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 「呑気呆亭」さんのコメント一覧 登録数(728件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[271]徳川家康
 家臣団呑気呆亭 (Mail)2014-05-10
 
家康と松平家臣団の結束力の強さは、下克上が当たり前であった当時としてはかなり異色なモノであったといわれるが、この映画を観てその辺りのことが実に丁寧に描かれているので・・・
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家康と松平家臣団の結束力の強さは、下克上が当たり前であった当時としてはかなり異色なモノであったといわれるが、この映画を観てその辺りのことが実に丁寧に描かれているので納得することが出来た。主役以外の出演者の中では、弱腰になった武将たちをなじって立ち上がらせる性根の据わった本多小夜を演じた桜町弘子と、好ましい存在感の木下藤吉郎の山本圭、そして家臣団の中では、鳥居忠吉を演じて重厚な存在感を見せた内田朝雄と、いかにも豪気な長坂血槍九郎を演じた山本麟一が印象に残ったのだった。
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[272]殺しの烙印
 殺し屋二人腕組んで・・・呑気呆亭 (Mail)2014-05-09
 
笑えました。元殺し屋No.3の春日(南)が組織の殺し屋に花田(宍戸)と共に襲われて、銃弾にチョンチョン跳ねし、“アレッ!”てな感じでストップモ−ションの形に固まる場面では・・・
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笑えました。元殺し屋No.3の春日(南)が組織の殺し屋に花田(宍戸)と共に襲われて、銃弾にチョンチョン跳ねし、“アレッ!”てな感じでストップモ−ションの形に固まる場面では吹き出しました。やたら全裸になってくれる小川万里子のサ−ビスも有り難かったし、殺し屋No.1の南原宏治とNo.2の花田との駆け引きが、南原という怪優の働きで奇っ怪な面白さとなった。花田のご飯の炊けたにおいが好きだというギャグには感心しなかったが、お互いを警戒するために動くときは腕を組むという馬鹿ばかしいギャグには、宅配便の男に応対する場面で大いに笑わせてもらったのだった。“訳のわからない映画”でも好いじゃないか、というのが今回見直してみての感想であった。
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[273]アパートの鍵貸します
 (無題)呑気呆亭 (Mail)2014-05-09
 
\'59年の前作「お熱いのがお好き」では女装、この作品では不倫というかなり際どい題材を扱ながら、共に通俗に堕すことのないのはやはり良く練られた脚本と演出の腕によるのだろ・・・
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\'59年の前作「お熱いのがお好き」では女装、この作品では不倫というかなり際どい題材を扱ながら、共に通俗に堕すことのないのはやはり良く練られた脚本と演出の腕によるのだろう。見る度個人的に気になってならないのは、潔癖症のバド(レモン)にして、どんな気持ちで他人の情事の痕が残るベッドで眠ることが出来たのだろうかということなのだが、セクシュアルな場面を一度も挿入しないことで、その辺りの隠微さをワイルダ−は巧みに逃れている。鍵、襟を飾る花、ティシュ−、点鼻薬、体温計とペン、帽子、鏡の割れたコンパクト、カミソリの刃、テニスのラケット、拳銃とシャンパン、カ−ド等々、これでもかと繰り出される小道具使いの巧みさ、フラン(マクレ−ン)の女としての潔さとバドの誠実さ。ラストに近い部面、バドの気持ちを知ったフランがシェルドレイクも年越しのパ−ティも何もかも振り捨ててバドの元へ走るシ−ンでは、何度見ても目から塩水が溢れ出てきてしまうのだ。さて、今回見直してみて気が付いたのは、睡眠薬自殺を図ったフランを自室の寝室に発見してからのレモンの徐々に変貌して行く演技の凄さであった。裏切られた怒りから事件になることへの戸惑いと、隣人の医者の助けで命を救えたことの安堵と、やがて増して行くフランへの愛情と、自分の保護下にあるフランとクリスマスを共に過ごすことの出来る僥倖の嬉しさと、フランの義兄にノックアウトされ額に慰めのキスを受けての有頂天、この一連のシ−クエンスは他に類を見ない奇跡的な演出と演技であることに、遅まきながら気が付いたのであった。
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[274]二人の世界
 賞味期限切れ呑気呆亭 (Mail)2014-05-08
 
