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オリーブの林をぬけて(1994)

ZIR-E DERAKHTAN-E ZEYTOON
THROUGH THE OLIVE TREES

メディア映画
上映時間103分
製作国イラン
公開情報劇場公開(ユーロスペース)
初公開年月1994/12/10
ジャンルドラマ
オリーブの林をぬけて [DVD]
参考価格:¥ 5,076
USED価格:¥ 39,000
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【解説】
 「友だちのうちはどこ?」「そして人生はつづく」と続いた“ジグザグ道三部作”最終篇。「そして人生はつづく」の中に、大地震の翌日に式を挙げたという新婚夫婦の挿話があったが、それがきっかけとなり生まれた作品だ。実際の二人は夫役の青年が妻役の娘に求婚しても断られた関係。前作撮影中にこの事実を知った監督キアロスタミは、その僅か4分に満たないシーンから、一途で感動的な青春ラブ・ストーリーを練り上げた。大地震に見舞われ、瓦礫と化したイラン北部の村。映画の撮影を手伝っていた地元の青年ホセインは、この夫役に抜擢され、文盲だという理由でフラれた現実と役柄を混同して、更なるアタックに励む。出番が終われば妻を演じる初恋の少女タヘレは通う学校のある町に去ってしまい、もう逢えない。彼女を乗せたトラックが往く。ホセインはそれを追ってひた走る。オリーブの林を抜け、草原のジグザグ道を通って…。映画の監督キアロスタミの自由な語り口が堪能できる、全ての物語が微妙な入れ子構造になっているこの連作だが、とりわけ虚実ないまぜの本作は、映画に生きる願望を観る者に誘い込む稀有の作品として、同じ年に公開されたカネフスキーの「動くな、死ね、甦れ!」と共に永遠に記憶されるべき傑作である。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
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650 8.33
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【ユーザーコメント】
投稿者:o.o投稿日:2014-08-04 03:06:46
初めてのイラン映画でしたが、まさかこんなに素朴なお話だったとは。二人がオリーブの林を抜けて、白い点の動きになる印象的なラスト シーンでは、てっきり何かとんでもない悲劇でも起こるのではないかと期待してしまいましたが、「こ、これで終わり・・・なんか他にあんだろうが!」と叫びたくなってしまいました。イラン人たちは何事にもスロー ペースで、急がされるの大嫌い人間である自分でさえあきれてしまいますが、これは、イラン人の国民性というより、近代化されていない人間というのはどこでもこうなのだろうと思います (自分も?)。

しかし考えてみると、この映画は『アメリカの夜』(1973) と同じく、映画の撮影現場を撮影するという形式の映画なのでした。ということは、この遅々として進まない撮影を撮影している本物のスタッフたちがいるわけで、彼らはどんな感じで撮影していたのか気になるところです。のろのろした撮影シーンを実はきびきび撮影していたのか、それともやっぱりのろのろ撮影していたのか。同じシーンを飽きるほど取り直す場面を、これまた飽きるほど取り直してたら笑えます。

もう 1 つのポイントは、こののんびりしたお話が、大災害の後の話だということだと思います。確認してみたところ、1990 年 6 月 20 日に死者 3 万 5,000 人以上を出す大地震が発生したのだそうです。出演者は監督役を除き、みな本物の住人だそうですが、みな被災者なわけで、主役の若者も、親戚がほとんど死んだというのはおそらく本当のことなのだろうと思います。このゆったりした映画の背後にそんな巨大な悲劇が横たわっているのかと思うと、すごく不思議な感じがします。

彼らはもちろんイスラム教徒なわけですが、彼らの様子を眺めていて、彼らにとってのイスラム教というのがどんなものなのか、何となく分かるような気がします。我々が言うところの「イスラム教」は、彼らにとってはとくに意識するまでもない、前提の、前提の、それまた前提の世界観みたいなもので、さまざまな宗教のメニューから何とか教を 1 つ選んで信仰するといったものでは全然ないと思います。

現在世界を揺るがしているイスラム過激派たちとは、100 万光年離れた世界に生きる彼らではありますが、物理的な災害では揺るがない彼らの「前提」が、何らかの理由により揺らいでしまったとき、この呑気な彼らからも「狂信」が噴き出すのではないでしょうか。2 つの世界は、見かけほど遠くはないと考える次第です。
投稿者:Stingr@y投稿日:2003-03-25 19:20:31
 新婚生活を彷彿と想像させるような映画(劇中劇)撮影,役柄と現実を混同する2人。そして,彼らが役を演じているのだと知りながら,つい,「イランの田舎はこんなものかな」って思ってしまう観客。やや知に傾きかけた脚本を,ホセインのキャラが救っている。

 そして,草原で2匹の蝶々がじゃれ合っているかのようなラストシーンが全てを開放してくれる。(※注)草原の広がりを,水平方向ではなく,垂直方向(スクリーンそのものの方向)として見ること。
投稿者:ポクスンア投稿日:2002-07-10 11:15:14
土壁と青く塗られた扉のコントラストをはじめとした美しい場面が
遥かイランの田舎まで観る者を誘ってくれます〜。
でもあの単調なリズムに乗り切れなかった・・・。
ホセインの瞳は確かに純朴だけど、それだけじゃねえ…。
仕方ないよ、ホセイン君っ!
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2002-05-09 07:16:24
 女性助監督シバのぶっきらぼうな、それでいて行動力のあるキャラクターがとても面白い。ヒロイン・タヘレの一貫した愛嬌の無さも実に良い。この二人の女性と俄役者ホセインの三人が紡ぎ出すオフビートなリズム感がすこぶる心地よい。階下のホセインと二階にいるタヘレとのやりとり(撮影風景)を執拗にリフレインする部分なんかも、ラストの感情を準備するシーンとして機能していること以上に、私には単純にそのリズム感が快い。
 しかし、ラストのロングショットは本当に映画史上屈指の名ラストカットだ!http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
投稿者:seiji投稿日:2002-02-05 15:37:22
純朴なる者への愛しさ、慈しみがこの映画のすべて。
暖かくもあり、冷徹でもある視点が何とも心地よい。
名ラストには思わず拍手喝采。
ぼくのようにモテナイ男は涙なしで観れませんぜ。http://www5b.biglobe.ne.jp/~movie
投稿者:クロマツ投稿日:2001-01-26 00:06:14
この映画のラストは、映画史上最高の名シーンの一つといってよい。ただカメラ場遠回しに、白い粒のようになった人間をずっととらえているだけだが、ただそれだけで、どうしてあそこまで見るものを惹きつけるのか。これはラストシーン単独にとらえるのではなく、それまでの積み重ねが究極にまで、ラストシーンに集約しているからだと思う。映画とは流れているものだから。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ パルム・ドールアッバス・キアロスタミ 
□ 外国映画賞 監督:アッバス・キアロスタミ(イラン)
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
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