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 「篭瀬山」さんのコメント一覧 登録数(719件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[121]不連続殺人事件
 溢れる言葉篭瀬山2006-06-28
 
お人形さんみたいにじっとしてて綺麗な女優さんもいるけれど、動いて喋って変化して美しい女優さんを見るのが映画の醍醐味だよね。これは夏純子が本当に美しかった(といっても・・・
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お人形さんみたいにじっとしてて綺麗な女優さんもいるけれど、動いて喋って変化して美しい女優さんを見るのが映画の醍醐味だよね。これは夏純子が本当に美しかった(といっても前に見たのは『トラック野郎』の1作目、モナリザお京役だけだけど)。サスペンスも、もちろん謎解きとして組まれているのだけど、夏の美しさを引き立てるように構成されてもいるかのよう。また、判然としないながらも魅力を感じた点で言うと、内田裕也の台詞回しがほとんど棒読み調なのだが、これが何故かしっくりきた。全体的に会話が舞台劇調というか、現実より背伸びした白々しさがあるのだが、それでも会話中心に展開されるドラマに魅力を感じたということか。安吾の時代はこんなにも言葉が溢れていたんだなあ、と感心してしまった。さほど高い評価ができないのは、映画として未熟なところがほかに多々あったので。6
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[122]シカゴ
 失神篭瀬山2006-06-28
 
 これは、先にビデオ(DVD?)で見て、あとから劇場で観たが、やはり劇場のがよかった。と言っても、ラストの二人がマシンガン(模型)持って演るやつがより良かった、とい・・・
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 これは、先にビデオ(DVD?)で見て、あとから劇場で観たが、やはり劇場のがよかった。と言っても、ラストの二人がマシンガン(模型)持って演るやつがより良かった、というだけで、他のナンバーは所詮ミュージカルもどきなんだよな(極私的基準による)。  も一つ極個人的なことを言わせてもらうと、「ミスター・セロハン」のレビュウ部分が、異様に惨めで救いようがなくて・・・胸を打った。明らかに異質で、この映画にこのパートはまったく必要なく思われるのだが。忘れられない。7
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[123]プロデューサーズ
 いってこい篭瀬山2006-06-27
 
 05年版も見たが、こちらの方が、より馬鹿馬鹿しい。つまり、そういう意味では、オリジナル版のほうが確実にオリジナリティがある、ということだと思う(そりゃそうだ)。で・・・
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 05年版も見たが、こちらの方が、より馬鹿馬鹿しい。つまり、そういう意味では、オリジナル版のほうが確実にオリジナリティがある、ということだと思う(そりゃそうだ)。で、いってこいで同点。6  繰り返しになるが、レビュウ『スプリングタイム・フォー・ヒトラー』は(皆さんおっしゃるように)絶品。コスチューム・プレイという言葉はここから生まれたらしい(←適当)。
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[124]ブロードウェイと銃弾
 貫禄篭瀬山2006-06-27
 
10年以上前に初めて見たとき(於:劇場)はずいぶん感動した記憶がある。破天荒な芸術世界と、安定着実な生活との間で行き悩む主人公(ジョン・キューザック)の葛藤が、もは・・・
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10年以上前に初めて見たとき(於:劇場)はずいぶん感動した記憶がある。破天荒な芸術世界と、安定着実な生活との間で行き悩む主人公(ジョン・キューザック)の葛藤が、もはや自分のものではなくなってしまったか。アレン的芸術論の一種として見た記憶もあるのだが。徐々に大女優然とした雰囲気を増していくダイアン・ウィーストの貫禄だけは普遍だ。ビデオ鑑賞7
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[125]ザ・ミッション 非情の掟
 非情の情篭瀬山2006-06-27
 
独特のスタイルを持ったフィルム・ノワール。だが、アクションそのものではなく、アクションに従事する男たちの仕事ぶりを通じて、彼らの生きる世界のシビアさを描くという意味・・・
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独特のスタイルを持ったフィルム・ノワール。だが、アクションそのものではなく、アクションに従事する男たちの仕事ぶりを通じて、彼らの生きる世界のシビアさを描くという意味では、本来の本流であると言えようか。カメラワークも、寄せたり引いたりのシンプルな動きだけで、着実に緊張感を紡いでゆく。この確信に満ちた演出手法が、見方によっては滑稽かもしれない世界観に、もっとも存在感を与えていると思う。男なら(女でも)黙ってシビれようじゃないか(←お前が黙れ)。8
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[126]連理の枝
 死ぬな篭瀬山2006-06-26
 
