ
特攻大作戦
等http://www.bonoru.com/
レイトショーにて鑑賞。
「ブラッド・ピットの映画と思って観にきた女性ファンは辛かっただろうな〜」と思うぐらいタランティーノの映画。
相変わらずユルい、しかし疲れるほどの緊張感がある会話シーンと、銃撃と血しぶきの凶悪ショックシーンという緩急の使い分けが相変わらずお見事。
ブラッド・ピット率いる凶悪バスターズの戦争アクション映画かと思いきや、実は主人公は家族を殺されたユダヤ娘で、連合軍の「プレミア作戦」は予想外の展開に陥り、ナチのユダヤ・ハンターは思わぬ取引を持ちかけ、阿鼻叫喚の地獄と化した映画館でハチの巣にされるヒトラー・・・と、タランティーノの掌の上でいいように転がされて夢心地の二時間半。前作「デス・プルーフ」を思い出す超唐突なエンドマークまで、実に面白かった。
キャストもすばらしい。
最後までバカそうなブラッド・ピット。メラニー・ロランの輝くような美しさ。D.ボウイのボーカルにのせてドレスアップするシーンが最高。ユダヤ・ハンターのクリストフ・ヴァルツの小悪党ぶりも笑わせてもらった。
ただ、良くも悪くも「タランティーノの映画」なんで、好きな人にしかオススメできない。特に前作の「デス・プルーフ」なんかが苦手な人は観ない方がいいと思う。
悪役を何にするかに頭を使わなくてはいけなくなったいま、どんなに
酷い扱いをしても、まず苦情の来ることはないナチスは貴重な食材っ
てことだろうが、最後なんてもう酷いもんで、いくらなんでもあの殺戮
はちょっとやりすぎ。 ・・・・と、そんな声が聞こえてきそうです。
でも、始まってすぐに「遥かなるアラモ」が流れ、それも古色蒼然とし
た音質で、 今にもジョン・ウェイン演じるデイビー・クロケットが登場す
るのではないかだなんて気にさせたり、かと思うと中盤では、
高音質でデヴィット・ボゥイを流し、美女が赤いドレスで艶かしくルー
ジュをひき、そしてエンディング近くでは、その赤いドレスの美女館主
と白い軍服の英雄狙撃手の死体の美的な俯瞰ショットと、日本の歌舞伎
みたいなもので、ナチスという史実は素材でしかなく、それを曲げたり
膨らませたりした虚構の世界で、独自の美意識と遊び心を展開してい
ます。 だから、史実に反してヒットラーを惨殺してもかまわないわけな
んですね。 そのヒットラーがバスターズの残忍な行為に対して、やつ
らは血と肉で出来た人間か!≠チて怒り狂うところの、なんとも複雑
で皮肉な可笑しさ、このあたりがタランティーノの世界でしょうか。
昔観た「特攻大作戦」を思い出し、それよりも物語としての面白さは
あると感じながらも、タランティーノにしてはテンポが良くないのか
リズムが悪いのか、152分を長く感じたわけではないけれど、もう
すこし短く刈り込んでも良かったのではないかと思わせられました。
☆の数は七個半が本心です。
話の内容は、ナチに復讐するユダヤ娘とアメリカのナチ狩り特別部隊の話。
最初のフランスの家で、床下にユダヤ人を匿う演出が面白かった(ナチとフランス人の緊迫した会話のやりとり「ユダヤ人が分らないようにさりげなく会話を英語に変えるという演出が良かった」。緊迫した会話の後床下のユダヤ人を機関銃で撃ち殺すシーン「床板の破片が飛び散る」・演出が良かった。一人だけ生き残った娘が草原を走って逃げるシーンが良かった)。
イングロリアスバスターズが、ナチの下士官をバットで殴り殺す所の演出が良かった(上辺は穏やかだけど水面下では緊迫している会話のやりとりなど)
将校殺しのドイツ兵をイングロリアスバスターズが牢屋から救うシーン・演出が面白かった(イングロリアスバスターズが銃やナイフで牢屋の前であっと言う間に監視を殺す所の撮り口。ドイツ兵がいる牢屋の前に画面左右からイングロリアスバスターズの兵隊達が出てきて、最後は画面奥からブラッド・ピッドがでてくるという撮り口。会話の長
さで飽きないように会話の途中で死にかけた敵のドイツ兵に銃弾をぶち込む演出などが面白かった。)
地下の酒場での銃撃戦のシーン・演出が面白かった(ドイツ人少佐との表面は穏やかだけど緊迫した会話のやり取り、その後の銃撃戦、それで終わらせず生き残った父親になるドイツの下士官とブラッドピットとの緊迫した取引、最後はドイツの女優で女スパイが取引を破って父親になる下士官を撃つ所。演出が二段構成でとても良くできていた)。
