allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

投稿されたユーザーコメント
 
 「アキ」さんのコメント一覧 登録数(61件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]ひまわり
 バンビーノの名はアキ2016-10-30
 【ネタバレ注意】
前半結婚までの陽気で明るく騒々しい愛の解放と、後半の駅での別れまでの悲しすぎる抑制した愛の深さと哀しみと。その陽と陰の対比は見事。あの喜劇のような前半のドタバタがあ・・・
続きを読む
前半結婚までの陽気で明るく騒々しい愛の解放と、後半の駅での別れまでの悲しすぎる抑制した愛の深さと哀しみと。その陽と陰の対比は見事。あの喜劇のような前半のドタバタがあるから、なおさら後半は静かな含蓄のある人生の深みを感じさせてくれる。時を超えて抱き合う二人に、バンビーノの泣き声が聞こえてきて、ふと我に返るジョバンナ。その子にはかつての夫の名前が付けられていた。何回見ても涙がこみ上げてくる。
隠す
  
 
[002]大いなる西部
 ラブストーリーアキ (Mail)2016-10-15
 
これを単なる西部劇のジャンルに閉じ込めてはいけない。真面目なラブストーリーなのだ。フランス生まれのワイラー監督は、ローマの休日、これ、ベンハーと偉大なラブストーリー・・・
続きを読む
これを単なる西部劇のジャンルに閉じ込めてはいけない。真面目なラブストーリーなのだ。フランス生まれのワイラー監督は、ローマの休日、これ、ベンハーと偉大なラブストーリーを連発した。冒頭のBig countryを駅馬車が疾走し、あの壮大なテーマ音楽が流れる。もうのっけから、あの世界に引き込まれうっとりしてしまう。狭い世界・価値観にしか生きられない婚約者から心が離れ、広くやさしい心をもったジーン・シモンズにひかれていくくだりは自然で、快い。柔軟に優しく皆のために生きるか、頑固に執着して自分のために生きるか、そんな古くて新しい人生の深い構図を、美しい映像で見せてくれる。ワイラー監督に感謝!
隠す
  
 
[003]柘榴坂の仇討
 時代劇は死なずアキ (Mail)2014-10-02
 
静かなゆったりとした間合いに、この時代空間に引き込まれていく。慌ただしい現代の慌ただしい映画リズムを求める人には不向きだが、このような時代劇映画の可能性もあったのだ・・・
続きを読む
静かなゆったりとした間合いに、この時代空間に引き込まれていく。慌ただしい現代の慌ただしい映画リズムを求める人には不向きだが、このような時代劇映画の可能性もあったのだと再認識した。団塊の世代以上は十分楽しめるだろう。武士だけではなく、妻たち女もそれなりに描けている。ただし最後のシーン、武家夫婦が手を握りながら歩くところはいかにも現代的テイスト。しかしそれほど違和感もない。時代環境がいかに激動しようとも、失ってはいけない愛と心、生き様の最後の砦、それは今現在にもそのまま通用する。
隠す
  
 
[004]遠い雲
 想いを通すことの難しさアキ (Mail)2014-05-30
 
秀子が高廣をどれほど好きだったかはわからないが、「狭き門」を貸す間柄だったことが、淡い恋心を暗示している。しかし母親が勧める名家の息子との結婚を選んでしまう。昔は腐・・・
続きを読む
秀子が高廣をどれほど好きだったかはわからないが、「狭き門」を貸す間柄だったことが、淡い恋心を暗示している。しかし母親が勧める名家の息子との結婚を選んでしまう。昔は腐るほどあった、そして今もあるかもしれないありふれた話だ。幸福になれるかどうかは結果論だ。好き合った人がいるのに、周りの圧力で押し流される、身を任す人の自立できない頼りげない姿を描いている。最後の偶然過ぎる啓二との出会いがなければ、秀子は高廣と駆け落ち的な結婚をしていたはずだ。観る側は、ああやっぱりという一種の安堵感・安定感を感じ、偶然の運命に翻弄される人生の悲哀を味わう。人生の非条理という真実の一面を描いた隠れた名作だと思う。
隠す
  