タイトルに文学の香りを感じて見たら、脱力感あふれるロマンス・コメディだった。ロマンスの部分は、まあ、ありきたりであるとは言えるが、コメディ部分はほとんど笑えない。尻・・・
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タイトルに文学の香りを感じて見たら、脱力感あふれるロマンス・コメディだった。ロマンスの部分は、まあ、ありきたりであるとは言えるが、コメディ部分はほとんど笑えない。尻をたたかれて痛がる様子や、上司に隠し事がばれてあわてふためく仕草こそが笑いだと考えられていた時代の笑い。韓国もお笑いのレベルはまだまだだ。チェ・ジウが、往年の(失礼)田中裕子のような清涼な美しさを湛えて良かったが、一本の映画を支えるだけの芯はない。ひたすら受身のキャラクター設定にも問題があるのだが―― 3
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[127]エリ・エリ・レマ・サバクタニ
 自慰篭瀬山2006-06-24
 
この映画を見て、一人でも自殺を思いとどまるものが出れば素晴らしいことだと思う。最初にして最大の受益者は監督の青山真治本人だろうけど。ほかの一生懸命に創られた映画を観・・・
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この映画を見て、一人でも自殺を思いとどまるものが出れば素晴らしいことだと思う。最初にして最大の受益者は監督の青山真治本人だろうけど。ほかの一生懸命に創られた映画を観ずに、この作品に対し金を払ったことへ後悔を覚える。2
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[128]RENT/レント
 愛を信じる人に篭瀬山2006-06-20
 
 ミュージカル映画としての完成度は高いと思う。  オープニングの主題歌(52万5600分)が神がかり的に良く、そのほかのナンバーはそれほどではない。だが、ドラマの展・・・
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 ミュージカル映画としての完成度は高いと思う。  オープニングの主題歌(52万5600分)が神がかり的に良く、そのほかのナンバーはそれほどではない。だが、ドラマの展開が、主に楽曲で構成されながら、全体で一つの交響曲のように、踏み固め、積み上げ、昇り詰めていく。ある種の美しさのモードを持っている。故笠原和夫言うところのドラマ美というものがある。墓標を前にしたいさかいのシーンなど、傑作『総長賭博』の名場面を彷彿とさせられ、思わず涙ぐんだ。どうしてこうなってしまったのか――。あと、役者で言うと、エンジェル役(特にサンタの格好で踊るところ)に芸達者を感じた。  もし私が明日死ぬなら、『雨に唄えば』を劇場で観たいなあという感想を抱いた。自分の一番好きなミュージカル映画である。7
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[129]ポセイドン
 大転覆篭瀬山2006-06-13
 【ネタバレ注意】
 次から次へと難題が降りかかってもまったく不自然じゃないという設定の妙。  逸脱チームは実に自分勝手な奴ばかりだったので、こいつらの誰一人として生還しなくても構わな・・・
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 次から次へと難題が降りかかってもまったく不自然じゃないという設定の妙。  逸脱チームは実に自分勝手な奴ばかりだったので、こいつらの誰一人として生還しなくても構わないと思いながら見始めた。だが困難を越えて進むうち、彼らに仲間意識のようなものが芽生え、ある種のヒロイズムというか自己犠牲の精神が発揮されていく展開は、かえって見事だった。ただ、単に助かってヨカッタネという終わり方にするのではなく、彼らの抱えた心理に心の痛みや後ろめたさも加えて描けば、救われた感じのする観客も多かったろう。それをしないのは、結局スタッフも奴らの行動を賛美する人たちなのだという思いがし、少し興ざめ。巨大船舶の沈没という光景が生み出す神々しさにおいては引けをとらないと思ったが、やはり『タイタニック』には及ばない。  アクションの「手に汗」度は高水準。当面、災難映画のマイルストーンとなることだろう(いつまで続くか)。こういうのはハリウッドの真骨頂で真似するべくもないが、例えば冒頭の船を舐めるカメラ移動の優雅さ、こういう余裕ある態度くらいは、わが日本映画も見習ってほしいと思った。7
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[130]プロデューサーズ
 復権篭瀬山2006-06-11
 
