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海炭市叙景(2010)

メディア映画
上映時間152分
製作国日本
公開情報劇場公開(スローラーナー)
初公開年月2010/12/18
ジャンルドラマ
わたしたちは、あの場所に戻るのだ。
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【クレジット】
監督:熊切和嘉
製作:菅原和博
前田紘孝
張江肇
企画:菅原和博
プロデューサー:越川道夫
星野秀樹
原作:佐藤泰志
脚本:宇治田隆史
撮影:近藤龍人
美術:山本直輝
編集:堀善介
音楽:ジム・オルーク
スタイリスト:小里幸子
照明:藤井勇
録音:吉田憲義
助監督:野尻克己
出演:谷村美月井川帆波
竹原ピストル井川颯太
加瀬亮目黒晴夫
三浦誠己萩谷博
山中崇工藤まこと
南果歩比嘉春代
小林薫比嘉隆三
伊藤裕子
黒沼弘巳
大森立嗣
あがた森魚
東野智美
森谷文子
村上淳
西堀滋樹
中里あき
【解説】
 北海道函館市出身で90年に自ら命を絶った小説家、佐藤泰志の未完の連作短編集を、函館市民が中心となって映画化したヒューマン・ドラマ。原作から5編をセレクトし、函館市をモデルにした“海炭市”を舞台に、そこに生きる市井の人々の人生模様をオムニバスタッチで綴ってゆく。監督は自身も北海道出身、「ノン子36歳 (家事手伝い)」の熊切和嘉。
 冬の海炭市。造船所が縮小され、大規模なリストラが断行される。妹とつましく暮らしていた颯太も職を失い、兄妹は不安の中で年越しを迎えようとしていた…。再開発地域にただ一軒残る古い家。市役所のまことは、一人で暮らす70歳のトキばあさんに立退きの説得を試みるが…。プラネタリウムで働く49歳の隆三。水商売の仕事を始めた妻との溝は深まるばかりで…。ガス屋を継いだ晴夫は仕事が行き詰まり苛立ちを募らせる。一方、再婚の妻は、晴夫の不倫を知り、晴夫の連れ子を虐待してしまう…。路面電車の運転手を務める達一郎はある日、東京で働いている息子・博の姿を見かける。博は仕事で地元に帰って来ていたのだが、決して父親とは会おうとせず…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:asama投稿日:2016-12-14 20:33:41
典型的な斜陽の町、北海道の小樽で生まれ育った身からすれば、この映画の背景にある函館の陰りがとても懐かしく感じられます。現実を見れば、日本の多くの自治体は、高度成長期以降、この凋落を共有しています。その意味で、極めてリアルな雰囲気を濃厚に映すこの映画は、懐かしく、そして親しみすら覚えます。どこにでもある暗く重い現実を、積み重ねるように描いて、切実な人間味を絞り出すことに成功しているのではないでしょうか。悪くない、一見の価値ある映画です。
投稿者:maxpit投稿日:2012-04-08 14:29:46
前の人も書かれているが、フィンランドのカウリスマキ
監督の作品が一瞬、頭をかすめる作品。そんな重々しく
寒々しい雰囲気の映画だ。
短いエピソードを集めた映画なのだが、役者はみんな、
うまい。それぞれ役にはまり、地元住民になりきって
「海炭市」という町がどういう町なのかを想像するに足
りる演技。特に加瀬亮の演技は見ものである。
それぞれのエピソードに、ハッピーエンドのオチはない。
衰退する「海炭市」で生活する人々の姿を客観的に捉え
ているだけである。最後で、山で遭難死(自殺?)した若者
のニュースと妊娠した飼い猫に「産め、みんな育ててやる」
と声をかける老婆が対称的で、終始、暗い雰囲気で終わり
を迎える映画の中で唯一の光のように思えた。
投稿者:黒美君彦投稿日:2011-09-25 00:24:28
【ネタバレ注意】

芥川賞候補に5回も選ばれながら41歳で自死した佐藤泰志(1949〜90)の短編集が原作(未読)。函館市をモデルとした「海炭市」を舞台に、市井の人々の呟きや哀しみをまさにスケッチしたオムニバス。
観光都市とは異なる相貌を見せる北海道・函館の街が、グレーに沈む。造船所をリストラされた兄と妹。立ち退きを拒む婆さん。バラバラになった家族に頭を抱えるプラネタリウム職員。ガス会社の若社長と連鎖するDV。父と会いたくない息子とぼったくりバー…。
行き場のない者たちが、行き場のないままにぶつかり、悩み、それでも新年を迎える。雪国はどこまでも鈍い色で、何かが変わる気配すら、ない。
徹頭徹尾そうした情景が続くので、正直ややだれる感はなきにしもあらず。もう一つ難を言えば、音声が非常に聞き取りにくく、台詞が判らないシーンが幾つかあった。
オムニバスは作りやすい一方で、まとまりがつきにくい。ラストでやや強引に路面電車で交差する人生を見せてはいたが…。どことなく異国(アジア)の匂いがする異色作。ところどころ美しいカットもあるのだが、全体としてはカウリスマキ監督作品のような味わいというべきか。
自死して20年。今ではすっかり忘れ去られた作家の作品に光が当てられた、という裏話は悪くない。

投稿者:kuro投稿日:2011-05-11 09:53:44
辛気臭いエピソードと汚い叙景を152分もやってくれたのではかなわない。
だから、どうしたと言いたくなります。
誰の所為でもありません。
造船不況でリストラになっても、そもそもその造船業の仕事は、アメリカやイギリスの造船会社の労働者を失業させた結果得られたものでしょう。
人は誰しも人には言えないような弱みを抱え、それでも必死に生きています、それは当たり前のことでしょう。
人生について諸行無常の域にも達していてもおらず、さりとて、どこかに救いを求めてもいないフィクションが映画と認められるのでしょうか?
極めて内向的なうつ病的な映画です。
こんな映画で観客から金を取ろうなんて考えが閉塞感のある叙景を作っているのでしょう。
邦画の将来を危惧するような映画でした。

投稿者:QUNIO投稿日:2010-12-14 10:31:29
【ネタバレ注意】

東京国際映画祭で鑑賞した。作家・佐藤泰志の暗い情熱が迸る短編小説を映画ならではに脚色した宇治田隆史さんの構成力には感服。特に「裂けた爪」のパートは痛々しい。『アンテナ』以来、久々に暴走する加瀬亮が見られて一安心。

最初のパート(物語の始まった崖)が異様に長くタイトルが出るまで50分ぐらいは掛かったと思う。谷村美月の内省的なモノローグはちょっと狙った感じもあったが(私たちはあの場所に戻るのだ、が)最初のパートが一番この映画の雰囲気を伝えていると思う。ガラス越しの曇った風景が海炭市そのものだったのである。とにかく各パートが印象的で「猫を抱いた婆さん」が狂言回しみたいな役割だったのは意外だった。

熊切監督がこれまで描いてきた底辺に生きる人々(『空の穴』の寺島進、『揮発性の女』の石井苗子、『ノン子36歳』の坂井真紀)が、海炭市という架空の町でもがき苦しみ、同時に絡み合う。最後は路面電車に乗ってみんな「あの場所=冒頭」に戻っていった。

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ ベスト10第8位
【ソフト】
【レンタル】
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