 
[005]仕立て屋の恋
 たぶん人生はこんなものアキ (Mail)2014-01-16
 
主人公を変態異常者と見るのも勝手だが、人生の様々な体験・経緯からこうなってしまうのもありと思えるのだ。いつも黒いスーツに黒いネクタイ、非社交的で口数が少なく、無表情・・・
続きを読む
主人公を変態異常者と見るのも勝手だが、人生の様々な体験・経緯からこうなってしまうのもありと思えるのだ。いつも黒いスーツに黒いネクタイ、非社交的で口数が少なく、無表情である意味不気味。女性に対して異様なほどの潔癖症。しかしいったん恋したら、相手の思い・感情に関係なく一途に自分のワールドを築いてしまう。何を隠そう、学生時代の自分を見るような思い。相手の反応を良く見ていれば、期待できないことはわかるのに、やむにやまれぬ恋心なのだ。結果は手ひどい失恋の痛み・苦しみが待っているというのに。他人事とは思えない、ありうる人生を味あわせてくれたルコント監督有難う。
隠す
  
 
[006]細雪
 とにかく美しいアキ (Mail)2013-12-18
 
旧家の三女とその義理の兄の秘められた愛を縦の糸に、四姉妹のそれぞれの生活・関わり合いを横の糸に、物語が紡がれていく。背景に京都の桜と紅葉と細雪、それに女性たちのあで・・・
続きを読む
旧家の三女とその義理の兄の秘められた愛を縦の糸に、四姉妹のそれぞれの生活・関わり合いを横の糸に、物語が紡がれていく。背景に京都の桜と紅葉と細雪、それに女性たちのあでやかな和服が目を奪うような美しさ。三女(吉永小百合)は姉たちに「ねばりはったな」といわれるほど、何度も見合いを繰り返し、最後に子爵の息子を射止める。それまでと違って、会った瞬間に笑顔が漏れる。魂が触れ合ったからなのか、したたかだったのかはわからない。最後に振られた形になる義理の兄(石坂浩二)の涙とヤケ酒が、わかりすぎてちょっとしつこかったが、映画全体の美しさは揺るがない。
隠す
  
 
[007]逢びき
 ツインソウルアキ (Mail)2013-12-16
 
もともと深く結ばれていた魂同士が出会ったとき、二人は必ず恋に落ちる。お互いに愛する妻子がいるにもかかわらず。この映画は、魂の次元まで読み取らないと、単なる中年の不倫・・・
続きを読む
もともと深く結ばれていた魂同士が出会ったとき、二人は必ず恋に落ちる。お互いに愛する妻子がいるにもかかわらず。この映画は、魂の次元まで読み取らないと、単なる中年の不倫のしそこない、一時的な気の迷いとしか映らない。二つの点で感動する。その深い魂の叫びと真実を淡々と芸術的な映画に結晶したこと。そして制作は戦争中にもかかわらず、それをおくびにも出さずに、デリケートな人生の機微に触れる映画を創作できた余裕。これでは日本が戦争に勝てっこないわけだ。精神文化の次元で違いすぎていた。
隠す
  
 
[008]駅 STATION
 名作にするためにアキ (Mail)2013-12-04
 
最後に桐子とどうなるかが余情として残された。もちろん退職願を破り捨て、警察官人生を続けるように見える。故郷に帰ることもあきらめ、桐子との関係も断ち切ったかのように。・・・
続きを読む
最後に桐子とどうなるかが余情として残された。もちろん退職願を破り捨て、警察官人生を続けるように見える。故郷に帰ることもあきらめ、桐子との関係も断ち切ったかのように。なにしろ、たった一回の不倫を許せず、離別したことのある男なのだから。しかし、結局桐子とは結ばれる運命にあるように感じる。桐子自身が自分の心の奔放を閉じ込めておけないから、追っていくに違いない。成長した英次は桐子を受け入れるに違いない。そんな余情を感じさせる名作だと思う。ただしあれもこれも盛り込みすぎ。もっと桐子との愛に絞って100分にまとめてほしい。
隠す
  
