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 「シネラマン」さんのコメント一覧 登録数(53件)rss
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[001]ジャンゴ/灼熱の戦場
 ジャンゴふたたびシネラマン2016-01-06
 
続荒野の用心棒の正統なる続編。あの名作が作られた後、何十とまがいもののジャンゴが作られた。それらもそれなりに面白かったものの、やがてマカロニウエスタンも人気の衰退と・・・
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続荒野の用心棒の正統なる続編。あの名作が作られた後、何十とまがいもののジャンゴが作られた。それらもそれなりに面白かったものの、やがてマカロニウエスタンも人気の衰退とともに作られなくなった。もはやイタリア映画は残酷映画しか日本で見られなくなった時代に、なんとジャンゴ復活!! なんとジャンゴは生きており、修道僧となっていた。思わずずっこけ、こんな後日談は望んではいなかったわな。インバネスコートに身を包み、両腕をつぶされながら捨て身の十字架撃ちで敵を皆殺しにし、愛する女のもとへ旅立つ傷だらけのジャンゴ。俺のあこがれたジャンゴの姿はこんなのじゃない。 しかし、落ち着いて考えると、もはや西部劇は廃れた時代、ジャンゴいまさらな時代にあえて続編を作るとなると、舞台を変えざるをえない事情もあるよな、そのためにオープニングでウイリアム・バーガーに西部の終焉を語らせ、 新たな時代に生きるジャンゴの姿を修道僧とした製作者の苦労も少しは理解し愛情をもって作品の鑑賞をしました。 作品自体は、ジャンゴが、原住民を誘拐し奴隷として銀山に働かせる悪徳資本家から、自分の娘と原住民を救い出すというストーリー。 ジャンゴが、自分の墓を掘り出し、例の機関銃を取り出すときの「待ってました!!」な気持ちは、ジャンゴ好きならわかるよね。その後機関銃で悪人をばったばったと倒す姿はランボーにダブるけど、「こっちが元祖だぜ!」と声を大きくして言いたい。 最後に「必ず戻ってくる!」とわが娘に言い残し馬に乗って去るジャンゴの姿を見た時、ジーンときてしまった。 我々にたくさんの娯楽とカタルシスを提供してくれたマカロニウエスタン、その締めくくりをジャンゴに託したとみれば、センチメンタルな気持ちでいとおしく感じる作品といえる。 ジャンゴよ永遠に!
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[002]タワーリング・インフェルノ
 永遠のヒーロー、マックィーンシネラマン2014-08-04
 
 東映まんがまつりか東宝チャンピオンまつりしか映画館で見たことがなかった私にとって、初めての洋画鑑賞。  ビル丸ごと火柱と化す!てのは比喩でもなく、超ド迫力ではっき・・・
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 東映まんがまつりか東宝チャンピオンまつりしか映画館で見たことがなかった私にとって、初めての洋画鑑賞。  ビル丸ごと火柱と化す!てのは比喩でもなく、超ド迫力ではっきり言ってちびりまくり、生き物のような火の迫力、人が焼かれる残酷さ、燃えながらビルから落ちていく被災者…小学生には恐怖の連続でしたよ。たかが映画と割り切れるほど分別もない小学生の自分は、スクリーンに飲み込まれ地獄の炎に焼かれる地獄絵を想像しながら、もう目を開けていられない、逃げ出したくなるくらい恐怖でした。  だからこそ、マックィーンの消防隊長が登場して救助活動を始めた時、生身の人間が命がけで被災者を救出する姿に救いを感じたのです。この人と一緒にいれば必ず助かる。顔はかっこいい2枚目じゃないし変身もしないけど、タフで頼りがいがあり、火に対しても決してひるまない勇気。  それまでは私の中のヒーローは巨大ロボットや変身する超人だったのが、いきなりマックィーンになってしまった。それぐらい人生観を変える映画だったのです。小学生には高かったけどシネアルバムも買いました(笑)  今は映画を見ても、スタントマンの存在や、CGや特殊効果もはっきり認識できる分、映画に対してどっぷりはまる鑑賞をできなくなったすれっからしの大人ですが、タワーリング・インフェルノを見るときは、あの頃の自分にもどって今でも手に汗握ります。  今にしてみれば、ワーナーとフォックスが共同制作!序列にこだわる二大ビッグスターの貫録、主役級の役者がどんどん出てくる豪華さ、惜しげもなく使われた製作費45億円!  まさに核弾頭級のスケールと画期的な映画だったのです。  自分にとってヒーローの中のヒーロー、マックィーンのかっこよさは褪せることはありません。
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[003]誘拐犯
 ジェームズ・カーンシネラマン2014-05-19
 
始末屋の役は…ジェームズ・カーンのために用意したみたいに感じる。というのも、「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」を見た人ならフランクが暗黒街で生きてたらこんな風な・・・
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始末屋の役は…ジェームズ・カーンのために用意したみたいに感じる。というのも、「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」を見た人ならフランクが暗黒街で生きてたらこんな風な親父になってるよねと思わせる設定だもの。 銃の構え方なんてまんまフランクじゃないかって、思わずにやり。 こんなオマージュはうれしいよね。
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[004]夕陽のギャングたち
 moriko-neシネラマン2013-11-28
 
この映画は、モリコーネの素晴らしいサウンドトラックに酔いしれて観るのが正しい。 「ション、ション」文章で書けば「なんじゃこりゃ」みたいなフレーズがこんなに切なく暖か・・・
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この映画は、モリコーネの素晴らしいサウンドトラックに酔いしれて観るのが正しい。 「ション、ション」文章で書けば「なんじゃこりゃ」みたいなフレーズがこんなに切なく暖かく、哀愁を感じさせるなんて。 モリコーネは、劇中、主題のバリエーションをこれでもかと投入するが、どれもこれもがシーンにどんぴしゃりとはまり、まさにサントラが映像を引っ張っている。 長いし中ダレするという意見は、今の時代感覚でみるとそうかもしれない。けれど、それさえもモリコーネのサントラが救っていたような気がする。ファンとジョンが出会い、狸と狐のだましあいを経て、お互いが傷つき、大切なものを失い、唯一無二の存在になっていく過程を観客と共有するためには、これだけの時間が必要だったのでは。 最後の二人の別れは「ション、ション」というメロディとともに、深く心に残る。 レオーネとモリコーネの信頼と友情がフィルムに焼き付けられ、最強のコラボレーションを合奏していく。 レオーネの映画に共通する主題、友情と裏切りをこれまでの作品以上にウェットに脚色しカタルシスより哀しみや切なさを後味にもってくるつくりは、まさにメロドラマ。 後年の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」はまさにこの映画の主題をリメイクしたのだと思う。
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[005]ル・ジタン
 アラン・ドロンの眼差しに男が惚れるシネラマン2012-02-05
 
