グライド・イン・ブルー(1973)ELECTRA GLIDE IN BLUE
【クレジット】
【解説】 アリゾナの小さな管轄区を担当している白バイ警官のジョンとデイビス。ある日、この町で自殺に見せかけた殺人事件が起こる。刑事を希望しているジョンは、捜査に乗り出し、殺人課へ転属を果たす。一方、デイビスは警官を辞め、エレクトラ・グライドという大型バイクを手に入れる……。“シカゴ”のプロデューサー、J・W・ガルシオが映画界に乗り出した初監督作品。荒涼としたアリゾナを背景に、夢破れた男たちの挫折を描いた、骨身にしみるアメリカン・ニューシネマの傑作。クローズアップの連続から成るトップ・シーンにはじまり、余韻を残すラストのロング・ショットまで、絵造りにも斬新な感覚が溢れている。 ![]() 【ユーザー評価】
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いや、「25 or 6 to 4」のロングギターソロ(多分史上No.1のワウワウ…クラプトンより超ワイルド)にノックアットされてからCHCAGOは好きなバンドだ。勿論ギターはテリー・キャス。本作の最後に登場する殺人者。
彼らのホーンを間近で浴びたい…っーファンは山ほどいると思うけど、そんな彼らの音源やら、マデュラ(何?あのドラムソロ?)のコンサートシーンやら…いやサイケですね〜
あの三角関係で…ゼムコはどうなるの?〜ってバイクアクションが始まる…ゼムコは、CHICAGOのベース、ボーカルetc.のピーター・セテラ。上記「出演」に記載が無いけども。
まぁ映像は素晴らしいです。
そして登場する人物達の行動も正に「人間」。
賢明な判断も、バカも、気まずい思いも、夢も、欲も、現実も…そして意味なくラッキーな事や理不尽に不運な事が、その「判断」によって引き起こされ…まぁ笑う奴や、中には泣く人もいるって具合に世の中の時間は過ぎ去ってゆく。意味も無く人を殴って最低だ…ってのには、自分の判断は間違ってないぞ、って主張が入ってるのでしょうかね?〜あの時点ではマヌケそのものだった訳だが?
いや女性の暴露で形無し、ってなっちゃうが、あの刑事も相当「刑事」ですよ。
それに引き換え、あの同僚は…乗ってたらバレるって。
で、撃ち殺してますからね。危険とはいえ。何でも上手くゆく事ばかりじゃないが、それにあーだ、こーだと理由を付けて正当化し、その正当化な理論に基づいて行動しようとしたりする…結果、良い事も有れば、悲惨な結果に辿り着く事もあり…つまりが、常に正しい言動をする者は、もはや人間ではない(そんな奴は地上にいない)、って事です。
監督作品が一作だけ…全てを注ぎ込んだ渾身の一撃みたいで…うん格好良い。
アメリカの荒野&時代的変革とその閉塞、というモチーフはすでに「イージーライダー」によって成功裏に打ち立てられていたわけではあるけれども。この作品では、あの映画で観られた荒涼とした心象風景から、さらにまた一歩進んで、もっとルーツィな、本質的な挫折が描かれている気がする。「イージーライダー」が挫折を気付かせる「きっかけ」だったとすると、この映画はまさにその確認徹底だった気がする。
思想信条立場違えどヒトって弱いものだよね、という、当たり前そうだけど実のところ具象化しづらいテーゼを、こんなにもマザマザと見せ付けてくれるんだから。
「オレは最高」と思っていた(思ってる気でいた)オッサンが情夫を主人公に寝取られていたことを知ってするあの表情。あれこそ人間性の本質というものを、マザマザと見せてくれた瞬間であった。だから、最高に面白かったし、怖いんですね。
ラストシーンに涙を禁じえません。
余談ですが、この映画に出てくるロックコンサートのシーン。あのバンドこそ、監督ジェイムス・ウィリアム・ガルシオがシカゴに続いて当時抱えていたバンド、「マデュラ」!
ロック史的に言ってもあのシーンはかなりのレア度だろうとおもいます。
うーん、やはり監督は音楽畑のヒトだけあって劇中歌も良いですね。
僕もシカゴやB&ST等は普段あまり聴かないけど…。
ダンサーの夢破れ、酒場のマダムにおさまった年増の女、不能者である焦りをことさらマッチョぶり、虚勢を張ることで紛らわそうとする刑事、同居人を嫉妬のあまり殺してしまう老人など、登場人物たちが、砂漠の一本道という寂寞とした環境の中で、孤独に喘ぎながら、虚しく生を過ごす様がなんともせつない。
ショットガンで撃たれた主人公が首をうなだれ、腰を路面に落としたまま息絶えた様をカメラが延々とトラックバックしながら映し、やがて主人公の魂を引き取りに来たかのように一羽の鳥が空に舞っているところでストップモーションになるラストは、映画史に残る名シーンと言えるだろう
負け犬の自分と何とか折り合いをつけながら、
残りの人生を歩いてゆかねばならない。
それはまさに孤独との戦いだ。
ものごとを深く考える性質のせいで自らの命を絶つものや、
ひょんなことから罪を背負い込んでしまうものもいる。
抜けるように青い空、果てしない大地の真ん中にどこまでも続く一本のハイウェイ、
グランド・キャニオンに沈んでゆく夕陽など背景が素晴らしい。
「クソ暑い砂漠の中で一生バイクに乗るなんて俺にはまっぴらだ。」
チャンスをつかんだジョンが晴れて殺人課の刑事となり
スーツにステットソン、シガーをくわえて悦に入るシーンは
そのまんま、優作が『探偵物語』のタイトルバックで再現している。
また、構成・カット・音楽の挿入され方など
神代辰巳監督/萩原健一主演の『青春の蹉跌』を思わせる。
いずれにせよ当時日本映画界の旗手たちがこぞって参考にしたと思われる貴重な作品。
疾走するエレクトラ・グライドの雄姿やショベル・サウンドがふんだんに楽しめ、
ハーレー好きも満足できるはず。
(ホンダのCBをチェイスするシーンなんかビッグツイン・ライディングの勉強になるかもね)
ロバート・ブレイク最近殺人罪で起訴されたってホント!?
アリゾナの焼けるような荒野で白バイでのパトロ−ルしているジョンとデイビス
ジョンは生真面目すぎるきらいのある警官で白バイをやめてスーツを着た殺人課の刑事に憧れている。一方、デイビスはちゃらんぽらんでバイクに乗って適当にパトロールをするバイク好きちゃらんぽらん警官。
そんな二人がパトロール中、顔見知りの痴呆気味の老人からその老人の友人が自殺
したと聞き、ジョンが現場へ駆けつける。一見自殺に見えた現場をジョンは他殺だと断言して、殺人課のボスから一時的に捜査の協力を許可される。
イージーライダーに通じるものがあるかも。
栄光、挫折、幻滅、苦悩とかが入り混じっていて一見の価値あり。