 
[009]コンタクト
 キーワードアキ (Mail)2013-10-16
 
大切なキーワードが3回繰り返される。どれも人生の転機を象徴する。最初は父親から娘に。「知的生命が地球以外にもいるの?」との質問に、「いなかったら空間がもったいないね・・・
続きを読む
大切なキーワードが3回繰り返される。どれも人生の転機を象徴する。最初は父親から娘に。「知的生命が地球以外にもいるの?」との質問に、「いなかったら空間がもったいないね」(If there wasn\'t it\'d be an awful waste of space)。9歳で孤児になった娘は、宇宙科学者になった。神父になり損ねた作家に「全宇宙には数百万の文明があるはず」というと、「そうでなかったら空間がもったいないと」キーワードを言われ心がとろけてしまう。最後に宇宙のつながりを確信したエリーは、見学の子供たちに自信を持って説明する。「地球人だけだと空間がもったいないね」と。映像が美しい中身の伴った名作。
隠す
  
 
[010]ファニーとアレクサンデル
 題のつけにくいコメントアキ (Mail)2013-09-16
 
2度見ても大勢複雑な人間関係はなかなか頭に入らない。何度も繰り返してみているうちに鑑賞が深まってくるだろう。基底に流れるテーマは「死にゆく人間の生きる喜びの味わい方・・・
続きを読む
2度見ても大勢複雑な人間関係はなかなか頭に入らない。何度も繰り返してみているうちに鑑賞が深まってくるだろう。基底に流れるテーマは「死にゆく人間の生きる喜びの味わい方」ではないだろうか。それにしても、わからないことも多い。夫の死後1年でなぜ母親は主教のプロポーズを嬉々として受けたのか?子どもたちが虐待され、殺したいほど憎んでいた主教の前で、なぜ幸せを装ったウソをついたのか?疑問は残るにしても、美しい映像、さまざまな人間像、全編を貫くテーマに酔うことができる。この映画以降につくられた映画でこれほど酔わせてくれるものがどれだけあっただろうか。「死について考えない日など一日としてない」というベルイマン監督の映画芸術にかける稀有な誠実さを感じずにはいられない。
隠す
  
 
[011]悲しき口笛
 ああ美空ひばりアキ (Mail)2013-05-19
 
天才を目で見、耳で聴ける幸せ。不世出の奇跡。垢でまみれた役柄でも、まだ手垢のつかないまっさらな天才少女出現!それ以降世間がもてはやし、もっと見たい、もっと聴きたいと・・・
続きを読む
天才を目で見、耳で聴ける幸せ。不世出の奇跡。垢でまみれた役柄でも、まだ手垢のつかないまっさらな天才少女出現!それ以降世間がもてはやし、もっと見たい、もっと聴きたいと、少女の平凡で幸福な人生を奪い取り、最後はボロボロになって若死にさせる苦行を強いてしまうとは!しかしそんな先のことは封印し、この映画を心ゆくまで楽しみたい。私がまだ2歳、敗戦後4年しかたっていない貧しくも心温まるこの物語が、いかに多くの人々の心を楽しませてくれたことか。小さなひばりが燕尾服とシルクハットで主題歌を歌うおしゃれで粋なシーンを心ゆくまで味わいたい。
隠す
  