メラニー・ロランは超ベッピンさんだった。
ユダヤハンターが酒場に落ちていた女優でスパイの女がハンカチに書いたサインを見つける演出・映画館に来た女優を部屋につれ込み、酒場に落ちていた靴を足にあわせてスパイと確信する所の演出(童話のシンデレラのように靴がぴったりはまってスパイだと分るという演出)などが基本的な演出でうまいと思った(ユダヤハンターの俳優の
演技も良かった)。
最後の映画館が燃えて、中でイングロリアスバスターズの兵隊二人が機関銃を乱射する所のシーン・演出が面白かった(映画館にかけられた狙撃兵の映画の構図や演出がかなりうまかった事・燃えていく映画館のスクリーンの中でメラニー・ロランが笑っている所・出口に殺到するナチや機関銃を撃ちまくるイングロリアスバスターズの兵隊や
燃える映画館の騒然とした感じ・最後は爆弾で映画館が吹っ飛ぶシーンと撮り口が見事だった)。
全般的に
いくつかの撮り口や緊迫した会話の緊張感の持続などオモシロイ所が満載だった。
メラニー・ロランが物凄く魅力的だった。ユダヤハンター役のナチの将校もうまい演技をしていた。
もっとナチに対してムチャクチャをする映画(派手なバイオレンスとか)かと思ったが、会話でのかけひき(ひとつひとつ長いけれど、あきさせないようなうまいセリフのやりとりで緊迫感を持続させている)を魅せるとても演出のうまい映画でいい意味で裏切られた。
ナカナカ面白い佳作。http://mamaduke.at.webry.info/
しかしブラピが出てるからといって、間違って見に来たような人は
軽くぶっ飛ぶんじゃないかな。
逆にタランティーノのファンには期待を裏切らない内容になっている。
予告編を見ると戦争アクションかと思うが、実際は
会話劇と一瞬の爆発を繰り返しつつ段々とラストに向かって収束する
いかにもタランティーノらしい映画。
彼の映画の醍醐味である冗長な会話劇が数多く出てくるが
今回は会話の裏に潜む登場人物それぞれの思惑が交差し、
大変緊張感のある場面が多い。
特に冒頭のSS将校とのやりとり、中盤のバーでの一件は凄い。
今回は魅力的なキャラクターが数多く登場する。
ブラピの間抜けなキャラ、殺しが大好きな元ナチ、冷酷非情なSS将校、
クールなショシャナ、表裏が絶妙なダイアン・クルーガー、
イーライ・ロスの濃いキャラ、そしてヒトラー。
印象的なキャラクターを次々と登場させておいて一瞬で消える贅沢さ!
最高に楽しく惜しい瞬間がこれほど味わえる映画も珍しい。
そしてラスト。いろいろな映画がなかなか越えられなかった壁を
この映画はあっさりと越えて見せている。
タランティーノの最高傑作との声も出ている本作。
確かにかなり上位にランクインする傑作だと思う。
オープニングの「エリーゼの為に」モドキ(おーEnnio Morriconeか〜テーマ曲の「遥かなるアラモ」は何処となく退廃的な哀愁を持つのが良いですね〜)からしてマカロニ的なアレンジ…大げさな叙情的描写に派手で残虐な行為…仕掛けは英語で会話って所から既に始まってる。床下から逃げ出す娘…物語は彼女の復讐劇でもあるんですよね。男の3人の娘?は無事だったのかもだが、ナチスの…ってよりジューハンターな男のした事が鮮烈に描かれます。この男にとってヒットラー総統とは世渡りの道具に過ぎないと思われますが、その為(自らの利益の為?)に行う行為は実に徹底してます。
残虐に人間が殺されるムービーなんだが、その嵐の様な銃撃が観客の予想裏切って僅かに早い突然のタイミングで繰り広げられる為にその衝撃は物凄い。スパイを見破るのは常にアクセントですか?って思ったら…グラス3つ、か…ロクに外国語が話せないバスターズに名前を言わせたりするのは笑えます。ブラピのPractice.は思わず一緒に口走ってしまった…
ダイアン・クルーガーの◎△□(伏字にしたのはネタバレだからで下ネタではない)に指を入れる?ブラピ。実に計画は思った通りに進まない(故に面白い?)のだが、次々に繰り広げられる個々のの状況が、とも言えますが、この結末がどうなるのか?〜ラストに超ド派手なクライマックスを持ってきてるだけに、これは途中退出で返金なんて却って損…ってもんでしょう。途中、わざとトーンダウンして観客を悔しがらそうとしてるかに思えたりもします…劇中も映画館がクライマックスの舞台〜これはシアターで鑑賞したいところですね。
