きみがぼくを見つけた日(2009)THE TIME TRAVELER'S WIFE
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【解説】 ひねりの利いた設定で一組の男女の切ない恋を描き世界的ベストセラーとなったオードリー・ニッフェネガーの同名小説を「ミュンヘン」のエリック・バナと「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムス主演で映画化。自分の意志に関係なくランダムに時間軸を移動してしまうタイムトラベラーと、そんな彼を愛してしまったヒロインが、互いの時間軸がバラバラゆえに引き起こされる様々な試練に翻弄されながらも絆を深めていく切ない運命の行方をロマンティックに綴る。監督は「フライトプラン」のロベルト・シュヴェンケ。 ヘンリーがクレアと初めて会ったのは彼が28歳の時。しかし、20歳のクレアにとってそれは運命的な再会だった。彼女は6歳の時に30代のヘンリーと出会っていた。そう、ヘンリーはタイムトラベラーだったのだ。しかしその時空移動は彼自身には制御不能で、何の前触れもなく、突然に過去や未来へ飛ばされてしまう非常にやっかいな“病気”だった。少女時代にそんなヘンリーと偶然出会い、以来時空を超えて何回となくやって来るヘンリーに見守られるようにして成長していったクレア。やがて2人の絆は、クレアが大人になるにつれて恋へと発展していくのだったが…。 【ウェブリンク】 オフィシャル・サイト http://www.thetimetravelerswifemovie.com/ (英語) オフィシャル・サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/thetimetravelerswife/ 【ユーザー評価】
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毎度のことながら原作のことはこれっぽちも知らないんだけど、ヘンリーのタイム・トラベルに一貫性があるような、ないような…。自分の意思とは関係なくタイム・トラベルをし、時代も場所も選べないというような説明はなされてはいるが、彼は母の事故を未然に防ごうと何度かトライしてきたという。意志とは無関係に飛んじゃうのだったら、そんなことできないでしょうが。結婚式の直前に消えたヘンリーの替え玉として少し歳をとった未来のヘンリーがやって来るけど、時代と場所が限定できるから来れたんじゃないの?
とまあ、そういうおかしなところが気になってしまう人には何ひとつノレない話なんだろうけど、「タイム・トラベル」を愛する者同士の間に立ちはだかる障害として描いているのだと考えると、その難題をも乗り越えて愛を貫こうとする2人の姿に見る者の心も熱くなると。強い愛があれば、どんな障壁も乗り越えることができるものなのだと。まあ、これはかなり好意的な捉え方なんだろうけど、そうでもしないとこのトンデモな設定に付き合えなくなっちゃうし…。
やたらと湿っぽい話にしていないのは好印象。この設定が邦画になると、泣かせることを強要しているかのような、主人公もベロベロに泣いてばかりの湿っぽい映画になりがちだけど、この映画はそういう単純なお涙頂戴にはなっていない。脚本を手掛けたブルース・ジョエル・ルービンの資質なんでしょうね。愛する者の「死」を、遺された者たちは乗り越えてゆかなければならないというのがテーマ。ファンタジーの部分では「ゴースト」にも通じるが、どちらかと言えば「マイ・ライフ」に近いものを僕は感じた。
「きみ読む」がそうだったように、レイチェル・マクアダムスはこういうシットリとしたお話とは相性がいい。ヘンリーがタイム・トラベラーだということを承知の上で、クレアは彼のことを生涯の伴侶としてくれるんだから、こんなにできた女性もいないでしょう。でも、クレアもしたたかなもんで、パイプカットをしたヘンリーに代わって過去の(パイプカットをしてない)ヘンリーとイタしてちゃっかり妊娠しちゃうんだから! 確かに、アレを浮気とは言えんわなぁ…。
フト思ったんだけど、レイチェルって出演作にロマコメが意外と少ない。近年のハリウッド女優にはあまりない、どこかクラシカルな雰囲気を携えているからなんだろうけど、それゆえにこういうシットリとした映画に彼女が重宝がられるのもよく分かる気がする。相当な細身の人らしく、背中に浮き出た背骨にはちょっと萎えるが、一瞬だけ見えるお尻はイイね!!
タイム・トラベルが遺伝子によるものだという珍説が面白い。でも、そうなるとヘンリーの近親者にも同じ様な遺伝子を持つ者がいることになっちゃうけど。で、このタイム・トラベルを一種の病症のように捉えていて、医学的に治そうと試みるのもヘンな話だ。娘も同様の遺伝子を受け継ぐが、彼女の場合は少し進化しているみたい。だって、10歳の女の子をマッパでタイム・トラベルさせるわけにもいかないでしょう。
製作にブラピが関与しているところをみると、もう少し若ければ自分で演りたかった役だったのかしらん?
関係ないけど、「大江戸神仙伝」をなんとなく思い出したよ。
自分の意思と無関係にタイムスリップしてしまうのは『スローターハウス5』、行き来する場所がごく限られてるのは『BTTF』、悲劇を止めようとするのは『バタフライ・エフェクト』や『グランド・ツアー』と、過去のタイムスリップ映画の要素を色々つまんでる感じ。
ただすごいのは「タイムパラドクスなんか知らんよ」と、時の旅人エリック・バナが、少年時代の自分とも会話するし、現実の自分が消えた穴埋めを、未来から来た自分がしたりと、もう何でもあり。後半は手元に年代チャートでもないと、訳わからんことになってきます。
ルービン脚本の『ゴースト…』『マイ・ライフ』『ジェイコブズ・ラダー』と同様、この主人公の運命も、後半は「死」が密接に関わってきます。
ただ、シカゴの地下鉄車内で母親に「再会」するシーンなど、グッとくる見せ場は前半にあって、後半の展開はタイムスリップが複雑多岐に渡る分、物語が散漫になってきてしまうのは残念。
泣き顔のエリック・バナはこういう主人公に合ってますが、何といってもレイチェルがいい。登場シーンから、その豊かで柔和な表情と、優しい声に惹きつけられます。親しみ易さと同時に、なにか古風なハリウッド女優のムード(品というか)も持ってる人ですね。
大体タイムスリップするたび素っ裸になるという設定なら、男女逆にしてほしいですよ。
『2001年…』でHALが最期に唄った「デイジー、デイジー…」が引用されてたり、結婚パーティのダンスシーンに、思いっ切りムード歌謡にアレンジされたジョイ・ディヴィジョンの「ラブ・ウィル・ティア・アス・アパート」を演奏させたり、音楽の使い方もちょっと面白いです。
ところでルービンが2007年に脚本書いたファンタジー『THE LAST MIMZY』は向こうでは批評家受けもよかったのに、日本では公開もDVD化もされてませんね。観たいんだけど。
ただ、エリックバナだと、私的には、ロマンチック度が半減かも?