 
[012]君の名は
 ありうる話アキ (Mail)2013-04-30
 
真知子が想いを貫けた場面がいくつかあった。1.いくら強引に叔父が佐渡に連れ帰ろうとも、約束の日だけは避けてもらう。2.三重まで行ってようやく春樹の居所が知れたので、・・・
続きを読む
真知子が想いを貫けた場面がいくつかあった。1.いくら強引に叔父が佐渡に連れ帰ろうとも、約束の日だけは避けてもらう。2.三重まで行ってようやく春樹の居所が知れたので、親切な求婚者を無視して、会いに行く。3.再会を果たしたとき、翌日の結婚式をやめて春樹と一緒になる。4.佐渡島で春樹に妊娠を告げずにおろし、夫と離婚する。わからないのは1である。「ええ、きっと参りますわ」という言葉がウソになってしまった。これは単なる作り話とも思えない。この時代以前だったら、大いにありうる話だ、と少なくとも団塊の世代の私には思える。しかし現在ではありうるのか?ありえないと言い切れるのだろうか?
隠す
  
 
[013]野菊の如き君なりき
 時代のせいなのか?アキ (Mail)2013-04-24
 
お互いに魂の底から愛し合う二人の仲を引き裂けるものは何もなかった。素直でやさしい若い人は、周りの期待、要望に応えたふりをしても、ムリに上辺、形を整えても、自分の魂ま・・・
続きを読む
お互いに魂の底から愛し合う二人の仲を引き裂けるものは何もなかった。素直でやさしい若い人は、周りの期待、要望に応えたふりをしても、ムリに上辺、形を整えても、自分の魂まで売り渡したり、変えることはできなかった。家庭・社会・時代環境がどうであっても。「お嫁に行こうと何しようと、民さんは民さんで、僕は僕で、何にも変わりはしないよ」という政夫の言葉にすべてが込められている。こういう話は昔はあったに違いない。しかし今もこれからも、形を変えて、魂を売り渡すことを強いる場面があるのではないかと、反省を促される名画である。
隠す
  
 
[014]ダンス・ウィズ・ウルブズ
 心和む自然と生きる人々アキ (Mail)2013-04-06
 
自然の中に、魂のつながりと部族愛で生きるスー族の人々。映画といえども、言葉はきっちとスー語で通す。大自然の中獲物を追って移動生活をしている生活ぶりもきっちと描く。そ・・・
続きを読む
自然の中に、魂のつながりと部族愛で生きるスー族の人々。映画といえども、言葉はきっちとスー語で通す。大自然の中獲物を追って移動生活をしている生活ぶりもきっちと描く。その姿は誇り高く自信に満ち、見ていてすがすがしい。その対極にあるのが、戦争や略奪ばかりに明け暮れ、このうえなく醜い白人たち。言動は野卑そのもの。殺し合いにつかれ、半ば世捨て人のようになって辺境の地に暮らす主人公は、白人とズー族の社会から離れ、愛する女性と生きることを決意する。インディアン社会をこれほど温かい目で、内面まで入り込んで丁寧に描いた映画はほかに思い当たらない。失われた大切なものへのコスナーの思いが伝わってくる。
隠す
  
 
[015]東京家族
 比べない方が無難アキ (Mail)2013-01-30
 
東京物語」(小津安二郎)をかなり忠実に現代風にアレンジしている。しかし原作と異なる次の3点が現代の特徴を浮き彫りにしていると感じた。1.戦死した息子の未亡人(原節子・・・
続きを読む
東京物語」(小津安二郎)をかなり忠実に現代風にアレンジしている。しかし原作と異なる次の3点が現代の特徴を浮き彫りにしていると感じた。1.戦死した息子の未亡人(原節子)役がない。死んだ夫に操を捧げるという発想・存在自体が化石化しているからだ。若い人には受けないだろうということで、母親は息子のアパートに泊まることになる。そこでフィアンセとも会う。2.老夫婦は、熱海でなくて横浜のみなとみらいのホテルに泊まる。さびれた熱海では到底絵にならないからだろう。地方の疲弊と時代の流れを感じる。3.老人は広島の尾道ではなく島に住んでいる。原作では末の娘と同居していたが、全くの独り身になってしまう。それだけ孤独と孤立が強調されるはずだが、原作には遠く及ばない。監督自身の人生観の違いが色濃く出ている。全体にお行儀がよく無難な作品となっているが、原作と比べないほうがよい。杉村春子の娘役が、原作では大きな異彩・存在感を放っていることに今更ながら気づく。
隠す
  
