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 「黒津 明二郎」さんのコメント一覧 登録数(563件)rss
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[181]カールじいさんの空飛ぶ家
 佳作黒津 明二郎2010-07-24
 
序盤のドラマパートとそれ以降の冒険パート、それぞれ単体として見れば面白いのだがミックスされちゃうと、どうにもしっくり来なくて惜しいピクサー謹製CGアニメ。 もちろん・・・
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序盤のドラマパートとそれ以降の冒険パート、それぞれ単体として見れば面白いのだがミックスされちゃうと、どうにもしっくり来なくて惜しいピクサー謹製CGアニメ。 もちろん大金の掛かったサマームービーであり、メインターゲットであるお子様にも相応に目配せせねばならない事情はわかるのだが、妻エリーのキャラがいい感じだけに後半そこから乖離してしまうのが何とも・・・しかも子供の頃から憧れていた探検家(飛行船からしてドイツ系?)が単なる悪役キャラになってしまうのはご都合主義といわれても仕方ない。 もちろんいい箇所もあり、冒頭のニュース映画で‘Movie-TOWN-News‘と出ていたのは笑ったし、動物キャラの造形もさすがに手馴れたもので可笑しかった。 相棒のアジア系と思しき少年は孤独な境遇のようだが、そこで同じように孤独なカールとの触れ合いを設定したのだろうけど、どうもこのラッセル君に魅力を感じられなかった。 さて、本作はピクサー初の3D映画だが、レンダリングに時間がかかるためか背景があっさり風味になっているものの、風船においての物理シュミレーションの適用やいつもながらHDRライティングの素晴らしさはさすがによい。
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[182]にっぽん美女物語 女の中の女
 愚作黒津 明二郎2010-07-23
 
ナオコの空回りし続ける演技が全ての、所属事務所が制作に一枚噛んでる‘アイドル映画‘風ドタバタ劇だ。 本作の他に2本シリーズになってるが、その2本では母役がミヤコ蝶々な・・・
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ナオコの空回りし続ける演技が全ての、所属事務所が制作に一枚噛んでる‘アイドル映画‘風ドタバタ劇だ。 本作の他に2本シリーズになってるが、その2本では母役がミヤコ蝶々なのに対し、本作では沢村がやっており当然インパクトに欠け、ダメ押しとなってしまった。
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[183]赤ひげ
 秀作黒津 明二郎2010-07-18
 
まあ、あざといというか偽善的というかいくらでもケチはつけられるけども、黒澤がこの後に辿った迷走を思えば、この「姿三四郎」以来追求してきた黒澤流ヒューマニズムの集大成・・・
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まあ、あざといというか偽善的というかいくらでもケチはつけられるけども、黒澤がこの後に辿った迷走を思えば、この「姿三四郎」以来追求してきた黒澤流ヒューマニズムの集大成たる本作の意義はやはり相応に大きいものがあろう。 村木による養生所の重厚なセット、佐藤の悠揚迫らざるメインテーマいずれもお見事!中井・斎藤のキャメラも特に佐八とおなかの会話シーンでの暗闇に明るく浮かぶ障子のトーンがいい。 それにしても、ラストでの笠と田中の登場は63年に亡くなった小津のオマージュなのだろうか。 演技陣。三船の巨人のような存在感ここに極まれり!加山も健闘、桑野・山崎・土屋・団もいい。そして江原の斜に構えた態度にニヤリ。
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[184]天国と地獄
 傑作黒津 明二郎2010-07-11
 
犯罪サスペンスとして紛うことなき傑作であることに異論はないが、ドラマとして黒澤流の重苦しい受難劇が何ともいえない後味の悪さを感じさせる。脚本に「白痴」の久板がからん・・・
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犯罪サスペンスとして紛うことなき傑作であることに異論はないが、ドラマとして黒澤流の重苦しい受難劇が何ともいえない後味の悪さを感じさせる。脚本に「白痴」の久板がからんでるのが、そうした要因の一つかもしれない。 前半は密室劇ではあるが、広い居間のセットを縦横に活かしてキャラクターをダイナミックに動き回させるので、それほど窮屈な感じはしない。後半はやはり列車のシークエンスが素晴らしい効果を挙げている。 ちなみに原作のマクベインだが、同年あの「鳥」のシナリオを本名エバン・ハンター名義で手がけている。 演技陣。三船は今回、苦悩するばかりで微妙か。反対に仲代が本作の実質的中心で力演、他にボースン石山や三橋に佐田、チョイ役だが藤原が良かった。
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[185]生きものの記録
 佳作黒津 明二郎2010-07-10
 