石原裕次郎主演の日活ム−ド・アクション。北条修一(石原)は身に覚えのない罪をきせられ、やむなく国外へ逃亡していたが、あと4日で時効という時になってフィリピン人ヴァルガ・・・
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石原裕次郎主演の日活ム−ド・アクション。北条修一(石原)は身に覚えのない罪をきせられ、やむなく国外へ逃亡していたが、あと4日で時効という時になってフィリピン人ヴァルガスと名のって帰国する。彼は帰国の船上で戸川玲子(浅丘)と知り合う。長崎に着くと、北条は玲子に置き手紙をし、汚名を晴らすために真犯人の捜査に乗り出す。玲子は北条の過去に強い興味を抱いて北条を追う。もうひとり、スク−プをものにせんとして雑誌記者・川瀬(二谷)も北条を追跡。だが証人は次々と消されていた。主人公の過去を取り戻し、失われた自己の存在証明を得ようとする姿を、情感をたたえム−ディな雰囲気で描いた佳作。(ぴあ・CINEMA CLUB) ◎石原・浅丘のコンビも賞味期限を過ぎたなというのが率直な感想。裕次郎も太ってしまって一時の精悍さが失われてしまったし、フィリピン人ヴァルガスを装うためにぶっとい葉巻を吹かすのがまるで似合わない。映画的に面白いシ−ンは、北条が雑誌記者・川瀬の眼を躱すために玲子に近づき、ダンスをしながら架空の「二人の世界」を作り上げる時の会話の見事さで、これは脚本の小川英の手柄であろう。もう一つ上げれば、ヤクザの親分の娘玲子を慕う代貸しの小谷を演ずる深江章喜の好演であろうか。どうしても此方を向いてくれない玲子の心を得ようとして苦悩し、組織と玲子への思いに板挟みになって苦しむ男を見事に造形していた。
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[275]太陽がいっぱい
 死魚の頭呑気呆亭 (Mail)2014-05-07
 
以前劇場で見た時に、映画とはこうしたものかと納得させられたシ−ンがある。物語の筋には直接関係なく挿入されたカットで、死んだフィリップにそれと知らず手紙を書いているマ・・・
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以前劇場で見た時に、映画とはこうしたものかと納得させられたシ−ンがある。物語の筋には直接関係なく挿入されたカットで、死んだフィリップにそれと知らず手紙を書いているマルジュをカフェに残して、フィリップを殺し死体を始末して完全犯罪を成し遂げたという満足感に浸りながら、上着を肩に人で雑踏する市場を彷徨い歩くトムをキャメラが纏わり付くように映し続けるのだが、殺人者となったトムの眼に入ってくるのは路上に転がって目をむく死魚の頭など、何処かシュ−ルな映像ばかりで、それは殺人者トムにとってもう決して平穏な日常があり得ないだろうということを映像によって暗示するかのようであって、震えるような思いでこの数分間のシ−ンに見入ったことを思い出すのである。
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[276]許されざる者
 ピアノ呑気呆亭 (Mail)2014-05-06
 
西部劇好きとしては、闘いに備えてベンが弾を手作りしているところなどが嬉しくなってしまうし、ザカリ−一家の使っているライフルが連発でなくいかにも頑丈な作りであることも・・・
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西部劇好きとしては、闘いに備えてベンが弾を手作りしているところなどが嬉しくなってしまうし、ザカリ−一家の使っているライフルが連発でなくいかにも頑丈な作りであることも面白かった。しかし、あれだけの人数のインディアンたちを母と娘を含む4人で撃退することが出来たとは信じられない。確かにザカリ−の家は石造りで頑丈なものだが、それなりに攻めようがあろうと思われるのに、無防備に突撃するだけの攻撃では玉砕することだけが目的ではないかとさえ思われてしまう。総じてインディアンの描き方が類型的で、リリアン・ギッシュの弾くピアノの音色に怒りを発してピアノを攻撃するなど、彼らの野蛮な愚かしさばかりが強調されるのは気持ちの良いものではない。とまあ、そうは言うものの、まだ事件が起こらない穏やかな場面の描写は、庭先でのパ−ティの賑やかな楽しさや、ピアノを弾くギッシュが曲名を聞かれて嬉しそうに“ウオルフガング・アマデウス・モ−ツアルト”という場面の艶やかさといい、オ−ドリ−にキスをされた隣家の息子の“キスしちゃった、キスしちゃった”と有頂天(そのために殺されてしまうのだが)になる素朴さといい、見所が沢山有る映画でありました。
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[277]地下鉄のザジ
 スラップスティック呑気呆亭 (Mail)2014-05-06
 
確かに斬新なスラップスティック・コメデイであることは認めるが、さて、笑えないのはどうしてなのか?大人たちを引っかき回すザジに魅力がないのが第一で、演出にも独りよがり・・・
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確かに斬新なスラップスティック・コメデイであることは認めるが、さて、笑えないのはどうしてなのか?大人たちを引っかき回すザジに魅力がないのが第一で、演出にも独りよがりな所が眼についてしまう。もしかするとこの映画はキ−トンに倣って、スラップスティックに徹し音楽だけで台詞ナシのサイレントにすれば良かったのではないだろうか。
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[278]雨のしのび逢い
 モデラ−ト=節度?日和見?呑気呆亭 (Mail)2014-05-06
 
「モデラ−ト・カンタビ−レ」という原題も意味不明だが、この邦題には“何処に雨が降ってるんじゃい!”というツッコミを入れたくなってしまう。モロ−もベルモンドも何だかやる気・・・
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「モデラ−ト・カンタビ−レ」という原題も意味不明だが、この邦題には“何処に雨が降ってるんじゃい!”というツッコミを入れたくなってしまう。モロ−もベルモンドも何だかやる気がなさそうで、一向に燃え上がりそうもない「恋」のもどかしさにイライラさせられて、やっと原題の「モデラ−ト=節度?、言い換えれば日和見」の意味が納得出来たのだった。
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[279]お熱いのがお好き
 “Well・・・nobody\'s perfect”呑気呆亭 (Mail)2014-05-06
 
女装という際どい題材を扱ったこの作品が通俗に堕さなかったのは、何よりもまずラストのジョ−・E・ブラウン演ずるオスグッドの決め台詞“Well・・・nobody\'s perfect”の、一気にす・・・
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女装という際どい題材を扱ったこの作品が通俗に堕さなかったのは、何よりもまずラストのジョ−・E・ブラウン演ずるオスグッドの決め台詞“Well・・・nobody\'s perfect”の、一気にすべてを解放する大らかな肯定性にある。その上にレモンとカ−チスの快演とモンロ−の魅力によってこの作品はいつの時代にもベストテンに選ばれるであろう傑作となった。
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[280]夜行列車
 石合戦呑気呆亭 (Mail)2014-05-06
 
若い頃ア−トシアタ−ギルド(ATG)で公開されたときに観たのが初見。当時のATGの劇場内は映画を勉強するといった雰囲気が濃厚で、高校生だったワタクシなどは隅っこで堅くなって・・・
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若い頃ア−トシアタ−ギルド(ATG)で公開されたときに観たのが初見。当時のATGの劇場内は映画を勉強するといった雰囲気が濃厚で、高校生だったワタクシなどは隅っこで堅くなっていたのだったが、この映画の有る場面で思わずプッと吹き出して周囲から白い眼を向けられたのだった。 地平線上に停車した夜行列車から男が一人飛び降りる。男は必死に此方に向かって駈けて来る。すると、列車からこぼれ落ちるように多数の男女が現れその女房殺しで手配中の男を追いかけ始める。その内追っ手の誰れかれが石やら土くれやらを男に向かって投げ始める。その内の一つが必死の形相で逃げる男の背中に見事に命中する。ここまでは良くあるパタ−ンだが、カワレロウイッチは此処に奇態なギャグを挿入する。土くれをぶつけられた男が、逃げなければいけない自分の立場を忘れて怒ってしまい、その土くれを拾って石合戦よろしく投げ返したのだった。その投げ返した土くれが追いかける男の一人の禿げ頭に見事に命中してしまう(ボクが吹き出したのはこのときだった)。激高した禿頭の男を先頭にした追っ手に追い詰められ、女房殺しの男は朝靄の景色の中で寄ってたかってボコボコにされてしまう。俯瞰するキャメラが黒々と蝟集した善きサマリア人たち映し出し、興奮と怒りから覚めた人々が身を引いて囲みを解くと、女房殺しの男のぼろ切れのように地に伏した姿が映し出されるのだった。この一連のシ−クエンスには人間性の滑稽と苦さが見事に描出されていたと思う。急いで付け加えれば、トップシ−ンの雑踏するタ−ミナルの俯瞰映像から、ラストの無人の列車を横移動で坦々と映し出す映像まで、全編が心地良い映像と音楽で完璧に織り成されたこの作品は、同じ駅と列車と人間たちを描いたデ・シ−カの「終着駅」に匹敵するモノではないかと、再見して思ったことだった。
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[281]不死身の保安官
 凡作呑気呆亭 (Mail)2014-05-03
 
ラオ−ル・ウオルシュにしては見るところのない凡作である。マンスフィールドもやたら胸を突き出すだけの凡演技で、ケネス・モアにいたっては、おそらく下敷きにしたであろう「・・・
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ラオ−ル・ウオルシュにしては見るところのない凡作である。マンスフィールドもやたら胸を突き出すだけの凡演技で、ケネス・モアにいたっては、おそらく下敷きにしたであろう「腰抜け二挺拳銃」のボブ・ホ−プを思わせる何物もない下手くそな演技で、笑うに笑えないという見るのが苦痛な映画であった。ウオルシュ作品だからといのでDVDを購入して大損をした。
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[282]勝手にしやがれ
 勝手にしやがれ呑気呆亭 (Mail)2014-05-03
 
若い頃に見た時はミシェル(ベルモンド)の格好良さにやたらシビレたものだったが、余計な分別などが染みついてしまったオヤジとして改めて見てみると、ミシェルのする事なす事・・・
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若い頃に見た時はミシェル(ベルモンド)の格好良さにやたらシビレたものだったが、余計な分別などが染みついてしまったオヤジとして改めて見てみると、ミシェルのする事なす事がどうにも我慢がならないのだった。何よりもミシェルが口から離さない火の付いたタバコが(別に嫌煙家ではないのだが)可愛いパトリシア(セバ−グ)の露出した肌を今にも焼きそうで気になって落ち着かず、ゴダ−ルの持って回った演出も鼻に付いて、遂にはこの作品の全てに嫌悪を感じ出してしまったのだった。“勝手にしやがれ!”
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[283]なつかしい風来坊
 有島一郎呑気呆亭 (Mail)2014-05-01
 
源さんのハナ肇はモチロン良いのだが、痔を病むサエない役人早乙女を演ずる有島一郎が素晴らしい。役所の部下たちからは嫌われてはいないが軽んずられ、妻にはこれ以上出世の見・・・
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源さんのハナ肇はモチロン良いのだが、痔を病むサエない役人早乙女を演ずる有島一郎が素晴らしい。役所の部下たちからは嫌われてはいないが軽んずられ、妻にはこれ以上出世の見込みなしと見切られ、娘にはモチロン相手にされないという、親父の悲哀を一身に背負ったかのようなキャラクタ−を見事に造形している。忘れられないシ−ンが有る。僻地への転勤を上司から命じられ、心のこもらぬ送迎会で送られて、帰宅すれば妻も娘もぬけぬけと単身赴任を既定の事実のように言う。唯一心を許していた源さんにも裏切られた思いを抱えて、その心の風景を映し出すかのように波のうねり立つ湘南の浜辺を歩くシ−ンである。山田洋次は早乙女(有島)の何処へも持って行きようのない心象風景を見事に映像化して見せてくれたのだった。このシ−ンがあったからこそ、ラストの恋を成就した源さんとの車中の邂逅の嬉しさが我々の胸にも迫るのである。
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[284]帰らざる波止場
 浅丘ルリ子呑気呆亭 (Mail)2014-04-11
 
石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビによるム−ド・アクションの後期代表作。麻薬組織のために臭い飯を食わされた世界的ジャズ・ピアニスト・津田史郎は、復讐を誓い出所後組織と接・・・
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石原裕次郎と浅丘ルリ子のコンビによるム−ド・アクションの後期代表作。麻薬組織のために臭い飯を食わされた世界的ジャズ・ピアニスト・津田史郎は、復讐を誓い出所後組織と接触するため横浜へやって来るが、そこで財閥の未亡人・冴子と出会い、恋に落ちてしまう。横浜というバタ臭い土地を背景に、石原裕次郎と浅丘ルリ子が息のあったところを見せる。特にラスト、傷を負った裕次郎とルリ子がタラップの上でひしと抱き合うシ−ンの甘美さはなかなかのもの。主人公をつけまわす刑事役で珍しく志村喬が出演。(ぴあ・CINEMA CLUB) ◎筋もなにもどうでも良くなるほどに、この映画の浅丘ルリ子の美しさは空前絶後であるといっていい。夫殺しの影を背負った冴子が、史郎に連れられて横浜の屋台の飯屋で、おそらく夫の死後初めて心を解放してドンブリに盛られた飯に箸をつけるシ−ンでの浅丘ルリ子の笑顔は、これが演技なのかと思わせるほどに奇跡的な輝きを放っていて、この「帰らざる波止場」という映画をワタクシにとって忘れがたいモノとしたのだった。
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[285]けんかえれじい
 修道院かよ・・・呑気呆亭 (Mail)2014-04-11
 
鈴木清順が原作にも脚本にもない北一輝と主人公との遭遇を追加しなかったら、この映画が伝説となることはなかっただろう。また、聖処女・道子を演じた浅野順子があのグヮハハの・・・
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鈴木清順が原作にも脚本にもない北一輝と主人公との遭遇を追加しなかったら、この映画が伝説となることはなかっただろう。また、聖処女・道子を演じた浅野順子があのグヮハハの大橋巨泉などというガサツな奴に掠われて、永久に姿を消してしまったことを、我々は麒六とともに嘆くばかりである。それにしても修道院はないだろう、清順さん!
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[286]情婦
 タイロン・パワ−呑気呆亭 (Mail)2014-04-08
 
ロ−トンもディートリッヒも確かに名演であるが、この映画の成功はタイロン・パワ−を犯人役に起用したことにあるだろう。ラストのどんでん返しの衝撃も、クリスティの原作(未読・・・
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ロ−トンもディートリッヒも確かに名演であるが、この映画の成功はタイロン・パワ−を犯人役に起用したことにあるだろう。ラストのどんでん返しの衝撃も、クリスティの原作(未読)をそのまま脚本化したのだろうが、自分に惚れている妻のクリスティーネがこの窮地を何とかするだろうと高をくくっている、この人生を舐めきって恬然たる色悪を見事に造形したタイロン・パワ−あってこそであった。この人の映画では「地獄への道」が記憶に残っているが、彼演ずるジェシ−・ジェ−ムズがやはり類型的に堕すことを免れていたのは、彼の演技力というよりも持って生まれた個性によるものだったように思う。特異な役者である。
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[287]大いなる西部
 (無題)呑気呆亭 (Mail)2014-04-08
 
まさに「THE BIG COUNTRY」。その大いなるテキサスの平原をコンパスという文明の利器を手に小憎らしくも迷子にもならず馬を駆る、キザで頑固で見かけによらずタフな東部男をま・・・
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まさに「THE BIG COUNTRY」。その大いなるテキサスの平原をコンパスという文明の利器を手に小憎らしくも迷子にもならず馬を駆る、キザで頑固で見かけによらずタフな東部男をまさにはまり役のペックが演ずる。そんなペック演ずるマッケイに振り回されるパット(ベイカ−)とスティ−ブ(ヘストン)が仕舞いには気の毒になるほどだ。男の誇りを賭けて、大草原を背景に延々と繰り広げられるマッケイとスティ−ブの殴り合いのシ−ンが、いかにも良きアメリカを信じていた時代の映画らしくて好ましい。反目する二人の牧場主がライフルで撃ち合う最後の決闘も、俯瞰する眼差しで描写されるために大らかな叙事性を感じさせてくれて、後味の良い作品になっている。急いで付け加えておかなければならないが、女教師ジュリ−役のジ−ン・シモンズの知的な佇まいが、男たちの争いの血なまぐささを和らげてくれていたことを言っておかなければなるまい。
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[288]深く静かに潜航せよ
 駆逐艦Vs.潜水艦呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
日本海軍の駆逐艦が最後に撃沈されてしまうという筋立てには、いささか複雑な思いがあるが、潜水艦と駆逐艦の虚々実々の駆け引きは面白い。潜水艦にとって駆逐艦の投じる「爆雷・・・
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日本海軍の駆逐艦が最後に撃沈されてしまうという筋立てには、いささか複雑な思いがあるが、潜水艦と駆逐艦の虚々実々の駆け引きは面白い。潜水艦にとって駆逐艦の投じる「爆雷」の恐怖が如何なるものかが描かれていて興味深い。その爆雷によって自艇を轟沈させられた潜水艦の艦長リチャ−ドソンが、新たに艦を得て、駆逐艦に対して編み出した戦術が駆逐艦目視から潜航し魚雷発射までの作業時間の短縮と敵駆逐艦長の意表を突く正面攻撃であった。復讐に憑かれた艦長を演ずるゲ−ブルと副艦長のランカスタ−が好演している。
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[289]情報(ネタ)は俺が貰った
 ゴリラにタキシ−ド呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
★胸囲140センチという巨漢秘密警察員、通称ゴリラが、国連進駐外交使節を装うスパイ団を追って、素手で機関銃に立ち向かったり、両手で自動車を持ち上げたり大活躍。不敵な面構・・・
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★胸囲140センチという巨漢秘密警察員、通称ゴリラが、国連進駐外交使節を装うスパイ団を追って、素手で機関銃に立ち向かったり、両手で自動車を持ち上げたり大活躍。不敵な面構えと性格演技でフイルム・ノワ−ルの売り出し中の名脇役だったヴァンチェラの主演昇格作。そのタフネスなキャラクタ−が小気味よいギャング映画。(ぴあ・CINEMA CLUB) ◎ゴリラ=リノ・ヴァンチェラが実に好い。無茶苦茶なキャラクタ−だが確かな存在感があって、その胸の厚みが有無を言わせず荒唐無稽な筋立てを納得させてしまう。展開も軽快でご都合主義も気にならない。これすべてリノ・ヴァンチェラというどこか愛嬌のある個性に依るのである。今回見直してみて思い知ったのは、タキシ−ドというやつはやはり胸板の厚い西洋人にしか似合わないな、ということだった。
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[290]夜の豹
 女豹呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
「夜の豹」という題名を聞けば即座にキム・ノヴァクという名が思い浮かぶほどに、この映画の彼女は素晴らしい。原題の「PAL JOEY」になんでこんな邦題を付けたのか、そのいきさ・・・
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「夜の豹」という題名を聞けば即座にキム・ノヴァクという名が思い浮かぶほどに、この映画の彼女は素晴らしい。原題の「PAL JOEY」になんでこんな邦題を付けたのか、そのいきさつは知らないが、時に見せるキム・ノヴァクの鋭い目付きはまさに女豹を思わせるものがある。そんなところから付けたのだろうか。彼女の新鮮で圧倒的な存在感のお陰でシナトラもヘイワ−スもすっかりくすんでしまっている。
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[291]北北西に進路を取れ
 “嘘だろ!”呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
ヒッチコック氏の劇場用映画は一度見ると興が冷めてしまって、二度三度と見直す気にはなれない。テレビの「ヒッチコック劇場」が楽しめたのは、当時録画装置などなかったために・・・
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ヒッチコック氏の劇場用映画は一度見ると興が冷めてしまって、二度三度と見直す気にはなれない。テレビの「ヒッチコック劇場」が楽しめたのは、当時録画装置などなかったために一度限りの視聴であったからだろう。筋立ての仕掛けに力を注ぐヒッチコック氏の映画作りは、どうしても登場人物が類型的になってしまって、キャラクタ−の厚みと魅力に欠ける。この映画のグラントにしても、慣れないスパイ騒動に巻き込まれて意に反する大活躍するのだが、ラストのラシュモア山でのハラハラさせるシ−ンも、“嘘だろ!・・・”としか思えないのである。
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[292]リオ・ブラボー
 撃鉄呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
当時高校生だった連中はこの映画を見て、早速、教室で弾ける奴がギタ−をかき鳴らし、マ−チンを真似て机に脚を上げ、「ライフルと愛馬」をデュエットしたものである。それほどに・・・
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当時高校生だった連中はこの映画を見て、早速、教室で弾ける奴がギタ−をかき鳴らし、マ−チンを真似て机に脚を上げ、「ライフルと愛馬」をデュエットしたものである。それほどにこの映画は若い連中のハ−トを掴んだのであった。それから何度この映画を見たことか。茫々50年、馬齢を重ねたオジサンになって見ても、やっぱり「リオ・ブラボ−」は面白いのだ。今回見直してみて気が付いたのはこの年(\'58年)で51歳になったウエインの若々しさと格好良さである。立ち姿がとても素敵で、これなら善良なバンプともいうべきフェザ−ス(ディキンソン)が惚れるのも無理はないと思わせた。もう一つ、病人を装った殺し屋たちがチャンスを襲撃しようと馬で近寄ってくる場面で、タバコを分けて貰って巻くためにライフルをコロラドに託す時、コロラドが“いつもこうして撃鉄を上げてるんだ・・・”と何気なく言うのに、チャンスが“ああ”と応えるのだが、これが次の銃撃シ−ンの巧みな伏線となっていたことに今回初めて気付いたのは、我ながら迂闊でありました。撃鉄が上がっていたからこそ、チャンスはコロラドから投げ渡されたライフルを引き金を引くだけの一動作で発射することが出来、コロラドの協力を得て三人の殺し屋を倒せたのである。
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[293]スリ(掏摸)
 ジャンヌ呑気呆亭 (Mail)2014-04-06
 
前作の「抵抗」には文句なしに感心させられたが、この作品には少なからず首を傾げざるを得ない。学生ミシェルが開陳する「悪の哲学」は、ドストエフスキ−を知る者には手垢のつ・・・
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前作の「抵抗」には文句なしに感心させられたが、この作品には少なからず首を傾げざるを得ない。学生ミシェルが開陳する「悪の哲学」は、ドストエフスキ−を知る者には手垢のついたシロモノでしかないし、肝心のスリの技も我国の伝説的な名人芸を知る我々には粗雑なもので、確かに緊迫感はあるが、その緊迫感もこんな稚拙なやり方ではすぐに気付かれて捕まるのではないかとの危惧から生じるものである。唯一の救いはミシェルを愛するジャンヌの存在である。この神話的な存在感を持つ女性が素人であるとは驚くほかはない。
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[294]野いちご
 悔恨呑気呆亭 (Mail)2014-03-30
 
この難解な映画は当時ア−トシアタ−ギルドという運動があったから日本でも公開されたのだったと記憶する。まだ人生の出発点にも立っていなかった青二才に理解できるような代物で・・・
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この難解な映画は当時ア−トシアタ−ギルドという運動があったから日本でも公開されたのだったと記憶する。まだ人生の出発点にも立っていなかった青二才に理解できるような代物ではなかった。医師イサクは50年を回顧し、今回ワタクシは50年ぶりにこの映画を見たのだった。さすがに若い頃とは違ってイサクの回想を共感をもってともに生きることはできた。人生とは悔恨の連続であって、夢の中では常に自分の犯してきた失敗と卑怯と卑劣にうなされるのである。青春時代とはなんと残酷な言い方であろうか。
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[295]恋人たち
 モロ−呑気呆亭 (Mail)2014-03-30
 
この映画のジャンヌ・モロ−を高校の頃密かに思っていた彼女に想定して観ていたことを思い出す。おもえばモロ−という衝撃にぶつかったのはこの映画であった。アンニュイなどとい・・・
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この映画のジャンヌ・モロ−を高校の頃密かに思っていた彼女に想定して観ていたことを思い出す。おもえばモロ−という衝撃にぶつかったのはこの映画であった。アンニュイなどという高級な感情を理解できる年齢ではなかったが、いつ見てもふくれっ面のモロ−には何か心を揺さぶるモノがあって、その青二才はオンナというものを知ったと錯覚したのだった。
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[296]怒りを込めて振り返れ
 (無題)呑気呆亭 (Mail)2014-03-30
 
英国の階級社会というものの息苦しさをリチャ−ド・バ−トンの過剰とも思える熱演とモノクロの暗い映像が見事に表現している。大学を卒業しながら市場の屋台で露天商をしなければ・・・
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英国の階級社会というものの息苦しさをリチャ−ド・バ−トンの過剰とも思える熱演とモノクロの暗い映像が見事に表現している。大学を卒業しながら市場の屋台で露天商をしなければ食って行けないという状況は、彼らのプライドをズタズタにする。その状況を打破するには怒りしかないのか?知恵の光を感じさせぬやりきれぬ映画である。
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[297]決断の3時10分
 呑気呆亭 (Mail)2014-03-26
 
先に2007年の「3時10分、決断のとき」を見て、前作があることを知りDVDを購入してこの作を見たのだが、この一筋縄ではいかない悪党ベン・ウエイドを演じたラッセル・クロウとこ・・・
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先に2007年の「3時10分、決断のとき」を見て、前作があることを知りDVDを購入してこの作を見たのだが、この一筋縄ではいかない悪党ベン・ウエイドを演じたラッセル・クロウとこの作品のグレン・フォ−ドはそれぞれに魅力的で甲乙付けがたいが、他の配役によってまったく印象の違う作品になっている。まず牧場主のダンだが、ヴァン・ヘフリンがいかにもタフな西部人であるのに対して、クリスチャン・ベイルには生活人のタフさが欠けその上にビッコであるという負い目を背負わされているので、ウエイドに対抗するだけの男としての力が感じられない。ウエイドが捕らわれるきっかけとなった酒場の女だが、この作のフェリシア・ファ−とウエイドには「束の間の恋」を感じるがリメイク作には「情欲」しか感じられない。そして前作ではコンテンションに駆けつけるのが妻のアリス(レオ・ダナ)であるのに対して、リメイク作ではダンの息子であるために、この作で最も感動的な列車を見送る妻に待望の雨が降り注ぐシ−ンがなくなってしまったために、情感に欠けたラストになってしまったのだった。リメイクというのは難しいモノだ。
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[298]翼よ!あれが巴里の灯だ
 蠅と鏡呑気呆亭 (Mail)2014-03-26
 
出演者の名前を書き連ねるのが奇妙に思われるほどに、この映画の印象的な出演者はジェ−ムズ・スチュワ−トと一匹の蠅である。同じような極限状況を描いたドラマとしては邦画にも・・・
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出演者の名前を書き連ねるのが奇妙に思われるほどに、この映画の印象的な出演者はジェ−ムズ・スチュワ−トと一匹の蠅である。同じような極限状況を描いたドラマとしては邦画にも「太平洋ひとりぼっち」があるが、両者を比べてみるとこの蠅クンや鏡といった細かい仕掛けにおいて負けているようだ。これはやはり脚本の差であろうか。ビリ−・ワイルダ−が常に脚本執筆に手ごわい相手と組むことを好むのは、単独ではどうしてもこうした効果的な思いつきが浮かびにくいと考えてきたからなのではないだろうか。「太平洋ひとりぼっち」の和田夏十の脚本は確かに力作だが、惜しむらくはこうした創意ある仕掛けに欠ける憾みがある。
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[299]戦争と青春
 3月9日の空襲呑気呆亭 (Mail)2014-03-25
 
友人から委託されたVHSを臨時上映。その友人はこの映画の製作委員会に関わっていて、当時の資料とポスタ−を保存している。せっかく預かったものだからと、一日遅れではあったが・・・
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友人から委託されたVHSを臨時上映。その友人はこの映画の製作委員会に関わっていて、当時の資料とポスタ−を保存している。せっかく預かったものだからと、一日遅れではあったがこの日に上映したのだった。当時の空襲を実際に経験した方もいて、その方が言うには“3月10日の空襲という言い方には違和感がある。空襲は9日の深夜に始まったので、我々空襲下を逃げまどった者は3月9日の・・・と言いならわして来た”とのことであった。米軍はこの空襲を実行するにあたって関東大震災の火災の燃え広がり方を研究し、向島に集中的に焼夷弾を投下することで“効果的”に東京の下町を焼き払い10万人の市民を虐殺したのだった。 映画はその空襲下を逃げまどった平凡な一家の悲劇を丁寧に描いて行く。空襲の場面の迫力はCGなどを使っていないので、思わず俳優さんの身を心配してしまうほどのものであった。私財を投じてこの映画制作を前に進めた原作者の早乙女勝元(自宅を抵当に入れたとか)と、残念ながらこれが遺作となった監督・今井正、そして江戸の頃の一揆衆のようにこの映画のスタッフ・キャストを支えるために蝟集した「製作委員会」の面々に敬意を表します。それにしてもこの映画のことがすっかり忘れさられているようなのは(DVDも出ていない)どうしたことなのだろうか?
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[300]飢餓海峡
 呑気呆亭 (Mail)2014-03-25
 
長尺の映画だが何度見ても退屈しないのはスタッフ・キャストの力量によるのだろう。作品としては二部に分かれる。前半は娼婦の杉戸八重(左)の物語であって、苦境から救ってく・・・
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長尺の映画だが何度見ても退屈しないのはスタッフ・キャストの力量によるのだろう。作品としては二部に分かれる。前半は娼婦の杉戸八重(左)の物語であって、苦境から救ってくれたヒゲの大男への感謝の念がいつか恋心に変わって、彼の形見である親指の爪を擬人化してその爪の愛撫に悶えるシ−ンはまことにエロチックで、左幸子という女優の生身が衣装の下で火照り汗ばむ様さえ感じさせたのだった。後半は弓坂(伴)と犬飼・樽見(三國)との対決になるのだが、その対立の構図にも八重の影が色濃く滲んでいて、樽見はその八重を殺したことで己の中で墓に葬ったと信じた犬飼の亡霊を蘇らせ、それによって滅ぼされてしまったのだった。
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