帝都大戦(1989)
【クレジット】
【解説】 『帝都物語』の続篇。太平洋戦争末期を舞台背景に、甦った魔人・加藤保憲と霊能力者・辰宮雪子との闘いを描く。昭和20年。戦争による被害が広がる中、内閣は霊能力者・辰宮雪子の能力により連合軍の幹部たちを呪い殺すための計画を進行していた。しかし、人々の怨みを受け復活を果した魔人・加藤保憲が再び帝都を破滅に導くために活動を開始する……。 原作は「帝都物語 戦争篇」。総監督には『孔雀王』の藍乃才(ラン・ナイチョイ)。 <allcinema> 【ユーザー評価】
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前作と比べても前作があまりに低い位置にあるので…。
作品のファンの方ごめんなさい。
だが、両者は、まったく別モノであり、別次元にある。
「帝都物語」では製作総指揮を遂行した一瀬隆重が、本作では、果断にも監督として腕を振うのだが、これは、彼の50以上(「リング」「らせん」「呪怨」等)におよぶ映画プロデューサーとしてのキャリアにおける唯一の例外的活動であって、この点は鑑賞上のポイントとして、押さえておかねばならない。
おそらく、前作を任せた実相寺昭雄のヒドい仕事ぶりに業を煮やして、自らメガホンを取ったのではないか、とすら推測したくなるような冒険行為なのだが、これが意外にも、手堅い「戦争映画」として出来あがっており、全然悪くないのだ。
1960年代の映画を彷彿とさせる照明・カラーに包まれ、荒廃する都市を丹念に描き出しつつ、南果歩の切なげな表情と、加藤雅也の終始控えめな演技、そして、盲目の女児の子役を軸に、スッキリとした見やすい作品に仕上げている。
ただ、ストーリーは、不可解というか、意味不明な「念力バトル」モノなので、お子様向けの感は否めない。
それでも、ワイヤー・アクションのおかげで、「帝都物語」の陳腐な固定映像による処理よりも、よほど動きのある映像が楽しめた。
マッド・ジョージの特殊メイクはデモンストレーションのようで妙に浮いてて、最後の風船のように萎む加藤の姿は気色悪いだけで、カタルシスもゼロ。前作も今思うと駄作だが、これよりヒドい続編って観た事ないな。
追記 08-9-12(金)
久しぶりに観てみるとそれ程ヒドくはないが、構成が悪くテンポがのろかった。何より予算が下がったのでスケール感に乏しく、加藤が何の「計画」も立てずに単独行動するのが彼らしくなかった。殆どストーリーに絡まない女の子と雪子のシーンが必要以上に長いので、加藤の登場自体も遅かったし。
加藤が復活する時には雪子の養父母(辰宮兄妹)は生きているべきで、二人が加藤に殺される事で雪子の眠っていた力が目覚めるとかにするべきだった。あと野沢直子とワイヤーアクションとマッド・ジョージの虫も不必要だった。土屋嘉男の役名が水野博士って狙ってるだろ(笑)。荒俣さん事務員役で出てたのね。
ただ、加藤の扱いが、前作では、将門公の呪力を得て、帝都を我が物にせん、と戦いを挑む野望ある勇者、であるのに対し、今回は徹底した悪魔懸かりな無気味な悪役になっているのが特徴。
それゆえに、嶋田の魅力とオーラがさらに引き出せたといってよい。
低音で言葉すくなに話す加藤。その姿は精神的にも怖さを倍増させる。
しいてあげるとすれば、鉄塔にスタントナシで上がる、という場面はスゴイ。
斎藤洋介のやられ方、これは非常に象徴的であった。
ただ、加藤のケタケタ笑いは気持ち悪かった。。
個人評価:6 嶋久度:88%