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リグレッション(2015)

REGRESSION

メディア映画
上映時間106分
製作国スペイン/カナダ
公開情報劇場公開(ポニーキャニオン)
初公開年月2018/09/15
ジャンルサスペンス/ドラマ/ホラー
映倫R15+
恐怖が 謎を 深くする。

2018年9月15日(土)新宿武蔵野館他全国順次ロードショー

リグレッション

(c)2015 Mod Entertainment Mod Producciones Himenoptero Regresion Canada Inc Telefonia Studios Regression A.I.E


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【解説】
 「アザーズ」「海を飛ぶ夢」のアレハンドロ・アメナーバル監督がイーサン・ホークとエマ・ワトソンを主演に迎えて贈るサイコ・サスペンス・ドラマ。ミネソタ州の小さな町を舞台に、1つの少女暴行事件を捜査する刑事が、やがて町に秘められた大きな闇に飲み込まれていくさまを描く。共演はデヴィッド・シューリス。1990年、ミネソタ州。ブルース・ケナー刑事は、17歳の娘アンジェラを暴行した疑いで父親のジョン・グレイを取り調べる。するとジョンはあっさりと容疑を認めるが、実際のところ彼の記憶は曖昧で、どうにも不可解な事件だった。そこで著名な心理学者ケネスの協力を仰ぎ、記憶を遡る退行療法によって事件当時の状況を探ろうと試みるケナーだったが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2018-10-01 14:00:47
【ネタバレ注意】

アレハンドロ・アメナーバル監督の作品を観るのは久しぶり…ということで期待しつつも、巷間あまり取り上げられていないので不安も抱きつつ劇場へ。
レイトショーでスリラーサスペンスを観ることになってしまった後悔も覚えたけれど、そこまで悪し様にいわれるような作品かな、という印象。
この作品のベースとなっているのは、1980年代から90年代にかけて全米各地であった「悪魔崇拝の儀式」事件。
1983年にカリフォルニア州で起きた「マクマーティン保育園裁判」では、園児が悪魔崇拝者の儀式に供されて性的・肉体的に虐待されていると保護者が主張したが、結局冤罪であったことが明らかになった。ところがこの事件は親たちによる保育園関係者に対する攻撃を引き起こすなど、甚大な影響を及ぼした。こうしたモラル・パニックは信心深い地域や共同体で起こりやすいといわれる。
この映画ではさらにタイトルにもなっている“リグレッション”が大きなポイントとなっている。
“regression”とは「回帰」「後戻り」「退行」といった意味で、ここでは一時期流行った「退行催眠」を指している。
一見科学的に見える「退行催眠」だが、暗示や記憶の混乱で「虚偽記憶」が作られることが多々あるといわれ、現在ではその効果は否定されているという。人間が何でも記憶しているというのは間違いなのだ。それはそれで少し残念だけど。

この作品では、敏腕刑事のブルース・ケナー(イーサン・ホーク)が、いたいけな美少女アンジェラ・グレイ(エマ・ワトソン)の証言を追うに従い、悪魔崇拝の儀式が行われたに違いないという確信を深めていく過程を長く描いている。
それは最終的にはアンジェラの虚偽証言をきっかけにした集団ヒステリーであることが判明していく。
こうした事件は、キリスト教国であるアメリカだから起きるのだ、というのは簡単だが、同じようなことは歴史を紐解くまでもなく世の東西を問わず起きていることである。たとえば中世の魔女狩りもそうだろうし、日本で近代まで発生していた「狐憑き」もそうだろう。
集団ヒステリーという意味でいえば、関東大震災の際の朝鮮人虐殺も同じ文脈で語ることが出来る。
ウソの証言に合うように現実を変えていく、というのは意外に身近に存在しないだろうか。
それが「悪魔崇拝」といった途端、キリスト教国限定だと思うのはあまりに視野が狭い。
人間は信じたいもの、見たいものしかみないのだ。そのことを自覚しないと、集団ヒステリーの片棒を担ぐことになりかねない。
そのことをこの作品は教えてくれている。

とはいえ、悪魔崇拝の儀式が本当に行われたどうか、血液反応検査とかすれば一発でわかると思うんだけどな(笑)。

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