会計事務所のシーンに往年のミュージカル映画の夢のようなシーンが再現されて思えて、それだけで私は幸せでした。68年のオリジナル版もこないだ大阪で見てきたけど、ないシー・・・
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会計事務所のシーンに往年のミュージカル映画の夢のようなシーンが再現されて思えて、それだけで私は幸せでした。68年のオリジナル版もこないだ大阪で見てきたけど、ないシーンでした。全体として、オリジナルは出たとこ勝負のアドリブ的な執拗さ(婆さんとのお遊びシーンなんかが結構長い)に辟易させられるところがありましたが、こちらはほどよくこなれていて、ちゃんとスマートなミュージカル映画に仕上がってましたね。ただ「スプリングタイム・フォー・ヒトラー」のレビュウのキレ味(”深さ”とでも言いましょうか)は向こうの方が上かな。6
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[131]ダ・ヴィンチ・コード
 敬虔篭瀬山2006-06-11
 
 ただの謎解き映画じゃなくて、逃走劇やカーアクションなんかの工夫も凝らされており、飽きさせません。しかしそういう構成を云々言う以前の話で、知識というか、キリスト教徒・・・
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 ただの謎解き映画じゃなくて、逃走劇やカーアクションなんかの工夫も凝らされており、飽きさせません。しかしそういう構成を云々言う以前の話で、知識というか、キリスト教徒の文化体験をある程度持つ者でないと、難しいだろうと思わされました。謎に関しては、ああ、なるほどね、という程度の説得力はありました。  で、結局のところ、キリスト教徒の信仰の根底を揺るがす暴論という装いの下にあるものは、発達した現代の科学と整合させようという健気な努力の一環なんじゃないかという気がしました。6
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[132]日本沈没
 頑張れ邦画(供篭瀬山2006-06-11
 
予告編を見て「がっかりしてしまった。2006年の今にこんな粗いCG見せられて誰が興奮するかってんだ。六本木ヒルズが倒壊するところだけ若干痛快だった」と書きました。本・・・
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予告編を見て「がっかりしてしまった。2006年の今にこんな粗いCG見せられて誰が興奮するかってんだ。六本木ヒルズが倒壊するところだけ若干痛快だった」と書きました。本編を見た感想です。面白くはなかったですが、つまらなくもなかったです。ドラマも(陳腐なものしか)ないし、(前作のような)濃ゆいキャラクターも登場しませんが、崩壊する国土を描くことに夢中になるという、作り手の不思議な情念だけは共有できた気がしました。特撮は――言っても始まりませんが、構図の工夫だけはしてほしいと思いました(06-08-07追記)。6
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[133]浪華悲歌
 理解する篭瀬山2006-05-10
 
物事の優先順位を自分の頭で考えて、一番大切なことのためには自分を犠牲にすることも厭わない。山田五十鈴の演じる村井アヤ子は、元祖・女の自立みたいな役柄だ。彼女の守った・・・
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物事の優先順位を自分の頭で考えて、一番大切なことのためには自分を犠牲にすることも厭わない。山田五十鈴の演じる村井アヤ子は、元祖・女の自立みたいな役柄だ。彼女の守った大切なもの、その当の家族から白い目で見られる遣る瀬なさ。彼女の本当の純粋さは俺だけが分かっていると、つい思わされてしまう。しかし、父親の横領する理由がよく分からなかったり、山田の想う青年が弱すぎたりと、物語の設定に観念的の感が否めない。山田の表情にも、想いの定まらない曖昧さが残っていて、(『祇園の姉妹』に比べてという視点がここに入るが)魅力を減じている。ラストは、観客の道徳的期待には応えず、観客を突き放して終わるという、ロジカルな結末だっただけに残念だ。6
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[134]祇園の姉妹
 申し訳ない篭瀬山2006-05-10
 