ドロンの75年は、フリックストーリーと本作。私的には大当たりの年。 ル・ジタンという響きがいい。 ドロンの遠くを見るようなまなざしが、ジプシーの虐げられた境遇をより強く・・・
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ドロンの75年は、フリックストーリーと本作。私的には大当たりの年。 ル・ジタンという響きがいい。 ドロンの遠くを見るようなまなざしが、ジプシーの虐げられた境遇をより強く感じさせる。 この映画ではドロンはほとんど笑わない。男泣きなシーンの連続である。 劇中ドロンがウインクするシーンが二度ある。一回目は見知らぬ子供と交わす会話の中、二度目は警部を人質にとりヤンから脱走用のBMWを奪いとる芝居をした時。孤独なもの同士のほんの一瞬心がふれあう瞬間をウインクで締める、それが全然キザじゃない、ドロンならではのダンデズム。 ドロンが歩んだ人生、とくに幼少期、両親からまともな愛情を受けられず外人部隊に逃げるように入隊した彼の暗い影がジタンの人生にだぶる。 それゆえ、はぐれ者の孤独感を地のまま演じたドロンそのものがジタンであるかのような錯覚を感じさせる。 この映画は、そんな孤独な一匹狼がふと見せるやさしさと、影のある人生を生きるもの同士のやるせない友情を情感たっぷりに描いている。 やっぱりドロンは影のある男を演じされるとさまになるなあ、みんなドロンのしぐさをまねたものです。 DVDの吹替も懐かしい。久富惟晴の淡々とした吹替は、野沢那智よりもトーンが暗く抑揚にかけるが、本作のカラーにすごく合ってる。 ドロンのかっこよさには、だれもかなわない。
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[006]フラッシュ・ゴードン
 祭りじゃ〜(笑)シネラマン2010-10-23
 
満艦飾のハリボテ大作!! 金に物を言わせて男の夢(冒険、いい女、悪女、喧嘩)を描き切ったごきげん作! セットはまるで場末のストリップ小屋かキャバレーか(笑) スターウ・・・
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満艦飾のハリボテ大作!! 金に物を言わせて男の夢(冒険、いい女、悪女、喧嘩)を描き切ったごきげん作! セットはまるで場末のストリップ小屋かキャバレーか(笑) スターウオーズが子供心を持った大人のファンタジーなら、こちらは大人の(それも遊び人)の視点でしっかり見据えてる。 オルネラ・ムーティのオーラ姫(悪女系)とキャリー・フィッシャーのレイア姫(清純派)、男ならどっちをとる??俺なら、エッチそうなオーラ姫だぜ!!(でも後がこわそう) そんな人生経験豊かに(悪女にだまされたり、キャバレーでぼったくられたり)育った悪童諸君なら、フラッシュ・ゴードンをとるでしょう、いやフレッシュ・ゴードンに行くかも(笑) とにかく脳天気な明るさで、わ〜っと騒いで気が付いたら、エンドクレジット。 クィーンのごきげんな主題歌も薄っぺらな映像にマッチ。新年かくし芸大会のようなお祭り騒ぎな娯楽作です。
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[007]八つ墓村
 落武者よ成仏せよ…シネラマン2010-09-13
 
当時東宝が金田一シリーズで当たりをとってたのを横目で見てた(かどうかわからんが)松竹が、うちも金田一で一発!という便乗企画で作られた映画だと思います(笑)。 しかし・・・
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当時東宝が金田一シリーズで当たりをとってたのを横目で見てた(かどうかわからんが)松竹が、うちも金田一で一発!という便乗企画で作られた映画だと思います(笑)。 しかし、松竹は「砂の器」スタッフを再集結させ、東宝シリーズとは異なる重厚な映画に仕立て上げた。  東宝金田一シリーズは、死体がいかに残虐な殺され方をするかを見世物(犬神家の生首菊人形や湖に浮かぶ足二本!)にしながら、石坂金田一の軽さがブレンドされて、後味は割とあっさりしている。  が本作は、情け無用のの重量感とグロテスクさ、血のどす黒さというものを容赦なくフイルムに焼き付けた。落武者が惨殺されるシーン、32人殺し(山崎努の演技が恐怖を倍加させる)の強烈さは、日本映画史上の残虐さで迫る。トラウマになった人も多いだろう(私もその一人)。  そして、落武者のたたり伝説を利用した財産目当ての殺人事件が、結果として多治見家を滅ぼすことになり、殺された八人の落武者の怨念が晴らされるという「たたり」の二重構造が怖い。まさに怪談。ラスト、燃え盛る多治見家を殺された落武者達(の霊)が傍観している。夏木勲の形相に恐怖を感じつつ恨みが成就し彼らが成仏できることを願う気持ちが心に深い感傷を残した。  渥美清の金田一がミスキャストという記事を見ることが多いが、この映画に関してははまり役であったと思う。この映画での金田一は物語の語り部としての役回り。まんが日本昔話のナレーションのようなもの。  それから、芥川也寸志の音楽。素晴らしい。惨劇と愛憎をこれでもかとドラマチックに奏で、映像の迫力は音楽によって増幅された。  まだまだ本作の魅力は語りつくせないが、ゲテモノ感が先行して不当な評価を受けていると思う。中川信夫の「東海道四谷怪談」に匹敵する日本の風土が生んだ怪談映画の傑作だと思う。
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[008]ラスト・アメリカン・ヒーロー
 ラスト・アクション・ヒーローじゃないぞシネラマン2010-08-04
 
ジェフ・ブリッジスが出演したサンダーボルトとともに彼のキャラが爽やかな青春映画。ちょっとニューシネマの残り香がする。 ヴァレリー・ペリン(この女優さんも70年代にパッ・・・
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ジェフ・ブリッジスが出演したサンダーボルトとともに彼のキャラが爽やかな青春映画。ちょっとニューシネマの残り香がする。 ヴァレリー・ペリン(この女優さんも70年代にパッと咲いたあだ花だな)が田舎のぽっと出なジェフになにかと世話を焼いてやる、そんな彼女に花を贈るジェフの純情がいい。ほのかな恋心を抱くが、実は彼女がレーサーばっかりと寝てるヤリマン(笑)なのが70年代だなあ。惚れた弱み、深夜に彼女へ電話した時、彼女の横に寝てるライバルのレーサー、つらいよなあ。 そんな彼女からレースで優勝した後「あなたはもう一人前」なんて言われて他のレーサーとともに去っていく彼女を見送る…茫然とたたずむ姿は、青春のほろ苦さがよく出てた。力さえあればなんでも思い通りになると思っていた若者が初めて味わう失恋、挫折。 表向きはレーサーのサクセスストーリーだけど、田舎者でやんちゃで向う見ず、でも女の子にはシャイ、そんな主人公の初恋のせつなさに、友情・親子の絆をからませて、そこにジム・クロウチの主題歌がかぶさると、爽やかさとほろ苦さとちょっと感傷的な雰囲気が後味が心に残る佳品です。 ストックカーレースを題材にした映画では「デイズ・オブ・サンダー」がある。あちらは同じような話でもアメリカンドリーム万歳な王道映画なので、やっぱ作られた年代の空気が、作品に反映してるなあ。
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[009]コンドル
 アメリカンなレッドフォードの魅力とシネラマン2010-05-19
 
デイブ・グルーシンのファンキーかつメロウな音楽。いかにも70年代なサウンドだけど、オープニングのカッコよさ、ラストの幕切れの鮮やかさとともに脳裏に焼き付いている。 フ・・・
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デイブ・グルーシンのファンキーかつメロウな音楽。いかにも70年代なサウンドだけど、オープニングのカッコよさ、ラストの幕切れの鮮やかさとともに脳裏に焼き付いている。 フェイ・ダナウエィがとても可愛い。畏怖ととまどいとそれでもレッドフォードに惹かれていく過程がくりっとした瞳の輝きによくあらわれていた。 それからサイレンサー付きのマシンガンの連射ってのは、この映画で初めてみた。迫力あったなあ。 レッドフォード・ポラック・グルーシン、各人の一番脂が乗り切った時期の才能が結集した巻き込まれ型サスペンスの秀作、このころのレッドフォードの作品では、ホットロックと合わせて好きな作品です。
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[010]スピード・レーサー
 親子で「かっこえ〜な〜」シネラマン2008-07-14
 
一緒に連れて行った小学生の息子たち(男の子)の感想は「すっげえ面い!」「すげえかっこいい!」でした。これって俺がTVで見ていたマッハGoGoGoに感じた想いとおんなじなん・・・
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一緒に連れて行った小学生の息子たち(男の子)の感想は「すっげえ面い!」「すげえかっこいい!」でした。これって俺がTVで見ていたマッハGoGoGoに感じた想いとおんなじなんだよな。主題歌なんて脳みそにすり込まれてスラで歌えちゃう世代だぜ。子供にとってかっこいい車に乗って悪役を打ちのめし、レースで優勝する主人公は、仮面ライダーやウルトラマンと同じヒーローなんだ。むしろ「自分も大人になったらあんなになりたい」という等身大のヒーローなんだ。そんなチャイルディッシュな願望をストレートに映像化してる今回のリメイクは、親子の絆・家族の絆もさりげなく描き、まさに王道の「ご家族揃って手に汗握ってください!」東映まんがまつりに行くワクワク感に通じるものがある!子供たちは、かっこいい主人公にあこがれ、オリジナルを見た世代には、泣かせどころの地雷があちこちに仕掛けてある。 オリジナルの日本語主題歌をリミックスしたエンドロールまで、ぐっときましたよ。子供心、オリジナルへの愛情、今の時代に通じる映像感覚をぐっと煮詰めて作られた本作は原作崇拝派にはそっぽ向かれるかも知れないが、子供のハートをつかむという点では、合格点あげたいな!(嫁さんは、車がグルグル回るだけで眼がチカチカするなどとぬかしやがった、男のロマンは女にはわかるまい!)
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[011]真夜中の刑事/PYTHON357
 これも立派なフィルムノワールシネラマン2008-02-09
 
題名見ると、ダーティハリーに代表されるポリスアクションをイメージするけど、ぜんぜん違います。無差別殺人犯も狂信的なテロリストも出てきません。この映画では、刑事が主人・・・
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題名見ると、ダーティハリーに代表されるポリスアクションをイメージするけど、ぜんぜん違います。無差別殺人犯も狂信的なテロリストも出てきません。この映画では、刑事が主人公だけど、犯人を探し仕留めるわけではありません。突然降りかかった災難に、困惑し泣きそうになりながらも、潔白をはらそうと奔走する主人公をイブ・モンタンが熱演しています。  オープニングはハードボイルド。朝食を作る場面と銃の手入れをする場面を交互に見せて主人公の生活感、信条といったものをかもし出す出だしから、ぐっと引きこまれる。  しかし映画が進むにつれて、主人公のかっこよさ(犯人逮捕、射撃訓練)、めめしさ(ヒロインに対する感情、嫉妬)、苦悩(ヒロイン殺害の証拠が自分に不利なものばかり)が交互にインサートされ、モンタンがどんどん追い込まれていくのを見てると頭の中に「?」が、浮いてくる。このころは日本で公開されるフランス映画も少なくなっており、公開当時「フィルムノワール久々の傑作!」と宣伝されていたこともあって、クールな男たちのドラマに飢えた俺は劇場に勇んだのだが、途中でなんか変なものを見せられている気分になってきた。話が進むにつれ、目撃者に面通しをしなければならず、そこでモンタンは我々の想像しえない行動にでて、危機をいったん回避する。しかし、同僚も彼に不審を抱き始め、自暴自棄になりつつあるとき、いきなり別の強盗事件が発生。ここでモンタンはやけくそ(私はそうみた)で犯人に向かっていく。ここでの銃撃戦のバイオレンスさはちょっと毒々しい。車が犯人を押しつぶすショットとか。結局モンタンはどうなったか?これは見てのお楽しみ。  終わってみれば、爽快感もなく、予定調和もなく、苦くて曇った後味が残った。そしてこの苦くて曇った後味こそフィルムノワールの醍醐味であることを自覚した。  アランコルノーとモンタンはこのあと「メナース」を撮っているが、これも惚れた女の死が彼を追い込むストーリーで、姉妹編と呼べるつくり。フィルムノワールでは、女にうつつを抜かすと手痛い仕打ちを受けるという不文律があるから、やっぱ見栄えは違ってもこれもフィルムノワールなんだよな。振り返ってみれば、女に振り回された時の情けない顔は、ドロンやベルモンドじゃ似合わない。モンタンだから、このひねった構成の映画も見れるんです。
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[012]マルホランド・ラン/王者の道
 デニス・ホッパーがかっこいい!シネラマン2008-01-03
 
