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エンディングノート(2011)

メディア映画
上映時間90分
製作国日本
公開情報劇場公開(ビターズ・エンド)
初公開年月2011/10/01
ジャンルドキュメンタリー
映倫G
わたくし、終活に大忙し。
エンディングノート [DVD]
参考価格:¥ 4,104
価格:¥ 2,873
USED価格:¥ 2,308
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 Photos

【クレジット】
監督:砂田麻美
製作:是枝裕和
プロデューサー:是枝裕和
音楽:ハナレグミ
主題歌:ハナレグミ
『天国さん』
【解説】
 これがデビューとなった砂田麻美監督が、ガンで余命を宣告された自らの父と家族の残された最期の日々をカメラに収めた笑いと涙の感動セルフ・ドキュメンタリー。熱血営業マンとして“段取り命!”のサラリーマン人生を送ってきた砂田知昭。67歳で会社を引退し、第二の人生を歩み始めた矢先の2009年、ガンが発見されるもすでに手術は不可能な状態まで進行してしまっていた。すると彼は、遺された家族が困らないようにと、自らの死の段取りを人生最後の一大プロジェクトとして捉え、まずは死ぬまでにしておきたいことをリストにしたマニュアル“エンディングノート”作りに取りかかる…。死を迎えるにあたっても段取りにこだわる父親の哀しくもユーモラスな最期が、軽妙さを失わない客観的な眼差しで切り取られていく。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:Goroku投稿日:2012-09-08 13:58:34
癌になったあるお父さんの最期を、その娘が撮影したドキュメンタリー。ホームビデオを編集した安上がりで感傷的な作品だろうと予想して、まったく期待しないで見たのだが、予想に反してよくできた作品だった。家族を美化したり、観客を泣かせようとするいやらしさはなく、からりと爽やかにまとまっている。
癌になるよりもずっと以前からの映像があり、お父さんの半生の記録となっている。その働き方と家族への接し方を通して、実直で少し頑固な性格が伝わってくる。
癌になってからは目に見えて痩せ衰えてゆくが、案外落ち着いて受け入れている。
その最期も、しっかりした子供たちとかわいい孫たちに囲まれて、何の心残りがあるかという感じの大往生に見えた。
ドキュメンタリーもフィクションも含め、特別な人の死や悲劇的な死がテーマになりやすい現状にあって、市井の人の幸せな死の記録というのは貴重なものだと思う。
投稿者:ビリジョ投稿日:2011-11-30 16:06:31
【ネタバレ注意】

 これは「幸せ」を描いた映画なのだろうと思う。

 不幸な死を描くのは難しくない。戦争を描けば良い。

 しかし、幸せな死を描くのは難しいのではないか。戦争で死なず、犯罪で死なず、不慮の事故で死なず、飢餓で死なない死に方を描かなければならない。

 まあつまり、家族に見守られて、ベッドで死ぬというのは幸せなのだろうし、それを描けば良いのだけれど、その死を、物語のおまけではなく、主題として正面切って描くのは、なかなか大変だろうと思うのだ。

 69歳という享年は、ちょっと若いかなとも思うけど、幸せな死ではあったわけで、そこにはそう大したドラマもイザコザもカーアクションも血しぶきも無いわけだが、個人的な幸せ体験を普遍的に昇華せしめている、この力量はなかなかのものだと思う。

 一番凄いのは何かというともちろん、実父の死への過程をカメラに収めてしまうって所なのだろう。私小説に近い。当然、その視点で批判を浴びるだろう。まあ別に、批判されてもいいのではないか。ほかの人には絶対に撮れない映画を撮ったのだから。

 しかしながら、プラスアルファ、何かが欲しかった。何なのかは分からないけれども。

投稿者:黒美君彦投稿日:2011-10-16 02:06:33
【ネタバレ注意】

プロデューサーを務めた是枝裕和が、「いわゆる『身内』を撮影したセルフドキュメンタリーというものが好きではなかった」「だって語りやすいから」「デビュー作にそんな強い被写体を選んでしまったら、次が苦しくなるのではないか?という危惧があったからだ」とコメントしている。彼はしかし、監督が持ってきた作品を観て、「カメラを向けている人間(娘)の非常に冷静なふたつの批評性(撮られている者と撮っている私の両方に向けられた)によって、アクロバティックにドキュメンタリーとして成立していた」と評価し、劇場用映画として公開されるに至る。

監督の砂田麻美は、主人公知昭(1940〜2009)の二女。彼女だけでなく、父親もムービーカメラが好きだったらしい。結婚式の映像や万博に遊びに行った時の映像が挿入される。そこに麻美が撮影した、出勤する父の映像や、定年の送別会の映像も加わる。まさに家族の歴史が映像として残され、彼女はドキュメンタリストとして「最期を迎えた父」を軸に「家族」を描くのだ。
そこにあるのは父親への深い愛情にほかならないだろう。死ぬ瞬間までクレバーな(クレバー過ぎる)父を、映像として記録する形でしか愛情表現できない娘。この作品は、そんな見方もできるかも知れない。

…とはいいつつ、私個人の意見は是枝氏の前段の意見にまったく賛成する一方で、後段については全面的に賛同するところまではいかなかった。完成度は高いし、十分一般公開に耐え得るレベルではあると思うが、やはりこれは「プライベートビデオ」の域を超えるものではないのではないか。
−お父さん、幸せな最期を迎えられて良かったね。
私には、それ以上の言葉が思い浮かばない。

監督は「もともと公開する気はなかった」と語っているが(でも映画にすることを拒まず、現に公開しているのだからそれは違うだろうと率直に思うが)、がんで衰えていく父親に冷静にカメラを向けられる客観性を私は持ち得ない。
これが職業的に撮影するドキュメンタリストであれば全く話は別なのだ。冷淡に客観性を保ちながら記録することこそが仕事なのだから。だが身内であるが故に撮影できる肉親の衰えはどうなのだろう。子供は時に親に対して冷淡だったりするが(特に娘にその傾向が強い気がする…そんなことないか(笑))、私個人はやはりそんな冷たさを時々感じないではなかった。カメラ越しではなく、直接父と語ればいいじゃないか…余計なお世話だろうし、そんな時間もきっとたくさんあったのだろうけど…そんな風に感じたりもした。
是枝監督には『歩いても歩いても』(07年)という家族劇の傑作がある。彼は母の死をきっかけに、フィクションの中で自らの家族を描いてみせた。フィクションだから感情は昇華され、美しい作品として自らと重ねることができる。だがノンフィクションで家族の死を語られると、生々しさが強烈であるが故に語るべき言葉を失う。
「素晴らしいお父さんだったね。お父さんは最後までお父さんらしかったし、家族みんなで看取ることができて良かったね」としか言いようがないのだ。
もちろん「それでいいではないか」という見方もあるだろう。「泣けたからいいじゃない」と。決して私はそれを否定するわけじゃない。

繰り返しになるが完成度は高い。だからこそ違和感もやはり拭いがたく残る。
困った作品である。

【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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