 
[016]
 人生を見つめる真摯な目アキ (Mail)2013-01-03
 
新藤兼人の作品にははずれがない(しいて言えば、滑稽さを意識しすぎた「北斎漫画」くらいか)。このような深刻で暗い話にも、まじめに正面から取り組んでいる。弟のつけたし的・・・
続きを読む
新藤兼人の作品にははずれがない(しいて言えば、滑稽さを意識しすぎた「北斎漫画」くらいか)。このような深刻で暗い話にも、まじめに正面から取り組んでいる。弟のつけたし的な役割も、姉の母性を引き立てている。業病で死んでいく息子に対する無償の愛は、胎内にいたとき何度もおろそうとしたにもかかわらず、胸を打つ。子を産み育てる、それが当然の生理だと母性が叫んでいる。杉村春子の業欲な母親はにこりともせず、小津的な作り話の世界とは無縁だと主張しているかのようだ。人生についていろいろ考えさせる上に、母性の偉大さを体験させてもらえる。それは名画といってよいのではないか。
隠す
  
 
[017]裸の島
 いとなみアキ (Mail)2012-09-29
 
出演者名4つ。せりふなし。初めから終わりまで、ただひたすら桶の水を島に運び上げ、畑にまいている。こんな単純なストーリーをどのようにまとめようというのか、ハラハラする・・・
続きを読む
出演者名4つ。せりふなし。初めから終わりまで、ただひたすら桶の水を島に運び上げ、畑にまいている。こんな単純なストーリーをどのようにまとめようというのか、ハラハラするほどスローな進行ぶり。医者の手当ても間に合わず、長男はあっけなく死んでしまう。一瞬悲しみのあまり大事な水をぶちまき慟哭するが、すぐ気を取り直して、淡々と水やり作業に戻る乙羽信子。しかし人生ってこんなものだと共感した。99%は同じことの繰り返し、飽きもせずもくもくと生きる営みに明け暮れる。都会生活者だって誰だって、同じことだ。そのうち天に呼ばれ、この世を離れていく。それまでは同じ営みの繰り返し。そんな気付きを与えてくれた。
隠す
  
 
[018]山の音
 男女の愛の奥深さアキ (Mail)2012-09-17
 
波長の合わない夫婦がたどる運命を、しみじみとしかしリアリスティックに描いている。主張のない古風な耐えるだけの妻ではない。夫の世話、同居する夫の両親の世話もしっかりこ・・・
続きを読む
波長の合わない夫婦がたどる運命を、しみじみとしかしリアリスティックに描いている。主張のない古風な耐えるだけの妻ではない。夫の世話、同居する夫の両親の世話もしっかりこなしながらしながらも、やはり夫の愛が離れていることにあきらめも妥協もできないのだ。そんな夫の子供は産むことができないのだ。ただ一つの救いが義理の父のやさしい心配り、愛情だ。嫁と舅の深い心のつながり・波長は、立場を超えて、男女の愛の不思議さ、生得的、運命的なものを感じさせる。人生の一面を学ぶのに良い教材となった。
隠す
  
 
[019]シェルブールの雨傘
 ただひたすらうっとりアキ (Mail)2012-08-29
 
封切時に近所の映画館で友達と見たのが高校生のとき。ジュヌビエーヴ17歳と同じころ。それから半世紀近くたっても、この作品の良さは色あせていない、どころかますます輝いて・・・
続きを読む
封切時に近所の映画館で友達と見たのが高校生のとき。ジュヌビエーヴ17歳と同じころ。それから半世紀近くたっても、この作品の良さは色あせていない、どころかますます輝いている。まず画面の美しさ、色遣いの鮮やかさ。雨のシュルブール港と石畳から始まり、雪の日のガソリンスタンドで終わる。ミシュル・ルグランの音楽の美しさと、全編歌でつづる品格のあるうっとり感。互いに愛しながら、子供までも受けながら、運命のいたずらで引き裂かれていく恋人たち。厳しい試練を受け入れ、それぞれの人生を幸せに生き抜いていこうとする2つのカップル。高校生のときそんな人生の深みまで思いをはせようもなかったが、名作は心の奥底に生き続けていく。
隠す
  
 
[020]二十四の瞳
 それぞれの人生アキ (Mail)2011-08-16
 
時代と家庭環境に翻弄されながらも、それぞれの人生を生き抜いていく12人の生徒たち。5人の男子生徒のうち3人までが戦死。一人は盲目に。貧しさの中で、奉公に出される女の・・・
続きを読む
時代と家庭環境に翻弄されながらも、それぞれの人生を生き抜いていく12人の生徒たち。5人の男子生徒のうち3人までが戦死。一人は盲目に。貧しさの中で、奉公に出される女の子。好きな歌の世界をあきらめた料理屋の娘。軍国教育に嫌気がさし、教師を辞職していた大石先生は、敗戦後また岬の分校に戻る。昔の教え子の子供や妹に接してこみ上げ、戦死した生徒の墓参りで涙を落とす。とうとう「泣きべそ先生」とあだ名をつけられた。香川県出張中に、小豆島を2回も訪れた。二十四の瞳の世界に浸りたくて。
隠す
  
 
[021]麦秋
 嫁入り決意の場面アキ (Mail)2011-08-11
 
たみ「むしのいいお話なんだけど、あんたのようなかたに健吉のお嫁さんになっていただいたらどんなにいいかって、そんなこと思ったりしてね」…紀子「ねえおばさん、あたしみた・・・
続きを読む
たみ「むしのいいお話なんだけど、あんたのようなかたに健吉のお嫁さんになっていただいたらどんなにいいかって、そんなこと思ったりしてね」…紀子「ねえおばさん、あたしみたいな売れ残りでい〜い?」「えっ」「あたしでよかったら」「ほんと」「ええ」…「ものはいってみるものねえ、もしいわなかったらこのままだったかもしれない。まあ、やっぱりよかったねえ、あたしがおしゃべりで」…5回も紀子の決意が本当なのか確かめないではいられないたみ。紀子のさりげなさに秘めた固い決意。それを引き出した明日秋田に旅立つ健吉の母のせっぱつまった思い。胸を打つ場面だ。
隠す
  
 
[022]ヒア アフター
 あの世があるからよりよく生きられるアキ (Mail)2011-03-09
 
3つのストーリーそれぞれが独立しても質的な高さがあり、わくわくした期待感を醸し出す。霊的世界という一つ間違えると際物扱いされる分野が、3つのストーリーを結び合わせる・・・
続きを読む
3つのストーリーそれぞれが独立しても質的な高さがあり、わくわくした期待感を醸し出す。霊的世界という一つ間違えると際物扱いされる分野が、3つのストーリーを結び合わせるキーになっている。抑えた演技、抑えた画面は、イーストウッドらしいところ。湧き上がる涙も自然で効果的。あの世の存在を信じ、その在り様をこの世の生きざまに反映することで、人はより良く生きられる。そんなメッセージをこの映画は発しているのではないか。過去のおぞましい秘密に触れられ泣き伏し、去って行った若い女性も、いつか吹っ切れて、再度立ち上がるのではないかとの期待を抱かされた。
隠す
  