そしてレザボアの耳きりじゃないですが、タランティーノ・ムービーらしく妙にリアルな制裁?行為。バット撲殺は上からドカンで終わらないところが逆にリアルで怖いです。人物紹介が映像に含まれてたり…オールドボーイのカナヅチ…いやパルプ〜の四角四面じゃないですが。
映写室のラストも衝撃的且つ絵的に美しい。ってか、ラストに上映される映画がアレでアレなもんだから、アレが映画なのか現実のものなのか解らない仕掛けになっている。
総統のユダヤの熊?に対する激昂がまた如何にもで面白いです。いや日本の仮名手本忠臣蔵も武蔵守(江戸のバカ殿?)への復讐に庶民が大喜びしたらしいですが、もうナチスがコケにされるのはドイツの人には慣れっこかもですね。
気付かなかったが2時間33分も有ったのか!〜いや超ド派手で残虐で美しくも哀しいって面白い?エピソードの連続掃射。天王寺も朝の回はアキだらけでしたが、人を選ぶぞタラ映画…って事で仕方なし、かもですね。
R15+(以前に大ヒットするのか?)じゃ人物当てゲーム?は流行らねぇかも…
※蛇足だが「これは俺の最高傑作だ!」は、ブラピのセリフ…「練習」の成果だね。
往々にしてタラちゃんの映画はいつもそうだけど、人物関係がかなり複雑に入り組んでいて、おまけに台詞もやたらと多く、さらには上映時間が2時間33分と長尺なので気軽に観るタイプの映画じゃないけれど、不思議とその長さがあまり気にならなかったから、今回もタラちゃんが発するビートにまんまとノセられてしまっていたというわけだ。相変わらず音楽の使い方もカッコいいんでシビレるわね。
ナチスどもはぶち殺されて当然の存在という前提でお話が進んで行くので、ナチスがどんなことをしてきたのかは知識として知っておかなければいけない。もっとも、ナチスが何であるかを知らないような人はあまりいないだろうけど。でないと、バスターズがあまりにも容赦がないもんだから、下手すると痛快を通り越して、「これじゃあんまりなんじゃないの?」とさえ思えてくる人もいるだろうから。無抵抗の捕虜をバットでぶん殴るシーンは、相手がナチスだと分っていても、内臓にクルね。本当に頭部を殴打された人が見せるような反応をしてるんだもの。
バスターズのナチス壊滅作戦と、ショシャナの復讐劇が同時進行し、総統も出席するというプレミア上映が行われる映画館で怒涛のクライマックスを迎えるのだが、映画のフィルムそのものを使ってナチスを一掃しようというアイデアがイカす。プロパガンダ映画を観ながら大喜びしていたナチス連中が、その映画がクライマックスを迎えると同時に抹殺される。「ワルキューレ」と違ってこの映画では総統は蜂の巣にされる。タラちゃんはナチスやファシズムに対して相当な嫌悪感を抱いているのがよく分る。逃げ惑う人々を無差別に機銃掃射とは!!
僕は欧州製の戦争映画を殆ど観ていないため、タラちゃんお得意の引用が散りばめられた映画なのだとは思うが、何をネタにしているのかが分ればもっと愉しめたかと思うとチト残念。だいたい、この映画の元ネタである「地獄のバスターズ」ですら知らないんだから。モリコーネのスコアも引用してあるみたいだけど、こういう出典が分かる人には堪らない魅力を放っている映画だと思う。マカロニ戦争映画は、あまり観る機会に恵まれなかったからなぁ…(と、言い訳)。
バスターズの面々が一様に冴えないルックスの奴らばかりなのが面白い。彼らをまとめるリーダーのレイン中尉もかっぺ丸出しの喋り方で、お世辞にも頭のいい人には見えない。イタリア語が話せるというレイン中尉は、プレミア上映にまんまと紛れ込むが、あの間の抜けた受け答えが妙に可笑しい。SSのランダ大佐の方がずっと切れ者に見えちゃうのだから始末が悪い。それにしても、ランダ大佐の憎々しさはどーよ!! 誰もが嫌悪感を覚えるキャラを演じたクリストフ・バルツ、お見事! 映画を面白くするのは悪役の憎たらしさがあってこそ。
一応、ブラピがクレジットのトップを飾るが、群像劇なので主演とはいえない。でも、レイン中尉を嬉々として演じているのがよく分かる。誇り高きドイツ兵を、かっぺ丸出しのアメリカ人のオッサンがぶちのめすところに面白さがあるんだと思う。ラストでランダ大佐の額に鉤十字を刻むシーンがエラくリアルで、観ているコチラにもその痛さが伝わる。頭皮をナイフでゾリゾリとひっぺがすシーンも、怖ぇ!
メラニー・ロランという女優さんは初めて知った。強引に呼び出されたナチスの会食で、ショシャナが宿命の敵であるランダ大佐と図らずも再会してしまうくだりが抜群にイイ。彼女の毅然とした表情だけを見せて、心の中では何を考えているのかを観客に想像させている。毎度の事ながら、タラちゃんの女優使いにはいつも感心させられるのです。ジュリー・ドレフュスもまた呼ばれたみたいだし(相変わらず可哀相な役だけど)。
自分の映画にもチョイ役で出てくるイーライ・ロス。いい味出してるわ。劇中劇「国民の誇り」の演出はイーライなんだぁ! なかなかカッコいい戦争映画に仕上がっているじゃない。ホラーばかりじゃなく、一度はアクション映画も撮ってよ。で、Dr.イービルみたいな喋り方のマイク・マイヤーズ、なぜ呼ばれたの?
ゾーイ・ベルがスタントとして参加しているのを発見!
例によって過去の映画(特に60年代戦争映画やマカロニ系)のオマージュたっぷり盛り込んであるようだけど、そのあたりが分かんなくても、純粋に話のよく練られた戦争ドラマに仕上がってました。
『キル・ビル』2部作の、映画偏愛モードMAXでハメを外したタランティーノが、今回は映画のゴシック建築のように、骨格のしっかりした演出に徹してる印象です。
いつにも増してダイアローグが冴えてますね。『レザボア』のマイケル・マドセンと警官、『パルプ』のサミュエルとティム・ロス、『トゥルー・ロマンス』のウォーケンとホッパーなどの場面を彷彿とさせる、タランティーノ得意の尋問型の“言葉責め”シーンが満載です。
ユダヤ・ハンターの異名をとるハンスが、ユダヤ人を匿っている、フランス人農場主を訪ねてくる冒頭から、緊迫感が張り詰めます。リスとネズミの例え話をしながら、農場主をジリジリと追いつめてゆく、ハンス役のクリストフ・ヴァルツのケレン味たっぷりの芝居は、なるほど絶賛されてるのも頷けます。
60年代のハリウッド製の戦争映画のナチス将校役というと、決まって出ていたアントン・ディフリングという俳優がいましたが、ヴァルツの印象は、あの俳優から風格の代わりに狡猾さを植え込んだ感じがしました。
ディフリングが75年に、やはり暗殺の標的となるナチス将校役を演じた『暁の7人』のプロットを、この映画は借りているそうです。
戦争活劇の売り方をしてますが、実はアクション・シーンは少なく、そこに至るサスペンス演出に重きが置かれていました。
クライマックスになだれ込む直前に、いきなりデヴィッド・ボウイの歌が流れて「これ、何だっけ?」と一瞬考え込むと『キャット・ピープル』の主題歌でした。例の「ベルリン3部作」直後の仕事ということもないんでしょうが、ナチス・ドイツの時代に、その歌声が違和感ない。改めて聴いてると、ボウイはマレーネ・ディートリッヒの歌い方を真似てるような所がありますね。
モリコーネのスコアの中で、私も好きでよく聴いてた『非情の標的』のテーマが高らかに流れるのも嬉しかった。
それからタランティーノの足フェチぶり、今回も遺憾なく発揮されとりました。
ジャパンプレミアでは、私を含めて、周りの評判はよかったみたいだけど、タランティーノとか、ナチものに興味がない人はどうだろう?
キル・ビルとは、また作風が違うけど、キル・ビルの時は、都市部と地方では温度差があったって言う記事を読んだ記憶が・・。
今回は、どうだろう?私の感想は、こんな、ナチもの初めて!シュールです!
キャスティングも豪華でブラビをはじめマイクマイアーズ、ドイツ人演技派no1俳優クリスチャンベルケル、ナレーションがサミュエルLジャクソンなので放送禁止言語が乱発されると想像させるw
そして特に注目なのが撮影がロバートリチャードソンで社会派から戦争映画などジャンルをとわずに色々な有名監督とコンビを組んできたベテランでどんな映像をみせてくれるのかたのしみ。
全国公開は10月らしいのだが夏の洋画系の良作がなかった本年
特に期待したい作品になってもらいたい