allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

黒水仙(1946)

BLACK NARCISSUS

メディア映画
上映時間100分
製作国イギリス
公開情報劇場公開(BCFC=NCC)
初公開年月1951/03/01
ジャンルドラマ
黒水仙 [Blu-ray]
参考価格:¥ 5,076
価格:¥ 3,824
USED価格:¥ 3,824
amazon.co.jpへ

【解説】
 J・カーディフの美しいテクニカラー撮影が何より記憶に残る作品。英国からヒマラヤ僻地に赴任した五人の伝道尼僧の葛藤を、信仰と愛、そして肉欲という永遠のテーマを据えて切れ味するどく描く。尼僧のリーダーにD・カーが扮し、透き通る美しさを見せる。彼女には僧服がよく似合い、後の「白い砂」でも尼僧を演じたほどだ。彼女はなんとか他の四人を取りまとめ、僧院を軌道に乗せようとする。その中の一人が、現地で知り合った同国人に片想いして、彼が自分に振り向かないのはカーに気があるせいだと、彼女を殺そうとさえし……。そんな尼僧たちの重苦しさと対照的に、サブー演じる若き土地の領主と、修道院で育った奔放な娘(J・シモンズが鮮烈)のロマンスが、さっそうと描かれる。時代的にもロケは難しく、英国の田園に巨大セットを組んだという。人工美がパウエル=プレスバーガー作品らしい、彼らの8本目の共同演出作。
<allcinema>
評価
【関連作品】
白い砂(1957)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
757 8.14
下記フォームからあなたのこの作品に対する採点を投票してください。
メールアドレス年齢性別
評価 (低い←→高い)
12345678910
【ユーザーコメント】
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2013-08-15 23:17:41
【ネタバレ注意】

 やはりまず第一にジャック・カーディフの色遣いのことを云わずして何を云うべきか。『天国への階段』は若干着色っぽい違和感のある仕上がりの印象があるのだが、本作になると、もう夢のようなテクニカラーが現出している。現実らしいとか不自然であるとか、そう云った事柄はどうでもよくなってくる。「夢のような」というのはもはや比喩の域を超えている。真の映画的現実だ。撮影に絡む特記すべき創意は他にもあり、その一つはこの当時としてはエクストリーム・クローズアップがかなり多用されていることだ。それは殆ど登場人物の目のアップとして示され、例えばデヴィッド・ファーラーの感情の変化やキャスリーン・バイロンの歪んだ精神性をフィルムに定着する。
 そして、私が最も良いと思ったシーンは、クライマックスに突入する直前(それはキャスリーン・バイロンが赤いドレス姿になる直前)に、デボラ・カーとデヴィッド・ファーラーが会話するシーンだ。デボラ・カーがかつて故郷アイルランドで結婚しようと思っていた人がいたことを語る夕陽の斜光のシーン。このツーショット(というか、画面奥にバイロンが盗み聞きしている姿も小さく映っている)の会話シーンで3回ほどカットを割るのだが、ファーラーの動作に合わせて2回アクション繋ぎをする。これが多分2台のカメラを用いたマルチカメラ撮影で、実に繊細な、同時にヒリヒリした感覚のカッティングになっている。こゝは二人が(主にデボラ・カーが)初めて本音で会話をし、ファーラーがデボラ・カーに向って「すぐにここから去れ!」と言うプロットの転換点となる重要なシーンであり、この後のクライマックスをお膳立てする意味でもこの繊細なアクション繋ぎが、のっぴきならない、切羽詰った感覚をジワリと醸成しているのだ。

#ちょっとだけ備忘
・デヴィッド・ファーラーの半ズボン姿は性的イコンのつもりか?しかし変だ。
・フローラ・ロブソンはクレジットの扱いの割りに余り目立たない。
・ジーン・シモンズはエキセントリックなインドの少女。ほとんど科白なし。
http://cinema.intercritique.com/user.cgi?u=3449

投稿者:グレコ投稿日:2013-03-17 23:12:20
何となく見始めましたが、こんな展開だとは!
デボラ・カーとキャスリーン・バイロンが良い!
デヴィッド・ファーラーがもう少し魅力的なら、、、
投稿者:bond投稿日:2012-11-19 08:57:10
【ネタバレ注意】

僻地での布教に難儀する尼さん。心身共にタフでないと務まらない。撤退で肩の荷が下りる。

投稿者:nabeさん投稿日:2012-06-23 14:32:28
D.カーの出世作である。
イギリスから植民地であるインドの山奥に送り込まれた五人の修道女の物語であるが、やはり隙のない修道女姿とその内面に隠された女性本来の欲望の姿とのギャップが、尼僧映画鑑賞の醍醐味だろう。そういう点では、主人公役のD.カーは言うに及ばず、狂女役のK.バイロンも美しく満点である。特に、K.バイロンが尼僧姿からドレスに着替えた時の鮮烈さは、結構エロチックだ。
アカデミー賞撮影賞を受賞した、J.カーディフのテクニカラーが美しい。デビュー間もない17歳のJ.シモンズが、インド人美女を演じているのも新鮮だ。
投稿者:遊乃舞寧夢投稿日:2012-01-10 09:55:35
【ネタバレ注意】

ジーン・シモンズの尼僧姿が見れるもの!と思い込んで観始めました。
いつ彼女の尼僧が現れるのかな?と思っていたら、インド人の娘役で登場!
ほとんど台詞はありませんでしたが、それでもエキゾチックな魅力に溢れ、
不思議なオーラを振りまいてました。

そんな動機で観たので、マイケル・パウエル&エメリック・プレスバーガーという
イギリスの名匠らしき監督と、この作品でアカデミー撮影賞を獲ったジャック・
カーディフという名カメラマン(2009年まで存命!)については初めて知り、
これは大きな収穫でした。

さらに美術賞を受賞してるとかで、世間の評価やパッケージのアピールが
”視覚的な効果” についてのことが目立っていたのですが・・・
レンタルしたDVDはオープニングから、あまり画質のよいものでなく、
ピントもボンヤリ、デジタル処理の段階でも、荒い処理がされていると思われ
鑑賞に堪えないほどではないにせよ、堪能できるレベルでもなく残念でした。
いわゆるパブリックドメインに該当する作品なのでしょうが、本当に大事に
扱っていただきたいものです。

しかし逆に、あまり期待していなかった物語の内容におおいに惹かれるものが
あり、最後まで興味深く鑑賞しました。

デボラ・カー扮する尼僧(なんと美しい。カー、25歳?)を筆頭に、ヒマラヤの
高い崖っぷちの土地に教育と布教のために赴任する5人のシスター達。

未開なその土地には、セックスアピールの塊のようなデヴィッド・ファーラー
扮する唯一の英人男性がいて・・・と、気品溢れるデボラ・カーとこの男の対比、
シチュエーションからして面白い。

一見、俗の塊で不躾極まりないこの男と、高地で一言の口を利くこともなく、
ただ座禅を組む”聖者”と慕われる老人の両極端。異邦人であるシスター達は
この中間に位置しながら、右往左往し始めるという物語の構図。

ただ清らかに信仰に専念してきた教会の中では出会うことのなかった現実に、
この土地で直面することになるシスター達。神とは?信仰とは?人間とは?
という葛藤。

そうして、神経を病んでいた一人のシスターがこの男への思いと、誤解からの
嫉妬を抑えきれず、信仰を捨て去り・・・!私服に姿を変え、口に紅を差す彼女の
妖艶な変身ぶり。これを演ずるキャスリーン・バイロンがデボラ・カーに劣らず美しい!

この事件をきっかけに、シスター達の試練は挫折に終わり、彼女らは町を去る。

そのラスト近く、俗世の象徴のようであったその土地が、断崖の雲の上、荘厳な
”天の国”のように映し出され、さらに、信仰と対局に位置すると思われた英人男性の
彼女らを見送る際のアップの風貌が、あたかも”聖人”のように見える。

これは意図してそう撮られたのか?私の勝手な解釈なのかはわからないのですが、
その意味をぜひ考えてみたいと思いました。

この監督の作風として、これは時代によるものでもあるのでしょうが、純然たるリアリズム
とは違う表現主義?とでもいうべき方向性を強く感じました。言葉で語る代わりに、非常に
象徴的に画で語る、それは映画だから当然ながら、その度合い、娯楽性の中に散りば
められた娯楽に終わらない要素、が通常以上に存在するように感じた作品でした。
この監督の他作品にも興味が涌きます。

信仰と人間社会の現実の狭間で右往左往するこの作品のシスター達のように、
映画というメディアも、芸術と娯楽(あるいは商業性)という二大要素の中で、常に
揺れている表現であり、そのどちらをより感じ取るかは、それぞれの人によるのでしょう。
また、その両方を楽しめれば、それが一番の楽しみ方でもあるのでしょうね。

視覚効果だけで語られるのは、非常にもったいない作品だと思いました。

投稿者:uptail投稿日:2011-04-13 12:41:11
演出:9
演技:9
脚本:8
音響:8
投稿者:Tom投稿日:2009-12-11 20:30:20
この映画を深遠に考えたりするのは極めて愚かだ。SEXを扱った極めて大衆向け恋愛物的な面白みがある。それは他の作品、男2人と女が絡む悲劇『Edge of the world』(1936)、コンラート・ファィトが一人の女の為に命を賭けるスパイ物『Contraband』(1940)、アル中の主人公の苦悩『Small Back room』(1950)見ても明らかだ。いずれも傑作なのに未公開なのは残念な事だ。
マイケル・パウエルは作家主義者とかじゃなく最高の職人監督ですね。
『血を吸うカメラ』的な狂気がこの映画には感じられる。
投稿者:ちゃぷりん投稿日:2008-01-30 22:56:50
【ネタバレ注意】

尼僧姿のデボラ・カーは奇麗だが、テクニックだけが目につき、内容的には余り訴えかけて来る物は無かった。カーの同僚の尼僧から女への変身ぶりや、嫉妬を表した「赤」や眼のクローズ・アップ(スコセッシに影響を与えているらしいが、ラストの雲に隠れる宮殿は「クンドゥン」に引用されたかも)草葉に降り落ちる雨季を表す雨など印象に残るシーンは多い。星一つ半。

投稿者:ロビーJ投稿日:2007-08-18 18:04:58
デボラ・カー見たさに中古ビデオを買って鑑賞しました。
思っていたより、見やすかったので良かったです。デボラは言うまでもなく美しいし、演技の方ももちろん素晴らしかったです。それにジーン・シモンズの役も結構印象に残りました。
物語的にあまり好きではないですが、映像の美しさと役者の演技はやはり見応えがあります。そして特に印象に残った崖は本当に怖かったです。
とにかく好きなデボラとシモンズの姿が見れて嬉しかった作品です。
投稿者:Jean-Claude Marais投稿日:2007-02-21 14:39:32
俗世間から離れ、クライストと「結婚」した尼僧。彼女達のローブの裏に秘められた、人間の本質的な永遠のテーマともいえる、愛と肉欲。本来なら揺れ動くことのない筈の「絶対的神への忠誠」さえ、隔絶された僻地という環境と人間関係により、不安定さを生み出し、信仰心との狭間で揺れが生じる。その不安定さを盛り上げる、ジャック・カーディフの色彩感覚豊かで緻密に計算された「芸術」とも言うべき、見事な映像美と、室内撮影はもとより、非常に計算されたセッティングが、限定された空間演出を美しく、そして、より妖しく魅せることにも成功している。
何より、美しきデボラ・カーは、高貴なまでのマスクの裏に潜む「神のみを愛せた日々」から「男を愛した日々」の過去へ、徐々に揺れていく心理を的確に表現しており、非常に素晴らしい。尼僧クローダーに相反するかのように、キャスーン・バイロン演じるルースの激情は人間本来が持つ生々しさの象徴であり、悲劇的な末路が尚、「業」というものの深さを宗教を持ってしても、切り離すことの出来ない、罪深きものであるという感覚を、鮮烈に切り取り、鋭い視点を持って描き出したパウエルとプレスバーガーの手腕は見事でありる。作品が持つ普遍的な力は、カーディフの賜物でもあり、彼のフィルム・ワークは出色である。
投稿者:Ikeda投稿日:2005-10-28 14:33:02
確かにカラーが良くて、綺麗というより自然さが良いです。それに室内での色は工夫したようで素晴らしいです。然しそれが強調される映画だけに、内容的にはさほど見たいと思わなかったので公開時には敬遠した作品です。ストーリーとしては尼僧の悩みが底流にあり、それが嫉妬の形で表れるのがクライマックスですから、それは正解だったと思います。
勿論、映画としては、かなりのレベルにあると思います。イギリス最後の作品となった主役ルースのデボラ・カーも良いですが、ディーン役のデイヴィッド・ファラーの描き方が面白いです。若将軍のサブーや孤児のジーン・シモンズに期待していましたが、さほど見せ場がないのが残念でした。
インドで育ったという原作者のルーマー・ゴッデンの小説は読んでいませんが、この映画での演出は、あまり感心しませんでした。「映子」さんの言われるように、この寒い北インドでディーンが半ズボンでいるのは如何にも異様です。ネイティブの人が見たら他にも色々あると思いますが、他にもインド全体をごちゃ混ぜにしている感じがあります。
ただ興味が持てたのは、キリスト教とインド教(ヒンズー教、仏教、シーク教など)との対比でした。山で座禅を組む聖者は我々にとっては釈迦のイメージです。「聖者が邪魔だ」と言うルースに対し「キリストならどうした」と答えるディーンの台詞が意味深長です。原作者はディーンという人物を、「ノエル」などの聖歌を唄うけれども、心はインド教の代表としているのではないかと思います
投稿者:deborah投稿日:2003-07-16 20:46:30
映像もデボラ・カーも息を呑むほど、美しい。
でも、綺麗なだけじゃない。
自らの信仰に疑問をもち悩む尼僧を、見事に演じている。
P&Pコンビのものでは、「老兵は死なず」に次いで、スキ。
 
投稿者:映子投稿日:2003-02-15 21:15:13
数年前のアカデミー名誉賞でジャック・カーディフの名前を知り、この作品を見ました。
ストーリー自体はあまり感情移入出来なかったのですが1946年の作品で、このカラー撮影の素晴らしさには驚きます。景色も美しいのですが、室内のキャンドルの光と影の撮影もきれいでした。
デボラ・カーの高潔な美しさは勿論素晴らしいのですが、精神を病んでしまうシスターを演じた人もなかなか綺麗な人でした。(最後は恐かったです。)顔は渋くてカッコいいのに半ズボンのミスター・ディーンの姿がちょっとおかしかったです。
投稿者:アリョーシャ投稿日:2002-10-24 00:50:18
ジャック・カーディフのカラー撮影の美しさには言葉も出ないほど。しかも、全編セットによるものというのだから、さらに驚きだ。そして、デボラ・カーの清楚な美しさが印象に残る。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
■ 撮影賞(カラー)ジャック・カーディフ 
 ■ 美術(監督)賞Alfred Jungeカラー
■ 女優賞デボラ・カー 
■ 撮影賞ジャック・カーディフ 
【ソフト】
  商品名  発売日  税抜価格  
 【Blu-ray】黒水仙2011/07/20\4,700amazon.co.jpへ
 【DVD】黒水仙2008/04/24\934amazon.co.jpへ
 【DVD】世界名作映画全集 57 黒水仙2005/07/25\2,800amazon.co.jpへ
 【DVD】黒水仙2005/07/01\2,667amazon.co.jpへ
 【DVD】黒水仙 デジタルニューマスター版2002/12/20\3,800amazon.co.jpへ
【レンタル】
 【DVD】黒水仙レンタル有り
 【DVD】世界名作映画全集 57 黒水仙レンタル有り
 【VIDEO】黒水仙レンタル有り
【その他のおすすめ】

【スポンサーリンク】



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION