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 「トリガー」さんのコメント一覧 登録数(459件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]クロウ/飛翔伝説
 娯楽性+芸術性トリガー2003-04-19
 
ブルース・リーの息子であるブランドン・リーの遺作となってしまった近未来ファンタジー。原作はカルト・コミックだ。いや、これは凄い。ある意味革命的と言うべき。体裁は完璧・・・
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ブルース・リーの息子であるブランドン・リーの遺作となってしまった近未来ファンタジー。原作はカルト・コミックだ。いや、これは凄い。ある意味革命的と言うべき。体裁は完璧なアクション映画でありながら、感情面に置いても、これ以上なく掘り下げられている他に類を見ない幅広い仕上がりなのだ。アクションシーンに爽快感のみでなく、常に苦悩と哀愁を帯びさせている芸の深さが、単に”娯楽”とは割り切れぬ芸術性を感じさせる。それは明らかに、脚本と、主人公の苦悩をリアルに表現したブランドン・リーのおかげ。若くして逝ってしまったことが悔やまれる。日本で入手出来るのなら、原作が読んでみたい。うーん、マーヴルじゃ、こういうの描けないのかな。
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[002]スモーク
 イイ!トリガー2003-04-19
 
現代のアメリカ文学を扇動する作家ポール・オースターの『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』の映画化。これは、まさに雰囲気を楽しむ一作。一軒の煙草屋を中心として展・・・
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現代のアメリカ文学を扇動する作家ポール・オースターの『オーギー・レンのクリスマス・ストーリー』の映画化。これは、まさに雰囲気を楽しむ一作。一軒の煙草屋を中心として展開する他愛もない話が、あまりにも平和で、その幸せなアトモスフィアに段々と引き込まれてゆく一方的ながら無理のない構成が何とも魅力的。来る日も来る日も煙草屋のなかで交わされる雑談のなかで、いつもカウンターの奥で幸せそうに微笑んでいるハーヴェイ・カイテルの笑顔が、その変わりない毎日こそ至上の幸福だと物語っている。日常的な描写を微塵も大袈裟に描くことなく、憧れすら抱かせる作風はさすが作家性を備えているというべきなのか。今思っても、親父臭い会話を交わすカイテルとウィリアム・ハートなんて素敵!
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[003]レッドロック/裏切りの銃弾
 佳作だよトリガー2003-04-19
 
意外と目を向けられない作品だが、標準以上の緊迫感を纏ったネオ・ノワールの密かな佳作である。映像、音楽による演出は全くなく、ただただデニス・ホッパーとJ・T・ウォルシ・・・
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意外と目を向けられない作品だが、標準以上の緊迫感を纏ったネオ・ノワールの密かな佳作である。映像、音楽による演出は全くなく、ただただデニス・ホッパーとJ・T・ウォルシュの演技によって引き出される静かな狂気が物語の陰湿な雰囲気を引き立てている。かつてのノワールにあった底知れぬ欲望から生まれる裏切りや利用に代わって、好奇心による行動から自ら逃げ場を断ってゆく効果的な設定が結末を期待させる。先の読めぬ人間関係を最後まで描いたのはよろしいが、もうちょっと月並みではなく独特な展開が欲しいという感じも否めない。最近はハリウッド製アクションに引っ張りダコのニコラス・ケイジ。「MIB供廚乃廖垢良活を果たしたララ・フリン・ボイル共に本作での演技はなかなかのもの。
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[004]ラン・ローラ・ラン
 イイ!トリガー2003-04-13
 
時間軸をそのままループさせるという大胆な構成が大ウケした、80分という短時間ながら新鮮味に満ちた作風が大いに味わえるジャーマン製クライム・アクション。時間軸を多様に・・・
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時間軸をそのままループさせるという大胆な構成が大ウケした、80分という短時間ながら新鮮味に満ちた作風が大いに味わえるジャーマン製クライム・アクション。時間軸を多様に交差させた作品と言えば、「パルプ・フィクション」や「アモーレス・ペロス」。これらは、一つ一つのエピソードをパズルの1ピースとして扱い、事の意外な複雑さや関連性をそれぞれの裏側から描いて、実に難解な、それでいて一貫した、綿密に仕上げられた絵を完成させている。しかし、本作「ラン・ローラ・ラン」は、また一味違った発想を基盤としている。既に観たことのある場面を違った側面から描くのは同じなのだが、新たな要素と共にリマインドさせるのではなく、ちょっとした事実のズレを描き、それだけで因果関係を意外な方向へ何十度、何百度も回転させてしまう新たな時間軸の重複の楽しみを発見、そして有効に多様している。勝因は、観客に高揚を与える”意外性”の描きかたの違いにある。今までの作品で使われてきた技法の、発想の転換。これだけでも、十分映画となりうる素質を備えている。やはり映画は脚本が最重要だと再確認させられる、興味深い一作であった。
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[005]バッファロー66
 すごいよギャロ!トリガー2003-04-07
 
いつの時代にも時代の風雲児というものがいた。決められた大枠を崩し、新たな作風でセンセーショナルを巻き起こした人物たち。例を挙げるのならばゴダールや、ジャームッシュ、・・・
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いつの時代にも時代の風雲児というものがいた。決められた大枠を崩し、新たな作風でセンセーショナルを巻き起こした人物たち。例を挙げるのならばゴダールや、ジャームッシュ、タランティーノたちだろう。本作「バッファロー’66」を観て、ヴィンセント・ギャロにも同じ素質があると感じたのは俺だけだろうか。刑務所から出所し、何もかもが閉塞的に感じられた青年(ギャロ)が妻の身代わりとして連れてきた少女(リッチ)と本当の恋に落ちるまでを描いたロマンス。注目すべきは、そのプロセス。楽観的でも悲観的でもない、溢れる生気と底のない絶望で揺らぐオフビートな描写と、ギャロ独自のアーティスト感覚によってなるがままに創り上げられた、お気楽な余興との溶け合いが何とも楽しい。ボーリング場で踊りだすクリスティーナ・リッチなんて、たまらない!確かにこれ、ギャロがやりたいこと詰め込んだだけの映画。でもナルシシズムなんて微塵も気にしてないんだから、タランティーノの「レザボアドッグス」とやってることは寸分も変わらないよね。・・・うーん、センセーショナルだ。あと何作かでいいから、監督して欲しい。
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[006]ワンダー・ボーイズ
 かなりイケてるトリガー2003-04-07
 
「LAコンフィデンシャル」で大絶賛を浴びたカーティス・ハンソンが描く、シリアスでコミカルなヒューマン・ドラマ。マイケル・ダグラス&トビー・マグワイア主演、というなか・・・
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「LAコンフィデンシャル」で大絶賛を浴びたカーティス・ハンソンが描く、シリアスでコミカルなヒューマン・ドラマ。マイケル・ダグラス&トビー・マグワイア主演、というなかなか粋な体裁をしているにも関わらず、ずいぶんと小物扱いされてしまっている本作。なかなかイケてます。いや、ハンソン監督ってお堅い社会派ドラマの専門かと思ったら意外にも優しいタッチ。こういうちょっと変わった人間の人生観の交差から生を考える映画は、「ショーシャンク」より印象が深くないけど、「トゥルーマン・ショー」ほど哀愁はないけど、「マグノリア」より鮮烈さはないけれど、一番接しやすい。メッセージの奥深さには欠けるけどね。近年のマイケル主演作のなかでは彼の演技もピカイチにいい。マグワイアもダウニーJrもフランシス・マクドーマンドも、いい味だしてる。一人でも欠けたら全く成立しない、個性派の揃った、軽い一本ながらも、非常に捨てがたい佳作となった。うーん、これなら「8マイル」期待できるぞ・・・。
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[007]コリン・ファレル
 やっぱいいよコイツ!トリガー2003-04-07
 
未だに彼の中では「タイガーランド」を超える作品は出ないけれど 「マイノリティ」も「ジャスティス」も「デアデビル」も 彼の演技力だけ観ればカナーリいいです。 アル・パ・・・
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未だに彼の中では「タイガーランド」を超える作品は出ないけれど 「マイノリティ」も「ジャスティス」も「デアデビル」も 彼の演技力だけ観ればカナーリいいです。 アル・パチーノと共演した「ザ・リクルート」!早く観たい!
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[008]デアデビル
 幼稚トリガー2003-04-07
 
最近次々と増産される、正直どうでもいいアメコミの映画化の一環。この映画では「スーパーマン」や「Xメン」と違い、生身の人間がヒーローとなる。そこには未知なる生物・物体・・・
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最近次々と増産される、正直どうでもいいアメコミの映画化の一環。この映画では「スーパーマン」や「Xメン」と違い、生身の人間がヒーローとなる。そこには未知なる生物・物体の介入もないし、超能力が生まれつき備わっていたわけでもない。ある日、廃液を浴びてしまい盲目になってしまったという設定はわかるのだが、それでどうして視覚以外の四感覚が超人的能力を得るのか。その他登場する人間たちも身体的に能力の飛躍的向上がみられるのは何故か。なんてことはコミックという娯楽そのものの冒涜となるので、言及しない。しかし本作ではそれ以前の矛盾が見受けられるのだ。「暴力は何も生まない」との助言に理解を示しておきながら、以前と全く変化がみられない。「おれは悪人ではない」などと言い放ち、命令を下した親玉より手下を完膚なきまでに叩き潰す歪んだヒーロー像がいつまでも心残りだ。それに小道具(成績表)の幼稚な使いかたと、いきなり始まる公園でのストリートファイトの唐突な設定には誰もがビックリするはず。稚拙な設定に目を向けなければ、見たまんま視覚効果のお披露目映画だ。アベニューでの戦闘なんて結構興奮出来るのだけれど、他のアクション映画と比べて斬新さがまるでないので、そこでボルテージは停止する。ブルアイズを演じるコリン・ファレルはよい。
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[009]デリカテッセン
 リンチ似トリガー2003-04-06
 
アルバトロスが少女が人を食う話と間違え、配給権を買ったという伝説(?)を持つ大ヒットフランス映画「アメリ」。その、お洒落に飾り、それでもって少し悪趣味な作風を爆発さ・・・
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アルバトロスが少女が人を食う話と間違え、配給権を買ったという伝説(?)を持つ大ヒットフランス映画「アメリ」。その、お洒落に飾り、それでもって少し悪趣味な作風を爆発させたジュネ監督のデビュー作であるのが本作「デリカテッセン」。リンチワールドのような、そこらを無数の矛盾が漂う悪夢的なタッチではないのだけれど。支離滅裂ではないところに、正常ではない人間たちが数人。まだ異常と呼ぶには至らない、だけど正常じゃない。そんななかで作り上げられる物語が、現実とはとてもかけ離れていて、でも有り得ないとも言えない。メルヘンチックなお伽噺的空気が信じられないくらいに現実と融合させてしまっているのが、なんとも奇妙で美しい。この世界を堪能するだけでも、本作は観る価値がある。でもファンタジックな世界と一言で呼ぶにはちょっと無理がある。現実のなかで現実離れしたものが重なりすぎて、不条理な世界にみえて来てしまい、どこか毒々しい。やっぱり、リンチに似てる。タッチだけ。「アメリ」は人間性を描くためにこの悪趣味でお洒落なセンスをちょっと控えめに描いちゃったところが好きじゃなかった。
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[010]現金に体を張れ
 傑作トリガー2003-04-05
 