黒澤の単細胞的思考には苦笑するしかないが、パラノイアに陥った老人に振り回される家族を描いたブラックコメディとして見れば面白いと思う。それにしても、こういった狭い空間・・・
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黒澤の単細胞的思考には苦笑するしかないが、パラノイアに陥った老人に振り回される家族を描いたブラックコメディとして見れば面白いと思う。それにしても、こういった狭い空間を主舞台にしたホームドラマはカメラワークなどが黒澤はヘタだね。 演技陣。まず三船の老け役は、演技レベル云々を超えた圧倒的なまでの存在感で、特に子供たちにジュースを買い与える場面がいい。後は、黒塗りのメイクが凄い東野・上田・小川そして影が薄いながら裏で眼光鋭く状況を見守る長男の嫁役の千石!
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[186]左ききの狙撃者 東京湾
 佳作黒津 明二郎2010-07-07
 
麻薬犯罪を追う刑事をリアリズムタッチで描いたものだが、当時盛んに作られていた東映「警視庁物語」シリーズや日活「機動捜査班」シリーズなどに影響されたであろう企画と思わ・・・
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麻薬犯罪を追う刑事をリアリズムタッチで描いたものだが、当時盛んに作られていた東映「警視庁物語」シリーズや日活「機動捜査班」シリーズなどに影響されたであろう企画と思われる。 前半はロケを生かしたドキュメンタリーテイストで快調なのだが、後半はかつての戦友だった犯人とのやりとりで情緒的要素が優勢になって、ペースが乱れるのが難か。 本作の場合、何といっても手持ちキャメラで東京の下町を切り取った川又のモノクローム映像が目玉であろう。 ちなみにタイトルの「左ききの狙撃者」の部分は本編には出てこないが、ポスターなどにはちゃんと表記されている。「東京湾」だけでは地味すぎるとして、急遽追加されたのだろうか? 演技陣。主演の刑事コンビを務める石崎なる新人と西村だが、西村は当然バッチリな演技だが石崎の存在感の無さはかなりきつい。ヒロインの榊も同様。頭の弱い犯人の妻役の葵の純真な笑顔が好印象。
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[187]背徳のメス
 まあまあ黒津 明二郎2010-07-07
 
当時は松本清張と並ぶ社会派ミステリー作家として有名だった、黒岩重吾原作の医療サスペンス。 大阪のキリスト系らしいオンボロ病院を舞台にして、愛憎劇や職業倫理をめぐる葛・・・
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当時は松本清張と並ぶ社会派ミステリー作家として有名だった、黒岩重吾原作の医療サスペンス。 大阪のキリスト系らしいオンボロ病院を舞台にして、愛憎劇や職業倫理をめぐる葛藤が描かれていくのだが、野村演出は過不足無く捌いていく。大きな破綻こそないのだが、逆にここぞという見せ場もなく、サラサラと終わってしまう。 それでも、松竹京都に建てられた病院のセットはなかなか良くできてる。 演技陣。田村は固くてイマイチ、久我のオールドミス婦長と彼女に罵詈雑言を浴びせる山村がいい。
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[188]キングダム/見えざる敵
 駄作黒津 明二郎2010-06-26
 
アクション描写はお金がかかってるが、それだけ。アメリカの独善がいやというほど鼻についたし、それ以前にバーグの迫力優先で前後関係がさっぱりな当節流行のスピード演出がダ・・・
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アクション描写はお金がかかってるが、それだけ。アメリカの独善がいやというほど鼻についたし、それ以前にバーグの迫力優先で前後関係がさっぱりな当節流行のスピード演出がダメダメであった。
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[189]雨に唄えば
 秀作黒津 明二郎2010-06-20
 
確かに多少ユルイ箇所もあるけれど、あのあまりにも有名な雨の中で踊るシーンなどで全て帳消しになってしまう(笑)MGMミュージカルの代名詞的作品。 物語の骨子はバックス・・・
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確かに多少ユルイ箇所もあるけれど、あのあまりにも有名な雨の中で踊るシーンなどで全て帳消しになってしまう(笑)MGMミュージカルの代名詞的作品。 物語の骨子はバックステージものであり、トーキー導入にアタフタするハリウッドをドタバタで描いて面白かった。 演技陣。ケリーとオコナーはさすがにうまいが、レイノルズはちょっと地味で印象薄い。やっぱり儲け役はヘイゲンでしょう。コメディリリーフであり悪役である彼女が事実上ストーリーを引っ張っている。そしてチャリシーのセクシーなこと!
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[190]巴里のアメリカ人
 駄作黒津 明二郎2010-06-13
 
ジーンのパフォーマンスとテクニカラーだけが見物のMGM謹製ミュージカル。やはりシナリオが悪いし、ミネリの演出も平板、何よりヒロインであるレスリーの魅力のなさ・・・ジ・・・
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ジーンのパフォーマンスとテクニカラーだけが見物のMGM謹製ミュージカル。やはりシナリオが悪いし、ミネリの演出も平板、何よりヒロインであるレスリーの魅力のなさ・・・ジーンが彼女をスカウトしたそうだが、踊りはともかくルックスの微妙さ加減はいかんともしがたい。
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[191]家族ゲーム
 傑作黒津 明二郎2010-06-12
 
森田の代表作であるばかりか、80年代日本映画を代表する傑作ホームドラマだ。 この監督の才気走り‘すぎる‘演出は、他の作品では外す事も多々あるのだが、本作では例外的にピタ・・・
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森田の代表作であるばかりか、80年代日本映画を代表する傑作ホームドラマだ。 この監督の才気走り‘すぎる‘演出は、他の作品では外す事も多々あるのだが、本作では例外的にピタッとはまっていて破綻はない。 索漠として無味乾燥とした湾岸の風景、BGMを排除し効果音(飲食音や工場の喧騒など)を心理背景として活かしたり、所所に挿入されたシュールな演出やそのオフビート感覚はうまいね。そして、あの‘最期の晩餐‘シーンの痛快さ! 演技陣。松田はもちろん宮川に伊丹それぞれ好演だが、由紀のとぼけた味が絶品だ。
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[192]日本ゲリラ時代
 愚作黒津 明二郎2010-06-04
 
ストーリーがあってないような、反体制ブラックコメディ。 主演の三人と脚本は、本作の二ヶ月前に公開された「吹けば飛ぶよな男だが」と同一であり姉妹編といった感もあろうが・・・
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ストーリーがあってないような、反体制ブラックコメディ。 主演の三人と脚本は、本作の二ヶ月前に公開された「吹けば飛ぶよな男だが」と同一であり姉妹編といった感もあろうが、とにかく徴兵制やらフーテン族やら自由についての観念論やらがヤミ鍋のようにゴッタ混ぜになっており、明らかに失敗作だろう。事実、森崎は時間がなくてヤケクソでシナリオを書いたそうでむべなるかな。 終盤、南洋の無人島でのエピソードは今村昌平「神々の深き欲望」の影響だろうか? 演技陣。緑のキュートな魅力が唯一の見所だ。後は草野大悟も悪くない。
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[193]用心棒
 大傑作黒津 明二郎2010-05-29
 
時としてその仰々しさが弱点ともなる黒澤映画ではあるが、これは効率第一で通した唯一無二の娯楽時代劇だ。 黒澤プロを立ち上げ「悪い奴ほどよく眠る」を撮ったが、今度は興行・・・
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時としてその仰々しさが弱点ともなる黒澤映画ではあるが、これは効率第一で通した唯一無二の娯楽時代劇だ。 黒澤プロを立ち上げ「悪い奴ほどよく眠る」を撮ったが、今度は興行的にも当てようと作ったわけで、菊島との共同脚本は舞台設定の思い切った簡素化や戯画的なキャラクター描写・ドライでスピーディーな展開を狙っており、とにかく理屈ぬきで楽しめる。 よく云われるダシールハメット‘血の収穫‘だけでなく、前年の岡本喜八「暗黒街の対決」や当時人気のあった日活の無国籍アクションからの影響もあろうか。そうした娯楽のエッセンスを黒澤は実によく研究している。 彼にしてみれば本作は肩の力を抜いた感じだろうが、充実したキャストに宮川のキャメラ、村木の美術そして佐藤の奇天烈だがインパクト抜群のスコア!と手抜きはありません。 演技陣。三船・東野・仲代・山田・加東(絶品!)・河津・山茶花らメインから、沢村(こういう輩はどこにもいるね)・渡辺・藤田(お先に御免!)・西村にジェリーまで最高だ。ただ志村の役は嫌味なだけでちょっとね。
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[194]明治一代女
 まあまあ黒津 明二郎2010-05-19
 
恋人の歌舞伎襲名を巡る芸者の悲劇を描くドラマ。川口原作に成沢のシナリオとくれば溝口健二を連想するが、本作の伊藤はまあ可もなく不可もなくという所だろう。しかし、明治の・・・
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恋人の歌舞伎襲名を巡る芸者の悲劇を描くドラマ。川口原作に成沢のシナリオとくれば溝口健二を連想するが、本作の伊藤はまあ可もなく不可もなくという所だろう。しかし、明治の風に晒されながらも色濃く感じさせる江戸情緒を体現した豪華なセットはいい。全盛期の大映並みとはいわぬまでも、あの大蔵貢体制直前の疲弊した新東宝にあって最後(?)の踏ん張りを見せたものなのだろうか。 演技陣。木暮はやっぱり妖艶でいいけど、田崎の方が強い印象を残す。
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[195]一万三千人の容疑者
 佳作黒津 明二郎2010-05-19
 
犯罪史上に残る、あまりにも有名な誘拐事件を元にした実録捜査物。 冒頭に当時の東映社長による映画化意図の説明が入るが、確かに犯人逮捕からわずか一年後の作品であり名前は・・・
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犯罪史上に残る、あまりにも有名な誘拐事件を元にした実録捜査物。 冒頭に当時の東映社長による映画化意図の説明が入るが、確かに犯人逮捕からわずか一年後の作品であり名前は変えてあるとはいえ、節操がないなどの批判を考慮してのものだろう。 関川は、東宝出身で独立プロから東映に行き「きけ、わだつみの声」「大いなる驀進」やドキュメンタリー・教育映画で知られる監督だが、本作ではそつの無い演出でまずは及第点か。多少甘い所もあるけど、ロケを生かしたモノクロシネスコ映像は当時の空気がよく出ていてそれだけでも一見の価値はあろう。 演技陣。芦田はその後TV「戦後最大の誘拐吉展ちゃん事件」でも同じ役をやっていたが、まずは手堅い感じ。犯人役の井川がよい。
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[196]海外特派員
 まあまあ黒津 明二郎2010-05-08
 
反ナチのスパイスリラーだが、緊迫感あふれる風車でのシークエンスがあるかと思えば、コミカルでヌルいラブシーンやら、クライマックスの大掛かりでスペクタクルな墜落シーンな・・・
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反ナチのスパイスリラーだが、緊迫感あふれる風車でのシークエンスがあるかと思えば、コミカルでヌルいラブシーンやら、クライマックスの大掛かりでスペクタクルな墜落シーンなどと、娯楽度は満点だが散漫な構成である。 ウェンジャーが、プロパガンダのためにあらゆる手練手管を使おうとしたようだが、どうにも胡散臭くて、いくらヒッチコック作品とはいえちょっとね・・・ 元々は1935年に出版されたある回想録が出発点になっており、スペイン内戦がモチーフになっていたが、早々に終結してしまったので設定変更となった。そうして5年間、16人のライターを経て完成したシナリオではあるが、かえってアダとなってしまったようだ。 演技陣。サンダースの軽妙さがいい。
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[197]天国の日々
 大傑作黒津 明二郎2010-04-25
 
限りなく美しく、限りなく切なく、そして限りなく優しい、マリックの代表作ともいえる映像詩。 散々云われてることではあるが、日没寸前の‘マジックアワー‘を捉えたキャメラは・・・
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限りなく美しく、限りなく切なく、そして限りなく優しい、マリックの代表作ともいえる映像詩。 散々云われてることではあるが、日没寸前の‘マジックアワー‘を捉えたキャメラはどんなに賞賛しても尽きることはなかろう。もちろんアルメンドロスの手になるものだが、彼曰くマリックの撮影知識もプロ級であり、教えられる所多かったそうである。ただ、カナダでの撮影が延びてフランソワトリュフォー「恋愛日記」のためウェクスラーに交代し、冬の場面などを任せている。 大平原にポツンと建つ屋敷というと「ジャイアンツ」を想起させるが、実際にはFWムルナウ「都会の女」から影響されてるようだ。音楽のモリコーネも美しいメロディを聞かせ、秀逸。 なお、一部のシーンで‘panaglide‘なるパナビジョン製ステディカムカメラ(パチモンともいう)が使われている。 演技陣。ギアとアダムスは健闘、シェパードがカッコよくてギアより全然いい。そしてマンツである。彼女のハスキーがかったナレーションは、本作の聴覚上の肝ともいえよう。
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[198]愚なる妻
 佳作黒津 明二郎2010-04-17
 
当時、ユニバーサルはグレード別にレッドフェザー(低予算)・ブルーバード(メイン)・ジュエル(大作)とブランドをしていたが、本作はスーパージュエル!文字通り破格の超大・・・
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当時、ユニバーサルはグレード別にレッドフェザー(低予算)・ブルーバード(メイン)・ジュエル(大作)とブランドをしていたが、本作はスーパージュエル!文字通り破格の超大作だったのである。 元は8時間とも6時間とも云われ、アメリカのプレミア時では3時間30分、日本でも公開時は同じような時間だったようだが、私が見た今回の2時間20分バージョンで見る限り、それほどストーリー面では凄いという感じではなかった。 確かにモンテカルロのセットは豪華だし大勢のエキストラや馬車が行きかうなど、金と手間がかかってるのはわかるのだが、リアリズム重視のためか例えば室内のセットデザインなどは案外地味だったりする。演技も大げさにはせず自然な感じだ。 また字幕は、セリフより体言止めの状況描写を多用して文学調を狙ったようである。 いずれにしてもシュトロハイムの熱意は十分に伝わる、サイレント映画史に残る映画だろう。 演技陣。ずるそうなニヤニヤ笑いをするモードジョージがよかった。
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[199]第9地区
 まあまあ黒津 明二郎2010-04-14
 
そこそこユニークな設定のB級SFであり、上っ面は社会派を気取ってるけど中身はゴッタ煮のエイリアン物のパロディといった感じ。評判が高いようだが、それ以下でもないがそれ・・・
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そこそこユニークな設定のB級SFであり、上っ面は社会派を気取ってるけど中身はゴッタ煮のエイリアン物のパロディといった感じ。評判が高いようだが、それ以下でもないがそれ以上でもない。 前半は様々なカメラ媒体を駆使したフェイクドキュメント調だが、今となっては食傷気味か。後半は「アバター」と五十歩百歩なハリウッドスタイルで展開される。それなりに迫力あるアクションが繰り広げられるものの、奥さんとのやりとりなどセンチメンタリズム、エイリアンの子供を登場させて共感を引き出そうとしたり、明確な悪役設定など、それほど新味はない。 まあ確かに、エイリアンの造形や主人公の妙に明るいキャラ描写などは面白かったが、ナイジェリア人ギャングのシークエンスやアフリカを強調したような音楽など、「ブラックホークダウン」などに通じる差別意識が見え隠れしないこともないし、やっぱり舞台を南アフリカに選ぶというのがあからさま過ぎはしないか? ともあれデビュー作ながら、これだけ興行的にも批評的にも大成功したのだからニール監督の前途は洋々たるものがあろう。 演技陣。ほとんど出ずっぱりのコプリーだが、愛嬌ある人ですね。
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[200]タワーリング・インフェルノ
 傑作黒津 明二郎2010-04-10
 
オールスターキャストが真の意味で‘機能‘した最後として、貴重なデザスタームービーの大作だ。 やっぱりテンポはゆったりしてるし大味な所もあるけど、よけいなBGMで煽るこ・・・
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オールスターキャストが真の意味で‘機能‘した最後として、貴重なデザスタームービーの大作だ。 やっぱりテンポはゆったりしてるし大味な所もあるけど、よけいなBGMで煽ることもないこうした往年のテイストは、今となってはもはや望むべくも無い。それにしても悪役チェンバレンの最期はいいとしても(笑)、ジョーンズ・ボーン・ワグナーのあっさりなヤラレっぷりは何ともね(苦笑)。 さて、本作は何よりも興行師アレンの映画として記憶されるべきである。特撮のTVシリーズのプロデューサーで有名だが、それ以前に「動物の世界」などドキュメンタリーや「失われた世界」「気球船探険」といった監督作もある。いずれも健全明朗な娯楽作ばかりだが、そうした延長線上に「ポセイドンアドベンチャー」から続いた代名詞ともいえるデザスター路線があるわけなのである。 脚本は名手シリファントだが、珍品「キラーエリート」やアレンとも以後「スウォーム」「世界崩壊の序曲」など駄作も連発しており、ブルースリーに師事してカラテを嗜み、タイのバンコクに移住して最期を迎えるなど、なかなかユニークな脚本家であった。 そして、ギラーミン。このイギリス出身の職人監督は、「バタシの鬼軍曹」「ブルーマックス」「レマゲン鉄橋」といった戦争物で名を挙げたが、やはり本作や「キングコング」「ナイル殺人事件」などの70年代を彩る諸作が代表だろうか。 もちろん、ウィリアムズ先生のスコアも冒頭から快調だ! 演技陣。マックイーンはやっぱカッコいいし、ニューマン・ダナウェイ・ホールデン・アステアそれから‘あの‘シンプソン含め適材適所でいいが、注目は黒人消防士役のペリーだ。「ロボコップ」でオムニ社重役の彼だったんだねえ〜
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[201]グラン・トリノ
 まあまあ黒津 明二郎2010-03-20
 
大スター・イーストウッドの‘引退興行‘としてそれ以上でも以下でもないドラマだろう。 モン族の風習や牧師とのやりとりなどは、いかにも狙った風でしっくりこなかった。やはり・・・
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大スター・イーストウッドの‘引退興行‘としてそれ以上でも以下でもないドラマだろう。 モン族の風習や牧師とのやりとりなどは、いかにも狙った風でしっくりこなかった。やはり「狼よさらば」にも似た、啖呵を切って不良グループを罵倒するパートが本領発揮でいい。全米で大ヒットしたのもそうした所に違いない。 騒がれたトヨタのリコール問題も、彼のような輩は溜飲をさげてるのだろうか? ま、とにかく80近くになっても‘エエカッコしい‘な彼にはどうもね(笑)昨今の神格化もちょっと首を傾げてしまう・・・ 演技陣。「ゾディアック」の演技で本作に抜擢された(らしい)リンチが、短い出番ながらよかった。
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[202]ハート・ロッカー
 大傑作黒津 明二郎2010-03-16
 
ほぼ全編(一部HDカメラ撮り)16ミリで撮影され、その機動性とざらついた画調が何とも効果的な戦争サスペンスアクションの傑作だ。 やはりビグローはタダ者ではなかった。120・・・
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ほぼ全編(一部HDカメラ撮り)16ミリで撮影され、その機動性とざらついた画調が何とも効果的な戦争サスペンスアクションの傑作だ。 やはりビグローはタダ者ではなかった。1200万ドルというハリウッド製の戦争物として超低予算ながら、ハードな描写の連続で息つく暇を与えない。アクロイドの手持ちキャメラによるブレと素早いカッティングを多用した、その手法は定番であり、そして淡々と日常の任務を描くので確かにメリハリに欠けるところもあるけども、こういうのが好きな私は興奮しっぱなし! イラクの実情を無視しているという批判もあるようだが、本作はまずテロ掃討の疑似体験映画であって、娯楽としてのドキュメンタリータッチに徹している。 また、深読みすれば本作がいろいろな含意を盛り込んでいるのもまた確かであり、ボールのシナリオは以前の戦争映画にはない新しさがあると思う。 また音響効果も大変素晴らしく、爆発シーンでのそれは凄まじいまでの迫力だ。 演技陣。レナーの達観したかのような表情がよかったし、マッキーやジェラティその他のベテラン勢も好助演だ。
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[203]クローバーフィールド/HAKAISHA
 まあまあ黒津 明二郎2010-03-13
 
全編手持ちカメラによる主観撮影のみで描く、イマ風怪獣映画。 基本的にアイディア一発勝負なのだが、監督のマットと今をときめく製作のJJのコンビは96年に地味な青春物「ハ・・・
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全編手持ちカメラによる主観撮影のみで描く、イマ風怪獣映画。 基本的にアイディア一発勝負なのだが、監督のマットと今をときめく製作のJJのコンビは96年に地味な青春物「ハッピイブルー」をやっており、冒頭の‘トレンディドラマ‘的パートにその影響が見え隠れしないこともない。 9・11テロを暗喩した「ブレアウイッチプロジェクト」ともいえるが、こちらは20分過ぎからラストまで常にハイテンションな描写で押して、そのため画面はブレまくるし状況はよくわからないし矛盾した箇所もあったりと、一本調子なのが辛いかも。 ドキュンタリータッチではあるけど、ケガをして動けない恋人を助けに危機の中に飛び込む主人公という目的志向のプロットや、映像とは対照的にえらく派手な音響などかなりエンタメ志向になっていて、その辺りゲーム的な感じもする。ただ、視覚効果はそうしたトリッキーな撮り方もあってか、かなりリアルでよかった。 演技陣。ベス役のユーストマンが可愛い(笑)
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[204]チェ 39歳 別れの手紙
 佳作黒津 明二郎2010-02-27
 
ゲバラ伝記二部作の後編。 プロデューサー陣は、最初この後編を念頭に作ったというだけあり、それなりに見せる。作劇法として前作とそれほど差はないのだが、最期に向かってボ・・・
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ゲバラ伝記二部作の後編。 プロデューサー陣は、最初この後編を念頭に作ったというだけあり、それなりに見せる。作劇法として前作とそれほど差はないのだが、最期に向かってボリビアの山中を行軍していくゲバラをシンプルに捉えて、その悲壮なまでの姿が本作を価値あるものにしている。 いうなれば前作のキューバゲリラとは違って、グダグダで敗北感濃厚で無気力な感じであり、哀れさを誘うのだ。 また、本作においてもRED4Kカメラのクリアな映像が心地よいが、音響にも注目したい。最小限しかBGMは鳴らず、静かな印象だが、頻繁に虫の声が聞こえてくるのだ。それはおそらくドラマ性を廃し‘日常としての歴史的革命‘を描こうとした本作のコンセプトを雄弁に語っている。 演技陣。デルトロの疲労困憊した表情が秀逸。
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[205]チェ 28歳の革命
 凡作黒津 明二郎2010-02-20
 
いくら事実に忠実とはいえ、淡々すぎるのも考え物な伝記ドラマの前編。 戦闘シーンもあるけど、全体的には地味に断片的に進行していくので、説明不足な所やゲバラとカストロと・・・
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いくら事実に忠実とはいえ、淡々すぎるのも考え物な伝記ドラマの前編。 戦闘シーンもあるけど、全体的には地味に断片的に進行していくので、説明不足な所やゲバラとカストロと女兵士以外誰が誰だかよくわからないというキャラクター描写の薄さはいただけない。 オリバーストーン「ニクソン」並みの‘ハッタリ‘をかませとはいわないが、もうちょっとねえ・・・ま、ソダーバーグに多くを求めようとは思いませんけどね。ただ、彼の手による(撮影兼任)RED4Kカメラの映像はスタイリッシュで良かった。 演技陣。デルトロはプロデュースも兼ねた念願の企画だが、抑えた演技に徹している。
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[206]トラ・トラ・トラ!
 傑作黒津 明二郎2010-02-13
 
黒澤の問題であまりにも有名な戦争大作だが、本作は何よりも‘レジェンド‘たるダリルを中心に語られねばなるまい。 サイレント時代のワーナーで、「名犬リン・ティン・ティン」・・・
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黒澤の問題であまりにも有名な戦争大作だが、本作は何よりも‘レジェンド‘たるダリルを中心に語られねばなるまい。 サイレント時代のワーナーで、「名犬リン・ティン・ティン」シリーズの脚本家としてキャリアをスタートさせたこの大立者が「史上最大の作戦」の太平洋戦争バージョンとして作った遺作なのだから。 多少、大味な所もあるけど、日米双方の視点を公平に扱った点は高く評価できるし、この重層的なドラマを冷静に客観的に描いた彼の慧眼は素晴らしい。大金をかけてよくぞやってくれたという感じだが、案の定アメリカでの興行成績は散々に終わってしまい、彼はまもなくFOXから追放されて隠居してしまうのだった。 セカンドユニット・レイケロッグの手になる戦闘シークエンスの迫力もいいが、とどめのゴールドスミス必殺の名スコア! 演技陣。バルサムの眉間に皺を寄せた困惑顔に、威厳あふれる山村がいい。
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[207]からっ風野郎
 まあまあ黒津 明二郎2010-01-30
 
三島の怪演だけが見もののヤクザ映画。 ではあるけども、製作として永田社長のクレジットが入ってる以上、大映の誇るキャスト・スタッフ陣を揃えており、単なるプログラムピク・・・
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三島の怪演だけが見もののヤクザ映画。 ではあるけども、製作として永田社長のクレジットが入ってる以上、大映の誇るキャスト・スタッフ陣を揃えており、単なるプログラムピクチャーとして作られてはいない。そしてやはり、デパートのエスカレーターでの最期は迫力があった。
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[208]マトリックス レボリューションズ
 まあまあ黒津 明二郎2010-01-23
 
クライマックスのロボットバトルなどで、辛うじて前作よりは楽しめたトリロジー完結編。
  
 
[209]マトリックス リローデッド
 凡作黒津 明二郎2010-01-23
 
さんざん期待された本作で、ウォシャウスキー兄弟は早くも馬脚を現すことになってしまったSFの続編。 この頃になるとCGIによる映像は当たり前となっていたわけだから、新・・・
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さんざん期待された本作で、ウォシャウスキー兄弟は早くも馬脚を現すことになってしまったSFの続編。 この頃になるとCGIによる映像は当たり前となっていたわけだから、新鮮味がないし、高速でのカーチェイスもイマイチで、がっかりしてしまった。
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[210]マトリックス
 傑作黒津 明二郎2010-01-23
 
今、改めて再見すると懐かしさも感じてしまうが、やはり一時代を築いたSFアクションであることに異論はない。 何やら意味深で哲学そうなテーマも、結局は‘最後は愛が勝つ‘と・・・
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今、改めて再見すると懐かしさも感じてしまうが、やはり一時代を築いたSFアクションであることに異論はない。 何やら意味深で哲学そうなテーマも、結局は‘最後は愛が勝つ‘ということになってしまったわけだが、それでもあの斬新な映像やCGIとカンフーアクションを融合させたそのセンスは画期的だった。緑を基調としたポープのキャメラもいい。 演技陣。キアヌ・キャリー・ヒューゴいずれも健闘だが、特にローレンスの男振りが良かった。「地獄の黙示録」のヤンチャな少年兵が20年後、立派になったよねー
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