DVD
アニメーションの先駆者 大藤信郎 孤高の天才
発売日 |
2010/06/26
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税込価格 |
\6600
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色彩 | モノクロ/カラー |
収録時間 | 約180分 |
スクリーンサイズ | スタンダード |
アスペクト | 4:3 |
音声 |
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メーカー |
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通常特典
※特典内容・仕様・ジャケットのデザインは、都合により変更される場合がございます。
収録内容
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1.
「馬具田城の盗賊」 1926年/11分/作者の第一作。人気アクションファンタジー『バグダッドの盗賊』からヒントを得た。物語性、モブシーンの迫力、エロス、諧謔、祝祭の表現、運命観など、作者の全てのエッセンスがある。(サイレント/弁士:澤登翠)
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2.
「西遊記 孫悟空物語」 1926年/8分/孫悟空、沙悟浄、猪八戒など『西遊記』のお馴染みのキャラクターを、それぞれの千代紙細工の衣装を含め、独特に表現。寺院などの宗教的造型も見事。(サイレント/弁士:澤登翠)
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3.
「みかん船」 1927年/9分/紀伊國屋文左衛門の物語をアニメ化。船が嵐にもまれる場面の迫真の演出。海の描写の迫力、音楽への関心(かっぽれで大団円)など、作者の持ち味が存分に発揮されている。(サイレント/弁士:澤登翠)
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4.
「黒ニャゴ」 1929年/3分/レコード式トーキーの第一作。映像にあわせてレコードをかければ、絵と音楽がシンクロする。児童向けのジャズに合わせて、黒ネコ、虎ネコ、子供4人が楽しく踊る。
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5.
「こがねの花」 1929年/17分/落語の『田能久』による、神楽師の団子兵衛が大蛇を退治し、黄金を得る話。団子兵衛が迷う夜の山道の不気味な描写と、大蛇を騙すユーモアとが融合した傑作。(サイレント/弁士:澤登翠)
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6.
「村祭」 1930年/3分/文部省唱歌《村祭》の歌詞の上をリズムに合わせて白い玉や仔犬のちんころ平々が弾んでいく。米国のフライシャーが“スクリーン・ソング・シリーズ”で創作した技法に学んでいる。
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7.
「心の力」 1931年/12分/弱虫の団子兵衛が、日本一力札を得て、ちんころ平々、黒ニャゴなどの協力で、鬼を退治する。見所が多く、クライマックスの波の描写と海面でのアクションが素晴らしい。(サイレント/弁士:澤登翠)
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8.
「春の唄」 1931年/4分/パテベビー(9.5ミリ)フィルムと16ミリフィルムで販売された。全篇がピンク色に彩色されている。華やかな楽曲に作者ならではの不思議で可愛らしいキャラの動きがシンクロする。
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9.
「沼の大将」 1933年/8分/作者はアイリスショットを多用するが、特に本作で顕著。豊かなギャグが楽しい。海底と、軟体の海中生物の描写は、アニメ作家にとって、腕の振るいどころだったのだろう。(サイレント/弁士:澤登翠)
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10.
「蛙三勇士」 1933年/6分/『沼の大将』の姉妹篇で、大ナマズとカエルの戦いが続けられる。クライマックスは当時話題の「爆弾三勇士」。戦場の描写がリアルでかなり残酷である。(サイレント/弁士:澤登翠)
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11.
「天狗退治」 1934年/11分/ちんころ平々と、主人の団子兵衛が、天狗の集団を相手に大立ち廻り。夜回りの平々の背景動画はおそらく日本最初。アニメの技法も格段に洗練されて来た。(サイレント/弁士:澤登翠)
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12.
「ちんころ平平玉手箱」 1936年/9分/平々が竜宮城から玉手箱盗み出す。紙が魚に、魚が蛸に、猫が魚に、鯨が“鯨バス”に。キャラが変身する面白さと共に、全篇にギャグがリズミカルにはじける傑作。
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13.
「蜘蛛の糸」 1946年/11分/戦後は作風が一変する。本作は影絵アニメとして、『くじら』(52)、『幽霊船』(56)などに並ぶ完成度。ウルグアイ映画祭で「美しさは手にとりたくなるなるほど」と激賞され、入賞。
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14.
「雪の夜の夢」 1947年/9分/『マッチ売りの少女』による影絵アニメ。ラストに救いがあるが、暗い雪の夜の町と、明るく暖かい家の中の差が際立つ。
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15.
「団子兵衛捕物帖 開け―ごまの巻」 1952年/10分/『アラビアン・ナイト』の翻案。熊川正雄が美術に参加、音楽は初期の日本映画音楽で活躍した紙恭輔。宗教的主題の作品が目立つ晩年にあって、久し振りのギャグアニメ。
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16.
「花と蝶」 1954年/10分/カラーのセルアニメ。白・赤・黄の花と蝶の物語。『雪の夜の夢』と同じく、流離と救いが主題となっている。
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17.
「くじら」 1952年/9分/ピカソ激賞のカラーセロファン影絵アニメ。
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18.
「幽霊船」 1956年/11分/ヴェネチア映画祭で受賞した、晩年のカラーセロファン影絵アニメ。