 山田五十鈴が『浪華悲歌』と同じような突っ張った娘役を演じている。こちらの方がより男(映画の中では「男はん」と呼ばれる)を憎み、男に復讐してやるというモチベーション・・・
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 山田五十鈴が『浪華悲歌』と同じような突っ張った娘役を演じている。こちらの方がより男(映画の中では「男はん」と呼ばれる)を憎み、男に復讐してやるというモチベーションをはっきり持っている。山田の表情も曖昧さがなく、きっぱりした。確かなのは、こんな美しい女の顔は見たことない、と言えるだけの何かがあるということだ。  物語がラストで変調する。道徳心を持つ観客が期待するような、悔悟を含んだ台詞を山田に吐かせて映画は終わる。だが、この物語で起きる悲劇はすべて、男が十分に男らしくあれば起きなかった悲劇だ。自分も男であることの、申し訳なさ恥ずかしさを、感じずにはいられない作り。ゆえにこの転調、ズシリと胸に響く重い結末として、許容できる(せざるをえない)のである。  戦前の溝口は初めて。意外なほど、というより、凡庸とさえ言えるほどのオーソドックスな演出だった。後の長回しへのこだわりに連なる片鱗も見てとれるが、ただカメラが1台しかなかっただけ、というようなもんで、映画の上での効果を発揮していない。これなら確かに『雨月物語』や『西鶴一代女』のような、物語の内部に有機的に組み込まれた長回しの方が、はるかに洗練されている、とは言える(退屈だが)。7
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[135]カリフォルニア・ドールス
 裏の裏篭瀬山2006-05-09
 
 ひたすら無邪気に楽しめる作品。巨匠の遺作といった堅苦しさはまるでない。映像が70年代末のアメリカの情景を鮮やかに写し取っており、そこに描かれる習俗などからついアメ・・・
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 ひたすら無邪気に楽しめる作品。巨匠の遺作といった堅苦しさはまるでない。映像が70年代末のアメリカの情景を鮮やかに写し取っており、そこに描かれる習俗などからついアメリカン・ニューシネマを想起してしまうのだが、キャラクターやストーリーはとてもストレートだ。父親譲りとか言う(それも疑わしいのだが)駄ギャグを連発し周囲を困らせるピーター・フォークには最高に愛嬌があるし、ヒロイン・コンビも強さの中に見せる可愛らしさのバランスが絶妙だ。裏の裏は表というか、めぐりめぐって原点に戻るというか、映画を見る原初的な喜びを感じさせてくれる仕上がり。  実は『キッスで殺せ!』でも映画に描かれる物語の世界観が、映画を観るという行為の根源的な魅力と同期しているのを感じた。こっちはいかがわしさとその華やかさ、あっち安っぽさとそのまがまがしさ、という違いはあるのだが。8
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[136]桑野みゆき
 下の方↓篭瀬山2006-05-08
 
5月21日から7月15日まで、ラピュタ阿佐ヶ谷で特集やってるから、 教えてなんて言ってないで全8作品(『青春残酷物語』含む)見てみたら? (ちなみに私ゃ関係者じゃない・・・
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5月21日から7月15日まで、ラピュタ阿佐ヶ谷で特集やってるから、 教えてなんて言ってないで全8作品(『青春残酷物語』含む)見てみたら? (ちなみに私ゃ関係者じゃないよ) 私が以前観た中では、今回の8作にはないが、ハナ肇主演・山田洋次監督の 『馬鹿まるだし』の桑野みゆきはよがっただ(映画の出来はともかく)。 話の骨格は『無法松の一生』。 と言えば、桑野みゆきがどんな役やっかわかっぺ?(わがんねか)
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[137]Vフォー・ヴェンデッタ
 仮面がムカついた篭瀬山2006-05-04
 【ネタバレ注意】
 ”后匹蓮地下鉄の発車レバーを引くという最後の作業を、イーヴィ(ナタリー・ポートマン)に委ねる。”后匹この騒動を起こしたのは、あくまで個人的な復讐のためだ。自分が復讐・・・
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 ”后匹蓮地下鉄の発車レバーを引くという最後の作業を、イーヴィ(ナタリー・ポートマン)に委ねる。”后匹この騒動を起こしたのは、あくまで個人的な復讐のためだ。自分が復讐するものの背後に、国家の圧制という敵を見据え、そのため民衆を扇動して民衆の力を借りるところは借りる。だが最終的に”敵”を倒すのは、民衆自らの仕事である。したがって映画のクライマックスは、例の仮面をつけた人たちが議長(総統?)の命に背き、国会議事堂前にぞろぞろ集まってくる場面だ。そのご褒美として、議事堂爆破というカタルシスが与えられる。  イギリス人がイギリスの国会議事堂爆破を見て感じる思いと、日本人が日本の国会議事堂爆破を見たら感じる思いとは、だいぶ違うのだろう。しかし、それはちょっと想像がつかない。日本人としては、破壊そのものの美として描いておいてくれないと、つらいところである。5  トイレの紙ってずいぶん硬いんだな。
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[138]寝ずの番
 耳汚し篭瀬山2006-04-30
 
