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エルネスト(2017)

メディア映画
上映時間124分
製作国日本/キューバ
公開情報劇場公開(キノフィルムズ=木下グループ)
初公開年月2017/10/06
ジャンルドラマ/伝記/青春
映倫G
世界は変えられる。

2017年10月6日(金)よりTOHOシネマズ 新宿他全国ロードショー

エルネスト

(c)2017“ERNESTO”FILM PARTNERS.


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【解説】
 キューバ革命の英雄エルネスト・チェ・ゲバラと共に戦い、ゲバラから戦士名として“エルネスト”を授けられた日系人、フレディ前村の知られざる数奇な人生を映画化した日本・キューバ合作映画。主演はオダギリジョー、監督は「人類資金」「団地」の阪本順治。1962年4月。日系ボリビア人の青年フレディ前村は、祖国の貧しい人々のために医師になることを決意し、キューバに留学する。しかしボリビアで軍事クーデターが起こると、フレディは“革命支援隊”への参加を決意、やがてゲバラから“エルネスト”の戦士名を授けられ、ボリビアでのゲリラ活動へと身を投じていくのだったが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2017-10-12 14:19:15
【ネタバレ注意】

1969年の黒木和雄監督『キューバの恋人』以来、実に48年ぶりとなる日本・キューバ合作映画は、歴史に埋もれかけた日系ボリビア人の半生を浮かび上がらせていた。
冒頭、1959年のチェ・ゲバラの広島・平和記念公園訪問から物語は始まる。
碑文に主語がないのはおかしいと指摘する彼らが、米国の搾取に反旗を翻した誇りある立場にあることがそこに象徴される。

主人公のフレディ・前村・ウルタード(1941〜67)は、鹿児島県頴娃町(現南九州市)出身の前村純吉の次男としてボリビアで生まれた。キューバで医学生として学ぶ彼は、チェ・ゲバラの経歴とも重なる。
60年代初め、キューバは、共産主義政権に危機感を強める米国によって、度重なるクーデター未遂やテロが相次いだ。そんな時代に毅然と米国を批判するカストロやゲバラは確かに格好好く見える。
「行きたいところに行き、言いたいことを言う」…それこそがゲバラの信条だった。
やがて母国ボリビアで親米政権が成立したことを知ったフレディは、ゲバラとともに反政府ゲリラ「エルネスト・メディコ」として帰国するが、捕らえられ25歳の若さで処刑された。ゲバラ処刑の3か月前のことだった。

さて本作だが、殆どがキューバロケということもあって、中米の暑さ、空気の密度の濃さが伝わってくる映像の色合いが強烈だ。
スティーヴン・ソダーバーグ監督の2008年の二作、ベニチオ・デル・トロがゲバラを演じた『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳の手紙』をところどころ思い出しながら観た。
この作品では、フレディを演じたオダギリジョーがとにかくスゴい。全編スペイン語(それも出身のボリビア・ベニ州の方言)だが、彼は台詞を完全にマスターしたという。その集中力たるや恐るべし。
「小さな石ころ」と自らを呼ぶフレディの志は、道半ばにして砕かれるが、彼の遺志は今も語り継がれている。

フレディの姉、マリー・前村・ウルタードら家族が書いた『革命の侍−チェ・ゲバラの下で戦った日系二世フレディ前村の生涯』を、阪本順治監督が手にしたことからこの映画化の企画が始まったとのことだが、ゲバラとともに戦ったもうひとりの「エルネスト」日系ボリビア人の存在を私も初めて知った。
映画では語られていないが、フレディの死後、家族は相当迫害も受けたらしい。
中南米史のなかで埋もれかけた若者の一途な気持ちが清々しくも痛々しい。

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