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イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(2010)

EXIT THROUGH THE GIFT SHOP

メディア映画
上映時間90分
製作国アメリカ/イギリス
公開情報劇場公開(パルコ=アップリンク)
初公開年月2011/07/16
ジャンルドキュメンタリー/アート
映倫G
イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ スタンダードエディション [DVD]
参考価格:¥ 4,104
価格:¥ 3,145
USED価格:¥ 7,386
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イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ

【解説】
 誰もその素顔を知らないというミステリアスな素性と、社会風刺に富んだグラフィティ・アートを世界各地でゲリラ的に展開する大胆不敵な活動で世界的に注目集める覆面アーティスト、BANKSY(バンクシー)が自ら監督し、ストリート・アート、そしてアート・ビジネスの世界にユニークな切り口で迫る異色のアート・ドキュメンタリー。LA在住のフランス人アマチュア映像作家ティエリー・グエッタは、いとこに著名なストリート・アーティストがいたことでその世界に魅了され、危険を顧みず警察の取締りにも怯むことなくグラフィティを描き続ける彼らの後を追い、その作品を記録し続けていく。やがてふとした偶然から、謎に包まれたアーティスト“バンクシー”との接触に成功、彼の信頼を獲得してその貴重な作品製作の一部始終を記録することを許される。ところが、ティエリーには膨大な映像素材を1本にまとめる映画監督としての才能がゼロだった。その致命的な欠陥に気づいたバンクシーは、ティエリーに映画監督ではなく自らアーティストになってはどうかとアドバイスするのだったが…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
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【ユーザーコメント】
投稿者:陸将投稿日:2011-11-24 17:58:28
本作は様々な問題が提示されながら、単体の作品として面白く観ることができるドキュメンタリーだ。
そこで挙げられるテーマの数々は、映画という「芸術」を好む者として本当に興味深いものがある。

本作のキーワードは「洗脳(BrainWash)」だと思う。
そもそも芸術(アート)に答えはない。
作品の善し悪しや価値の有無は、あくまでも鑑賞者の主観による判断だ。
だからこそ、観る人の数だけ評価や感想も生まれ、そこが芸術は面白いところなのだと思う。

けれども、その主観が「洗脳」されることで、芸術品の価値が定められてしまうことだってよくある。
例えば、バンクシーのような権威ある存在がお墨付きを与えれば、ゴミにしか見えないようなものだって芸術品になる可能性は十分ある。
あるいは、マスコミがこぞって褒め讃えたり貶したりすれば、それが人々に刷り込まれ価値観が形成されることなど頻繁にある。

けれども、それは人々が作品をちゃんと自分の目で見て、自分の頭で考えないことに原因がある。
バンクシーは本作で、物事の本質ではなく、表面しか見ようとしない人間たちの「空っぽな芸術観」を暴き出し、揺れ動そうと試みる。

だが、その試みはバンクシー自身の足元をもぐらつかせるものだ。
なぜなら、バンクシーもすでに“バンクシー”という「ブランド」が世間に定着し、マスコミ等の「洗脳」の恩恵を受けている側であるからだ。
しかし、彼はそんなことは十分承知で本作を撮っている。
むしろ、世間に蔓延る“バンクシー”という「ブランド」や「イメージ」を壊すのを楽しんでいるようにさえも思える。

バンクシーは年齢も正体も不明なことから、世間からはどこか神格化された、雲の上の存在のように見なされている印象がある。
実際、劇中でコメントを挿入するバンクシーは、ボイスチェンジャーによって音声は変えられ、姿は陰になって見ることができない。

けれども、確実に彼の心の揺れ動きは見えてくる。
例えば、ティエリーという初めて心を許せる存在と出会った喜び。
ストリート・アーティストの掟を彼に飛び越えられた苦笑交じりの戸惑い。
確かに、彼も自分たちと同じ人間なのである。
むしろそんなバンクシーを愛らしくさえ思ってしまった。

どこまでがバンクシーの作為で、どこまでが無作為の領域なのかは分からない。
いくらでも深読みできるという意味でも、本作、そして芸術は奥深いものだと思う。
「先入観」や「洗脳」や「扇動」されやすい情報化・ボーダーレス化した現代において、バンクシーが放つメッセージは普遍性を持つ至極最もなものだと感じる。
投稿者:ASH投稿日:2011-09-09 22:52:45
【ネタバレ注意】

 この映画、本年度のオスカー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされたという情報だけを頼りに、何の予備知識もなしに観たんだけど、タイトルから想像するに自分が描いた絵を売るギフトショップの経営で成功を収めたアーティストの姿を追ったドキュメンタリー映画なんだとばかり思ってた。いや、ホントに。

 カタカナだらけの覚えにくいタイトルを目にして、何やら堅ッ苦しいドキュメンタリー映画じゃなかろうかと敬遠しそうになるところだが、実際、観てびっくり! コレがすこぶる面白い! ストリート・アートのカッコよさだけを表面的に捉えたようなよくあるドキュメンタリー映画なんかじゃない。むしろ、アートそのものの在り方を根底から覆すような映画なんじゃないかと。このいい加減さも、またアートだったりなんかして。

 ティエリーという名のLA在住のフランス人のオッサン。この、家族を愛するどこにでもいるようなオッサンだったのが、次第にアート界を揺るがす存在へとなってゆく。アートとは無縁の人だったのが、あることがきっかけでアートにのめり込むようになり、道が開けてゆき、あれよあれよという間にアート界の寵児へとのし上がってゆく。その過程が真面目に捉えられてはいるんだろうけど、これがどうにも可笑しくってねぇ。まさかアートを題材としたドキュメンタリー映画で場内に爆笑が起こるとは思いもよらなかったよ。

 本来は被写体であったハズのバンクシーが、ティエリーの「映画監督」としての才能を見限ったことでこの優れたドキュメンタリー映画が生まれたことになったという、逆転の発想。確かに、素顔も分からない「謎の男」よりもティエリーの方が面白い。このオッサン、とにかくのめり込みやすいのだ。言うなれば「オタク」なんだろうけど、トコトンやり遂げたことで寵児になっちゃうんだから、やったもん勝ちなんだろな。行動すれば、いつかは夢も実現する。ティエリーとバンクシーが出会うようになるのは、本当に奇跡的なんだもん!

 感動的なのは、LAにある某テーマパーク内でバンクシーがゲリラ的なアート活動を行い、その様子をティエリーが撮影するというくだり。さすがに「世界で一番幸せな場所」だけに、異物が入り込めばタダじゃ済まない。当のバンクシーは先にその場を離れたために何事も起こらなかったが、現場でカメラを回していたティエリーは拘束されてしまう。そのときのティエリーの言動が、泣かせるのよ。この一件で、バンクシーがティエリーのこと変人だけで一目置くようになると。

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ ドキュメンタリー長編賞バンクシー (監督)
  Jaimie D'Cruz (製作)
□ 新人賞バンクシー (監督)
  Jaimie D’Cruz (製作)
■ ドキュメンタリー賞バンクシー 
□ ドキュメンタリー賞 
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