都都逸というのか端唄というのか、ここまで露骨な下ネタでなけりゃ、寄席へ行きゃいくらでも聞ける。「コタツでふざけりゃ浜辺の遊び 足で貝掘ることもある」なんての。ニヤリ・・・
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都都逸というのか端唄というのか、ここまで露骨な下ネタでなけりゃ、寄席へ行きゃいくらでも聞ける。「コタツでふざけりゃ浜辺の遊び 足で貝掘ることもある」なんての。ニヤリとさせる程度がこの手のネタの魅力だと思うけどな。ま、お座敷芸だかなんだか知らんが、こういうネタが継承されてる世界があるってことですな(縁はなさそうだが)。肩肘張らない気楽な映画だと思うが、身内然とした濃い仲間内で形成される愉快さの共有を弱冠逸脱して、「オメーラこんな世界知らねーだろ」的な高慢な感じを受けるのは気のせいか。久々に寄席へ行きたくなったとさ。5
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[139]シリアナ
 採点篭瀬山2006-04-30
 
 「僕ちゃんここまで出来まちた.あとは誰かエライ人,どこまで合ってるか採点してくだちゃ〜い」というような、馬鹿をさらけ出すことに安住する無責任さを感じる。世界は自分・・・
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 「僕ちゃんここまで出来まちた.あとは誰かエライ人,どこまで合ってるか採点してくだちゃ〜い」というような、馬鹿をさらけ出すことに安住する無責任さを感じる。世界は自分が考えているよりはるかに複雑である、という認識に立つのは最低限。それでも自分なりに要素を抽出して再編成して見せるのでなければ、何も始まらない。米軍の駐留する首長国といえばサウジアラビアだが、国としてはイランを想定しているのも不可解だ。もちろんイランは「悪の枢軸」と呼ばれアメリカと敵対しているが、現実には国際社会を向こうに回して原子炉開発でやりたい放題。アメリカどころかヨーロッパもロシアも阻止できない。なぜそこらへんを曖昧にするのか。CIAが衛星使ってピンポイント爆撃で要人暗殺なんてことをほんとにしてるのかどうかも判断の手掛かりがない(ビン・ラディンも捕まえられないのに?)。  ラストでは、マット・デイモンが家族の元へ帰り、ジェフリー・ライトはポーチで飲んだくれる親父を家へ入れる。今日、たまたま街を歩いてたら、車体に「社会の一番小さな単位は家族です」と書いた営業車が走っていたが、それと同じ程度のメッセージしか受け取れなかった。4
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[140]ホテル・ルワンダ
 物語篭瀬山2006-04-30
 
 見て楽しい映画とは別に、見ておくべき映画というものがありますね。この作品もその系譜に連なります。同時代に起きた惨劇を脳みそに叩き込んでおくジャーナリスティックな意・・・
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 見て楽しい映画とは別に、見ておくべき映画というものがありますね。この作品もその系譜に連なります。同時代に起きた惨劇を脳みそに叩き込んでおくジャーナリスティックな意義と、もう一つ、いまこうして映画を見ていること(あるいはPCに向かっていること、でもいいですが)の根幹を見つめ直す意味があると思うからです。人間裸になれば、この映画で描かれるような暴力に抗う術はありません。私たちは、いろいろなものに守られて、今こうしてここにあるのだと思わずにいられませんでした。  その上で、やはり私は感心しました。混沌の中から一つの物語を拾い上げてきたことにです。この作品には、ベルギー(フランス?)資本の四ツ星ホテルに勤めるフツ系ルワンダ人の男が、もとは自分の家族を虐殺からる衛るため、地位や立場やあらゆる方策を駆使して、結果1200人ものツチ族住民の命を救った、という物語があります。私の価値観らすると、妻に、夫へ決断を委ねる傾向が見て取れることや、夫の行動の8割方が自己中心的であることなどに不満はあります。また、もし私が躓いて転んだところが、人の死骸の上だったら、私はその体験を忘れたくても忘れられないだろうと思います。ある種の罪悪感を抱くでしょうし、一方で千人の命を救っても、その罪の意識は消えないと思います。ですが、私の行動を決めるよすがとなり、何が正しく何が正しくないかを判断する規準となるものは、私の中に蓄積された、様々なエピソードや物語体験に外ならないと思うからです。  何もないところから物語を築き上げるのはたいへんな事業です。もしあなたの中に物語が一つあれば、それはあなたを包む毛布となり、あなたを守る武器ともなるでしょう。7
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[141]ボーイズ・ドント・クライ
 一本篭瀬山2006-04-30
 【ネタバレ注意】
 私は最後の字幕でクズ二人(ジョンとトム)のその後が示されるまで、この映画が実話に基づくなんて夢にも思わなかったので、見方が引っ繰り返りました。  それまでどう思っ・・・
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 私は最後の字幕でクズ二人(ジョンとトム)のその後が示されるまで、この映画が実話に基づくなんて夢にも思わなかったので、見方が引っ繰り返りました。  それまでどう思っていたかと言うと、やはり彼(彼女)の生き方に関して、性同一障害であるかどうかよりも、こんな刹那的な生き方をしている事の方が問題が大きいという見方をしていました。好きな女の子と一緒になりたいなら、その前に定職に就くなり学校に通うなりして将来の展望を開いておかなけりゃ駄目じゃないかとも思いましたし、たまたまラナが性質の良い女性で、彼が男か女かよりも、彼の人間性の純粋さを見抜いてそこに惚れてくれたから良かったものの、本来は事実を隠してアプローチすること自体が間違いだと、早い段階で学ばなきゃいけないと思いました。  他方、ブランドンをレイプし、さらには殺害し、仲間の一人で幼子の母であるキャンディスまで殺してしまうクズ二人の存在を、映画として取り上げること自体が、気違い沙汰の行動原理の存在を容認してしまっているように見え、不愉快でたまりませんでした。彼らの行動原理に立つと、それなりに首尾一貫しているようにも思えましたが、もし私が映画の中に入り込めるなら、問答無用でこの二人をブチ殺し、真っ逆さまに地獄へ突き落としてやるのにと妄想することで、かろうじて自分の気持ちを静めるほどでした。  しかし実話となれば話は違います。彼(彼女)はまだ21歳と若く、彼(彼女)自身の性癖もあって、社会から受ける疎外から、いろいろなことを学ぶのに時間がかかっていたのだと考えられます。むしろその初めの段階でラナのような女性に出逢えたのは、彼(彼女)にとって幸せすぎたのかもしれません。クズ二人の行動が、理解できないなりに首尾一貫して見えたのももっともだった訳です。つまりこれは悲劇ですね。起きてはいけない悲劇が、起こるべくして起こってしまった悲劇です。  これは実話に基づくんだよと、初めっから明らかにしといてくれればよかったのにと思わされました。  うまい構成ですね。一本取られました。6
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[142]キッスで殺せ!
 ギャップ篭瀬山2006-04-28
 
役者陣の造形するキャラ達は、そこら辺にいる奴らとしては明らかに変なのだけれど、ちゃんと真面目に演じきっている。物語も、物凄〜く強引なのだけれど、粗筋上の破綻はない。・・・
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役者陣の造形するキャラ達は、そこら辺にいる奴らとしては明らかに変なのだけれど、ちゃんと真面目に演じきっている。物語も、物凄〜く強引なのだけれど、粗筋上の破綻はない。映画が作り物であることを隠そうともしないが、おふざけに堕すところがないのだ。その結果、ラストでの、核分裂過程に関する貧困すぎるほど貧困なイメージにも、敬意をもって受け止めてあげたくなるような、敬虔な雰囲気が宿って見える。このギャップ、私にはこれ、愉快な体験だった。6
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[143]クラッシュ
 縮景篭瀬山2006-04-25
 
一本の太い物語を語る中ではなかなか語ることのできない微細な感情を、複数のエピソードを連環させるという形式の中で、初めて形にし得ている、と感じた(サンディ・ニュートン・・・
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一本の太い物語を語る中ではなかなか語ることのできない微細な感情を、複数のエピソードを連環させるという形式の中で、初めて形にし得ている、と感じた(サンディ・ニュートンの夫を慮る心理など)。内省、という作業は言わば知性の働きによるものだと思うから、私はやはりこの映画に知性を感じるなあ。きちんと連環され得ず、離れ小島みたいに取り残されたエピソードが存在したりする粗っぽさ、もあるのだけれど。個人的には、もともと好みの女優だったサンドラ・ブロックを、あらためて一人のきれいな白人女性なんだと認識させてくれて感謝、なんだが、出番が少ないのは不満だ(タイトル・クレジットの順番は早かったのに・・・)。7
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[144]鴛鴦(おしどり)歌合戦
 爛熟篭瀬山2006-04-25
 
江戸の庶民生活を舞台にしたオペレッタ時代劇。もしやオペレッタ映画というジャンルは日本で発明されたのではと思えるほど、物語を語るスタイルと、物語の世界観がぴったりマッ・・・
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江戸の庶民生活を舞台にしたオペレッタ時代劇。もしやオペレッタ映画というジャンルは日本で発明されたのではと思えるほど、物語を語るスタイルと、物語の世界観がぴったりマッチしてる。恋の鞘当を繰り広げる娘3人の身分も適切(貧乏な浪人の娘、裕福な商家の娘、仕官する武士の娘)だし、脇キャラとして登場する陽気だが生活力のない若(バカ)殿やその役立たず家来衆も絶妙だが、何と言っても侍ながら庶民の生活をこよなく愛す粋人・片岡千恵蔵が最高だ。こういう映画の存在自体が、社会の精神的豊かさを表しているだろう。幸せな映画だ。7
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[145]県庁の星
 無麻篭瀬山2006-04-25
 
物語に落差があり、骨格がしっかりしている(今の邦画では貴重)ので、わりに安心して楽しめる。これはいい、と思えるセンスも、カメラワークやカットの繋ぎに満ちている(これ・・・
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物語に落差があり、骨格がしっかりしている(今の邦画では貴重)ので、わりに安心して楽しめる。これはいい、と思えるセンスも、カメラワークやカットの繋ぎに満ちている(これも貴重)。だからこそ言うのだが、肉の部分、つまり県庁という組織(スーパーも然り)をどう描き出すのか、あるいはそこから何をつかんでくるかが重要なのに、ここに関するセンスは20年前にとどまった(スーパーも然り)。20年前は役人をこう描く作品はなかった(と思う)から、いずれ間を詰める作品が出てくる(?)のかもしれない(スーパーは退行だが)。ご健闘。6
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[146]ロバと王女
 パッチ篭瀬山2006-04-25
 【ネタバレ注意】
 宝石を産むロバを殺してしまっては、王家は没落するんじゃないか。口に出して言うくらいなら結婚した方がマシ、というほどの事象とも思えないし。ま、ヘリで出てくるくらいだ・・・
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 宝石を産むロバを殺してしまっては、王家は没落するんじゃないか。口に出して言うくらいなら結婚した方がマシ、というほどの事象とも思えないし。ま、ヘリで出てくるくらいだからそんぐらいいっか。あと、痰を吐くと蛙になっているという、イメージ。あれは癖になりそう(もうなってたり)。  衣装が綺麗だったこと。家具や居室が豪華だったこと。その割りに暑苦しくなかったこと、などが印象的。全体として、映画的な文法でまとめようとしていることに好感。文句をつけたくなるほどではなかった。5  デルフィーヌ・セイリグは、コロコロ笑う全盛期の松坂慶子のイメージ。彼女が似せたのか。
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[147]ブロークバック・マウンテン
 悔恨篭瀬山2006-04-22
 
 ホモの純愛映画かと思ったらそうじゃなかった。  初めのうち、教科書的な四角張った演出に鼻白む思いがした。それはやがて気にならなくなったが、監督歴は長いはずなのにこ・・・
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 ホモの純愛映画かと思ったらそうじゃなかった。  初めのうち、教科書的な四角張った演出に鼻白む思いがした。それはやがて気にならなくなったが、監督歴は長いはずなのにこの素人臭さはちょっと気になる。  話は、ある種の折り合いと、それによる悔恨を描いている。思いがけず自分の中に生じた欲望により、社会が個人に要請する(と当人が思っている)資質にクオリファイしない自分を認識することとなった男。男にとって、自分の欲望と、社会の要請の間に折り合いをつけることは必然だったが、同時に、素直に欲望に従う選択ができたらどんなにか幸せだったろう、という悔恨を抱え込むはめとなる。人は、過去に下した決断の上に今を生きている。遡って取り消すことは出来ないのだ。欲望を動力とし、人間に資質を要求する現代社会に、必然的に生じる類の悔恨を描いていると言えるだろう。苦い映画だった。6
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[148]アワーミュージック
 頭が濡れる篭瀬山2006-04-19
 
 雨が降ると傘を差すのはなぜかというと、人は、頭が濡れると惨めな気持ちになるからだ(毛の無い人はどうなのだろう?)。  とはいえ、傘を差してはゴダールの映画は楽しめ・・・
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 雨が降ると傘を差すのはなぜかというと、人は、頭が濡れると惨めな気持ちになるからだ(毛の無い人はどうなのだろう?)。  とはいえ、傘を差してはゴダールの映画は楽しめない。ゴダールを楽しむには、まずハゲになる必要がありそうだ。  第1部の映像コラージュ(とでも言うのか)を見ていて、映像の持つ暴力性を、例えばスピルバーグなんかより、はるかに洗練された手法で提示していると感じ、感心した。4
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[149]タイフーン TYPHOON
 真実味篭瀬山2006-04-16
 
語り口を間違えているとしか思えない。物語には必ずしも真実味というものは必要なくて、その場合は骨格だけを借り、その上に撮りたい物や描きたい物を乗っけるという構成になる・・・
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語り口を間違えているとしか思えない。物語には必ずしも真実味というものは必要なくて、その場合は骨格だけを借り、その上に撮りたい物や描きたい物を乗っけるという構成になる。ところがこの作品は、真実味のない物語をこれでもかこれでもかとクドクドクドクド語り続ける。まるで人間とはこういうお話にこそ感動するもんだと考えているかの如くである。人を馬鹿にするのもいい加減にしてほしい。私なんかはアクション映画というジャンルをまったく馬鹿にしないので、純粋にアクションをきちんと見せてくれればそれだけで満足なのだ。描きたい物がなければ映画を作るなよと言いたい。退屈だった。4 あ、映像は良かった。
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[150]エイリアン
 静寂篭瀬山2006-04-12
 【ネタバレ注意】
 冒頭から静寂感を抱かせる作りになっている。音楽はずっと鳴っているのだが、一つには、静寂を感じさせる音楽がある、ということだと思う。そして、どこが光源か分からない照・・・
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 冒頭から静寂感を抱かせる作りになっている。音楽はずっと鳴っているのだが、一つには、静寂を感じさせる音楽がある、ということだと思う。そして、どこが光源か分からない照明が、それでいて物質の陰影をシャープに作り、われわれの精神を沈静化してくれること。さらに、ゆっくりと滑らかに進むカメラの動き、またはカメラに映る被写体の同様な動きが、無音感を産み出していること。これらの総合的な効果によると思われる。  これは、クライマックス部での、カメラの激しい動き、ストロボの秒速的な閃光、やかましい音響との対比で、より効果を際立たせる働きをしているのはもちろんのこと、観る者の居住まいをただし、映画への期待を高める<静粛性>を表す映像表現として、成立していると思うのだ。物語は言ってみれば荒唐無稽だが、作品にある種の洗練と上質さを付与することに成功している。ついでに言うと、”In space no one can hear you scream”というフレーズは、映画の特質を掴んだ上で、恐怖を煽り立てるキャッチ・コピーとして、いい仕事をしていると思う。  リプリー(シガニー・ウィーバー)の口に平凡パンチを丸めて突っ込むという形で彼女を犯そう(殺そう)とするアッシュ(イアン・ホルム)は、ロボットでありながら明らかに男根至上主義に侵されている。男根を持たない男根ロボ。これがこの映画を読み解く鍵だと思う。8
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