 
[023]最後の忠臣蔵
 アナザーワールドアキ (Mail)2010-12-22
 
私も観ながら「晩春」を想った。竹林が揺れるところは、北鎌倉の木々が揺れる冒頭シーンではないか。可音と孫左の関係は、節子と父そのものではないか。お夕との関係をにおわせ・・・
続きを読む
私も観ながら「晩春」を想った。竹林が揺れるところは、北鎌倉の木々が揺れる冒頭シーンではないか。可音と孫左の関係は、節子と父そのものではないか。お夕との関係をにおわせて嫁入りを決意させるのも。冒頭から人形浄瑠璃の情死のイメージで始まり、武士道とは、主人(大石内蔵助)との情死をにおわせている。「女は女として生まれ、女になる。16年間想っていた」とお夕が誘っても、主人と情死することを決意していた孫左を動かせなかった。何とも窮屈で、信じられないほど潔癖で、頑固で、女に動かされない世界、それが武士道なのだ。今と真逆のアナザーワールド、しかし役所の演技に救われ、見ごたえのある作品に仕上がっている。
隠す
  
 
[024]白い恐怖
 雷に打たれるアキ (Mail)2010-12-04
 
この映画の見所は、互いに一目ぼれしたヒロインとヒーローの会話に尽きる。Because something has happened to us.(私たちの間に何かが起きた) But it doesn\'t happen like ・・・
続きを読む
この映画の見所は、互いに一目ぼれしたヒロインとヒーローの会話に尽きる。Because something has happened to us.(私たちの間に何かが起きた) But it doesn\'t happen like that...in a day.(あってまだ一日よ) It happens in a moment sometimes.(刹那に起きる事も) I felt it this afternoon. It was like lightning striking. It strikes rarely.(私は感じたよ 雷に打たれたように 珍しい事だ)。 男は言葉で愛を告白し、女は眼で告白する。その違いだけだ。
隠す
  
 
[025]瞳の奥の秘密
 上質なテイストアキ (Mail)2010-08-18
 
過去アルゼンチン映画を観た記憶がない。初めて観た映画がいきなりA-A評価。観た後の後味の良さがさすがに違う。今年のアカデミー賞外国語映画部門受賞作品。夫がいて2人の子供・・・
続きを読む
過去アルゼンチン映画を観た記憶がない。初めて観た映画がいきなりA-A評価。観た後の後味の良さがさすがに違う。今年のアカデミー賞外国語映画部門受賞作品。夫がいて2人の子供がいる、元上司の検事のもとに、元部下の孤独な書記が訪れ、25年間秘めていた愛を告白しようとする。女性検事は、満面に笑みを浮かべ、「簡単ではないわよ」と言って受け入れる。あらゆることを超越してしまう、真実の愛の深さと意外性。25年前に追っかけた犯罪事件の真相も、結局は自分探しの旅のきっかけにしか過ぎなかった。身分が違いすぎると、自分の気持ちを隠し、抑え込んでしまうことが、ゆがんだ不自然な人生を作り上げていたのだ。でもそれに気付いたら、遅すぎるということはないのですね。アルゲンチンの大地のように、スケールの大きな愛すべき秀作。ああ人生って、捨てたものではないですね。
隠す
  
 
[026]生きる
 生きるあかしアキ2009-02-01
 
「ねえ、課長さんもなにかつくってみたら」「もうおそい……(はっと気づくものがある)。いや、おそくはない。やればできる。ただやる気になれば。わしにもなにかができる」ミイ・・・
続きを読む
「ねえ、課長さんもなにかつくってみたら」「もうおそい……(はっと気づくものがある)。いや、おそくはない。やればできる。ただやる気になれば。わしにもなにかができる」ミイラとあだ名された市民課長が、余命いくばくもない中で、生きるあかしに気付く場面だ。その瞬間から5カ月間、たらい回しにされた小公園をつくる事業に、文字通り命懸けで取り組み、完成させる。その満足感の中、ブランコに揺られながら、静かにこの世を去る。1秒の無駄のない緊迫した画面の中、芸達者な多くのバイブレーターに取り囲まれ、志村喬の名演技、とくに眼の演技が光る。見ているこちらも、眼はうるみっぱなし。
隠す
  
 
[027]古都
 深い人生の哀感アキ2008-12-14
 
生きるということの深い哀しみがにじみ出てくるようだ。双子とはいえ、若くて美しい岩下志麻は、まったく別人のような姉妹を演じ分けている。恵まれた環境のお嬢さんだから幸せ・・・
続きを読む
生きるということの深い哀しみがにじみ出てくるようだ。双子とはいえ、若くて美しい岩下志麻は、まったく別人のような姉妹を演じ分けている。恵まれた環境のお嬢さんだから幸せで、一人ぼっちの貧しい妹が不幸せなのだろうか。それほど人生は単純ではなく、与えられた運命をかみしめながら、生きていくしかないという深い哀感が胸を打つ。しっとり落ち着いた京都の風景に人生を深く考えさせるものがある。隠れた名画に出会った歓び。
隠す
  
 
[028]白雪姫
 dream come trueアキ2008-11-30
 
製作中に資金切れになり、融資を受けるために製作途中の映画を銀行家たちに見てもらったディズニー。この映画の思い、志の高さに銀行家たちは打たれたのだろう。そのおかげで、・・・
続きを読む
製作中に資金切れになり、融資を受けるために製作途中の映画を銀行家たちに見てもらったディズニー。この映画の思い、志の高さに銀行家たちは打たれたのだろう。そのおかげで、この人類の宝を私たちは鑑賞できるのだ。リメイク版は文句なしに美しかった。音声も字幕も英語で堪能した。声の美しさ、歌詞の美しさに酔いしれた。子どもたちは、いつしかdream がcome trueすることを素直に信じられたであろう。
隠す
  
 
[029]戦艦ポチョムキン
 世界一の名画アキ2008-09-22
 
39年前のヘルシンキの救世軍にて、映画キチガイのイスラエル人と日本人がうんちくを傾けて、世界一と日本一の名画を議論し合意に至った。世界一はこの「戦艦ポチョムキン」、・・・
続きを読む
39年前のヘルシンキの救世軍にて、映画キチガイのイスラエル人と日本人がうんちくを傾けて、世界一と日本一の名画を議論し合意に至った。世界一はこの「戦艦ポチョムキン」、日本一は黒澤明の「生きる」であった。それをそばでじっと聞いていた22歳の私は、61歳の今ようやくこの名画に出会えた。無声映画で画面が時々文字で寸断されるのに、緊密に編集された歯切れのよいストーリーの流れにただうっとり。端役でもしっかりとらえられた表情、クライマックスに向けて、波を蹴立てて走るポチョムキンの躍動感。白黒画面に突如飛び出す赤旗の驚き。もうどれをとっても世界一としか言いようがなかった。
隠す
  
 
[030]霧笛が俺を呼んでいる
 何か心に残るアキ2008-09-17
 
主題歌は2年前の裕次郎の「錆びたナイフ」にそっくり。吉永小百合(新人)のヒット作「キューポラのある街」はまだ2年後のこと。第三の男をもじった筋や、芸術性などどうでも・・・
続きを読む
主題歌は2年前の裕次郎の「錆びたナイフ」にそっくり。吉永小百合(新人)のヒット作「キューポラのある街」はまだ2年後のこと。第三の男をもじった筋や、芸術性などどうでもよい。ケンカはめっぽう強く、あわやというところがなく、常に殴り勝つ。裕次郎の持つ脂っこさがなく、現代でも即通じるさわやかなスマートさ。最後、白い航海士の制服でビッシと決めて、芦川いずみへの淡い恋心をぐっと抑えて別れを決めるカッコよさ。それにしても女性の言葉遣いのゆかしさよ。48年前はこういう時代だったのだ。公開時12歳だった僕にとっても、なぜか懐かしさを感じてならない。それにしても、ジェームス・ディーンより3歳も若く、21歳で、この映画公開7カ月後あっけなくいってしまった。
隠す
  
 
 1 2 3次へ
 
 



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION