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 「はっぴいえんど」さんのコメント一覧 登録数(8件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]フィフス・エレメント
 映画を観る幸せとははっぴいえんど2007-10-31
 【ネタバレ注意】
リュック・ベッソンという監督はタランティーノと並んで、日本人にとってかなり特殊な位置にあると言える。なまじ「最後の戦い」「グラン・ブルー」などの作品を見せてくれた監・・・
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リュック・ベッソンという監督はタランティーノと並んで、日本人にとってかなり特殊な位置にあると言える。なまじ「最後の戦い」「グラン・ブルー」などの作品を見せてくれた監督だけに「お芸術」大好きな日本人「シネマディクト」には、ある種の幻想とともに語られることが多かった。その点カンヌで絶賛されて日本に紹介されたタランティーノと重なる部分が多いように思う。 ベッソン作品でちょうど「はざかい」に位置した「レオン」「ニキータ」はまだしも、この「フィフス・エレメント」あたりから我が国ではいきなりベッソンの評価が落ちる。「ジャッキー・ブラウン」以降のタランティーノを日本の「映画通」が語りたがらないのによく似ている。私などはこの「フィフス・エレメント」でついにベッソンが真価を発揮し始めたと評価する手合いなので、それらの人々とは完全に意見を異にする。「面白い」というそれだけで、映画は語られていいのではなかろうか。そもそも映像作家が目指す地平がエンタテイメントにあるのであれば、きっちりとその土俵で評価を下すべきだろう。それまで「お芸術」っぽい作品を撮っていたからといって、同じフィールドで作品を語るのはあまりに乱暴に過ぎる。あの黒澤だって、芸術とエンタテイメントの間を行ったり来たりするその振れ幅にこそ魅力があったとも言えるのだ。いったい、映画を観る楽しみとはそもそも何なのか。本作はそういうことにも思いをいたすきっかけを私に与えてくれた作品だった。まあね、ありていに申しまして「面白かった」のですよ。楽しめたし、実に充実した時間をすごすことが出来た。この映画が単純にエンタテイメント作品であって「お芸術」でもなんでもないという、そのことは絶対見失ってはいけないと思う。この作品は「そのため」にあるのであって、それ以外の目的に用いようと思っても、フライパンで茶碗蒸しを作ろうとして「うまくできない」と文句を言うに等しいだろう。 「フィフス・エレメント」にはいくつもの見るべきところがある。まずその構築された作品世界の面白さ。随所に押井守作品などジャパニメーションの影響が見られるのも当時のフランス・エンタテイメント全体の流れだし、それはそれで微笑ましい。むしろこれをいち早く「実写」で実現したところに評価を与えるべきだろう。そして何よりミラ・ジョヴォヴィッチという才能を我々に紹介してくれた記念すべき作品であるし、「レオン」で印象的な悪役を演じたゲイリー・オールドマンに間抜けな悪役を演じさせたことでも注目される。そして何よりクリス・タッカーという当時アメリカのコメディ界で売り出し始めた才能をいち早くピックアップした目の付け所の鋭さにも脱帽だ。 音楽を担当するエリック・セラにとっても本作は充実した成果をもたらした。「未来世界のディーヴァ」の声を吹き替えたのはインヴァ・ムラ・チャコというオペラ歌手だが、彼女の声をデジタルサンプリング処理することで、実にファンタジックな効果を実現している。ディーヴァの登場場面は本作のエポックとも言うべき興奮のシーンだ。 もうひとつ、忘れてならないのは本作の「日本語吹き替え版」である。クリス・タッカー演じるルビー・ロッドの声をあてているのは「バズーカ山寺」氏。また、ゲイリー・オールドマンが演じる悪役ゾーグをあてているのが「山寺宏一」氏。むろん二人は同一人物である。日本声優史上にも稀な天才が好き放題に暴れまくった作品としても、本作の日本語版DVDは「買い」である。
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[002]紅い眼鏡
 大人になってから見直すべき映画はっぴいえんど2007-10-19
 【ネタバレ注意】
平和日本を生きてきた若者にはただの言葉遊びにしか思えない台詞の羅列も、昭和年代に滅び行く革命幻想を目の当たりにしたある年齢以上の人間には、かなり暗喩に富んだ内容とな・・・
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平和日本を生きてきた若者にはただの言葉遊びにしか思えない台詞の羅列も、昭和年代に滅び行く革命幻想を目の当たりにしたある年齢以上の人間には、かなり暗喩に富んだ内容となる。たとえそうした見方をしなかったとしても、これは「夢破れ傷つきながらも日常を生きなければならなかった大人たち」へのレクイエムなのだ。つまり「子供には本当には解らない」種類の映画なのだ。 押井作品に共通するもうひとつのテーマとしては、岡田斗司夫氏が言及していてなるほどと思ったが、実写作品もアニメ作品も全て「映画を語る映画」なのだ。本作も「シネマディクト」と呼ばれる連中が観れば思わずにやりとさせられるシーンの連続である。加えてここには1960年代〜70年代新宿アンダーグラウンドの匂いもぷんぷんする。そういう意味でこれは「ビューティフルドリーマー」や「御先祖様万々歳!」とも濃い血縁関係にある作品とも言える。 本作はあえて大部分のパートがモノクロで撮影されているのだが、これは押井本人がリスペクトする映像作家たちの代表作がモノクロだからということも影響しているのだろうか。いずれにしても美しい画面だ。さらに付け加えるなら本作は音楽も実によい。川井憲次のデビュー作でもあるのだが、今聴いても新鮮だ。決して押井守の熱狂的ファンとは呼べない私であるが、本作は普通に映画として佳作だと思う。かなりツボにはまる作品であり好きな作品だ。
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[003]ケルベロス 地獄の番犬
 やはり制作順にはっぴいえんど2007-10-19
 【ネタバレ注意】
紅い眼鏡の続編で時系列的には前作の前になるのだが、やはり撮影された順に鑑賞する方が余韻も深い。紅一がなぜ危険を冒して帰国しなければならなかったのか。プロテクトギアは・・・
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紅い眼鏡の続編で時系列的には前作の前になるのだが、やはり撮影された順に鑑賞する方が余韻も深い。紅一がなぜ危険を冒して帰国しなければならなかったのか。プロテクトギアはなぜ紛失していたのか。そうした謎が明らかになって初めて「ハードボイルド的情趣」に浸ることが出来るからだ。本作を観てから前作を観るとむしろずっこける恐れあり。 公開当時はひたすら眠かった記憶があるが、今観直すと音楽も編集のテンポも全てが心地よい。また当時は贔屓の千葉繁がほとんど写っていないのが不満だったが、これも藤木義勝の「眼」がとてもよく、新たな感動を得た。 白服の男・ハヤシを演じる松山鷹志はさっき気づいたが「呪怨」の怨霊一家のお父さんですな。
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[004]用心棒
 ここぉのつでぇござぁ〜い!はっぴいえんど (Mail)2007-09-20
 【ネタバレ注意】
本作でクロサワ作品のファンになった人はこのあとが大変だろうと思う。逆にいろいろとクロサワ映画を観てきたあとで本作にたどり着いた人は「おっ」と思うかもしれない。黒澤作・・・
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本作でクロサワ作品のファンになった人はこのあとが大変だろうと思う。逆にいろいろとクロサワ映画を観てきたあとで本作にたどり着いた人は「おっ」と思うかもしれない。黒澤作品につきものの、というか映画作家黒澤明の悪い癖でもあるところの「説教くささ」がこの「用心棒」にはほとんど見られないからだ。(私はそうした部分も含め黒澤の愛すべき稚気と捉える立場だが)黒澤作品の「ヒューマンぶり」が鼻につくという人には本作がお奨めだ。善人と呼べそうなのは土屋嘉男と司葉子の一家くらいで、それもやたら愚かに描かれる。あとはどいつもこいつも悪党ばかり。主人公ですら行動原理がいまいち掴めない「いい加減な風来坊」なのである。何よりすごいのは、司葉子以外の女優が全員極端なブスメーク。(山田五十鈴ですら!)海外リメイク作品たちもさすがにあそこまでは真似出来なかった。今日的感性で見ればラスト仲代の断末魔あたりがややクドイが(レオーネの「荒野の用心棒」ではジャン=マリア・ボロンテがいともあっさりくたばるから余計にそう感じる)、その泥臭さも含めて本作のパワーになっている気がする。構図の完璧さ、トーンの深さについては今さら言うまでも無し。ただ、桑畑の風景は現代人になじみが無く、やや判り辛いか?
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[005]椿三十郎
 昔なら…はっぴいえんど (Mail)2007-09-20
 
昔ならこういうのは「新春スターかくし芸大会」でやったものだが…。
  
 
[006]椿三十郎
 職人芸はっぴいえんど (Mail)2007-09-20
 
一年かけて「七人の侍」のような作品を撮る監督が、同じ期間でコレと「用心棒」の二本を続けて撮ってしまうという驚き。用心棒もそうだが、黒沢娯楽時代劇の面白さはシナリオの・・・
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一年かけて「七人の侍」のような作品を撮る監督が、同じ期間でコレと「用心棒」の二本を続けて撮ってしまうという驚き。用心棒もそうだが、黒沢娯楽時代劇の面白さはシナリオの面白さに尽きる。と思っていたが、2007年のリメイクに対するこの不安は一体何ゆえか?トレーラーを見る限り、シナリオに変更は無いしセットの造りやカメラの構図までほとんど本作を踏襲しているように見える。となれば、織田裕二の三十郎にトヨエツの半兵衛ではちと分が悪い気も…。つーか、何故森田監督?本作の圧巻はラストよりむしろ、捕らえられた若侍たちを救うため敵を一気に斬り倒す(何人斬ってる?)シーン。三船の殺陣、速い速い。加山雄三は本作で黒澤に気に入られ、「赤ひげ」に繋がる。演技のうまいへたではなく「無色透明」なのがよかったのだそうだ。
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[007]七人の侍
 奇跡の産物はっぴいえんど (Mail)2007-09-20
 
昭和のあの時代の、東宝という会社の、あのスタッフ・出演者がいたからこそ作りえた、まさに奇跡のような偶然が生んだ作品。ただ惜しむらくはサウンドトラックがあまりにも劣化・・・
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昭和のあの時代の、東宝という会社の、あのスタッフ・出演者がいたからこそ作りえた、まさに奇跡のような偶然が生んだ作品。ただ惜しむらくはサウンドトラックがあまりにも劣化していて現在出ているDVDでは科白がほとんど聞こえない。この音声品質では確かに、最近のハリウッド映画を見慣れた世代には「長い」と感じてしまうのだろう。乱暴な話だが、ヴィスコンティの諸作に比べてもずいぶん「大衆娯楽路線」に傾いた映画だと言えますよね。それでも菊千代・久蔵・勝四郎の3人で山に入り、斥候をつかまえるため物陰に潜むシーンとか、野武士の山砦が焼き討ちにあうとき、炎の中でニヤリと笑う島崎雪子とか、今でもドキドキしますけどねえ。キャラでは加東大介演ずる七郎次が好きで、勘兵衛に「いっしょに来るか?」と問われ、爽やかに笑って一言「はい」というあの間が何ともいえない。作品が撮られたのが1953年だから、ほんのついこの間まで加東氏本人も、地獄のニューギニア戦線で「草の根をかじり雨水を啜って」戦っていたはずなのだ。とりあえず音声リマスターを切望。
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[008]太陽
 「重い」と感じるのは日本人だから?はっぴいえんど (Mail)2007-09-20
 【ネタバレ注意】
WOWOWでの放映にあたり、たまたま昭和一桁世代の母と共にこの作品を見たが、母の感想としては概ねよく描けているとの話であった。最も母にしたところで、「人間天皇」を目・・・
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WOWOWでの放映にあたり、たまたま昭和一桁世代の母と共にこの作品を見たが、母の感想としては概ねよく描けているとの話であった。最も母にしたところで、「人間天皇」を目撃したのは戦後の人間宣言以降のことなのだが。私のように戦後、日教組の手による自虐史観を徹底的にすり込まれてしまった世代は、むしろ連合国側の監督が昭和天皇をあそこまで可憐に、ひ弱に描く視点に驚きを感じてしまう。海外の客観的視点から見ると、「人間ヒロヒト」は愛すべき一教養人というだけのことなのか。イッセー尾形氏の、一連の精神分析学的演技について好き嫌いはあるだろうが、個人的にはよく掘り下げられた名演と思う。日本で作られるこの手の映画によくあるモノマネ的表現にとどまっていないあたりに、イッセー氏の非凡さを感じた。自分が発する一言の重さを知るが故に、何度も口の中で言葉を咀嚼してからでなければ発声できない昭和天皇の慎重さが痛ましいまでによく表現されていた。これは決して昭和史の忠実な再現ドラマなどではなく、ギリシア悲劇やシェークスピア劇に匹敵する「ある極限状況におけるひとりのインテリの姿」を克明に描こうとした作品と捉えるべきだろう。だから天皇が人間宣言を決意したことを皇后に告げたシーンで、もうこの映画が語るべきことはすべて終わってしまったのである。おそらくあと百年ぐらい経ったら、我々日本人もこの映画を「ジュリアスシーザー」や「リア王」を観るくらいの冷静さで鑑賞できるかもしれない。
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