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赤い雪 Red Snow(2017)

メディア映画
上映時間106分
製作国日本
公開情報劇場公開(アークエンタテイメント)
初公開年月2019/02/01
映倫R15+

2019年2月1日(金)テアトル新宿ほか全国順次公開

赤い雪 Red Snow

(C)『赤い雪』製作委員会


 Photos

【クレジット】
監督:甲斐さやか
企画:宮田公夫
プロデューサー:浅野博貴
上野弘之
星野秀樹
菅谷英智
脚本:甲斐さやか
撮影:高木風太
特殊メイク:KENJI
美術:井上心平
編集:木村悦子
音楽:YAS-KAZ
VFX:菅原悦史
スタイリスト:兼子潤子
照明:藤井勇
宮永アグル
装飾:早坂英明
録音:小川武
助監督:山下司
出演:永瀬正敏白川一希
菜葉菜江藤早百合
井浦新木立省吾
夏川結衣江藤早奈江
佐藤浩市宅間隆
吉澤健
坂本長利
眞島秀和
紺野千春
イモトアヤコ
好井まさお
【解説】
 これが記念すべき長編デビューとなる甲斐さやか監督が豪華キャストで贈るサスペンス・ドラマ。30年前の少年失踪事件をめぐり、一人の記者が真相究明に乗り出したことから、事件によって人生を狂わされた関係者たちが、再びあいまいな記憶のままに事件と対峙していくミステリアスな人間ドラマの行方をこだわりの映像美で描き出していく。主演は永瀬正敏と菜葉菜、共演に井浦新、夏川結衣、佐藤浩市。
 ある雪の日、一人の少年が忽然と姿を消す。最後に目撃した兄の一希は、その時の記憶がなぜかあいまいで、自分を責めて心に深い傷を負う。近所に住む女が容疑者に浮上するが、何も語ることなく無罪となる。しかし女の周りでは次々と不可解な事件が起きていく。失踪事件から30年後、謎の解明に執念を燃やす新聞記者・木立が、容疑者の娘・早百合の居場所を突き止めると、過去を封印して生きてきた一希にもその事実を告げるのだったが…。
<allcinema>
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【ユーザーコメント】
投稿者:黒美君彦投稿日:2019-02-07 11:02:39
【ネタバレ注意】

短編映画で非凡な才能を発揮しているという(未見)甲斐さやかが、自ら書き下ろした原作・脚本に加え、監督までこなした作品。
何せ永瀬正敏、井浦新、佐藤浩市、菜葉菜といった豪華かつひと癖あるキャストが揃っているのだ。
結論からいえば陰陰滅滅というか、日本映画らしいというか何というか。
雪深い地方の都市で起きた幼児の不明事件。未解決のまま30年が経つが、最後に弟を目撃した兄・白川一希(永瀬正敏)は深い心の傷を負いながらも真相を知りたいと念願していた。そこにフリーライター木立省吾(井浦新)と名乗る男が、話を聞きたいと現れる。彼は容疑者と目され、さらに周辺で次々男性の行方がわからなくなっている女の娘・江藤早百合(菜葉菜)を見つけ出したという。彼女は母・早奈江(夏川結衣)の愛人宅間隆(佐藤浩市)と同棲していた…。
ストーリーとしてはサスペンスのジャンルに入るだろう。
テーマは「記憶」だというから、そこは西川美和監督の『ゆれる』(2006年)と共通するところもある。
記憶が途絶えた目撃者の兄。事件後、母親まで死なせてしまった罪障感からか。30年経っても悪夢に襲われる兄。
井浦新の役はやや生煮え。しかもあっけなく最後には佐藤浩市に殺されるし(しかもはっきりそうとは示されない)。彼が犠牲となった男の息子であることが最後に明らかにされる。
そして虐待の限りを尽くされ、今は万引きや清掃係として勤める宿で客の金をくすねとっている不機嫌な女早百合。この役を演じた菜葉菜の演技が凄まじい。雪の中で永瀬正敏に追われ、中身が全部落ちても最後までレジ袋を握りしめている、という場面に、この女の執念のようなものが込められている。
そして元大学病院の医師だという佐藤浩市。彼にこんな汚れた老人の役をさせるとは。往年の父、三國連太郎を思い起こさせたというと本人が気を悪くさせるだろうか。ただ挑発する井浦新に表に飛び出してくる鬼気迫る演技はさすがだ。

事件の結末は、都合よく削除された記憶を思い出し、弟への嫉妬や現実からの逃避で、自分自身にも嘘をついてきたことを自覚する永瀬正敏が、同様に子どもの時の虐待体験から逃れられないままの菜葉菜とともに小舟で海原に乗り出す、現実とも夢ともとれる場面で終わる。

絶対的な悪意、みたいなものが巧みに表現されていると思った。後味はかなり苦いけれど…。
闇から覗くシーン、窓から覗くシーン、郵便受けから覗くシーン、そういった「視線」をめぐる作品でもある。
事件の結末は少し図式的に過ぎる気はするが、冒頭のシーンも含め、時折観る者の胸にグサリと突き刺してくるような新鮮なカットが挿入され、監督のセンスは十分感じとることが出来たと思う。雪の中のシーンは氷点下30度にもなろうという北海道でのロケだったらしいけど、俳優たちも熱演。
陰陰滅滅としているけれど、見応えはあった。

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