allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

投稿されたユーザーコメント
 
 「ナラント」さんのコメント一覧 登録数(27件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
 古典的な映画ナラント2008-01-28
 
 ティム・バートンとジョニー・デップという名コンビにヘレム・ボナム=カーター、というバートン節全開の布陣。R-15指定も理解できなくは無い、血みどろの残虐シーンが続くが・・・
続きを読む
 ティム・バートンとジョニー・デップという名コンビにヘレム・ボナム=カーター、というバートン節全開の布陣。R-15指定も理解できなくは無い、血みどろの残虐シーンが続くが、ゴシック調に画面を構築したり、部分的にモノクロや色調を抑えたカラーを使用したりしているさまは、『サイコ』にあたってヒッチコックが、ソール・バスの斬新な構図を用いて全篇モノクロにしたのに通ずるものを惹起させて興味深く、また、画面構成やカット割りそのものは古典的なハリウッド映画のように抑制されているので、さほど嫌悪感を抱かせず、バートンならではの様式美に溢れた作品になっている。脇を固めるアラン・リックマン、ティモシー・スポール、サッシャ・バロン・コーエンらも素晴らしい。理髪室にあたる、あの最上階の空間設計、特に傾斜したガラス張りの壁が実に魅力的で、セットの勝利だと思う。
隠す
  
 
[002]椿三十郎
 残念!ナラント2007-12-20
 
 オリジナルとの比較をしても勝ち目が無いのは明らかなので、気にしまい、と思っていても気にしてしまう。いずれにせよ、まずは役者がダメ。織田裕二が三船敏郎に適わないのは・・・
続きを読む
 オリジナルとの比較をしても勝ち目が無いのは明らかなので、気にしまい、と思っていても気にしてしまう。いずれにせよ、まずは役者がダメ。織田裕二が三船敏郎に適わないのは当然として、入江たか子の気品が中村玉緒に全く出せていないのも残念。  また、尺が20分近く長くなっていることから分かるように、ただでさえ説明過剰な黒澤演出を上回る演出過多。ロングショットが減りバストショットやクローズアップが増えたあたりがテレビ的だが、その反面、照明のせいなのか、デジタル処理をしているせいなのか、画面全体が暗いのが気になる。  いずれにせよ、森田監督、黒澤作品をリメイクして前作を超える評価を得られるはずが無いことくらい分かっていたとは思うのだが、それならそれで、例えば岡本喜八監督の『斬る』のように、『椿三十郎』の物語をベースにしながら全くテイストの違う作品にする、とか、『用心棒』をウェスタン風にリメイクした『荒野の用心棒』のようにする、とか、方策は無かったのだろうか、と思ってしまう。  そもそも、数年前の『丹下左膳 百万両の壷』も、オリジナルに遥か及ばなかったのだが、撮影所システムが機能していた時代と今とでは、役者、キャメラ、編集、美術、等々の水準が比べ物にならないくらい落ちているのだから、同じようにアプローチしようとしても失敗してしまうのだと思う。
隠す
  
 
[003]夜顔
 最高!!ナラント2007-12-20
 
 驚異の70分映画。視線の交錯と光の明暗を主題にした、緻密にして大胆な作品。冒頭の演奏会シーンでの、ミシェル・ピコリがビュル・オジェを発見するカットバックの見事さ。ト・・・
続きを読む
 驚異の70分映画。視線の交錯と光の明暗を主題にした、緻密にして大胆な作品。冒頭の演奏会シーンでの、ミシェル・ピコリがビュル・オジェを発見するカットバックの見事さ。トリュフォーの『アントワーヌとコレット』を彷彿とさせる。バーテンダーとの会話、その際の、鏡を使った視線劇では、オーソン・ウェルズまりのパン・フォーカスを多用し、カットバックというより長廻しの魅力に溢れている。バーでの「若い女性」2人の存在感も素晴らしく、それは他の役者、あのホテルのフロントにも言える。何をしているわけでもないのに記憶に焼きついてしまう。  そして白眉と言える二人の食事のシークエンスでの異様なまでの緊張感はどうだ!会話が全く無い中での長廻しのショットに続き、視線の交錯を鋭い切り返しで畳掛け、その後、照明を落とした中でのクライマックス!まさに映画的な魅力に満ち満ちた豊かな映画。たった70分ながら、映画の興奮が凝縮された、みずみずしい傑作だ。監督のオリヴェイラ、もう100歳に近いというのに、何という若さなのだろう!!
隠す
  
 
[004]サイドカーに犬
 美しい傑作!ナラント2007-07-20
 
 キャメラが美しい。昭和回顧風ノスタルジック映画が最近流行りだが、それには背を向ける、80年代初頭を描いた作品。回想形式ではあるが、ノスタルジックな感傷を周到に避けて・・・
続きを読む
 キャメラが美しい。昭和回顧風ノスタルジック映画が最近流行りだが、それには背を向ける、80年代初頭を描いた作品。回想形式ではあるが、ノスタルジックな感傷を周到に避けている。冒頭とラストの、現代のシーンは収まりが悪く、魅力が薄いが、竹内結子演ずる“愛人”ヨーコと、小学4年生の子役との「関係」が素晴らしい。特にこの子役は竹内の若干オーバーな演技を上品に受け止めており、その佇まいが圧倒的。アクターズスタジオ系の演技をしがちな竹内結子だって今回は悪くはない。ノスタルジックになりがちな題材を根岸監督は乾いたタッチで淡々とエピソードを積み重ねるように描いており、素晴らしい。タイプは違うが、同世代監督、相米の『お引越し』を彷彿させる傑作だ。
隠す
  
 
[005]神童
 アクション映画であるナラント2007-05-17
 
 なかなか面白い。心理を心理として描写せず、成瀬うた(成海璃子)のアクションを画面に定着させることでその「神童」ぶりを描き出しており、その試みは正しい選択と言える。・・・
続きを読む
 なかなか面白い。心理を心理として描写せず、成瀬うた(成海璃子)のアクションを画面に定着させることでその「神童」ぶりを描き出しており、その試みは正しい選択と言える。  主演の「神童」成瀬うたの唐突な暴力性が、実に心地良い。彼女はひたすら同級生を怒突き、母に反抗し、先生を無視し続ける。それぞれが「心理的演技」を素通りして、アクションとして画面に定着させており、そこにこの監督の手腕の確かさがあると言える。また、松山ケンイチとの間の微妙な恋心の描写においても、下手なクローズアップを避け、ぬいぐるみという小道具を登場させることで、あくまで「映画」として画面上で見せることに専心していて、古典的な演出が出来る監督なのだろう、と思われる。  そう、まさに「アクション映画」なのだ、この映画は。
隠す
  
 
[006]トカレフ
 阪本順治に真骨頂ナラント2007-04-23
 
 まさに阪本順治の真骨頂。一貫した緩慢なテンポの中で進むアクション。 夏の暑い日差しを捉えた石井勲のキャメラが良い。なかなか映画で成功事例に出会った事が無いスローモ・・・
続きを読む
 まさに阪本順治の真骨頂。一貫した緩慢なテンポの中で進むアクション。 夏の暑い日差しを捉えた石井勲のキャメラが良い。なかなか映画で成功事例に出会った事が無いスローモーションだが、阪本順治は上手く行っている方だろう。(『新・仁義なき戦い。』にも素晴らしいスローモーションがあった!)そして説明を徹底的に廃し、画面の力で語っていく監督の姿勢が素晴らしい。物語などどうでも良いのであって、ご都合主義の極みのような展開だが、画面の力でぐいぐい引っ張っていく。
隠す
  
 
[007]二十歳の恋
 トリュフォーのは素晴らしい!ナラント2007-04-20
 
 トリュフォーのしか観ていません。  まさにトリュフォーらしい、ヌーベルバーグならではの、みずみずしい傑作。クタールの自由闊達なキャメラ、レオーのあの所作、パリの息・・・
続きを読む
 トリュフォーのしか観ていません。  まさにトリュフォーらしい、ヌーベルバーグならではの、みずみずしい傑作。クタールの自由闊達なキャメラ、レオーのあの所作、パリの息遣いを捉えた画面・・・ こういう映画を観ると、フィルムとキャメラと人さえ居れば映画は成立するのだ、ということ。音楽ホールでの、レオーが一目ぼれする場面での、視線の交錯での演出、回想シーンでの子供二人を俯瞰で捉えたジャン・ヴィゴばりのショット、ラストの写真モンタージュ(『ラブ・アクチュアリー』の冒頭とラストはこれではないか!)などなど、どれも素晴らしい。
隠す
  
 
[008]今宵、フィッツジェラルド劇場で
 愛すべき遺作ナラント2007-04-20
 
 なんて楽しい、なんて哀しい、そしてなんて愛らしい映画だろう。アルトマンの遺作。  ゆらぐキャメラが複数の役者間を自由に移動しながら、実にアルトマンらしい群像劇を紡・・・
続きを読む
 なんて楽しい、なんて哀しい、そしてなんて愛らしい映画だろう。アルトマンの遺作。  ゆらぐキャメラが複数の役者間を自由に移動しながら、実にアルトマンらしい群像劇を紡ぎあげていく。あまり好きでなかったメリル・ストリープさえここでは素晴らしく、また、ラジオ番組司会者役のギャリソン・キーラーが最高。また、娘役のリンジー・ローハンも素晴らしい!  亡くなったのは残念だが、こういう作品が遺作になる、ということに羨望を禁じ得ない。
隠す
  
 
[009]柔らかい肌
 (無題)ナラント2007-04-20
 
 映画史が繰返し描いてきた不倫劇。男二人に女一人の三角関係。トリュフォーの追及し続けたテーマでもある。冒頭の絡み合う男女の手がブレッソンのような生々しい触覚。マッチ・・・
続きを読む
 映画史が繰返し描いてきた不倫劇。男二人に女一人の三角関係。トリュフォーの追及し続けたテーマでもある。冒頭の絡み合う男女の手がブレッソンのような生々しい触覚。マッチ箱、行き違い、視線の交わり、といった要素を使いながらのサスペンス演出はまさにヒッチコック。同時に一種のロードムービーでもあり、移動手段の自動車も印象的で、必ず挿入される、エンジンキーを差し込むショットも効果的だ。フランソワーズ・ドルレアックが美しく、今見ると“エビちゃん”に似ているが、カトリーヌ・ドヌーヴの姉と知って驚いた。彼女の脚に拘ったシーンが沢山あり、トリュフォーの脚フェチぶりが分かる。トリュフォー作品の中でもかなり良い出来。
隠す
  
 
[010]ドリームガールズ
 物量とテクノロジーの勝利・・・ナラント2007-04-20
 
 『シカゴ』の次を狙ったような演出の作品だが、キャメラが悪いと思う。ソロで唄うシーンなどで画面がスカスカなのが残念。相変わらず現代のミュージカルは編集によるカット割・・・
続きを読む
 『シカゴ』の次を狙ったような演出の作品だが、キャメラが悪いと思う。ソロで唄うシーンなどで画面がスカスカなのが残念。相変わらず現代のミュージカルは編集によるカット割りで歌と踊りを繋いでいくが、この作品はそのカット割りが多過ぎると思う。確かにジェニファー・ハドソンの歌唱力やビヨンセの歌は素晴らしいのだが、所詮録音口パクで撮影しているわけだし、更にそれを細かい編集で繋いでいる為、「歌と踊りが今、そこに在る」という緊迫感が生まれないし、迫力にも欠けてしまう。最新のテクノロジーによる立体的音響と大画面で観ると、大方の観客はその手前で騙されるだろうが、数年後に再見すると、あるいは小さなTVモニター等で観ると、その迫力は半減するだろう。これではMTVのミュージックビデオを繋いだものに毛が生えた程度。
隠す
  