この映画のデニス・ホッパーが大好き。キャルというニックネームも決まってる。だって「理由なき反抗」でジェームスディーン演じた主人公の名前がキャルだもの。そしてディーン・・・
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この映画のデニス・ホッパーが大好き。キャルというニックネームも決まってる。だって「理由なき反抗」でジェームスディーン演じた主人公の名前がキャルだもの。そしてディーンとも親友だったホッパーは、ドラッグで道を踏み外し、ハリウッドから追放され、細々とB級映画で怪演していた。そんな時代に作られた本作、主人公が乗る車がポルシェ356(ちなみにディーンはポルシェ550スパイダーで事故死した)ってのも狙ってる。だけど、ホッパーの前では迫力負け。彼の乗るコルベットは軽量化のためボンネットとリアウインドウを取り外し、補修傷跡だらけの外観と相まって骸骨のように見える。だけどエンジンの整備は半端じゃなくエキゾーストノートは魔物の雄たけび。そんな車を酒を飲みながら、「スピードこそ命だ!」と叫びドライブする彼の迫力が、この映画の白眉。クライマックス、主人公が恐怖を感じアクセルを緩める。ポルシェを抜いたコルベットはその先の工事現場でハンドル操作を誤り、岩壁から転落して炎上。勝負には勝ったがホッパーは死んだ。ホッパーの死ははたから見れば自業自得だが、彼らしい、いや男にとっては最高の生きざま(死にざま)を演じてくれたのではなかろうか?スピードに取りつかれた男にとって、彼女も家庭も何の意味もない。彼にとっては、愛車とファックし、オイルの焼ける匂いとレッドゾーンを振り切る快感が全てであり、生きるか死ぬかの公道レースに命を賭ける一瞬が何物にも代えがたいエクスタシーを獲る瞬間であるのだ。スピードというドラッグに侵された者が、まっとうな人生なんて歩めるわけがない。だから、レースに勝った瞬間に死ぬということは、彼にとっては最高の瞬間だったのだ。あの頃のホッパーじゃないと演じられない、今のホッパーじゃあ演じることのできない、ギラギラした魅力がフィルムに焼きつきている。
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[013]ハーフ・ア・チャンス
 おみそれしました!!シネラマン2008-01-03
 
ああ、なんと懐かしい、そしてなんと愛おしい、こんな玉手箱のような映画を作ってくれたスタッフに心からありがとうと言いたい。 ドロンとベルモンドがそれぞれが背負ってきた・・・
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ああ、なんと懐かしい、そしてなんと愛おしい、こんな玉手箱のような映画を作ってくれたスタッフに心からありがとうと言いたい。 ドロンとベルモンドがそれぞれが背負ってきた人生(演じてきた主人公)を彷彿させるキャラクターであるのが、ファンにとっての第一のプレゼント。 その二人が初めて顔を合わせたとたん、殴り合いを始めるところで、ジーンときた。そしてマフィアの抗争に巻き込まれ、二人が銃を手にした時、さりげなく流れる「ボルサリーノ」のテーマ曲!往年の映画ファンならこのシーンで涙腺ゆるむこと必至。これが第二のプレゼント。そして第三のプレゼントが、二人の名優が、本当に楽しそうに演じていること。ドロンとベルモンドは三度目の共演。最初の「黙って抱いて」はお互い助演扱い。「ボルサリーノ」は二人が大スターになっての共演ということで、スクリーンからは食うか食われるかの研ぎ澄まされた緊張感を感じた。そして本作、フランス映画を引っ張ってきた両者、そのライバル意識がお互いを磨き成長させたことを二人が自覚し、そんな人生をお互いが賞賛しあえる立場になった。その年月の積み重ねが、スクリーンににじみ出ている。二人の一挙一動を見てるだけで、幸せになれる。ルコント監督は二人のファンの立場で映画を作ってくれた。二人のファンにとってこれ以上ない最高のプレゼントだった!
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[014]エアポート
 コンコルドの雄姿を堪能せよ!シネラマン2007-12-10
 
なんかコメントみてると、出来の悪い息子をかばうような意見が多くて…涙。 かくゆう私もこの映画に魅せられて?DVD買った(980円でしたけど)一人ですが、とにかくこの映画・・・
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なんかコメントみてると、出来の悪い息子をかばうような意見が多くて…涙。 かくゆう私もこの映画に魅せられて?DVD買った(980円でしたけど)一人ですが、とにかくこの映画は空飛ぶ怪鳥コンコルドの雄姿を大スクリーンで見ることのできた、それは感慨深い映画であります。そして、この映画で使用した実機が、後の墜落事故を起こした実機であるという因縁めいた話…。そんな意味でコンコルドの光と闇を背負った業をもつこの映画を、私は惜別の思いで コレクションに加えたのであります。コンコルドはマッハ2で世界を駆け抜け、その姿はどの飛行機にも似てなく、70年代に小学生であった自分にとって怪鳥は「未来」を具体的に形にした憧れでした。いつか乗ってみたいという夢ももう永遠に叶わない…。けれど、映画でならあの雄姿にいつでも会える。映画の素晴らしいところは亡くなったスターにスクリーンでいつでも会えるということ。私にとってコンコルドがスターであり夢。私も乗客の一人となって、浪漫飛行に旅立とう。そんなロマンと郷愁がずっこけギャグ(あくまで製作サイドは大まじめかもしれないが)で、腰砕けになりそうになるけど、コンコルドの雄姿を見てるだけで許せちゃう。それからドロンがコンコルドのパイロットなんて、さすがダーバン男の香り。アメリカ人にドロンの魅力を引き出せる訳がないのでこんな使い方でもしょうがない。ここはドロンがコンコルドの機長という夢を見させてくれたことに免じて許そう。こうしてコンコルドとドロンという二大仏スターが出てるということで(エマニエル夫人はおまけ)、私はこの映画を結構好きなんであります(笑)
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[015]パニック・イン・スタジアム
 救われない、そこがリアルシネラマン2007-11-10
 
いわゆるグランドホテル形式というのかな、出演者それぞれのエピソードを丹念に描写し、いろんな人生を背負った者たちが、惨劇のスタジアムに収束していく。犯人が放った銃弾に・・・
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いわゆるグランドホテル形式というのかな、出演者それぞれのエピソードを丹念に描写し、いろんな人生を背負った者たちが、惨劇のスタジアムに収束していく。犯人が放った銃弾に倒れ、それぞれの人生が唐突に、あまりにも唐突にピリオドを打たれる。無差別殺人を扱った映画が殺人ショーと化しているのに対し、この映画はきちんと脇役の人生も描写しているので各々の死に様がずしりと響く。ある意味リアル。   サスペンスの盛り上げは一級品。犯人に何も語らせず、その一挙一動がテレビカメラを通して警察やTV局のスタッフに提供されるのみ。犯人はいつ行動を起こすのか?いつ犯人を仕留めればパニックを避けられるか?警察・SWAT・TV局の思索が入り乱れる中、照明灯の中にSWATを見つけた犯人がついに発砲。隊員は照明灯から崩れ落ち、命綱で引っかかった彼の血まみれの死体が宙ぶらりんになってゆれる。それに気づかずゲームにエキサイトする観客。この構図はぞっとしたね。そしてクライマックス、原題のtwo minutte warが始まり、SWATに狙撃された犯人が、血まみれになりながらも、ライフルを握りしめ乱射を始めた時、その犯人を映すTVモニターを無言で見るTVスタッフたち。その一人一人の表情が恐怖で凍りつく。  結局犯人は射殺され、事件の動機も背景もわからずじまい。何も解決しない。起・承・転・を盛り上げて結をぶった切った作りに70年代の香りを感じる。  スタジアムのパニックを扱ったという点で同時期に作られた「ブラックサンデー」と近似性が指摘されるが、ブラックサンデーは勧善懲悪。おれはこっちが好きだね。
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[016]ブラック・サンデー
 やっと見れた!!!シネラマン2007-11-06
 
70年代に映画を見まくった人にとって「ブラックサンデー」未公開事件は一つのトピックだったろう。配給会社に過激派からの脅迫が入り、公開直前になってオクラ入りが決定。ポス・・・
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70年代に映画を見まくった人にとって「ブラックサンデー」未公開事件は一つのトピックだったろう。配給会社に過激派からの脅迫が入り、公開直前になってオクラ入りが決定。ポスターやチラシが「幻の映画」として珍重された。当時の状況ではこの映画を見ることは永遠に不可能と思ったが、ビデオ時代が到来し、かなり遅れて日本発売になった。そのパッケージはテロリストの顔のアップであまりにも味気なかったが、題名をみてもしや?と思い、裏面をみて歓喜したときのことは今でも覚えている。同じ気持ちでビデオを手にした人も結構いるんじゃないかな?10余年の年月を経てやっと見ることができたこの映画は、テロリストを主人公とはしていたが、そんなことより、追われる者と追う者の息詰まる戦いをスリリングに描いたサスペンス映画として一級の名作でした。ロバート・ショーはしょっぱなのテロリスト襲撃で、一人の女を見逃す。実はこの女がテロの首謀者であることが後にわかり、ショーは自らの失態にけじめをつけるため、獲物を狩るハンターのごとく捜査を進める。この映画のショーは「ジョーズ」で演じた鮫狩りと双璧をなすかっこよさだ。ロバート・ショーは悪役を演じても(007ロシアより愛をこめて、サブウェイパニック)ヒーローを演じても、かっこよく決まる役者。ラストの飛行船での戦いでショーは女と向かい合い、瞬きもせずマシンガンを全弾打ちつくす!クール!!!パニック映画だと思って見ると特撮のちゃちさ(爆発なんかマット合成)に失望するけど、そんなことでこの映画の評価が下がることはない。役者と監督と音楽の技量でぐいぐい引っ張る骨太な映画をとくとご覧あれ。
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[017]バニシングIN60”
 グー!!な男たちの詩シネラマン2007-05-06
 
そうなんだよ、今出てるDVDは画質はいいものの音楽の差し替えで、評価最悪!この映画はオリジナルのサウンドで観るべき。ここからはオリジナル版の評価ですが、とにかくムスタ・・・
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そうなんだよ、今出てるDVDは画質はいいものの音楽の差し替えで、評価最悪!この映画はオリジナルのサウンドで観るべき。ここからはオリジナル版の評価ですが、とにかくムスタングマッハ1のかっこよさにただただしびれる。だってオープニングに「主演エレナー(ムスタングの暗号名)」と出てくる。現在過去かつて車を主演と謳った映画があったか!?とにかく後半のカーチェイスはこのエレナーがぼろぼろになりながらも警察の車を蹴散らし、逃げる逃げる逃げる!まるで車が人格を持ったような見せ方に思わず感情移入。とにかくハリッキーの俺が見たいのはこんな映画よ!ってなノリでダチを集めてがんがん撮っていった感じ。シナリオの甘さやストーリーの弱さを補って余りあるパワフルさでグイグイと引き込まれる。とにかくこの映画はカーアクションを頭カラッポにしてみる映画。チェイスシーンの中には実際の事故シーン(高速道から側道に逃げるときハンドルミスで電柱に激突!ハリッキーは自分の怪我より最高のシーンが撮れたことにご満悦だった)を取り込み、ワールドプレミアでラストのスタントを再現したことなど、自画自賛なあっぱれ野郎としての男気に惚れてしまいます。それゆえ彼がこの映画の続編を撮ってる最中の事故で死んでしまったのは、クルマ馬鹿ハリッキーの最後としてはできすぎともいえるかっこよさ!でも新作が見れなくなって寂しいぞ、ハリッキー!!とにかくオリジナル音声でDVD復刻してくれ!
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[018]あの夏、いちばん静かな海。
 いい映画シネラマン2007-04-30
 
かゆいところに手の届く説明をちりばめた映画が氾濫してる中、ここまで、贅肉をそぎ落とし、二人の関係を慈しむ視線で撮った北野監督の、大胆かつ自信あふれる姿勢に共鳴した。・・・
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かゆいところに手の届く説明をちりばめた映画が氾濫してる中、ここまで、贅肉をそぎ落とし、二人の関係を慈しむ視線で撮った北野監督の、大胆かつ自信あふれる姿勢に共鳴した。この映画は主人公を聾唖のカップルにした着眼点が素晴らしい。冒頭、無音の中で海を映すとこから、ぐっと引き込まれた。二人の間には情熱的な感情の盛り上がりも、ラブシーンもない。あるのはボードを抱えて歩く彼のあとを影のようについていく彼女、彼がサーフィンをしてる間に、そっと脱いだ服を折りたたむ彼女。そんなさりげない描写で二人の関係をさらりと描く。そんな二人の関係にあこがれる。これはサイレント映画だ。セリフに頼らず、終始映像で物語を語る北野監督は、監督第三作にして、名匠に引けをとらない映像を作り上げた。ラストもよくあの形で締めたものだ。凡百の監督なら、彼の亡骸にすがり涙にくれる彼女、悲しみにくれる友人といったお涙シーンを加えるところだろう。彼の最後はあいまいにされ、広く青い海にポツンと浮かぶサーフボード(この絵は素晴らしい)の描写で終わる。余韻がここちよく、寂しい。その寂しさが彼の海を見つめる眼差しと、彼女の彼を見つめる笑顔とともに心に残る。
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[019]エボラ・シンドローム/悪魔の殺人ウィルス
 い〜ぼらあ!シネラマン2007-04-19
 
エボラも不倫も人肉もカエルもヨダレもクソも精液も全部まとめてナベにぶち込んでぐつぐつ煮込んだら、ナベの底が抜けてそこら中ゲロをぶちまけたような悪臭でどろどろになって・・・
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エボラも不倫も人肉もカエルもヨダレもクソも精液も全部まとめてナベにぶち込んでぐつぐつ煮込んだら、ナベの底が抜けてそこら中ゲロをぶちまけたような悪臭でどろどろになってしまいましたとさ(大笑)もうやけっぱちのエネルギーだけで、豪快な下品がフルチンで突っ走るような作品(作品といえるか?)おまけに救いようももないラストまでもう一気に見ましたよ。俺はこんな映画を作ったスタッフを尊敬するし、こんな映画にでるアンソニー・ウオンを役者の鑑として崇め奉るよ。とにかく流行の映画をパクりまくる香港映画ならではのバイタリティーと、酢豚の上に豚足や北京ダックをのせフカヒレスープをたっぷりかけて、その上に杏仁豆腐とピータンをシェイクしてぶっかけるようなサービス過剰な精神は、上品な和食に慣れた人には、食あたり必至(笑)子供虐待や動物虐待に土人蔑視などなどことごとくモラルの境界線を軽く飛び越え、良識ある皆様にクソくらわせる開き直りはやはりただものじゃない。それもこれも「い〜ぼらあああ!」の一言で正当化させる開き直った爽快感(といえるか)は、10年に一度、いや一生に一度味わうことができるか否かという味ではある。怖いものみたさというか、ゲテモノ食いたいなら一度はご賞味ください。
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[020]タクシードライバー
 麻薬より危険な映画シネラマン2007-03-15
 
自己中、独り言、被害妄想、責任転嫁、ひきこもり、ストーカー、逆恨み、オタクなどなど。トラビスの性格は、人間なら誰でも持ってる陰の要素の固まりである。だから我々はトラ・・・
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自己中、独り言、被害妄想、責任転嫁、ひきこもり、ストーカー、逆恨み、オタクなどなど。トラビスの性格は、人間なら誰でも持ってる陰の要素の固まりである。だから我々はトラビスのなかに自分を見つけ、トラビスの行動に共鳴したり、ラストの血まみれクライマックスに陶酔することができる。そしてトラビスやデニーロの熱狂的なファンになったりすることができる。自分もこの映画は大好きだ。でもそれはあくまで映画のなかの出来事。現実の世界で生きている我々は、映画が終われば、普通の生活を営むわけだが、なかにはトラビスに同化して映画と現実の境界線がわからなくなりおかしくなる奴もいる。この映画の上映後、ジョディフォスターのストーカーになってレーガン大統領を暗殺しようとした奴、ジョンレノンを拳銃で撃った奴、小学校に乱入して無差別殺人を犯した奴もいた。なんてこった!これからも病んだ現実世界ではトラビスの亡霊がさまよい、第2、第3のトラビスを生み続けるだろう。ある意味麻薬より危険な映画である。上記キーワードが3つ以上当てはまる人にはお勧めできない。それくらい影響力のある映画である。
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[021]友よ静かに死ね
 アイドル・ドロンシネラマン2007-01-08
 
当時人気絶頂期にあったアラン・ドロン。本作のドロンはカーリーヘアのルックスと始終ニヤニヤ笑いを振りまき、まるでギャングごっこを楽しむかのように、銀行強盗を繰り返す。・・・
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当時人気絶頂期にあったアラン・ドロン。本作のドロンはカーリーヘアのルックスと始終ニヤニヤ笑いを振りまき、まるでギャングごっこを楽しむかのように、銀行強盗を繰り返す。そうした軽さを意図して作っているので、ハードボイルドな題名につられて、ドロンの寡黙なクールさを求めようとしたらはずしますよ。あくまで(当時の)アイドルだったドロンのファンサービスとしての映画ですから。でもこの軽さが数あるドロンの出演作の中でもひときわ異彩を放ってるゆえ、個人的にははずせないんだよね。「冒険者たち」が大人になりきれない男たちのロマンを描いた傑作なら、本作は大人になりきれないギャングたちのただただ楽しい毎日を描いた(個人的には)傑作なんです。シトロエンに乗って銀行強盗を繰り返し、警察に包囲されても裏をかいて逃げおおせたり、別件で警察にしょっ引かれて、自分がギャングだと気づかない警察に業を煮やしてマシンガンをぶっぱなしたり、気に入ったダンスホールの女の子に薔薇を一本投げたり、とにかくキザでやんちゃでやってることがまさに子供。この子供っぽさを演じるためにはオールバックでなくカールーヘアでなければならない必然性があるんだよね。そして劇中にながれる音楽がラグタイム調の楽しいメロディ(名曲!)で、大人になりきれない子供たちのやんちゃに華をそえる。そんな中、すごく好きなシーンが、今は半身不随でしゃべることもできなくなったギャングのボスが、会いにきたドロンに対してみせる笑顔、まるで父親に甘えるように抱きしめるドロン、そして二人の過去のフラッシュバック。さりげないシーンだけど、孤児のドロンが強盗を繰り返すのはこの家族を守るため、友人を守るために必要なことであり、この家族なしでは自分が成立しない危うさのなかに生きていることを読み取ることができる。ラストは題名が示した通りの結末だけど、悲壮感は残らない。やんちゃなドロンのスマイルが心に残る映画です。
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[022]パール・ハーバー
 プロパガンダは国内でやってろ!シネラマン2006-12-07
 
偏ったヒューマニズムで感動作を作っても、不信感と怒りがこみ上げる。よくこんな映画を世界のディズニーが作ったもんだ。スピルバーグが「プライベートライアン」作ったときの・・・
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偏ったヒューマニズムで感動作を作っても、不信感と怒りがこみ上げる。よくこんな映画を世界のディズニーが作ったもんだ。スピルバーグが「プライベートライアン」作ったときのドイツ兵の描き方に通ずるものがある。両作に共通するのは、監督が戦後生まれということか。TVで「コンバット」を観て育った世代には戦争の悲惨さよりも、戦車や飛行機がガチンコ対決で火花散らすほうが戦争らしさを感じるのだろう。 この映画を観た後だと、いっそのこと真珠湾攻撃を笑い飛ばした「1941」(これもスピルバーグだな)が傑作に思えてくる。 それとともに「トラ・トラ・トラ」が奇跡のバランスの上に成り立った作品であることがわかる。個人的には戦闘シーンの迫力には魅力を感じるものの、二度と観たくない映画である。
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[023]世にも怪奇な物語
 トラウマシネラマン2006-11-30
 
この映画は小学生のときTVで見たきりなのですが、是非もう一度見たかったから怖いものみたさでDVD買いました。目当ては第3話。私の中では、ラストの首チョンパとその首を・・・
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この映画は小学生のときTVで見たきりなのですが、是非もう一度見たかったから怖いものみたさでDVD買いました。目当ては第3話。私の中では、ラストの首チョンパとその首を抱きかかえる少女の顔のほとんどを占めるぎょろりとした猫目が、ぐっさりとトラウマになってて、当時何度となく夢にうなされたのでした。その恐怖は脳裏から消えることもなく、幼少の自分にとっては、「身震いするほど強烈な、この世の中でこんなに怖いものはみたことない」ものとして、それ以降どんなに怖い映画を観ても、この映画を超える衝撃を受けることはありませんでした。でもって、このたび観てたまげた!!のは、自分の記憶に刷り込まれてるラストの首を持った猫目のお化け少女なんて描写はなかったこと!少女はとても美しく、蒼白な微笑みは違う意味で震えるくらいそそるものがあった。何十年という時を超えて、自分のトラウマが少年時の恐怖を増幅したものであったことを確認できたことがうれしかった反面、観なければよかったと思う自分もあり、さらには新たにこの少女の美しさのとりこになってしまった自分がここにいる。悪魔(or天使?)の微笑みはこれからも自分の中から消えることはないだろう。
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[024]あの胸にもういちど
 とろけるような不倫の甘美な誘惑シネラマン2006-11-27
 
私的には究極の不倫映画。レベッカがハーレーにまたがり(モーターサイクルってのがいい、車や他の乗り物じゃダメ、あくまでバイクにまたがってってのがいい)ダニエルに会いに・・・
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私的には究極の不倫映画。レベッカがハーレーにまたがり(モーターサイクルってのがいい、車や他の乗り物じゃダメ、あくまでバイクにまたがってってのがいい)ダニエルに会いに行く際の画像処理は、素晴らしい。 レベッカを取り巻く風景の鮮やかな色彩がオプチカル処理によって、とろとろにとろけ原色や光が渾然一体となって彼女だけに見える世界を作り上げていく。時代からすればサイケなドラッグムービーに似たような表現を見受けることもできるが、これほど不倫の甘美な蜜の味(ある意味ドラッグにも似た快楽)を視覚的に表現した映像を私は知らない。彼女の中では、これからダニエルと交わすめくるめく快楽の時間、不倫という背徳な行為に溺れる自虐的モラルの崩壊、股間を刺激するバイクの振動とほほをなでる風のささやき、そんなこんなが彼女の五感をレッドゾーンを振り切るくらいに刺激し、究極のエクスタシーの真っ只中にいるさまをあの映像で表現しきったのだと思う。このレベッカのエクスタシーを映像化したセンスは、カメラマン出身のカーディフだからこそ成し得た奇跡の映像だ。このシーンだけでこの映画の存在価値があると思う。  
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[025]砂漠の流れ者
 詩のような映画シネラマン2006-11-02
 
ペキンパーといえばブラッドバレエ(血の舞踊)と呼ばれる独特のスローモーションによる時間軸を無視した編集を思い出す。とにかくペキンパーは血まみれバイオレンスの第一人者・・・
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ペキンパーといえばブラッドバレエ(血の舞踊)と呼ばれる独特のスローモーションによる時間軸を無視した編集を思い出す。とにかくペキンパーは血まみれバイオレンスの第一人者として有名で、自分もワイルドバンチやゲッタウェイのバイオレンス描写にしびれたものだ。そしてペキンパー映画では、バイオレンス描写の合間に描かれる主人公の優しさやさりげない愛情描写を入れることを意図してやっている。これは死に赴く男たちの情感をより高める効果を発揮するとともに凡百の暴力映画との明確な違いを際立たせる。そんな男気あふれる作風が好きでひと通りペキンパーの作品を見まくった後にこの映画みてびっくらこいた。バイオレンスシーンはないし同じ監督が作ったとは思えないくらいコメディしている。スローモーションは全然なくかわりに早回しを使ったユーモラスなショット。ケイブルの復讐を描いていくのかと思えば、あれよあれよと話は横道にそれ、いつの間にか復讐はどこえやら。ケイブルとその仲間たちを慈しむ視線でカメラを回して、全編にわたりのほほんとした雰囲気が漂う詩のような映画。登場人物もみんなチャーミング。これを見てペキンパーの西部劇に対する惜別の情を、感じぜずにはいられない。最高傑作ワイルドバンチの後に撮ったこの映画はペキンパーの私小説のような映画だ。後に弟子のジェームズ・コバーンが「ペキンパーはケイブルホーグになりたかったのさ」とコメントしてるのを見たことがある。ペキンパーがますます好きになってしまった。
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[026]リオ・ブラボー
 プロはかくあるべしシネラマン2006-10-28
 
なんと!!ジョン・ウェインの代表作が689円!!これは、買わずに死ねるかです!この映画は「真昼の決闘(ゲイリークーパー主演)」を観たハワードホークスが「真の男は逃げ回・・・
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なんと!!ジョン・ウェインの代表作が689円!!これは、買わずに死ねるかです!この映画は「真昼の決闘(ゲイリークーパー主演)」を観たハワードホークスが「真の男は逃げ回ったり、助けを乞うようなことはしない!」という信念のもと、俺ならこう作る!と勢いで作った作品なんだよね。とにかくオープニングから唸ることうけあい。冒頭酒で身を落としたディーン・マーティンが酒場にやってくる。金は持ってない。客のおこぼれを乞ってでも酒が飲みたい、乞食以下のぶざまな姿(このみじめさが後々のすばらしい伏線になってる)。それを見た客の一人が笑いながら銀貨をたん壷(若い人にはわかるまい、まあ便器だと思えばいい)に投げる。これ以上ない侮辱を受けながらも酒の飲みたさに、たん壷に手を突っ込み銀貨を取ろうとしたとき!たん壷をけりあげる男がいた!ジョン・ウェイン颯爽の登場!ここでウェインの登場を盛り上げるカメラアングルは、絶品です。さらにこのオープニングから、物語の起因となる事件が起こり、ウェインとマーティンが殺し屋と敵対するまでのストーリーをなんとセリフなし!!で流してしまうホークスの男気たっぷりな出だしにしびれます。そしてこの映画は、マーティンが、男としてどん底から這い上がる再生の物語でもあります。敵を酒場に追い込み仕留めるシークエンスも見もの、しかしウェインは「お前がアル中だから敵は油断した、次はそう簡単にはいかない」とクギをさす。マーティンがアル中を克服したその時、ウェインが相棒としてさりげなく認めてやるしぐさは男泣き必至。他にもかの有名な花瓶のシーン(これは映画をみてのお楽しみ、すげえかっこいい!!)などなどクライマックスのつるべ打ちで、最後の最後までみせてくれる。今の映画のテンポになれた若い人がみたらものたりないと思うだろう。しかし全盛期のウェインがいかに凄かったか、立ってるだけでサマになる役者がどんなものか、私の言うことを信じて是非見ていただきたい。
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[027]突撃隊
 ただのプログラムピクチャーじゃない!シネラマン2006-09-20
 
マックィーンが職人監督ドン・シーゲルと組んだハードな傑作。ドン・シーゲルは「ダーティハリー」に代表される己の信念に忠実、決してなびかず、けじめはきっちりつける(相手・・・
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マックィーンが職人監督ドン・シーゲルと組んだハードな傑作。ドン・シーゲルは「ダーティハリー」に代表される己の信念に忠実、決してなびかず、けじめはきっちりつける(相手にもつけさせる)そんな鉄の意志を持った男を描かせたら最高のドラマを撮る監督。一方のマックィーンもタフガイで売ってきた役者。この二人が組んで撮ったのだから、面白くないはずがい!! 彼らの映画の中でもっともハードな部類に属すると思う。 冒頭左遷されてきたマックィーン、酒場で女をあしらうシーンにすきのない男のハードなたたずまいに痺れる。部隊の隊員が捕虜(だったかな?)に親しみを持って接するもこの男だけは、きっぱりと線を引く。戦場では自分しか信用しないというプロ意識。「戦争のはらわた」のコバーンは仲間を信頼したが、マックィーンは仲間の干渉さえも拒絶する。当然部隊では孤立する。しかし戦闘となるとこの人間ほど頼りになる奴はいない。マシンガンの扱い、身のこなし、きびきびとしたかっこよさ。本当にマックィーンは銃器を持たせたら、サマになる。だがシーゲルはこの男に作戦失敗という最悪なプレゼントを用意した。己の失敗は己でけじめをつける。マックィーンは自ら爆弾抱えて敵のトーチカに向かい、悲惨な最期をとげる。一人の兵隊の死という点でこの映画の死に様は、残酷さ、生々しさという点で群を抜いている。予定調和(ハッピーエンド)をぶった切る強烈なインパクトが脳裏に焼きつく傑作。
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[028]フェラーリの鷹
 ああ愛しき元ネタムービー!シネラマン2006-09-20
 
フェラーリの鷹なんて題名聞いたときにゃあ、スーパーカー世代にとっては身震いするが、本作にはデイトナも、BBもでません。しけた映画と観た当時は思ったものだが、この年に・・・
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フェラーリの鷹なんて題名聞いたときにゃあ、スーパーカー世代にとっては身震いするが、本作にはデイトナも、BBもでません。しけた映画と観た当時は思ったものだが、この年になって再見すると、主人公の乗る250GTEのしぶいこと!、強盗団は赤いシトロエンDS!クラッシュ担当(というわけではないが)のポリ公はアルファジュリア!往年の名車が揃ってカーチェイスという今の方がありがたみのある映画だなあ。一応本物のフェラーリなんで「マイアミ・バイス」で主人公が乗ってたデイトナのレプリカよりは格は上!と個人的にはひいき目で擁護してあげたくなる映画です。 ストーリーについては皆様のご指摘どうり、マンガチックなご都合主義ですが、これはこれで、よろしいかと。ストーリーを楽しむ映画じゃなくて、カーアクションを堪能する映画だからね。けっこうカースタントは頑張ってましたよ。 今にして思えば、赤い強盗団のDSってのは、「タクシー」の強盗団が乗る赤いメルセデスの元ネタか?あるいは強盗団に潜入捜査官てのも「ワイルドスピード」のオリジナル?なんて、勝手に思いをはせて見ると楽しいかも。業界にも隠れファンも結構いたりしてね。
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[029]夕陽のガンマン
 しびれる。シネラマン2006-09-13
 
イーストウッド主演のマカロニ三部作の中ではこれが一番いい。復讐というテーマを主題にもってきた本作は、最初はそれと気づかせず、情感のこもった映像、メロディでじわじわと・・・
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イーストウッド主演のマカロニ三部作の中ではこれが一番いい。復讐というテーマを主題にもってきた本作は、最初はそれと気づかせず、情感のこもった映像、メロディでじわじわと主題へと締め上げていく。大佐の目的が妹の復讐であることがわかったそのとき、我々の目の前で大佐は仇と対峙している。しかし圧倒的に不利な状況、このまま復讐を果たせずやられるのか。ここでのオルゴールのメロディの使い方はスリリング。メロディが止まるその時、イーストウッドが現れる!このシーンの高揚感は、対決、そして最後の別れのシーンまで持続し、ラストには心地よいカタルシスとなって心に残る。やはりガンプレイはかっこいいだけじゃダメ、銃を向ける必然性があっててはじめて一発の重みがずしりと心に残るのだ。そういう意味ではレオーネの「ウエスタン」も復讐をテーマにしてるが、本作と比べるとかなりもたつく。レオーネのベストは本作。 それと本作のアルティメット版の特典映像には、当時のロケ地の変遷をモンタージュした映像が入っている。これがとても気に入った。モリコーネのメロディをバックに、映画のスチールが写しだされ、続いて同じアングルで撮った今の風景が映し出される。今でも映画の残り香が感じられる。once upon a time かつてこの地で名作が生まれた。レオーネが、イーストウッドが、クリーフが伝説を作り上げたその土地。いつか行ってみたい、彼らが立ったその場所に私もいつか立ってみたい。そんな郷愁を感じさせる名クリップだと思う。
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[030]ホットドッグ
 私をスキーに連れてって(エッチつき)シネラマン2006-09-13
 
この映画も面白っかったな〜、私スキは、かっこつけとおしゃれトレンディが鼻について、お前ら本音は○○したいんじゃろーが(笑)と思って劇場を後にした思い出があるけど、これ・・・
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この映画も面白っかったな〜、私スキは、かっこつけとおしゃれトレンディが鼻について、お前ら本音は○○したいんじゃろーが(笑)と思って劇場を後にした思い出があるけど、これを観たときは、こっちの世界がいい!本音で生きるほうが楽しい!と思ったのでした。とにかくこの映画に出てくる男達は、女とみたらナンパするは、酒飲ましてめろめろにして食っちゃうは、巨乳ギャルにビールかけてTシャツの上から乳首がすけて大喜びするわ、気に入ったら即ベッドインするわ、もうやりたい放題!主人公のまじめっぽい青年もしっかり彼女を食べてます(笑)女たちも負けておらず、自分から男を誘うわ、ゴンドラで同乗した男をパクッといっちゃうは、こうやって書くとまるでポルノ映画の紹介じゃないか!!(笑) それはさておきスキーシーンは、出演者たちが一発ヤッて体が軽くなったとこで、豪快なスキースタントを見せてくれる。スキー映画のなかでも、ベストの出来だと思う。ラストのチャイニーズダウンヒルはルール無用の滑降レース、防具と凶器をつけて、ゴールを目指す。このスピード感は臨場感あおるカメラアングルと相まって、ものすごい迫力です。 それから、おかしな日本人がケンドーって役でメンバーの一人で出てるけど、皆と会話してるとき一人で日本語しゃべってるのに会話がちゃんと通じてるのがおかしかった。彼女と過ごすクリスマスの夜に、「私をスキーにつれてって」と二本立てで観ましょう!わはは!!
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