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ラッキー(2017)

LUCKY

メディア映画
上映時間88分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(アップリンク)
初公開年月2018/03/17
ジャンルドラマ/コメディ
映倫PG12
孤独と一人は、同じじゃない。

2018年3月17日(土)新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開

ラッキー

(c)2016 FILM TROOPE, LLC All Rights Reserved


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【解説】
 2017年9月に他界した「パリ、テキサス」などの名優ハリー・ディーン・スタントンの最後の主演作となる人生ドラマ。スタントン自身を思わせる一匹狼の偏屈老人が、風変わりな町の人々ととりとめのない日々を過ごしながらも、静かに死と向き合っていく姿をユーモアを織り交ぜしみじみとしたタッチで綴る。共演は映画監督のデヴィッド・リンチ、ロン・リヴィングストン、エド・ベグリー・Jr。監督は俳優で本作が監督デビューとなるジョン・キャロル・リンチ。
 神など信じない現実主義者のラッキー。90歳の彼はアパートにひとり暮らし。目覚めるとまずタバコを吸い、身なりを整えたら行きつけのダイナーに寄って、店主と無駄話をしながらクロスワード・パズルを解く。そんな一つひとつの日課を律儀に守り通して日々を過ごしてきたラッキー。しかしある朝、突然倒れたことをきっかけに、自らの人生の終わりを意識し始めるのだったが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2018-05-02 09:00:46
 あゝ、ハリー・ディーン。冒頭とエンディングのリクガメの歩みは、ウェルマンの『牛泥棒』を再現しているし、一人の俳優の、これ以上ない遺作、という意味では、『ラスト・シューティスト』と双璧ではないだろうか。劇中、ウェインへのリスペクトを表明するシーンもあるではないか。
 ダイナーの黒人店主は『パターソン』のバリー・シャバカ・ヘンリーだ。逃げたリクガメ、ルーズベルトへの執着を語るデヴィッド・リンチ。赤い光の空き地へ吸い寄せられていくジェームズ・ダーレン。弁護士、ロン・リヴィングストンとのダイナーでの和解も心に残る。太平洋戦争の従軍経験で、笑顔の少女の思い出を語るトム・スケリット。これら印象深いシーンの連打だ。
 そんな中でも、フィエスタ(雑貨屋の息子の誕生日パーティ)で、いきなり、大真面目に唄い出すシーンが、一番の見せ場かも知れない。あるいは、心配して訪ねて来たフィリピーナ、イヴォンヌ・ハフ・リーとのハグのシーンか。いや、禁煙のバーで、煙草を吸う場面だろうか。ウンガッツ。無。そして笑顔。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
投稿者:黒美君彦投稿日:2018-04-10 14:59:45
【ネタバレ注意】

2017年9月に91歳で亡くなったハリー・ディーン・スタントン最後の出演作。
俳優としての彼の代表作『パリ、テキサス』(1984)を想起させる、アメリカ南西部の乾いた土地。飄々と日々を過ごす彼は、突然倒れたのがきっかけで「死」を意識する。だからといって何か生活が変わるわけではない。ひとりで「死」を考え、少し怯える。
神を信じない「現実主義者」のラッキーと、彼の周辺の人々とのやりとりが、時に哲学的にさえ聞こえる。

偶然カフェで知り合った元海兵隊の男は、沖縄で出会った7歳くらいの少女の話をする。第二次大戦中、肉片が飛び散り焦土と化したなかで、初めて米兵を見ただろう彼女は、上辺ではない心からの笑顔を見せたのだという。その輝きが彼は今も忘れられないのだと。
バーでリクガメのルーズヴェルトが逃げ出した、という男ハワード(デヴィッド・リンチ)は、最後にはもうリクガメを探すのはやめにした、という。よく考えたら彼はずっと考えていたはずだ、どうやってここを脱出するか。そして彼にはすべきことがあったのだから、と。
「現実主義者」のラッキーは、こんなことを言う。
誰も彼も無に帰る。そこには何もない。それを知った時どうするのかと問われ、彼は答える、「You smile(笑うのさ)」。

ハリー・ディーン・スタントンのための、ハリー・ディーン・スタントンによる映画。
雑貨屋の息子の誕生日パーティーで歌う彼が素晴らしい。過去と向き合い、後悔をかみ締め、現実をやり過ごす。
90年生き、何も残さず消えていくというのは切ないものだ。
だが、それでも生きている限りは生きるしかない。
微笑を浮かべて。
そんな短い人生の人間の苦悩を知ってか知らずか、スクリーンの中をゆっくり横切るリクガメがおかしみを生み出す。
ちなみに監督のジョン・キャロル・リンチは脇役で知られる俳優で、これが初監督作品(デヴィッド・リンチと名字は同じだが血縁関係はないそうだ)。ハリーの最後に相応しい作品に仕上げている。

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