 
[011]大いなる幻影
 生真面目なルノワールナラント2007-04-20
 
 久しぶりの再見。『ゲームの規則』や『黄金の馬車』、『フレンチ・カンカン』などの作品を知る者としては、ルノワールにしては生真面目過ぎるきらいがある。とは言え、捕虜た・・・
続きを読む
 久しぶりの再見。『ゲームの規則』や『黄金の馬車』、『フレンチ・カンカン』などの作品を知る者としては、ルノワールにしては生真面目過ぎるきらいがある。とは言え、捕虜たちがいっせいに横笛を吹く場面のデタラメさやジャン・ギャバンと農家の未亡人(ディタ・バルロ)とのやり取りの素晴らしさなどはさすが。役者がみな、素晴らしい。
隠す
  
 
[012]蒼き狼 地果て海尽きるまで
 (無題)ナラント2007-04-20
 
 語りの経済性、ということに尽きる。出演者への不満とか戦闘シーンへの不満とか、アラは色々あるとは思うが、これだけの長い物語を効率よく語っていくさまは、見事。それぞれ・・・
続きを読む
 語りの経済性、ということに尽きる。出演者への不満とか戦闘シーンへの不満とか、アラは色々あるとは思うが、これだけの長い物語を効率よく語っていくさまは、見事。それぞれのカットが必要充分にして更に編集も無駄がない。  澤井監督は、西部劇をやりたかったのだろう、ロングショットで捉えられたモンゴルは、アメリカ西部のようだ。
隠す
  
 
[013]クィーン
 (無題)ナラント2007-04-20
 
 いい。かなりいい。冒頭、タイトルバックでヘレン・メリル演ずる“クイーン”が視線を少しずらす。これが通奏低音のように全篇で、クイーンとその周囲との視線劇、いかに人物の・・・
続きを読む
 いい。かなりいい。冒頭、タイトルバックでヘレン・メリル演ずる“クイーン”が視線を少しずらす。これが通奏低音のように全篇で、クイーンとその周囲との視線劇、いかに人物の顔を振返らせ、視線を動かすかを追及しつつ、主役の二人と言って良いエリザベス女王とブレア首相との視線劇は映画の最初と最後のみにして、その大半を電話を通じてのみのコミュニケーションにする、という構造になっている。従って、「反目していた(かのような)ブレアと女王の雪解け」ともまとめられ得る物語の構造が、映画としてもうまく構造化され演出されている。  また、ダイアナの死、それを知る瞬間、女王の決断の瞬間、と言った物語上は核となるクライマックスを、敢えて画面には直接出さない、という「見せない演出」が実に素晴らしく、映画に品格を与えている。ヒッチコックやルビッチの名を出すまでもなく、古典期ハリウッド映画が普通に獲得していた「見せないことによる演出の経済化」と「粋な上品さ」=「品格」が、アメリカ人でないイギリス人監督に受継がれていることに、むしろ60年代以降のハリウッドへの寂しさを感じてしまう。  それにしても、女王の電話の出る場所を次々と変える面白さ、鹿と遭遇する場面の美しさ、ヘレン・メリルの立ち姿と声の上品さ、など、映画的面白さにも溢れており、こういった細部の面白さも満載の作品だ。
隠す
  
 
[014]リー・ピンビン
 まさに映像美!!ナラント2007-03-01
 
リー・ピンビンのキャメラ、美しい! やっぱり何と言ってもホウ・シャオシェン作品。『童年往事』から始まったホウ・シャオシェン監督との作品群は、監督も素晴らしいが、キャ・・・
続きを読む
リー・ピンビンのキャメラ、美しい! やっぱり何と言ってもホウ・シャオシェン作品。『童年往事』から始まったホウ・シャオシェン監督との作品群は、監督も素晴らしいが、キャメラも最高。ホウ・シャオシェンのフィルモグラフィを俯瞰してみると、明らかにリー・ピンビンとコンビを組み始めた『童年往事』から、作風が変化している。長廻し、フィックス、逆光・・・ ホウ・シャオシェンも恐らく、このキャメラマンとであれば撮りたい画が出来る、と判断したのだろう。トリュフォーとアルメンドロス、ベルトルッチとストラーロ、小津と厚田、といった映画史に残る、監督とキャメラマンのコンビと言えるだろう。
隠す
  