巨匠スタンリー・キューブリックによる、「ゴッドファーザー」のスターリング・ヘイドン主演のフィルム・ノワール。タランティーノが大いにリスペクトする本作。「パルプフィク・・・
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巨匠スタンリー・キューブリックによる、「ゴッドファーザー」のスターリング・ヘイドン主演のフィルム・ノワール。タランティーノが大いにリスペクトする本作。「パルプフィクション」や「レザボア・ドッグス」、最近では「メメント」や「アモーレス・ペロス」にもみられる時間軸交差による物語のコンセプトはここからはじまった。大掛かりな強奪計画の各分担を担う男たちをオムニバス形式で描いた、当時としてはとてつもなく斬新な構成だっただろう。加えて、”犯罪””欲望””悪女”というフィルム・ノワールの典型的三大要素を含め、娯楽性にも富んだ佳作となった。一見完璧そうに見える、十分綿密に計画された強奪作戦が、どうでもよさそうなちょっとしたミスによって崩れていく様は、無駄なドラマを一切排除した88分という短い時間にクリーンながら満足感を十分に覚えられるはず。常に映像の先駆者となり映画芸術そのものを扇動したキューブリックの名を語るに相応しい傑作である。
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[011]チャイナタウン
 ポランスキー流フィルムノワールトリガー2003-04-05
 
現在逃亡中によりオスカー授賞式に出席不可能、それを哀れスティーヴ・マーティンにネタにされてしまった名匠ロマン・ポランスキーが描くフィルム・ノワール。まず何と言っても・・・
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現在逃亡中によりオスカー授賞式に出席不可能、それを哀れスティーヴ・マーティンにネタにされてしまった名匠ロマン・ポランスキーが描くフィルム・ノワール。まず何と言っても、浮気調査やダム建設の陰謀、給水の真偽など、あらゆる関連要素を一貫させたプロットを、フェイ・ダナウェイ扮するモーレイ夫人ことイヴリンとの情事と並行させながら解き明かすテンポに崩れのない展開が見事。自責と後悔の念に身をどっぷり沈められたジャック・ニコルソンが描かれるラストはやるせな過ぎて言葉もでない。ニコルソンが演じる探偵ギテスの過去の友人が最後の最後に発する言葉。「ここはチャイナタウンだ。」これが哀愁を帯びた雰囲気に、更なる重みをかける。ニコルソンは本作に満足したためか90年に続編「黄昏のチャイナタウン」を製作。評価のほうはイマイチなので観る気が・・・。でもニコルソン監督は観たいかも・・・。
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[012]父よ
 くやしートリガー2003-04-04
 
「冒険者たち」「男たちの掟」「穴」など数々のフランス製サスペンスの原作と脚本を描いてきたジョゼ・ジョヴァンニの自伝的映画。父に対する思いを率直に綴っている。ただ、こ・・・
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「冒険者たち」「男たちの掟」「穴」など数々のフランス製サスペンスの原作と脚本を描いてきたジョゼ・ジョヴァンニの自伝的映画。父に対する思いを率直に綴っている。ただ、この映画、泣ける要素というものが全く表面的には描かれていない。父ジョーは息子マニュが死刑を宣告され、投獄されている間、どんな手を尽くしてでも必死に息子を救おうとする。それでいて、息子からの感謝は微塵も望まない。涙を誘う味付けは一切なし。あらゆる映画的演出を排除し、静寂のなかで語られる父の行動に涙できるかどうかは感情移入の深さの違いによる。最近のアメリカ製お涙頂戴劇にハマってしまっていると、ちょっとコレはキツいかな?なーんて自分自身の感想から悟ってしまいました。あー、悔しい。主演は「新・メグレ警視」のブリュノ・クレメール。
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[013]キャプテン・スーパーマーケット
 どうでもいいのが、イイ!トリガー2003-04-04
 
「死霊のはらわた」第三作目。「2」のラストで、何故か中世にタイムスリップしてしまったアッシュのその後を描く。いや、これ観ると、なんでサム・ライミが「スパイダーマン」・・・
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「死霊のはらわた」第三作目。「2」のラストで、何故か中世にタイムスリップしてしまったアッシュのその後を描く。いや、これ観ると、なんでサム・ライミが「スパイダーマン」なんて代物を撮っちゃったのかますます謎が深まりますな。完璧にギャグへと走ったアッシュを演じるブルース・キャンベルが、もうどうでもいい感じを醸し出していて、とてもよい。チープなクレイアニメを多様したスペクタクルシーンが素敵。異時代の技術を融合させた戦法もちょっと考えられてる。そして、戦うアッシュが何故か豪快でカッコいい。A級な内容にとらわれない自由で模倣のない作風が同時に、今の彼にはなく、インディーズ時代にあったサム・ライミの魅力を再確認させてくれる。中世にチェーン・ソーとショットガンを持ち込み、死霊の大群を撃退。勇者としてでなく”日用品係”として戦うアッシュ。サム・ライミはこういうブラックがいいんだよ!間違いなく彼の最高傑作。そういやブリジット・フォンダが一瞬だけ出てきます。でも、何故かエンドロールの表記だけはかなり上。ブルース・キャンベルも今じゃ商業映画に乗り出したサム・ライミに着いていく家来みたい。(「スパイダーマン」でのキャンベルの扱われ方なんて酷い)二人とも戻ってきてくれよ!
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[014]ジャッカルの日
 純粋なアクショントリガー2003-04-03
 
フレデリック・フォーサイスのベストセラー小説を「真昼の決闘」のフレッド・ジンネマンが映画化。大統領の暗殺を依頼された殺し屋、”ジャッカル”のコードネームを持つ男が、臨・・・
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フレデリック・フォーサイスのベストセラー小説を「真昼の決闘」のフレッド・ジンネマンが映画化。大統領の暗殺を依頼された殺し屋、”ジャッカル”のコードネームを持つ男が、臨機応変に警察の網の目をくぐり抜け着々と任務遂行のための準備を進めてゆく。警察のあらゆる手を尽くしての操作もキッチリ描かれ、この追いつ追われつのプロットは、まるでつい先日観た「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」みたい。完璧な暗殺者にみえたジャッカルの”焦り”を描くことで、警察との互角な対立を描き、緊張感を高めている。今では滅多に観られない、硬派で純粋なアクション映画。なんでこれのリメイクが、あのブルース・ウィリスとリチャード・ギアの大駄作、「ジャッカル」になっちゃうの!?
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[015]ジェット・リー
 このままじゃ・・・トリガー2003-04-03
 
「ロミオ・マスト・ダイ」「ザ・ワン」「ブラック・ダイヤモンド」・・・ この堕落ぶりはどうしたものだろう。 「キス・オブ・ザ・ドラゴン」でちょっと這い上がったと思った・・・
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「ロミオ・マスト・ダイ」「ザ・ワン」「ブラック・ダイヤモンド」・・・ この堕落ぶりはどうしたものだろう。 「キス・オブ・ザ・ドラゴン」でちょっと這い上がったと思ったら また落ちた。 このままハリウッド映画出演続けてたら、どうなるかヤバいっすよ。 武術大会での五回連続優勝者が商業映画俳優になっちゃったらイヤ。
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[016]花様年華(かようねんか)
 不思議な映画トリガー2003-04-03
 
香港の巨匠ウォン・カーウァイが描くクールで、シュールなラブ・ドラマ。ゆったりとしたカメラワーク、最低限のセリフ、延々と続く無音状態。寝てしまいそうになりそうな要素が・・・
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香港の巨匠ウォン・カーウァイが描くクールで、シュールなラブ・ドラマ。ゆったりとしたカメラワーク、最低限のセリフ、延々と続く無音状態。寝てしまいそうになりそうな要素がぞろぞろと揃ったが、不思議と退屈しない作風が何とも奇妙で素敵だ。同じ展開を使いまわしてみたり、スロー・モーションとゆったりとした旋律のBGMを効果的に組み合わせて、通行人をまるで舞踏会でワルツを踊っているように見せたり。何故か、その理由は定かではないのだけれど、スクリーンに引き込まされる。不思議。不倫を横行する男女を演じるトニー・レオンとマギー・チャンの物言わぬ演技が作品に多大な貢献。何故、トニー・レオンにだけカンヌ男優賞をあげて、マギー・チャンに女優賞を渡さなかったのか、不思議。この映画を観ると、タランティーノがウォン・カーウァイに惹かれる理由も当然のように分かる気がする。ただ気に入ってるだけではなくて、尊敬の念も抱いているのではないだろうか。センスはタランティーノとかなり似ている。こちらのほうがちょっと冷めているけど。それでいて、意図的な引き込みが全くないように見える。タランティーノよりね。何気ない会話で観客をスクリーンに釘付けにするタランティーノだからこそ、注目するんだろうね。
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[017]マレーナ
 一筋縄にはいかない恋物語トリガー2003-04-02
 
イタリアの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレが描く甘いロマンス。戦時中の逼迫した状況下を、甘い幻想と酷な現実とをハッキリと分断する”壁”として描くことで、主観的にも。理想を・・・
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イタリアの巨匠ジュゼッペ・トルナトーレが描く甘いロマンス。戦時中の逼迫した状況下を、甘い幻想と酷な現実とをハッキリと分断する”壁”として描くことで、主観的にも。理想を想像する姿と現実を織り交ぜる構成を組み立てることで、客観的にも。甘いだけではなく、苦味のある残酷なまでに現実的な恋物語であることを自覚させる。モニカ・ベルッチの冷めた演技と、怪しげな雰囲気漂う情事を言葉ではとても言い表せない気持ちと共に見詰める少年レナートとをファシズム下という歴史的事実を毎度のトルナトーレ調で溶け合わせ、生々しいまでに感情を露出させる演出が憎い。ただ、トルナトーレなだけに、その明暗のコントラストの強さが半端なものではないことは、言うまでもない。これは、彼女を心の底から愛した、ただ一人の少年の物語。甘くて、悲劇的で、哀しくも、美しく泣ける、一筋縄には語ることの出来ない、極上のラブ・ロマンス。『片思いこそが究極の愛』という言葉は終盤になって思い出すと、泣けてくる。やっぱり、トルナトーレは互いの魅力を引き立たせる、明るい部分と暗い部分の配置が上手いです。
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[018]暴力脱獄
 ホントこの邦題は・・・トリガー2003-03-31
 
ポール・ニューマンの代表作とも言われる傑作アクション。器物破損の罪で投獄されたルークは何を言われようとも自己を突き通す、クールな態度から所内では”クールハンド”ルーク・・・
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ポール・ニューマンの代表作とも言われる傑作アクション。器物破損の罪で投獄されたルークは何を言われようとも自己を突き通す、クールな態度から所内では”クールハンド”ルークと呼ばれ、一躍人気者となる。その決して妥協しない独特性溢れる人物像の設定が最大の見所であるのは言うまでもない。所内で描かれる生気溢れる展開と、結末との対比に強烈なコントラストを生み出し、深い余韻を残すことに成功している。このサブリミナル効果は同アメリカン・ニューシネマの全盛期に作られた「俺たちに明日はない」に通じるものがある。無神論者であるルークが自分の最期を悟り、懺悔と暴露の入り混じる教会での神との対話も涙なくしては観られない美しいシーンだ。オスカー助演男優賞を受賞したジョージ・ケネディの演技も渋い。本当にこの邦題はどうにかならなかったものか。”暴力”などというものは全く主題ではないし、どの部分にも関連づけすることすら無意味だ。ところで、これ、あのハリー・ディーン・スタントンとデニス・ホッパーが出てたんだって。どこ?
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[019]インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
 傑作!トリガー2003-03-30
 
アン・ライスの小説『夜明けのヴァンパイア』を、トム・クルーズ、ブラッド・ピット、アントニオ・バンデラス、そしてクリスチャン・スレイターと、そうそうたる顔ぶれで映画化・・・
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アン・ライスの小説『夜明けのヴァンパイア』を、トム・クルーズ、ブラッド・ピット、アントニオ・バンデラス、そしてクリスチャン・スレイターと、そうそうたる顔ぶれで映画化。体裁からして見くびっていたのだが、いや参りました。これは物凄い。スタン・ウィンストンが織り成す幻想的映像世界と自ら脚色も手掛けたアン・ルイスの詩的世界の融合により、限りのない哀愁と優美が入り混じる、なんとも奇妙で心酔できる世界が創造された。永遠に罪の意識に苛まれる、孤独で哀しむべき青年を演じたブラッド・ピットの熱演により、永遠の命を持つヴァンパイアと限りある命を持つ人間の境遇を力強く表現。いずれ滅びてしまう哀しみ。永遠に苦しむ哀しみ。どちらが哀しむべきものなのだろう。俳優陣の演技も完璧だ。ブラッド・ピットはもちろんのこと、トム・クルーズは本作が彼の出演作のなかでベストの演技をしていると言う者も多い。俺もそのうちの一人である。優しさと狂気を持ち合わせる永遠の少女を演じたのは、なんと「スパイダーマン」でヒロインを演じたキルスティン・ダンスト。技術面でも演技面でも、物語性から見ても特一級が揃い、絶賛するまでとも至らずとも、文句のない傑作へと仕上がった。
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[020]ブラック・ダイヤモンド
 騒々しい!トリガー2003-03-30
 
「ロミオ・マスト・ダイ」「電撃/DENGEKI」に続いてマーシャル・アーツに凝りまくっているポーランド人監督アンジェイ・バートコウィアクがまたまた撮ってしまった騒が・・・
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「ロミオ・マスト・ダイ」「電撃/DENGEKI」に続いてマーシャル・アーツに凝りまくっているポーランド人監督アンジェイ・バートコウィアクがまたまた撮ってしまった騒がしいエクスプロージョン・ムーヴィー。爆発だけで構成された、語るにも至らない典型的なハリウッド映画。なのだが、ちょっと今回は圧倒された。いや、もちろんアクションシーンにじゃなくて。全編を通してアクション・シーンで埋め尽くしてやろう、という考え込まれた設定に執念の奥深さを感じた。バーのコロシアム、カラフルなバギーのカーチェイス、戦車を交えた銃撃戦と肉弾戦。この気持ち悪いくらい意図の見え見えなプロットが確かに作品自体に多大な貢献をしている。ノリノリな現代風ディスコ・ミュージックにオーディエンスの声援までちゃっかり入れちゃって、騒々しいにも程がある。逆に言うと、楽しめない部分なんて微塵もないのだけれど、そのぶん浅い。娯楽作の典型的カタチ。まあ思慮深い構成に仕上がってるだけバートコウィアク監督作品のなかでは、間違いなくベストなのでは。芸術形態のカケラもないのは既に見えてるんだけど。楽しむだけなら、うってつけ。当然、それまでよりも強大な敵の出現と高揚感を添加するためなんだろうけど、決まってお話が世界規模のスケールまで展開してしまうのは容易に想像出来てしまって滑稽。ていうかマジでジョエル・シルヴァーどうしちゃったの??
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[021]続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
 イイっすトリガー2003-03-29
 
マカロニ・ウェスタンの創始者セルジオ・レオーネの紛れもない最高傑作。タイトルに「続」がついているが「夕陽のガンマン」とは何の関係もないので、あしからず。イーストウッ・・・
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マカロニ・ウェスタンの創始者セルジオ・レオーネの紛れもない最高傑作。タイトルに「続」がついているが「夕陽のガンマン」とは何の関係もないので、あしからず。イーストウッド、クリーフ、ウォーラックの三人が演じる賞金稼ぎを”善玉””悪玉””卑劣漢”と区別する設定とその活かしかたが憎い。ひょんなことから20万ドルのありかを知ってしまった二人とそれを影から狙う一人の、実によく計算された人間味溢れる駆け引きがマジにお見事。微塵にも互いに信用することの出来ない超閉塞的空間。そこで許容される信頼とは?裏切りとは?そして、その心意とは、いかなるものなのか。真の協力か、はたまた利用のされ合いか。欲望の交差のなかで描かれる血で血を洗う闘争、男気溢れるドラマ。熱い。熱すぎる。表面には見ることの出来ない人間性の奥底でうごめくドロドロとした情欲をハッキリと描いているその姿は、言うならば、白日のもとにさらされたフィルム・ノワールだ。併せてエンニオ・モリコーネの心躍る軽快なバック・グラウンド・ミュージックと決してお堅いだけではないユーモアに溢れるキャラクター像も堪能できる、まさにスーパー・エンターテイメントなのだ。グラウンド・ゼロに帰したジャンルを創り上げたセルジオ・レオーネに今更ながら拍手。
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[022]キリング・ゾーイ
 凡作の領域を超えずトリガー2003-03-29
 
タランティーノが製作総指揮を務めたバイオレンス・アクション。タランティーノとアングラードが関わっていること以外に何も魅力の無さそうな映画だが、ホントに何の魅力もない・・・
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タランティーノが製作総指揮を務めたバイオレンス・アクション。タランティーノとアングラードが関わっていること以外に何も魅力の無さそうな映画だが、ホントに何の魅力もない。更にタランティーノは製作に全く関わっていないらしく、結局唯一の魅力はアングラードだけ。彼の怪演だけが観客の目をひく。無差別に人質を殺しまくるというのも、シナリオから考えればどうかと思うものの、彼のキャラクターを確立させるには効果的な演出だ。麻薬漬けの生活の上、エイズに感染し、生きる希望を失った男が破壊衝動を暴走させる。純粋な狂気しか持ち合わせていない状態をそのままストレートに演じた姿はまれにみる名演。何故か知らないがアングラードは死に際までスタイリッシュに映されている。せっかく印象的な人物像を創り上げることに成功しているにも関わらず、それが物語を際立たせるような脚本が書かれていない。ベースとなる脚本自体、お粗末そのもの。人質の犠牲を顧みずにガス弾を撃ち込んでくる警察隊なんて普通いません。何故かトム・サヴィーニの特殊メイクが意外なところで冴え渡るアンバランス極まりない展開にも注目。決して駄作ではないけれど、同時に決して凡作の領域を超えぬ残念な一作として終わってしまった。当時、タランティーノはまだ「パルプ・フィクション」も監督していないのに本作に製作総指揮として名を連ねたとは、「レザボア・ドッグス」の衝撃の深さを物語る。監督は後に「パルプ・フィクション」の原案を書くことになるロジャー・エイヴァリー。
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[023]ブルーベルベット
 リンチ狂想曲トリガー2003-03-28
 
鬼才デヴィッド・リンチが描く、いつも通りに悪夢的で、同時に美しい不条理サスペンス。いや、ホントこれは凄い。「マルホランド・ドライブ」のような大量の伏線を駆使した難解・・・
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鬼才デヴィッド・リンチが描く、いつも通りに悪夢的で、同時に美しい不条理サスペンス。いや、ホントこれは凄い。「マルホランド・ドライブ」のような大量の伏線を駆使した難解に仕上げられた(又は、挑発的な)ドラマかと思いきや、リンチ先生お得意の不条理、支離滅裂な世界観を正統派展開に導入した完成度の恐ろしく高いサイコ・サスペンスであった。ある日、切り取られた人間の”耳”を拾ったことから次々と展開していく文字通り異様な事件を、華麗なプロット構成と共に異常性たっぷりに描き出す作風は流石リンチ先生。イザベラ・ロッセリーニ、デニス・ホッパーの怪演がお見事。物言わぬマクラクランのキャラクターもよい。リアリティなんてどうでもいい。悪夢的であり、かつ美しい幻想的な世界。それをスクリーンに持ってきてくれるだけでもリンチを祝福すべき。「この世は奇妙なことばかり起こる。」彼の独特な作風を通してそう言われるのなら、これ以上の説得力はもう求められないだろう。決して表面的な怖さを描かない。リンチは異常を描くために正常を用いる。正常と正常の無駄な重なり合い。無意味な交差。そういった正常の矛盾から静かに異常を引き出す。「イレイザーヘッド」からはじまり、「ストレイト・ストーリー」を含む、美しき悪夢への手招きは未だ続いている。
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[024]ゾンビ
 うーん・・・トリガー2003-03-28
 
モダン・ゾンビ映画の創始者ジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作の第二部にあたる作品。怖いもの観たさで借りてきたのだが、いや、いい意味で裏切られた。怖くないし、グロくも・・・
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モダン・ゾンビ映画の創始者ジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作の第二部にあたる作品。怖いもの観たさで借りてきたのだが、いや、いい意味で裏切られた。怖くないし、グロくもない。それを取り巻くブラックなユーモアがよいのだ。ゾンビで埋め尽くされたショッピングセンターのなか、さながら鬼ごっこでもしているような雰囲気で駆け回る主人公たち、そのバックで無邪気な”悪戯”っぽさを引き立てる音楽の使いまわし。ただ奇妙な雰囲気に流されて笑うだけなら十分。しかし、この映画が真に描こうとしているものはなんなのだろう。”恐怖”などむしろ第二の産物であり、まず極限状態を作ることにより互いの人間性を浮き彫りにし、閉鎖された場所での協調性、”ゾンビ化”という人間性の希薄化を描き、純然たるヒューマン・ドラマが持つ以上に濃い人間性を描き出したのだと思われる。しかし、”ゾンビ化”による人間性が薄れていく姿は、いまではテレビゲームや他の映画で使い古されてしまっていて、更に完璧な娯楽化という改良を加えられてしまっており、今観ると、この映画はやや新鮮味がない。加えて、笑いに徹しすぎで、それほど閉塞感も緊張感も感じ取れないのは、いかんせん問題だ。もう少し、少しでいいから”恐怖”と関連づけられる音楽や映像の演出が欲しかった。これでゾンビ映画の王の名を飾るのなら、正直な意見、おとなしすぎる。
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[025]グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
 タイムリー・・・トリガー2003-03-27
 
恐れ多くも、ヒッチコックの「サイコ」のリメイクに乗り出し、大失敗したガス・ヴァン・サントが描くヒューマン・ドラマ。才能があるのにそれを開花させようとしない一人の青年・・・
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恐れ多くも、ヒッチコックの「サイコ」のリメイクに乗り出し、大失敗したガス・ヴァン・サントが描くヒューマン・ドラマ。才能があるのにそれを開花させようとしない一人の青年の話。映画として、よく出来てるよ。でも、扱っているテーマに納得いかない部分がある。俺は今、中学生で、今年の四月から高校生。自分のこれからの進路とか一応、漠然としてるけど計画はある。やっぱりそこには、進学する大学とか現実的問題が目の前に大きく立ちはだかる。でも、そういう大きな壁を乗り越えて、夢を実現させようって誰にも負けない熱意は持っているつもりだ。この映画は、自分のやりたいことをして生きるよりも自分の長所を活かしたことをして生きろ。と言っている。そこがちょっと(実を言うと、かなり)納得いかない。人間に人生が本当に一度しかないのだったら、やりたくもないことをやって生きるよりも夢に挑戦して失敗したほうがマシだと、俺はそう思っている。もし前者が金のすごく稼げるものだったとしても。自分の生きる道は自分で決める権利がある。俺はそうずっと信じているし、多分これからもそうだと思う。でも、ちょっとこの映画に、揺さぶられた部分も正直ある。それというのは、ベン・アフレックが演じるウィル(マット・デイモン)の親友が、その彼の数学的才能を”宝くじ”に例えて非常に深いことを言う。”お前はアタリの券を持ってる。でも現金化する勇気がない。それで、お前がその金をムダにするんだったら、俺はお前を許さない。”と。自分中心の人生を生きるか、自分よりも他人のことを考える人生を生きるか。綺麗ごと抜きで難しい。誰でも、その両立を図ろうとする。この映画はその片方に偏りすぎた青年の物語なのだ。主人公を囲むすべての人間が彼の精神状態を四方八方から突付く完璧な人間関係の設定。本当に映画としてはよく出来ている。しかし、才能を無駄にしないためにもそれを開花させる道を理解した彼が最後にとった行動。観る側はどう捉えればいいのだろう?非常に興味深い。
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[026]ナイト・オン・ザ・プラネット
 最高〜トリガー2003-03-25
 
ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの五都市で展開する、他愛のない話をいつもどおりオフビートに仕上げたジャームッシュの傑作。飛びぬけて面白い脚本を扱・・・
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ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキの五都市で展開する、他愛のない話をいつもどおりオフビートに仕上げたジャームッシュの傑作。飛びぬけて面白い脚本を扱っているわけではないのに、そこに陰気くさい音楽と、何気ない台詞、効果的に演出された俳優たちという具材を混ぜ込み、不思議とジャームッシュはブラック・ユーモアたっぷりの面白い話に作り変えてしまうのだ。それでいてそれが人間性や生きる意味などの奥深いメッセージを持っていたりする。そんな、ブラックな笑いと深い意味を持つ物語性との両方を持ち合わせた作風がファンにとってはたまらないのだ。どのエピソードにもそれが当てはまっている。ウィノナ・ライダーのふざけていながら夢を追い続けるクールな態度、英語もろくに理解できないドイツ人とお調子者の黒人が織り成す人間味溢れる対話、盲人の感覚を知ろうとする黒人ドライヴァーにことごとくつき返される冷たい正論、おふざけ一直線で行くブラック・ユーモア大爆発のロベルト・ベニーニ(「ダウン・バイ・ロー」に続いて嬉しい出演!)、見せ掛けの不幸を語る男に本当の不幸を語るペロンパー(カウリスマキ常連!)。どれをとっても最高だ。理屈じゃない。
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[027]ダンサー・イン・ザ・ダーク
 「完璧」は万人に好まれるかトリガー2003-03-25
 
カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した、ラース・フォン・トリアーの衝撃作。フォン・トリアー自身がデンマークのバーでトマス・ヴィンターベアと交わした誓約”ドグマ9・・・
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カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した、ラース・フォン・トリアーの衝撃作。フォン・トリアー自身がデンマークのバーでトマス・ヴィンターベアと交わした誓約”ドグマ95”に従って作りあげられた作家性溢れる映像が素晴らしい。俳優陣の演技も完璧だ。主演はアイスランドの歌姫、ビョーク。ミュージカルシーンはもちろんのこと、息子のために簡素な生活を送るセルマを演じる全編を通しての演技もカンヌ主演女優賞、納得。まさに驚愕の一言。賞を狙ってわざわざデンマークまで遠征してきたのかどうかは分からないが、デヴィッド・モース、ピーター・ストーメアのアメリカ人二人も共に素晴らしい。技術面も演技面も完璧。しかし、問題は扱うテーマが重すぎることにある。非常に考えさせる内容であることは確かなのだが、カタルシスが強すぎ、逆に悲哀を受け止めてしまう。ミュージカルシーンになってもその雰囲気の暗さを排除できないのは、人によっては大きな問題だ。俺はなんとか着いていけましたが、共感や感動を覚えるにはとても無理がありました・・・。ただ、絞首台までの107歩の表現は素晴らしい。実際に納得の行かない死を目の前に向かえた人間は何を考えるのだろう?考えたくもない・・・。「最後から二番目の歌」。それは所詮、ただの悪あがきに過ぎなかった。泣けます。それとも自分への鎮魂歌だったのかな?
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[028]キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
 イイ!トリガー2003-03-23
 
60年代、小切手偽造により400万ドルを稼いだ実在の詐欺師フランク・W・アバグネイルの半生を描いた娯楽作。スピルバーグ、久々の快挙だ。あのSFフィルム・ノワール「マ・・・
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60年代、小切手偽造により400万ドルを稼いだ実在の詐欺師フランク・W・アバグネイルの半生を描いた娯楽作。スピルバーグ、久々の快挙だ。あのSFフィルム・ノワール「マイノリティ・リポート」を撮った後とはとても思えない明るい出来。ソウル・バス的なオープニングをはじめ、軽快なカメラワークに、極めつけは60年代のポップなミュージック。そして、あらゆる企業の重役たちがことごとく騙される爽快感抜群の展開。多くの女性を愛したフランク自身のメイン・ライフストーリーだと言える甘いロマンスに包まれたシナリオ。すべてが軽く、心地よい。(ウォーケンまで今までにないくらい明るい)行きすぎた描写もまったくない。それにしても、何より驚かされるのはアバグネイル本人の勇気だ。彼自身の話によると、彼は偽造は決して上手くなかった。その変装ぶりが、コミュニケーションのとりかたが、大きく貢献したという。しかし結果として、彼はFBIの無力さを証明し、さらなる改善を加えることになった偉大なる人物と言える。「自らの弱さを知ってこそ、強くなれる」。こんな説教くさい教訓を物語に上手く取り組むのはスピルバーグらしい。彼の善人ぶりと映画に対する永遠の好奇心が表に出た傑作。もしかして、まだ彼がイラク攻撃を容認してると信じてる人いるの?
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[029]ブルジョワジーの秘かな愉しみ
 ヘンな感覚トリガー2003-03-22
 
サルバドール・ダリと共にシュールレアリズムを築き上げたルイス・ブニュエルによるブラックなヒューマン・ドラマ。上流階級ならではの、常識や気品を交えた人間関係の間に生ま・・・
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サルバドール・ダリと共にシュールレアリズムを築き上げたルイス・ブニュエルによるブラックなヒューマン・ドラマ。上流階級ならではの、常識や気品を交えた人間関係の間に生まれる人間性。欲望やエゴイズム、それに疑心暗鬼。さらに言葉に出来ない人間の愚かさを映像で暴き出す。人間性の皮肉が個々の夢として描かれるのだが、その内容はまさに支離滅裂そのもの。筋の通らない異様で不気味な雰囲気と、明らかな人間性に対する皮肉描写の融合であり、可笑しささえ感じさせるその展開に奇妙な感覚を覚える。これがブニュエルなのだろうか。現実と虚構の交差。クローネンバーグやフィンチャーのように心理的恐怖を追究してはいないが、真偽不可能に陥る恐怖。その当然の”恐れ”という常識概念を翻してこそ、それは真の恐怖を表現し得るのかも知れない。そこで問題になるのは、ただ一つ。この映画ではほんの少しでも現実が描かれていただろうか?ま、作品自体とは何の関係も無いけど、ブニュエルの作風の固有性が読み取れて非常に興味深い。主演は「フレンチ・コネクション」とその続編でジーン・ハックマンの標的となる麻薬王シャルニエを演じたフェルナンド・レイ。ブニュエルとは「哀しみのトリスターナ」や「欲望のあいまいな対象」など他作品でも共同製作している。
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[030]ベルベット・ゴールドマイン
 ダントツ!トリガー2003-03-21
 
ブリテイン産の超サイケでスタイリッシュなムーヴィーが登場。デヴィッド・ボウイをモデルとしたミュージシャン、ブライアン・スレイドの波瀾の生涯を追ったある種、ドキュメン・・・
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ブリテイン産の超サイケでスタイリッシュなムーヴィーが登場。デヴィッド・ボウイをモデルとしたミュージシャン、ブライアン・スレイドの波瀾の生涯を追ったある種、ドキュメンタリー映画である。とは言っても、これはただ観てノるPVのような映画ではない。70年代に世界のどこよりも渾然と輝いたイギリスそのものの記録を、大胆に映した考古的記録なのだ。オープニングからして当時のイギリスのモダンカルチャーを再現。強烈な印象を残す。これをスタイリッシュと呼ばずに、何と呼ぼうか。細部にまでこだわったサイケでカラフルな衣装デザイン、一瞬たりとも気を抜いていない美術設定は見事。時間軸の交差を多用した展開もなかなか憎い。エメラルドのブローチを扱ったエピソードからは廃れた過去の情熱と友情からやりきれなさを切なさを感じさせる。ただの記録として終わっていないところも見事だ。特にクリスチャン・ベールとユアンが夜空を見上げるシーンは言葉に言い表せない美しさがある。性別を超越し人間そのものに愛される、生きる情熱を観よ!今まで観てきたブリティッシュ・ムーヴィーの中でダントツに面白かった。しかし、イギリス大統領本人がモダンカルチャー推進のために力をいれるとは、他にこんな国はなかなかないよね。伝統にこだわる国とこだわらない国、どっちが普通なんだか。
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