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コントラクト・キラー(1990)

I HIRED A CONTRACT KILLER

メディア映画
上映時間80分
製作国フィンランド/スウェーデン
公開情報劇場公開(フランス映画社)
初公開年月1991/03/09
ジャンルサスペンス
なぜ死にたいか-- なんて聞いてくれるな 殺してくれること絶対確実の コントラクト・キラーを雇ったんだから……
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【解説】
 簡潔ながら、行間を読ませるような描写に、そこはかとなく独自のユーモアが漂い、日本でも大人気のフィンランドのカウリスマキ監督が、サスペンス喜劇の本場イギリスで製作した、おもろうてやがて哀しき式の、愛すべき佳篇。長年勤めた職場を追われ、家族も恋人もなく、人生に絶望した主人公(トリュフォーとの名コンビで知られるJ=P・レオ)が、自分を殺す契約を闇の組織と結んだ途端、ドン詰まりの日常がにわかに好転してきて……。生きたいと思い始めたときに殺し屋の手が伸びる悲喜劇は、確かにイギリス映画にも、また邦画も山田洋次監督、坂本九主演の「九ちゃんのでっかい夢」(原作を小林信彦が変名で書いている)があるが、本作ほど死にたい動機が切実に身に迫る作品はあるまい。カウリスマキ=フィンランド人のメンタリティは、非常に日本人と似通ってるようだ。
<allcinema>
評価
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
535 7.00
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【ユーザーコメント】
投稿者:ローランド投稿日:2013-03-24 12:55:14
  首吊り自殺をするのに、ちょっと大き目の額縁をかけるにも心もとないようなちゃちなフックを使う辺りに、この気が利かなく面白みもない人間が民営化に伴うリストラ候補一番手にされるのは当然だろうと思わせるが、人間死ぬ気になれば怖いものなしで、酒場で紅茶を求め断られ、ならばどうせ死ぬ身と悪の道に一歩踏み込んだつもりのタバコとウイスキーそれもダブルを意を決したように注文し、毒をあおるような気で飲んだのだろうウイスキーの一気飲みが人生を大きく変えてくれる。  

  昼食時も一人で、それも好んでそうしているのではなくて誰にも相手にしてもらえないから仕方なくという風で、家に帰っての食事も質素と言うよりは貧しいと言いたくなるようなもので済まし、予定の何もない真っ白な手帳が無趣味な心貧しさを表していて、後には、アルコールのおかげで絆ができ心優しくしてくれる花売り娘・・・というよりは花売り女か、それにさえ疑心を捨てきれなく、タバコを買いに出てゆくのに、信用できないとやりかけのカードを持ってゆくような、なんとも心の狭い堅物人間をジャン=ピエール・レオが好演してますが、この人物像は、あまり付き合いたいとは思わねど狡猾感のないのがよいです。  

  死ぬ気になって殺人依頼に行くことで、この堅物真面目人間がそれまではまずは関わることがなかったような人種と知り合いになるわけだけど、チンピラギャングどもに酒をおごってもらい人生訓を諭されているのや、犁い変わったら早めに連絡を瓩函△泙襪農験萢冑憤靴ぞε梗腓里茲Δ併Δ群旭鏡業者が可笑しかったです。  

  訥弁風でどことなく可笑しさを漂わせるのがこの監督の持ち味なのかなって気がするけど、沈黙が多く、その沈黙が多いからこそか音楽にはかなり力をいれているようで、ビリー・ホリディーをはじめとしたやるせなさ感のある音楽が、沈黙の合間合間に効果的に使われています。
投稿者:クリモフ投稿日:2012-10-06 01:34:11
前々から気になっていた作品。にもかかわらず、大まかなプロットだけしか知らなかったもんだから、英国で撮ってるのはびっくり。主演のレオーが孤独な異国人を好演しており、タッチに良く合っています。
なんせ英国なんで、いつもと若干雰囲気が違うなぁ、と思ったんですが、これが良くて良くて。こんなこと絶対起こらないほど荒唐無稽なんですが、デフォルメされているものがしっかり「人間」なので、ふとしたところでたまらなく感動してしまいました。
ヒロインの花売りが清純と間逆の魅力で、彼女を真面目で間抜けな主人公とくっつけるところは正にカウリスマキ。殺し屋にしては文系過ぎるおっさんも最高ですな。
ストラマー御大の登場には驚きで、相変わらず音楽の使い方が抜群。クラッシュに何の興味のない自分なのに何故かまた感動。ギターとボンゴというユーモラスな味付けも素晴らしい。
結局「レニングラード〜」と並ぶくらいに大好きな映画になってしまいました。話はベタなのにそう感じさせない不思議な作品。センス抜群です。
投稿者:Normandie投稿日:2010-06-07 14:42:10
カウリスマキ作品では一番好きですし、今も当時も真面目で笑えるのが最高。
投稿者:msang投稿日:2010-02-22 03:11:39
独特のリズムのある「微妙な」味わいのコメディーで、それに乗れるかどうかが分かれ目になるかも。「労働者階級に祖国はない」とか印象に残る台詞もあって、どこに行っても「異邦人」みたいなストレンジャーにはいいかも。
投稿者:なちら投稿日:2009-08-19 00:23:54
なぜかこの作品は、今まで見てきたカウリスマキ作品の中で印象が薄い。

自分なりに考えてみたが、つまらないとかでなく、究極に無駄を削ぎ落として仕上がっているからかも。
一瞬でも気を逸らすと、男達の感情をきちんと理解できなくなる。
音やセリフだって今まで以上に少ない気がする。

この静かな作品は、よーく観察してないとダメだね。集中力のある時に見るべきみたい。
投稿者:ノブ投稿日:2006-03-29 17:44:40
【ネタバレ注意】

「コントラクト・キラー」(アキ・カリウスマキ)
昼休みに他の人は談笑しながら食事しているのに、主人公(ジャン・ピエール・レオ)一人だけ席を別にして談笑を気にしながら食事しているシーンが溶け込めない雰囲気を良く出していた。
最初の机を運ぶショットを撮り、郵便局を首になった事を象徴するシーンは基本的だが良かった。
退職時にもらった金時計を質屋に入れたら、5ポンドにしかならなかった(金時計を質屋の引出に入れて、すぐに皺くちゃの5ポンド札1枚がでてくる)所が基本的だが、良かった。
ガス自殺をしようとオーブンに首を突っ込んだショットの後、新聞売りの「ガス会社スト」の号外のショットをつなげて自殺が失敗した事を教える演出は上手いと思った。
殺人契約の為に行った悪そうな連中がたむろしている酒場で、その雰囲気を壊すかのように主人公が「ジンジャエール」を頼む所は面白かった
自殺しようとした主人公に犯罪者の二人が「人生は素晴らしい」と自殺を思い留まらせるように説得するシーンも良い雰囲気が出ていた
アパートの前の暗い酒場に金髪のお姉ちゃんが真っ赤なバラを売りに来て、いきなり主人公が恋に落ちる演出も非常に良かった(*特に別れ際におでこにでっかいキスマークを付けた所が良かった)
最初の殺し屋の登場の仕方が忍び寄る雰囲気を出していた(前の酒場にいるという張り紙を黒い手袋をした手で取る所「体半分」や酒場での二人の談笑を酒場の外の窓から眺めている所(後ろ姿)やアパートに忍び寄る物音や主人公が部屋から逃げた後、部屋の窓から外を眺める所(*部屋の電気の明かりでシルエットだけ)など、顔をうつさない演出がその雰囲気を醸し出している)
自分を殺してもらう契約をした酒場に、契約をキャンセルしに行ってみると、酒場がつぶれている所(ゴミの山に看板が突き刺さっているショットでその事を説明)が良かった。
二人で逃げたアパートに殺し屋がやってきたが、お姉ちゃんが花瓶で殺し屋を殴って気絶させ、その隙に主人公と逃げる演出もとても良かった(*花瓶の割れた音やカケラの中でのびて寝ている殺し屋のショット等)
酒場の二人を別の酒場で見つけ、後をつけて宝石店に入ると宝石強盗の真っ最中で、店主を撃ったピストルを二人が逃げる間際に主人公に渡して、主人公が強盗の仲間と勘違いされる所は目茶苦茶面白かった
(*ピストルを渡され、カメラで写されている事を示すショット・窓の外を主人公が見ると見物人が大勢見ている ショットを挟んで、誤解がとけそうにないどうしようもない雰囲気をうまく出していた)
殺し屋が医者にかかっていたり、娘が皿を洗いにくるシーンを使ったりして、殺し屋の生活感を描いている所もちょっと面白い演出だった。
ホテルのフロントやハンバーガーショップの主人など年寄りの脇役もいい(「VICKSHAMMBERGER」で、客が入ってくるといきなり「IamVICKS」と掛け声をかけるところは面白かった)、金髪のお姉ちゃんもそんなに美人ではないが良い雰囲気があった(最後の方で「労働者階級に祖国はないわ」というセリフを言わせる所はいかにもアキ・カリウスマキっぽい。)主人公のジャン・ピエール・レオーも神経質そうだがちょっととぼけている感じが良かった。
全体的に暗い照明で真っ赤なバラ等の濃い色彩が際立っていた。安いアパートや酒場やホテルやハンバーガー屋などシチュエーションがいい雰囲気を出していた。又音楽も静かで落ち着いた感じを出していてセンスが良かった(特にエルビス・プレスリーの写真をバックにさえない演奏をする二人組み(民族太鼓とギター)が面白かった)
出演者もとても良く、基本的な演出を積み重ねて最後まで楽しく飽きずに見せる良質のヒッチコック作品ぐらい見事な作品だった。

投稿者:ふじこ投稿日:2004-12-14 17:20:47
ジャン・ピエール・レオの感情を表に表さない無表情さがこの作品にぴったりでしたね。でもどこか抜けてるとこなんかも。
主人公もいいが、彼を狙う殺し屋さんもまたとても渋かったです。銃口を自分に向けて・・・。
カウリスマキ英語版もなかなかいい雰囲気で良かったし、音楽も合ってると思った。
実にシンプルな中にも人生の悲壮感がちりばめられててなかなかだと思った。
投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2003-01-02 19:45:00
 梗概を記すならば、メジャーが企画してもおかしくない「喜活劇」になりそうな物語だろう。しかしこれはカウリスマキ映画なのだから、ストレートなコメディ映画にもアクション映画にもなろうはずがない。

 主人公を演じるジャン・ピエール・レオーの木訥ぶり、無表情ぶりは、トリュフォーとのコンビ作で見られる彼の類希なるコメディ・センスを知る者には少々作りすぎの感がある。しかしカウリスマキの世界の中のレオーというミスマッチ自体が実にオフビートな可笑しさなのだ。
 また、殺し屋ケネス・コリーの複雑な人物造型も映画に深みを与えているし、『肉体の冠』のセルジュ・レジアニがハンバーガー屋の親爺として登場し主人公二人を暖かな眼差しで見つめる、なんてところも映画ファンをくすぐる。なんとレジアニのバストショットがラストカットなのだ。
 花売りの女がカティ・オウティネンでなくて良かったとも思うが、彼女で見たかったという気もする。
http://www.page.sannet.ne.jp/egi/
投稿者:theoria投稿日:2002-07-30 17:04:35
鬼気迫る演技をジャン=ピエール・レオーが展開している。元英国水道局の職員アンリ役にヌーヴェル・ヴァーグの最右翼俳優である彼を起用したいが為に監督自身が意欲的に脚本を手掛けたそうだが、ひしひしとその熱意が伝わってくる。民営化に伴いリストラ解雇の通告を受け、堅物で生真面目な孤独な酒も飲まぬ仏蘭西男のアンリ・ブーランジェはそのショックから自殺を決意する。ロープとフックを帰途で購入し、首吊りを試みるが、フックがすっぽ抜けて失敗。次に自棄クソになってガス栓を開けガスオーブンの中に頭を突っ込んでガス自殺を・・・ところが丁度その時ガス会社の「スト突入」でガスが噴出してこないというバッド?タイミング。ここはカウリスマキの独壇場で皮肉な笑を誘う。ホント彼らしくて感動する。で、挙句もともと気弱なアンリは「コントラクト・キラー」つまり「殺し屋」に「自分の殺し」を依頼する。不安ながらも死を待ち侘びて、「向かいのパブにいる」と殺し屋に書置きをして出掛けるが、そこで彼は「エーイ!ままよ!」とばかりに飲み慣れぬウィスキーを呷る。それが気に入って次から次へとお代わりをし、スッカリ出来上がってしまった彼は丁度そのパブに「バラの花売り」に来ていたマーガレットを酔った勢いで口説いてしまう。その時の「タカ派」的行動が功を奏したのか彼女はコースターに自分の住所を書き・・・彼と彼女は懇ろに。アンリは最早「死にたくない!」マーガレットという「生き甲斐」を得たのだ。酒、酒、酒・・・。酒が彼に人生の転機を齎したのだ!アキ・カウリスマキ作品で「アルコール」は生命力のメタファーであって、下戸どもには理解できぬ様相を間違いなく帯びている。恐らくカウリスマキ自身も無類の酒好きであろう。「バッカス万歳!」と共に叫びたくなる。・・・ところで殺し屋のハリーは逆に子供もおり、なんとか生きていたい。しかし「ガン」でもう余命幾許も無い。娘の為にも必至で金を得ようとアンリを狙うハリー。しかし「運命の女神」とやらは気紛れである。結末、「死」を憧れたアンリが「生」を謳歌し、「生」に執着した殺し屋ハリーが「死」に至る。呆れ返るほど「皮肉」である。アンリを追い詰めて「ズドーン」と一発で仕留められたのに、ハリーは自分に銃口を向けた・・・。カウリスマキの根本に宿る本物の「人道主義」と言いたいところだが、アンリもハリーも果たしてあの時「素面」だったのだろうか・・・・・?
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