パンドラの匣(2009)
【クレジット】
【解説】 太宰治の同名青春小説を「パビリオン山椒魚」の異才・冨永昌敬が映画化。主演は「14歳」「フレフレ少女」の染谷将太。共演に仲里依紗、窪塚洋介。また、看護婦長・竹さん役で人気芥川賞作家の川上未映子が出演し大きな話題に。 敗戦直後、身体の弱い青年・利助は、人里離れた結核療養所“健康道場”に入所する。そこでは風変わりな治療法が実践され、患者も看護婦もアダ名で呼び合うなど独特の慣習も数多く存在した。自称“新しい男”の利助もさっそく“ひばり”と名付けられ、この奇妙な日常に馴染んでいく。そんなある日、結核が完治し退所したつくしと入り替わりで新しい看護婦長の竹さんがやって来る。そんな年上の竹さんや、つくしを恋しがる陽気な看護婦マア坊との他愛のない日々の出来事をつくし宛の手紙にしたためるひばりだったが…。 【ウェブリンク】 【ユーザー評価】 下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。 【その他のおすすめ】
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川上未映子のキャスティングはまさしく原作どおり。
最近、プライベートが色々取りざたされた窪塚洋介も本作は最高によかった。
主役の染谷将太もすごくよかった。主役=太宰が太宰文学の根幹だから。
竹さんがギターを弾き、看護婦さんたちが歌を歌うシーンこそ、
原作の芭蕉の「かるみ」を具象化している。
最初から最後まで太宰文学そのまま。すごくよかった。
というよりむしろ監督の前作『パビリオン山椒魚』と太宰って、どこかリンクしていたんだね。
ある意味凄くまっとうな、正当な映画化。しかしちょっと変。
「やっとるか」「やっとるぞ」とか患者全員あだ名で呼び合い(名札つき)、主人公は革命を目指しているようだけど、あっけなく恋うつつを抜かす。。
しかしナイスなキャスティング。
結核患者との対比で、パワフルな新世代代表金歯の仲里依紗と旧世代の大阪弁の川上未映子。
兄貴分の詩人に窪塚洋介。うざい同部屋の大学生にふかわりょう。
まとまりのない人選のようにみえて、玉石混合というか、誰かをひきたてるための脇役というのがいないインパクトのある連中がピタッとおさまっている。
そして菊地成孔、これぞ文芸商業映画の音楽だ、という脳裏にこびりつくメロディがリフレインされる。
何度も何度も繰り返される、主人公が目撃する同部屋の患者や看護婦の姿。そこに息づくきらきらした生命感。それを振り返ってみる視線。
仲、川上、窪塚、染谷の目のキラキラぶりはちょっと稀な美しさです。