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教誨師(きょうかいし)(2018)

メディア映画
上映時間114分
製作国日本
公開情報劇場公開(マーメイドフィルム=コピアポア・フィルム)
初公開年月2018/10/06
ジャンルドラマ
映倫G
死刑囚6人との対話が始まる。

2018年10月6日(土)より、有楽町スバル座にて公開、他全国順次公開

教誨師(きょうかいし)

(c)「教誨師」members


 Photos

【クレジット】
監督:佐向大
エグゼクティブプ
ロデューサー:
大杉漣
狩野洋平
押田興将
プロデューサー:松田広子
脚本:佐向大
撮影:山田達也
美術:安藤真人
衣裳:宮本茉莉
編集:脇本一美
ヘアメイク:有路涼子
照明:玉川直人
整音:山本タカアキ
録音:山本タカアキ
助監督:玉澤恭平
出演:大杉漣佐伯保
玉置玲央高宮真司
烏丸せつこ野口今日子
五頭岳夫進藤正一
小川登小川一
古舘寛治鈴木貴裕
光石研吉田睦夫
【解説】
 2018年2月に急逝した名優・大杉漣が自ら初プロデュースも務めて主演したヒューマン・ドラマ。受刑者を教えさとす宗教者“教誨師”という存在にスポットを当て、教誨師を務める牧師を主人公に、彼と6人の死刑囚との対話を通して、様々な反応を見せる死刑囚それぞれの心のありようと、主人公自身の葛藤を静かに見つめていく。6人の死刑囚役には光石研、烏丸せつこ、古舘寛治、玉置玲央、五頭岳夫、小川登。死刑に立ち会う刑務官を描いた大杉漣出演作「休暇」の脚本を手掛けた佐向大が監督・脚本を務める。
 プロテスタントの牧師・佐伯保は、教誨師として月に2回拘置所を訪れていた。面会の相手は無言を貫く鈴木や、気のよいヤクザの組長・吉田、大量殺人者の若者・高宮をはじめ一癖も二癖もある死刑囚たち。彼らが自らの罪としっかり向き合い、悔い改めることで、心安らかに死を迎えられるよう対話を重ねる佐伯。しかしそれは決して容易なことではなく、またそうすることが本当に正しいことなのか、自らも迷い、葛藤し続ける佐伯だったが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:mototencho投稿日:2018-10-19 00:19:42
傾聴に値しない話こそ、我々にとって身近な真実。死刑の是非ではなく、深い問いかけ。今更だが、大杉漣が亡くなったのは惜しい。http://mototencho.web.fc2.com/2018/kyoukais.html
投稿者:黒美君彦投稿日:2018-10-10 19:46:19
【ネタバレ注意】

名バイプレーヤーとして活躍していた大杉漣(1951〜2018)の、最後の主演作。彼による唯一のプロデュース作品となってしまった。
彼が演じるのは半年前に教誨師として着任したばかりの牧師佐伯保。彼は6人の死刑囚と繰り返し面会する。
死刑囚が犯した罪について具体的な説明は殆どない。会話を重ねているうちに、ぼんやりと輪郭が見えてくるだけだ。
無言を貫く鈴木貴裕(古舘寛治)。暴力団組長吉田睦夫(光石研)。年老いたホームレス、進藤正一(五頭岳夫)。関西出身の野口今日子(烏丸せつこ)。気弱な小川一(小川登)。大量殺人を犯した高宮真司(玉置玲央)。
佐伯は、死刑囚から逆に問われ、かつて自分の兄が犯した殺人を思い出す。自分の代わりであるかのように罪を犯した兄はその後、自ら命を絶ったのだった…。
牧師として、あくまで冷静に語る大杉漣だが、それでも時折眼光が鋭く、刑事か?と思わせる横顔も…。

個人的には死刑は廃止し、仮釈放のない終身刑を導入すべき(そして否応なく労働を科す)というのが持論だが、この国では死刑支持者がまだまだ多い。日本の刑罰は基本的に更正を前提にしているのに、死刑だけが報復法になっていることが私には理解できない。死刑は国家による暴力そのものだ。国家の暴力を認めることは、結果自己の暴力を肯定することにはならないか…と考えるのだ。殺したらお仕舞い、というのはこの国の「見たくないものは見ない、だから存在しない」と同義にはならないだろうか。
それはともかく、死刑囚の中では烏丸せつこが秀逸。2013年にNHKで放送された『未解決事件』で連続殺人犯の角田美代子役を演じて、若かりし日を知る者としては衝撃を覚えたが、この作品でも煮ても焼いても喰えないおばはんを巧演。いるいる、こんなおばはん。言いたいことだけ言い募るヒステリックなおばはん。
ただ全体としては、舞台のような会話劇に終始するので、もうひとひねり欲しかった、というのが正直なところ。
ネタバレになるが、ラスト近くで大杉漣が言う「メリークリスマス」のひと言は、大島渚監督の名作『戦場のメリークリスマス』(1983年)を想起せざるを得なかった。そしてラストに死刑囚が大杉漣に抱きつくシーンも、「戦メリ」でデヴィッド・ボウイが坂本龍一をハグしてキスするシーンのコピーにしか見えず、そこは大いに損をしていると思った。恐らくそこには「戦メリ」でもあった隔てるもののない実存的な問いが投げかけられているのだろうが…。
そんなわけでこの作品の評価は個人的には微妙なのだが、大杉漣の存在感は輝いている。あまりに早い別れに、私たちはただ呆然とするしかないのだ…。

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