 
[015]大酔侠
 映画の教科書ナラント2007-02-19
 
 まさに正統派アクション映画とでも言えば良いのだろうか、的確な空間把握とその描写、無駄の無い編集、等々が、映画演出のお手本のような作品。ヒロインのチェン・ペイペイも・・・
続きを読む
 まさに正統派アクション映画とでも言えば良いのだろうか、的確な空間把握とその描写、無駄の無い編集、等々が、映画演出のお手本のような作品。ヒロインのチェン・ペイペイも実に魅力的。特に、前半部、宿屋においての空間造形とアクションの演出が素晴らしい。ワイヤーアクションもCGも無い頃に、アップとロングをいかに繋いでアクションを見せるか、その呼吸が天才的。
隠す
  
 
[016]武士の一分(いちぶん)
 (無題)ナラント2007-02-16
 
 ウエルメイドな物語が優れた撮影技術ときっと精緻で緻密に違いない時代考証・セットを背景に「馬鹿丁寧」に語られていく。この丁寧さは何なのか。不必要なショット、無駄な演・・・
続きを読む
 ウエルメイドな物語が優れた撮影技術ときっと精緻で緻密に違いない時代考証・セットを背景に「馬鹿丁寧」に語られていく。この丁寧さは何なのか。不必要なショット、無駄な演技が鼻につく。そして、物語だけでなくその演出さえもが予定調和の極みで、そこに意外性や斬新性が無いので、観ていて「映画的興奮」を味わうことが出来ない。  どうしても、山田洋次監督は、理詰めで演出してしまう傾向があり、装いは素晴らしく完璧なのだが、「面白み」に欠けるのである。  こういう作品を、監督の名や役者の名だけでマスコミが取り上げ、持ち上げられてしまうのはいかがなものか。  但し、壇れいはいい。
隠す
  
 
[017]ヘンダーソン夫人の贈り物
 視線の交わり!ナラント2007-02-16
 
 ジュディー・デンチとボブ・ホスキンス、この二人の存在感!切返しショットをこんなに繊細に使えるのは素晴らしい。表情の演技をさせず、視線の交わりとショットの編集とで語・・・
続きを読む
 ジュディー・デンチとボブ・ホスキンス、この二人の存在感!切返しショットをこんなに繊細に使えるのは素晴らしい。表情の演技をさせず、視線の交わりとショットの編集とで語ってしまう洗練! もっともっと評価されるべき映画だと思う。
隠す
  
 
[018]次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊
 傑作! 最高!!ナラント2007-02-16
 
 渋谷のシネマヴェーラで再々見。 いやほんとに大傑作。殺陣場面での躍動と恋の場面での美しい叙情、そして壮絶なラストでの、その二つが混然と交じり合って一体となる高揚感・・・
続きを読む
 渋谷のシネマヴェーラで再々見。 いやほんとに大傑作。殺陣場面での躍動と恋の場面での美しい叙情、そして壮絶なラストでの、その二つが混然と交じり合って一体となる高揚感。映画とはこれ、モーションピクチャー(動く画)とはこれ。そして、森繁久弥、志村喬、越路吹雪!「笑っても泣いているような潤んだ瞳」の夕顔!「おいら死んだらなァ、死んだらなァ、道端埋めてくれ、蓮華、菜の花、嬉しやな 春にゃ咲くよ・・・」 このシリーズ、どうしてDVD化されないのか!!
隠す
  
 
[019]魂萌え!
 (無題)ナラント2007-02-16
 
 大変素晴らしい。前作の『亡国のイージス』では題材を若干処理できずにいた感のある阪本順治監督、本来の才能を見せてくれた。まず何よりも風吹ジュンの余計な力がかかってい・・・
続きを読む
 大変素晴らしい。前作の『亡国のイージス』では題材を若干処理できずにいた感のある阪本順治監督、本来の才能を見せてくれた。まず何よりも風吹ジュンの余計な力がかかっていない演技が素晴らしい。他にも意外な一面を出した三田佳子や、常盤貴子、加藤治子など、女優陣が出色で、『℃対足るねん』以来「男の映画作家」と見られがちな阪本順治監督が、『顔』もそうだったが実は女性の演出にこそ彼の真骨頂があるのでは、と思わせる。  冒頭、寺尾聡が桜を見上げるショットから始まり、風吹ジュンも劇中、何度も見上げるが、明らかにここでの阪本順治は、「見上げること」を主題に して演出している。俯瞰気味のショットで捉える、首を上げる仕草や視線の動きが実に素晴らしく、ただの心理劇に陥り易い題材が、動く画=モーションピクチャーになっている。なお、風吹ジュンが劇中よろめく場面があるが、そのよろめき方、男性への身体のあずける所作が、何とも美しいので、これも必見。  音楽がちょっと不可解な要素もあったが、それ以外は堂々とした演出で、阪本順治監督らしいコメディタッチもあるし(林隆三の携帯!)、素晴らしい。  「見上げること」を主題にした映画が、最後、風吹ジュンの、映写室から見下ろすショットでエンディングを迎えるのは、何とも象徴的。映画を見終わった後、つい後ろの映写室を「見上げて」しまったのでした。
隠す
  
 
[020]春の雪
 キャメラは超一級ナラント2007-02-13
 
ちょっと懲り過ぎ、長過ぎ。せっかくのリー・ピンビンのキャメラももったいない。しかも肝心の雪が雪になっておらず、やはりCGはダメだという結論になってしまう。映画史の残る・・・
続きを読む
ちょっと懲り過ぎ、長過ぎ。せっかくのリー・ピンビンのキャメラももったいない。しかも肝心の雪が雪になっておらず、やはりCGはダメだという結論になってしまう。映画史の残る山中貞雄の雪(『河内山宗俊』)から半世紀以上たっているのに・・・ それにしてもリー・ピンビンのキャメラはいつも美しい。行定監督は、ホウ・シャオシェン監督の爪の垢を煎じて飲め。
隠す
  
 
[021]カリフォルニア・ドールス
 愛すべき遺作!!ナラント2007-02-09
 
 楽しい。素晴らしい、愛すべき遺作。ビーター・フォークをはじめ役者たちが大変いい味を出している。ポンコツ車での一種のロードムービーなのだが、全篇を彩る移動シーンでの・・・
続きを読む
 楽しい。素晴らしい、愛すべき遺作。ビーター・フォークをはじめ役者たちが大変いい味を出している。ポンコツ車での一種のロードムービーなのだが、全篇を彩る移動シーンでの車中の会話を、人物をあまり見せず車を捉えたロングショットで構成していく感覚が素晴らしい。会話での切り返し及びクローズアップ多用に伴う重苦しさと心理的演出を嫌ったのではないかと思うし、また、1970年代のアメリカの情景とポンコツ車の絵が実に素晴らしい。アルドリッチ、幸福な遺作だ。
隠す
  
 
[022]フラガール
 (無題)ナラント2007-02-09
 
 いいけどねえ・・・ でも、『sixty nine』の時よりも李監督も随分冗長かつ凡庸な演出になってしまっているし、松雪泰子としずちゃんはダメ。明らかにここでの李監督は、いかに・・・
続きを読む
 いいけどねえ・・・ でも、『sixty nine』の時よりも李監督も随分冗長かつ凡庸な演出になってしまっているし、松雪泰子としずちゃんはダメ。明らかにここでの李監督は、いかにして女優を振り返らせるかを追求している。ただ、女優を振返らせることにかけては日本には成瀬巳喜男の右に出る者はいまい。好きな映画ではあるんだけど、、、惜しい!
隠す
  
 
[023]百年恋歌
 傑作!!ナラント2007-02-09
 
まぎれもない傑作。リー・ピンビンのキャメラは美しく、やや逆光気味の画面を多用した1961年、暖色系の画面作りの1911年、青白い照明と暗さを突出させた2005年、と3つの時代そ・・・
続きを読む
まぎれもない傑作。リー・ピンビンのキャメラは美しく、やや逆光気味の画面を多用した1961年、暖色系の画面作りの1911年、青白い照明と暗さを突出させた2005年、と3つの時代それぞれを繊細な画面に作り上げている。役者も素晴らしい。話題にもならず、ヒットもしないのは残念だが、ホウ・シャオシェンは現代の世界最高峰の映画監督の1人であることに世間は疎すぎる。
隠す
  
 
[024]天国と地獄
 (無題)ナラント2007-02-09
 
 「さすが!」の黒澤演出。1950〜60年代前半の頃の黒澤はその絶頂期だったのだなあ、とつくづく思う。  権藤邸内で繰広げられる前半部が素晴らしく、リビングの造形と空間演・・・
続きを読む
 「さすが!」の黒澤演出。1950〜60年代前半の頃の黒澤はその絶頂期だったのだなあ、とつくづく思う。  権藤邸内で繰広げられる前半部が素晴らしく、リビングの造形と空間演出が出色。「天国」と「地獄」という2項対立を説話論的にも主題論的にも張り巡らせるさまが、よく練られているし、緻密な構想力だと思う。  が、そこがまさに黒澤明らしいとこではあるが、図式的で画一的でもある。キャラクターの類型化がなにぶん凡庸で、それが演出につながってしまっているのだ。同じ日本が誇る映画作家でも、その点において小津や溝口より黒澤が決定的に劣るところだとは思うが・・・  キャメラがよく、後半部、湘南の坂の勾配を捉えた構図や、暑さを感じさせる画面作りが素晴らしい。マルチカメラによる演出はあまり好きではないが、映像そのものは素晴らしいと思う。
隠す
  
 
[025]リトル・ミス・サンシャイン
 バス!ナラント2007-02-09
 
なかなかいい!面白い逸品。役者がみな良い上に、あの黄色いミニバス!ミニバスの存在感が素晴らしい。ミニバスが走る姿を捉えた移動ショットや、走らせる際のシークエンスの面・・・
続きを読む
なかなかいい!面白い逸品。役者がみな良い上に、あの黄色いミニバス!ミニバスの存在感が素晴らしい。ミニバスが走る姿を捉えた移動ショットや、走らせる際のシークエンスの面白さ、それぞれに映画ならではの運動感がみなぎっている。そう、この作品は、大して面白くもなく劇的でもない「物語」を、映画ならではの「運動」に満ちた演出をしているので、これだけ面白いのだ。
隠す
  
 
[026]幸福な食卓
 (無題)ナラント2007-02-09
 
ヒロイン役の北乃きいが素晴らしい。バストショットやクローズアップを多用する中にあって、表情の演技でなく目の動きでの繊細な演技が画面に収まっている。キャメラも、ロケ撮・・・
続きを読む
ヒロイン役の北乃きいが素晴らしい。バストショットやクローズアップを多用する中にあって、表情の演技でなく目の動きでの繊細な演技が画面に収まっている。キャメラも、ロケ撮影の中、北乃きいは常に3/4逆光気味の画面で捉えており、丁寧な仕事ぶりがうかがえ、北乃きいを大事にしている様がうかがえる。途中の雪、列車のシーンもなかなか良い。えてして心理描写だけに陥りそうな題材にも関わらず、こういった要素を入れて「映画」にしていくあたりが秀逸。ただ、脚本が少し詰め込みすぎている。弟は言わずもがな、ボーイフレンドの母も必要ないと思う。そのエピソードを入れるくらいなら、北乃の歩くショットを増やすべきだ。
隠す
  
 
[027]ディパーテッド
 いい。が、長い。ナラント2007-02-09
 
確かにオリジナルの方がいいし、女優はイマイチだし、男の方の3人もあまりいいとは思わない。ただ、もともとの脚本がいいから、それなりに楽しめます。面白いとは思う。でもね・・・
続きを読む
確かにオリジナルの方がいいし、女優はイマイチだし、男の方の3人もあまりいいとは思わない。ただ、もともとの脚本がいいから、それなりに楽しめます。面白いとは思う。でもね、150分は長い、長過ぎる。オリジナル版と比較しても、必要の無いエピソードを加えたり、無駄なショットが多過ぎたりするのが残念。製作費や役者、スタッフはA級でも、B級の精神で作って欲しかった。
隠す
  
 
 
 



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION