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死刑執行人もまた死す(1943)

HANGMEN ALSO DIE

メディア映画
上映時間120分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(ケイブルホーグ)
初公開年月1987/12/19
リバイバル→-99.9
ジャンルドラマ/サスペンス
死刑執行人もまた死す [DVD]
参考価格:¥ 2,160
価格:¥ 1,470
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【解説】
 ラングの招聘によってアメリカに赴いた劇作家のブレヒトが彼と共同でシノプシスを手がけた、反ナチ映画の傑作。実際の脚本は、当時ブレヒトと同じくコミュニストだった「汚れた顔の天使」のJ・ウェクスリーが協力したが、これが著作権の訴訟にまで発展する諍いを生んだ。ブレヒトは当然のごとく自己の主張を前面に出した脚本にしようとしたが、それを弱めることをラングが望み、ウェクスリーが問題部分のカットと潤色を施したためである。いずれにせよ、ナチ高官ハイドリッヒ(“死刑執行人”の異名をとった)の暗殺の事実から発想された素晴らしい脚本で、特に思想犯として検挙される、ヒロイン=マーシャ(A・リー)の父=ノヴォトニー教授(W・ブレナン好演)と、その家庭内の描写はブレヒトならではの真に迫ったものだ。所は独軍占領下のプラハ。暗殺犯であるフランツ医師(B・ドンレヴィ)は追跡の包囲網の中で、マーシャの機転によって危機を救われ、そのまま彼女の家に匿われる。ゲシュタポは犯人が捕まるまで、市民の無差別殺害を宣言。マーシャの父も連行される。父を救うため、フランツに自首を請うマーシャだが、彼はレジスタンス活動の意義を説き、取り合わない。やがて、彼の身にも危険が迫るが、マーシャを始めとする市民たちの偽証で、ナチ側のスパイだったチャカ(G・ロックハート)が暗殺犯に仕立てあげられる……。市民の群像劇でナチ批判をするなど、実際、ブレヒト的だが、ドブネズミのように姑息な男を英雄として死なせるラストにも彼流のきつい皮肉が効いており、ナチ将校の恐ろしさも、所作など細部の表現で非常に具体的に捉えられており見事だ。そして、それをサスペンスフルに運んでいくラングの演出の的確さはいうまでもない。
<allcinema>
評価
【関連作品】
汚れた顔の天使(1938)
【ユーザー評価】
投票数合計平均点
652 8.67
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【ユーザーコメント】
投稿者:いまそのとき投稿日:2014-11-18 11:07:43
時代を経ると当事者たちがいなくなり記憶も消える。しかし、映画やメディアが残した記録には当時の生々しい体験や事実が語られる。この作品は製作年度は戦中の1943年、アメリカで作られた反ナチ映画だ。演出のフリッツ・ラングはドイツでサイレントからトーキー初期に活躍した映画監督だが、ユダヤ人だったためフランスを経てアメリカに亡命した。この作品は当時の緊迫感漂う時代背景が映像として生々しく描かれていて、記録映画のような実在感がある。チェコの反ナチ地下活動と密告者、逃走する犯人に匿う家族。ナチの非道な拷問と処刑。あと一歩で解放されただろう父。埋葬の場面も感傷を排している。ブレヒトも加わった見事な脚本により、戦時のレジスタンスもの、屈指の作品になったと思う。
投稿者:bond投稿日:2014-04-24 10:48:53
【ネタバレ注意】

正統派サスペンスだが、今観ると凡庸。でも、後半での、市民が一致団結して売国奴を罠にはめたのはスカっとした。

投稿者:ちゃぷりん投稿日:2014-04-17 16:19:11
【ネタバレ注意】

チャカをチャカで処刑。

投稿者:Normandie投稿日:2010-12-22 01:37:22
尺度が見る人により変わる映画かな。
ここの長老の方たちとは違い少し距離感を持ちつつ、しかしながら
最後まで緊張感を持って見る事ができて面白かったです。
当時の世界状況はこのような色濃く反映された映画を見ることでしか
得られない情報があると思います。
ナチの横暴に時にムカムカしながら見てしまった。
「自由は戦い取るものだ」・・この言葉の重みが今の日本人に分かるかどうか。
最後の意味深なアレ○○○、○○○○○○はちゃんと出てます。
投稿者:黒津 明二郎投稿日:2010-10-16 16:27:42
あまりにも反ナチスありきで作られた時代の産物的シネマ。ここでは演出・シナリオ・演技全てがそのイデオロギーに奉仕させられていて、60数年を経た今さすがにきつい。
投稿者:uptail投稿日:2009-05-21 17:10:26
演出:10
演技:10
脚本:10
音響:9
投稿者:投稿日:2008-03-21 12:16:57
かつてみた、俳優、身ぶり、衣装、セリフ、プロット、ストーリー、小道具、セット、構図、アングル、編集、音楽など映画を構成するすべて。
記憶の断片のかたまりが溢れ、のしかかる。
息絶えた。
喉から手を突っ込まれて、記憶を引きずり出されるような苦しみ。
みている瞬間、瞬間、断続的に襲う記憶の嘔吐。
恐ろしい映画『死刑執行人もまた死す』。
これが映画の源泉だったのか。
見てしまったのか。
投稿者:Ikeda投稿日:2007-07-23 10:46:57
2次大戦中に作られたアメリカ映画ですから、ナチを極端に残虐に描いたプロパガンダ作品です。最初に出てくる司令官ハイドリッヒの暗殺は実際にあった話のようですが、最後まで嘘の証言が続く進行に多少、無理があるとは言え、かなり面白く作られています。
ブライアン・ドンレヴィ(スヴォボダ役)とウォルター・ブレナン(ノヴォトニー役)という名優だけれども、主役クラスとも言えない二人を配しているのもこの映画らしさがあります。それに後半ではチャカ役ジーン・ロックハートが主役に近くて、名演だと思いました。
監督のフリッツ・ラングと脚本のブレヒトという作品ですから映画の迫力も、かなりあります。彼等に加え、音楽のハンス・アイスラーもドイツからの亡命者である所などを見ると明らかに対ナチの意識があることが解ります。
ただ、この映画が戦後、HUAC(非米活動調査委員会)から反動的だと目されたそうで、それが戦後40年以上も経って日本で公開された理由ではないかと思います。我々にはそのような感じは全くありませんが、マッカシー旋風の事も含めて、如何にアメリカが共産主義を排斥したかが解ります。ただブレヒトが共産主義者で、戦後、委員会の審問を受けた翌日にヨ−ロッパへ逃亡した事も影響しているのかも知れません。
言語としてドイツ語も出てきますが、殆どが英語なのは当然として、私の見たビデオはフランス原盤のものなので、字幕画面がフランス語の所へ日本語の字幕がつくという、ややこしいものでした。更にテープに納めるため所々カットされているためエンドの「Not」は出てこないで、「Fin」だけでしたが、現在のアメリカ政府のやっている事を見ると、確かに終わってはいませんし、この題名と合わせて将来に危惧を抱いています。
投稿者:Bava44投稿日:2006-05-27 18:09:00
【ネタバレ注意】

前半は地下組織の暗殺者と彼を匿う家族、それを追うゲシュタポという話であり、ゲシュタポが
活躍すればするほど観客はハラハラするという反ナチ映画としては矛盾した映画だったりする。

後半は、前半の主人公であるプラハの市民たちが皆嘘をついているという構成。すると必然的に
ゲシュタポが翻弄される主役のように見えてる。そしてあのデブな警部のカッコよさ!ナチの
手先なのに彼のことを応援したくなる程映画の中で主役を演じている。
(勿論それは観客がプラハ市民たちの計画を知っているから楽しめるのだが。)

前半が逃亡映画、後半が探偵映画という感じがした。特に前半のサスペンスが良かった。
小道具の使い方も上手く、やはり脚本が良かったのだと思う。
尚、ヌーヴェル・ヴァーグの方々は本作を「映画という虚構の中で皆が嘘(虚構)をつく」
と言って評価していたと思います。


それからW・ブレナンは西部劇の無骨なイメージしかなかったので、こういうインテリも演じる
ことができると知って驚いた。いい俳優だ。

投稿者:電気クラゲ投稿日:2005-02-07 21:19:19
前評判の割にはあまりパッとしない映画だったな。
もっとスピーディーな活劇を期待していたのだが・・メリハリが無さ過ぎる。
投稿者:D.T投稿日:2003-03-14 13:29:33
【ネタバレ注意】

『死刑執行人もまた死す』(※完全版を初鑑賞)という映画は、ナチス占領下のプラハに於ける、時の総督ハイドリッヒ暗殺という史実をモチーフに、ナチスの狂気と非道、チェコ人の強靭さを描く。



映画前半部はラングにしては間延び感があるが、彼の“映画快楽醸造手腕”とでも言えそうな演出力が生み出す活劇的な面白味を多少犠牲にしてでも、ナチス占領下のプラハの生活感、チェコ人気質といった部分をきちんと見せておきたかったのだろう。一方で、前半までに小出しに見せた要素が、悉く後半から終幕にかけて回収され生かされつつ、映画的強度に収斂されて行くのだ。



僕は、ラング自ら脚本協力を依頼したというブレヒト(※高名な舞台作家であり、教育的作風を身上としたらしい)の原案、台詞部分が、制作過程で希薄になって行ったのではないかとも思う。その結果として、描かれる内容とは別の次元で、前半の硬直した映像と後半の極めてラング的な強度な生命感を湛えた映像の乖離が目立つのかもしれない。



映画序盤、ヒロインのマーシャはハイドリッヒを暗殺した男スヴォボダの逃走を助ける(※詳細省く)。彼女が自宅で寛いでいると、父親のノヴォトニー教授(W・ブレナン)が帰宅し、妻に「ハイドリッヒが撃たれた」と知らせる。「いつ、どこで」と問い返す妻への父親の返事を聞いていたマーシャは「私、その人(※不審な男)を見たわ」と口にする。父親は努めて冷静に娘を自室に招き入れ、「いいか、この手の話は口にせんことだ。家族にも婚約者にもだ。お前がAに告げればBに伝わり、BからCに、CからDに…(中略)…そして、Fから最後はG、つまりゲシュタポに筒抜けになってしまうのだ」と諭す。ここでは、映像にも増して、ノヴォトニー教授のある緊張感を伴なっての冷静な諭し振り、教訓的な言葉が強く浮き立つ。



一方、映画後半は、主にノヴォトニー教授の言葉による教訓が匂い立つ前半に比べると、ずっとラング的な張り詰めた映像造形が冴え渡っていて目が離せない。



映画終盤でいよいよノヴォトニー教授が処刑場へ連行される直前の父と娘との面会シーンの台詞はブレヒトの書いたものだろう。ここでは処刑を前にした教授が息子への伝言として“自由の価値”“自分の死の意義”を娘に口述するが、娘が父親の語る言葉を要所要所復唱するあたりに教育的身振りが感じられる。

加えて、人質収容所で一人の労働者が書いた詩もブレヒトによるものかもしれない。詳細に触れる暇は無いが、詩を書いた当人が処刑連行される場面、そして、ラストで、この抵抗の詩は繰り返される。



ただ、僕は、ブレヒト的な智慧(言葉)も、ラングによる前半の抑えた演出、後半の突き抜けた映画造形があってこそ、多くの観客の情緒に訴えるものとなったのだと思う。



映画前半までに、ノヴォトニー教授はハイドリッヒ暗殺犯が判明するまでの400人程の人質の一人としてゲシュタポにより自宅から強制連行される。マーシャは「犯人は自首すべきだわ」と憤り(※詳細省く)、父を救いたい一念で自主的にゲシュタポに向かう。この辺りから、映画は緊迫感を増しつつスリラー色に変貌して行く。

特に、ゲシュタポに仕えるチャカ(※ビール醸造会社のオーナー)という男が、チェコ人同胞から“ナチスの犬”ゆえ“暗殺犯”に仕立てられて行く無残な顛末を核に据えての、地下組織とプラハ市民の結束の身振りを映画終幕に向けて収斂させて行く映画構築は大した底力だ。



ゲシュタポの3人(※片眼鏡の高官、痩身の慇懃な調査官、執念深いグルーバー警部)を伴う映像の悉くは身震いするほど素晴らしい。彼らは、基本的に容赦無くチェコ人たちを締め上げて行くのだが、時にキリキリと締め上げた手綱を緩める。しかし、彼らはチェコ人に決定的な安心を与えはしない。

特に、“痩身の慇懃な調査官”の指をポキポキ鳴らしながらの尋問は、その影すらが人を威嚇するような陰険さだ。しかしながら、地下組織の工作に翻弄されて行く彼らを見ていると、その職務熱心さや焦り困憊する身振りに人間的な可愛らしさをも覚えてしまう。ここら辺はラングの突き抜けた人間描写の賜だろう。



終幕に掛けてノヴォトニー教授の処刑執行が少しずつ引き延ばされて行く辺りは、人間の運命を弄ぶナチス的非道の一端を痛感させるだけでなく、観客を恐怖という真綿で締め上げて行くような凄みが利く。しかしラングの演出は、一方で地下組織とプラハ市民の結束による“暗殺者”捏造の一途な身振りを描きながら、彼らにシンパシー以上に熱狂して行く観客だって極めて残酷な生き物なのだという部分をも映画を通して突きつけている気がする。



ラスト、プラハの街並みに被るのは、Not、(そして)―The Endの文字。

ここは、突き詰めれば、虐げられた者こそ「生き抜け」という突き抜けたエールが籠められているように思う。


■http://ohwell.exblog.jp/

投稿者:GRIFFIN投稿日:2002-09-14 19:37:36
閉幕時には、The Endではなくその前にNOTが入る。これだけで、作品の主題の輝きが増す。この恐怖政治社会は、決して終わらないのだと・・・・
サスペンスものとして十分、今観ても面白い。脚本がしっかりしているのと、わかりやすいのがその理由だろう。盗聴を逆手にとって捜査を撹乱させたり、父の意思を継ぐかのように女レジスタンス闘士に変化していく主人公の姿もいい。
最終的に二重スパイを仕立て上げるのも上手くいった。
ただ、その過程で庶民達に嘘の証言をどのように、言わせ諭したのかは気になる。なんせ、証人は素人のくせに堂々として演技うますぎだし、執事まではやらせすぎかなぁとも思う。でも、ライターや銃などの小道具でしっかり証拠固めして、説得力をだすあたりは抜け目ないので、そんなに不満はない。
「M」ほどの演出力はないが、よくできた構成のおもしろさがある。
投稿者:yomoyama投稿日:2002-03-12 11:15:14
↑解説をを読むまで、ブレヒトだの共産党シンパがかかわってつくったものと思わなかった.
製作も戦後の冷戦初期かと考えていた.
ナチ対レジスタンスの戦いを主題にしているが、真のねらいはスターリニズム批判かなと.場所もプラハだし.

しかしそれよりなにより、政治・スパイサスペンスものとして断然面白い.
この点は文句ナシ.うっかりもののお嬢さんがレジスタンスに巻き込まれ、闘士に成長する過程が、いらいらしながらもハラハラの連続.実に巧妙な筋立て.
ナチの残酷さが重苦しくなりすぎたかなというときに、話を転換して痛快さにもってゆくところなど、その後のハリウッド・サスペンスの模範なのではないでしょうか.
エンタテイメントと政治とのこの絡み合わせ方は、ハリウッドとドイツの合作だったのね、映画史の勉強になりました.
投稿者:えぬ投稿日:2001-11-11 19:55:35
テンポ悪く、ストーリー古い。裏切りものを、確定するやりかたとか、今では使えないだろうな・・・。
投稿者:OMF投稿日:2000-08-18 11:31:42
 大戦中に作られた反ナチズムのレジスタンス映画だが、サスペンス映画としても必見の映画だ。
 昨今のSFXを駆使した大作もそれなりに面白いのだが、如何せん、先の見えてしまうストーリ展開が多い。脚本のしっかりした、こういった古い映画も見直してほしい。
 DVDは135分の完全版だが、完全版ではよりレジスタン色が濃くなっている。個人的には短縮版の方がすっきりしていていい。   

【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 劇・喜劇映画音楽賞ハンス・アイスラー 
 □ 録音賞Jack Whitney 
■ 特別賞フリッツ・ラング 
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