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かぞくのくに(2011)

メディア映画
上映時間100分
製作国日本
公開情報劇場公開(スターサンズ)
初公開年月2012/08/04
ジャンルドラマ
映倫G
25年が経過して、兄があの国から帰ってきた…
かぞくのくに ブルーレイ [Blu-ray]
参考価格:¥ 5,076
価格:¥ 4,515
USED価格:¥ 3,660
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 Photos

【クレジット】
監督:ヤン・ヨンヒ
企画:河村光庸
エグゼクティブプ
ロデューサー:
河村光庸
プロデューサー:佐藤順子
越川道夫
脚本:ヤン・ヨンヒ
撮影:戸田義久
美術:丸尾知行
衣装:宮本まさ江
編集:菊井貴繁
音響:菊池信之
音楽:岩代太郎
照明:山本浩資
装飾:藤田徹
助監督:高杉考宏
監督補:菊地健雄
出演:安藤サクラリエ
井浦新ソンホ
ヤン・イクチュンヤン同志
京野ことみスニ
大森立嗣ホンギ
村上淳ジュノ
省吾チョリ
塩田貞治
鈴木晋介
山田真歩
井村空美
吉岡睦雄
玄覺悠子
金守珍
諏訪太朗テジョ
宮崎美子母(オモニ)
津嘉山正種父(アボジ)
【解説】
 2本のドキュメンタリー「ディア・ピョンヤン」「愛しきソナ」で自らの家族の物語を見つめてきた在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自らの実体験をベースに今度は自身初のフィクションとして撮り上げた感動の家族ドラマ。1970年代に帰国事業で北朝鮮へと渡った長男が25年ぶりに帰国し、日本に暮らす家族と束の間の団らんを実現する中で、2つの国の間で翻弄される人々の悲しみと複雑な思いを丁寧な筆致で描き出す。主演は「愛のむきだし」の安藤サクラと「空気人形」の井浦新。共演に「息もできない」のヤン・イクチュン。
 1959年から20数年間にわたって、在日朝鮮人とその家族が日本から北朝鮮へ集団で移住する“帰国事業”が行われていた。1970年代に16歳でこの帰国事業に参加して北朝鮮に移住したソンホが、1997年、脳腫瘍の治療のために25年ぶりに日本に再入国を果たす。しかし期間はわずか3ヵ月間だけ。日本で自由に生きてきた妹のリエは、そんな兄との再会を心待ちにしていた。しかし久々の家族団らんのはずが、ソンホの隣には見知らぬ男性が監視役として同行していた。旧友たちとの再会にも、ソンホの表情は硬いまま。そんな中、肝心の治療は、3ヵ月では責任が持てないと医師に断られてしまうソンホだったが…。
<allcinema>
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
216 8.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:nabeさん投稿日:2015-03-22 13:07:21
在日監督ならではのドラマである。
主人公のソンホは、16歳の時に親元から離れて北朝鮮へ移住させられた、在日家族の長男である。一方、長女のリエや両親親戚は皆日本で幸せに暮らして来たので、25年ぶりに帰国したソンホは、まるで他人みたいによそよそしい。ここの設定は、長男だけを親が送り出したという点がかなり強引だが、井浦新演じるソンホがまさに北朝鮮の国民イメージそのものなので、すぐにこの独特のキャラクターに引き込まれ、気にならなくなる。
日増しにイライラがつのる家族と、まるで人格を無くしたかのように無気力に毎日を生きるソンホとのギャップが頂点に達した時に、突然別れがやってくる。最後まで兄との別れをあきらめきれないリエの静かな怒りに、反北朝鮮の強烈なメッセージが込められていて実に印象的なラストシーンだ
投稿者:いまそのとき投稿日:2013-04-03 22:02:35
ここまで、過去の政治的事情と現実を描きながら、映画として手ごたえがないのは何故だろう。父と息子の葛藤。オモニの想い。16歳の息子を何故平壌に送ったのか。その時代背景と思想がやはり理解しがたい。たしかそうだった。川口のキューポラの子供たちも理想社会を目指し帰郷したんだった。ソンホも多分そうだったのだろう。実のところ、あのとき、この父の理想に逆らえず、見送った家族の思いを知りたかった。それを描かずして何をか言わんやだ。家族の一時の再会、語らい、温もり。手を差し伸べたくとも近くて遠いあの国で生きていかなければならない息子に一体何をしてやれるかだ。帰らなければならない希望のない国。戻っていくオッパと家族たちの切々とした無情を綴る。辛い映画だ。
投稿者:seisakuiinkai投稿日:2013-04-03 08:14:59
「ディア・ピョンヤン」であちらの国に帰る時はそれこそユートピアに行くと思っていたのに、その後の失望感は大きかったろう。しかもその国からずーっと逃げられないというのがこの作品ではよくわかった。www.seisakuiinkai.com
投稿者:陸将投稿日:2012-09-13 02:29:13
抗えるわけもない理不尽で強大すぎる力。
それを目の前にして、人々はどのように踏ん切りをつけて生き抜いていくか。
ある者は地団駄を踏み、悪態をつき、踏ん切りをつけられずにいる。
ある者は思考を停止させ、それも自分で選択した結果なのだからと、諦念を抱きながら身を任せる。
ある者は影で泣き崩れるが、表ではそれを決して見せない。
家族各々の反応の違いによって、国家に対して無力な個人という存在を浮かび上がらせる。

その想いは「監視役」という立場にあるヤン同士も部分的に共有している。
彼にも同じように家族がおり、上から命令が下されれば、問答無用でそれに従うのみ。
自分の置かれた立場上、感情をストレートに表現することはできない。
そのもどかしさと冷静さを保たねばならない葛藤が、ヤン・イクチュンの見事な演技によって透けて見える。
序盤にコーヒーに大量のミルクと砂糖を入れるという微笑ましいショットを入れることで、彼の人間性を強調する演出も効いてくる。

本作の素晴らしい点は、ミニマムな世界から「とてつもなく大きなもの」が透けて見えてくる所だ。
それは在日朝鮮人として背負ってきたものであり、強大すぎる宿命やしがらみであり、現在まで流れている年月の苦難といったものだ。
それらを、回想場面や体制側の描写を一切挿まず、俳優の演技と演出で見せてしまう。
決して声高に体制批判をしているわけではない。
このような仕打ちを受けているにもかかわらず、それでも至る所に金日成と金正日の写真が掲げられているのが印象的だ。
自らのアイデンティティの在り処を見つめ、憎き国家をそれでも頼らなければならない苦悩。
それを政治色は前面に押し出さず、あくまでも家族という小規模な枠組みから滲み出させた傑作だ。
投稿者:Longisland投稿日:2012-09-05 14:50:41
2013年度代表作品に決定ですか。
見応えある良作も・・・
我国と隣国の歴史関係、帰国事業等々
米ア協会員に理解されるか不安。

一次予選通過できるかな〜ぁ?
投稿者:ふーた投稿日:2012-08-28 07:22:43
 描きたいこと、伝えたいことはよくわかります。その意味で、好感のもてる映画です。また兄妹役のふたりはほんとうに好演と言っていいかもしれません。もっとありはしないかという思いは抱きましたが、ためにためての別れの場面の安藤サクラの動きもよかったです。(『クヒオ大佐』好助演と『贖罪』「クマ」女で、この女優、由緒正しいかどうかはさて置きとりあえず二世女優といっていいがなかなか「面白い」女優に、これから目が離せなくなりそうです。なお、母役の女優の無残さは耐え難かった。私感ですよ。)

 ただ、兄の帰郷(帰宅)という決定的な場面、自宅近くの細い路地(交差点)と自宅前の母との再会の場面は、なぜこのような撮り方をしたかわからなく(がゆえに考えてしまったのですが)、ある種のしろうとくさい突出した場面なのです。もしかしたらその長回しにわかりにくという意味での可能性があるのかもしれませんし、そういうところを伸ばしたらいいのかななどと思わないのではないのですが、現時点ではこの監督は手腕とか演出とかのひとではないなあといわざるをえません(いや、この「批判」が求めるべきところに視線をもっていっていないのはわかるのですが、一応の敬意を払いたいがゆえなのです)。

 最初に戻りますが、物語を語りきり、伝え、諸氏も語られるとおり観客に考えさせるだけでも立派です。
投稿者:黒美君彦投稿日:2012-08-27 23:24:02
【ネタバレ注意】

傑作ドキュメンタリー映画『ディア・ピョンヤン』(05年)を撮った梁英姫(ヤン・ヨンヒ)監督初の劇映画。フィクションでありながら、監督自身の経験が色濃く投影された作品であり、手持ちカメラの効果もあって、ドキュメンタリー映画のようなざらついたリアリティが秀逸だ。
脳腫瘍の治療のため、25年ぶりに日本に渡ってきた兄ソンホ(井浦新)と、その兄を愛してやまない妹のリエ(安藤サクラ)。監視員ヤン(ヤン・イクチュン)がつきまとい、家族の中にあっても言葉を選ぶソンホ。
家族のそこはかとない愛と、それを静かに踏みにじる独裁全体主義国家。おずおずと妹にスパイにならないかと切り出す兄。理不尽な帰国になす術を持たない総連幹部の父。
「あなたもあなたの国も大っ嫌い!」とヤンに怒りをぶつけるリエだが、ヤンは冷徹に「お前が嫌いなその国で俺もお前の兄も生きていかなくてはならないんだ」と切り返す。
自由にものが言えず、命令に従うしかない北朝鮮の社会体制が透けて見えるシーンだが、怒りをどこにもぶつけられずイライラと路上を歩くリエの苛立ちが伝わる。

安藤サクラがこんなに巧いとは思わなかった。どこかおどおどして神経質なソンホも井浦新が好演。彼はこんな役が向いている。津嘉山正種も、頑固でありながら家族を愛する父を的確に演じている。
ドラマよりもドラマティックな人生を歩む在日コリアン二世のヤン監督が描く主題は、やはり北朝鮮への苛立ちと家族への深い愛だった。ある意味彼女の限界でもあり、逆にいうと、そのテーマを超えるモチーフは彼女には扱えない。それほどまでに彼女の半生は、矛盾に引き裂かれている。
ソンホは帰国を命じられ、「楽だぞ、思考停止」と初めて本音をリエに漏らす。
自由を自明の理として享受しているかのようなリエは、明らかにヤン監督がモデルだが、彼女もまた在日として生きる上で完全に自由ではない。それでもソンホは「自由に生きろ」と励ますのだ。

国家と国家がぶつかるとき、いつしか庶民の心情や抱いている思いは捨象される。
「かぞくのくに」の理不尽な振る舞いは、家族を壊していく。そんな現実をきちんと描いた佳作だ。

投稿者:SECOND_STAGE_LENSMEN投稿日:2012-08-21 20:21:31
劇中で口ずさむ『白いブランコ』が、これほどまでに切なく聴こえたことはない。思い起こすたび、胸に迫る作品だ。
キャストの誰もが「演技をする」という次元を超えて、役が乗り移ったかのように振舞い、行動する。その緊張感に圧倒される。

http://movieandtv.blog85.fc2.com/blog-entry-356.html
投稿者:kumi2rin投稿日:2012-08-16 13:38:18
 タイトルがわざわざひらがなで統一されていることからも推測できるように、政治色を排しあくまで家族レベルでの理不尽さを描いてみせたい、とのコンセプトだそうだ。

 勿論、この作品で静かに描写されるこれらの人権侵害行為は到底許されるべきことではない。
しかし、厳然としてそこにある、という事実を「嫌いだ」と罵っていても問題は何も解決はしないだろう。只、兄が妹に言う、自分が陥ってしまった思考停止でなく、考えることはやめないでくれ、というセリフに可能性を感じた。

シリア問題でも明らかなように、周囲からの干渉は直ぐに世界に知れ渡り問題となる昨今、各個人レベルでの更なる覚醒を促す努力を継続せねば。

政治と国家がもたらす理不尽さは、最も弱い存在が最も被害を被るという現象は、世界のあらゆるところで起きており抑圧者は益々狡猾になってゆく。被抑圧者は、それを上回る知識と教養を身につけねばならない。

それらの思いを強く持った作品であった。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 作品賞 
 ■ 主演女優賞安藤サクラ 
 ■ 助演男優賞井浦新 
【ソフト】
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