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この空の花 長岡花火物語(2012)

メディア映画
上映時間160分
製作国日本
初公開年月2012/05/12
ジャンルドラマ/戦争/ファンタジー
映倫G
この空の花 -長岡花火物語 (BD通常版) [Blu-ray]
参考価格:¥ 5,700
価格:¥ 6,980
USED価格:¥ 5,673
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 Photos

【クレジット】
監督:大林宣彦
製作プロデューサ
ー:
大林恭子
渡辺千雅
脚本:長谷川孝治
大林宣彦
撮影:加藤雄大
三本木久城
星貴
美術監督:竹内公一
衣装:岩崎文男
編集:大林宣彦
三本木久城
主題歌:伊勢正三
主題曲:久石譲
スクリプター:菅井久子
記録:今村治子
撮影台本:大林宣彦
照明:山川英明
録音:内田誠
助監督:佐野友秀
出演:松雪泰子遠藤玲子
高嶋政宏片山健一
原田夏希井上和歌子
猪股南元木花
寺島咲元木リリ子
筧利夫松下吾郎
森田直幸高橋良
池内万作三島貴
笹野高史村岡秋義
石川浩司山下清
犬塚弘野瀬鶴吉
油井昌由樹羽生善治郎
片岡鶴太郎野瀬真
藤村志保遠藤薫
尾美としのり高山忠彦
草刈正雄花形十三朗
柄本明野瀬清治郎
富司純子元木リリ子(現在)
【解説】
 「転校生」「青春デンデケデケデケ」の大林宣彦監督が、放浪画家・山下清の貼り絵でも知られる新潟県長岡市で毎年8月に開催される花火大会をモチーフに、いくつもの苦難を乗り越えてきた長岡市の歴史と人々が花火に託した想いを描くご当地ヒューマン・ドラマ。主演は「てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜」の松雪泰子、共演に高嶋政宏、原田夏希、寺島咲、そして新人の猪股南。
 天草の地方紙記者・遠藤玲子は、東日本大震災の際、被災者をいち早く受け入れた長岡市に取材にやって来た。しかし、彼女をこの地に引き寄せた理由はもう一つあった。それは、かつての恋人・片山健一から届いた手紙。そこには、自分が教師を勤める高校の生徒・元木花が書いた『まだ戦争には間に合う』という舞台、そして長岡の花火を見てほしいとあったのだ。こうして長岡での取材を進める玲子は、様々な人々と出会い、過去と現在を繋ぐ不思議な体験を重ねていくのだが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:SECOND_STAGE_LENSMEN投稿日:2012-09-02 03:18:03
おそらく本作最大の問題点は、作り手が歴史についてあまりにも不勉強であることだ。そのため、取材で得られたことをギュウギュウ詰めにするだけで精一杯になってしまい、それら題材の検証と検討が疎かになっている。
なぜ戦争が起こったのか、人々は戦争を起こす過程でどのような動きをしたのか、それらを顧みることなしに言葉だけ「反戦」と言い募ることで果たして戦争を避けられるのだろうか。
1930年代当時、日本はアジアで唯一「近代化に成功した国」として、周辺各国に武力をふるえる立場にいた。ところが今では周りの国中が近代化に成功している。このような状況の変化の中では、「戦争しない」ことと同じくらい「戦争させない」ことが重要なのに、この映画には戦争を起こす過程についての知見がないため、反戦に向けた具体的な方策を提示できない。

しかも作り手が未熟であるにもかかわらず、語りを子供に担当させることで子供の未熟さの問題にすり替えているのも残念だ。
投稿者:陸将投稿日:2012-06-05 23:52:54
大林宣彦が最も恐れていることは「忘れ去られること」だと思う。
だからこそ彼は「残り続けるメディア」である映画を撮り続ける。
そのようにして、地域開発の波に飲み込まれそうになった故郷・尾道の街並みを死守しようとする。
あるいは、アイドルの一瞬の輝きをフィルムに刻み込もうとする。
さらには、演者に意図的に棒読みをさせ、アナログ的なVFXを使用することで、かつて大林宣彦が映画少年だった頃の映画の手触りを再現させようとする。
だからこそ、彼の映画とノスタルジーは切っても切り離せないテーマになる。
時の流れに逆らおうとするからこそ、古くても新しく若々しい「A MOVIE」が完成するのではないか。

本作も現代のリアリズム映画に慣れてしまった観客を、冒頭から混乱させる。
異常なほど早口な台詞回し。
登場するキャラクターはカメラ目線で訴えかけてくる。
その歪すぎる光景からは、大林宣彦が後世の人々に伝え、残さなければならない覚悟が漲っているのが伝わってくる。
それは、「3・11」を経験した今だからこそ、映画人として日本人に伝えなければいけない使命である。
そして、老境に差し掛かり、否応にも人生の終焉を意識せざるを得ない人間としての決意である。
その志の高さに圧倒されてしまう。

歪で不思議な2時間40分の「大林ワンダーランド」。
そこには膨大な情報が詰め込まれている。
そこは過去と現在と未来も、虚と実も、生者と死者も、全ての境界が取り払われたカオス的な世界だ。
その中で人々の願いや想いが、まるで無数の花火のように打ち上がっては消えていく。
観客はそんな渾然一体となったエネルギーを全身で受け止め、ただただ涙を流しながら見上げることしかできない。
これこそ映画的体験だと叫びたくなる。

大林宣彦の長話や説教にも感じなくもない。
だが、それが全く押しつけがましくなく、退屈でもない。
むしろ、彼の全てをぶつけられた感覚に陥る。
本作は間違いなく大林宣彦という映画作家の1つの到達点であり、集大成だと思う。
それと同時に、永遠の「映画少年」である彼が、自らがこの世から「忘れ去られてしまう」ことを多少意識しているのを感じると本当に寂しくなる。
もっともっと唯一無二の「A MOVIE」を作り続けてほしいと、一ファンとして願うばかりだ。
投稿者:junnos投稿日:2012-05-11 01:23:06
”転校生”、”時をかける少女”の大林監督作品。新潟県長岡の空襲で死んだ赤ん坊が18歳の女子高生”花”として現代に甦り、長岡花火の夜、「まだ戦争には間に合う」という演劇を上演。戦争を知らない現代の人々にその悲惨さを伝え、またやって来るかもしれない次の戦争への警告を投げかける。

はっきり言って物凄い情報量!旭日小綬章受賞後、そして大病後の大林監督の"映画への"そして"戦争を忘れぬ"という思いが"長岡”という素材を使ってふんだんに表現されている。幹となるストーリー(フィクション)はあるが、その枝葉についた情報はまさにドキュメンタリー。戊辰戦争から、太平洋戦争、中越地震、東日本大震災、そして撮影が始まる直前の花火大会会場を滅茶滅茶にした未曾有の豪雨まで、長岡の歴史、記録がそのまま詰まっている。この"セミドキュメンタリー"という形をとりながら、通常の映画の5、6倍もの数のカットを使い、その情報量をこなすため、コミカルなカット割り・テロップなども屈指、劇中劇あり、カメラ目線あり、某脳科学者の理論?も取り入れたサブリミナル効果?張りの、高嶋政宏さんの言葉を借りれば"若手の映像作家も舌を巻く"実験的な作品なのである!!

物語は、大林監督自身の長岡での感動体験(監督自身"長岡ワンダーランド"と呼んでいる)を、天草の新聞記者玲子(松雪泰子)に追体験してもらっている。そして観客もこれに乗る。最近の映画で言えば、惑星の原住民との生活を観客と一緒に体験する形でヒットした「アバター」。物語最後の"花"は「時をかける少女」の甘酸っぱいラストとも重なる。軸となるストーリーは緻密で、無駄なところはほぼ無いのでは。伏線の張り方では例えば「バックトゥーザフューチャー」。だが伏線どころか、監督曰く「論文を読み解くように」観れる作品でもある。

で、問題はこの映画をどう観ればいいか。大きく分けて2つ。ひとつはフィクションのストーリーをメインに捉え、細かいドキュメンタリー部分は"場面"をまとめて捉え中身までは深入りしない。4、5時間掛かる内容を2時間40分に凝縮しているため最後まで集中力が続かない恐れがあるのである。そしてもうひとつの見方は徹底的に細部まで理解することに挑戦する!ではどっちで観るか。楽しくなければ始まらない、と思えば前者であるし、とことん理解して「学び」「謎解き」を楽しんでやろう、と思えば後者。但し後者の場合1度では無理。監督自身も「8回見て・・」(!)と述べられている。しかしながら何度観てもその度に新たな発見があることだろう。例えば"花"はなぜ今現れたのか?映画の中に答えは隠されていた。私自身、2回目に気付いたのであるが・・。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ ベスト10第9位
【ソフト】
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