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 「秋彦」さんのコメント一覧 登録数(21件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]ブルックリン
 不穏な感じ秋彦2017-03-12
 
貧しいアイルランドから豊かで希望が有るかもしれない アメリカに渡った少女の成長物語 NHKの朝ドラと誰かが言っていたが確かに 日常生活を細かく描いた地味な作品になりそ・・・
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貧しいアイルランドから豊かで希望が有るかもしれない アメリカに渡った少女の成長物語 NHKの朝ドラと誰かが言っていたが確かに 日常生活を細かく描いた地味な作品になりそうな所を 嵐の中で船酔いする場面等結構ハッタリかました演出で退屈させない アメリカで初めて親しくなったイタリア系の彼氏に何度か食事に行ったあと 正式に付き合って欲しいと言われ驚き、考えさせて欲しいと言う彼女 これ絶対断るなと思ったら次会った時「わかりました付き合いましょう」 と言ったのでOKなのかよ!驚いた 彼氏も「断られると思った…」と驚いていた 何故そう思ったんだろうか ダンスパーティーで初めて出逢ったトニー(エモリー・コーエン)と エイリシュ(シアーシャ・ローナン)が並んだ時「彼氏背低っ!」と 見て居る人の多くが思っただろう デパートの店員で終わりたくないと簿記の勉強をするエイリシュに対して「配管工」で「字が書けない」等この彼氏が誠実だけど男性としての条件があまり良く無いと言う事がこの「背が低い」と言うキャスティングで象徴されている だから彼女がアイルランドに一時戻る時トニーは(見ている我々も)このまま彼女が戻らないかもしれないと思い「結婚しよう」と言う アイルランドに戻ってからの話がかなり長い Wikiを見るとアイルランドで3週間カナダで4週間 アメリカでは2日しか撮っていない そう考えるとアイルランドの風景は出てくるがアメリカの場面は デパート女子寮教会トニーのアパートと室内ばっかりだ 原作がアイルランド人だからむしろそちらに重点を置いた作品になっている だから彼女の行動はどちらに行くのだろうと見ている此方にサスペンスの有る不穏な作品になっている
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[002]クリーピー 偽りの隣人
 「スッキリしない」「モヤモヤする」秋彦2017-02-27
 
映画の冒頭取調室から逃げ出したサイコキラーに警察署内で刺され 血塗れになって倒れ込む西島秀俊…そして1年後 この始まり方もしかして「シックスセンス」?と思ったら違った ・・・
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映画の冒頭取調室から逃げ出したサイコキラーに警察署内で刺され 血塗れになって倒れ込む西島秀俊…そして1年後 この始まり方もしかして「シックスセンス」?と思ったら違った 黒沢清映画は映画ファンの評価が高いので幾つか見たが 何かモヤモヤすると言うか毎回スッキリした展開しないのは何故なんだろう この作品でも初めて西野(香川照之)に会った竹内結子が家で旦那(西島秀俊)に、あの人変だと言うと次の日、道で西島秀俊に会った香川照之が 昨日の奥さんに対する応対は失礼でしたと謝罪する…何だろう家に盗聴器かなんか仕掛けて居る? その後西島秀俊が興味を持った未解決事件の現場に行くと都合よく唯一の 生存者が偶々そこに来る、そしてその事件の犯人は西野…そんな偶然有る?絶対盗聴器だ!と思ったが、そうじゃ無かった、何かそこの説明が欲しい気がする 他にも、怪しい西野の家に警察の人間(と元刑事の西島秀俊)が「一人で」「誰にも言わず」「勝手に」上がり込んで殺されてしまう(殺されそうになる)と言うホラー映画の「お約束」の展開を一つの作品で3回やっているけど何だろうこれギャグ? 他の人も指摘しているがお話に関しては辻褄の合わないことだらけ でそういう作品の評価が高いのは何故なんだろう 黒沢清映画を見ていつも思うのは、多分「映画」に凄く詳しい「ホラー映画」「黒沢清映画」のお約束を了解している人には「ピンとくる」「タマラナイ」んだろうなー、と言う事なんだけど そうじゃない人間にはいつも「スッキリしない」「モヤモヤする」
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[003]ルーム
 自分は閉じ込められている秋彦2017-02-27
 
主人公が、ふと目覚めると狭い部屋に閉じ込められていた 「ココは何処」「私は何故閉じ込められている」「どうやったら脱出できる」 と言うタイプの低予算サスペンス映画、昔な・・・
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主人公が、ふと目覚めると狭い部屋に閉じ込められていた 「ココは何処」「私は何故閉じ込められている」「どうやったら脱出できる」 と言うタイプの低予算サスペンス映画、昔なら「SAW」「CUBE」 最近だと「10 クローバーフィールド・レーン」みたいな映画かな と思いながら見ていると途中割と早い段階で違う展開になって来た 実話を元にした小説を映画化したものだと言う事だが 日本でも同じような犯罪が有って少女が保護されたニュースが有ったなと思った 普通にそういう映画として良く出来ているが それとは別に例えば 若い(10代の)女性が結婚して(男を作って)家出して 暮らし始めて子供が出来たけど、その男がダメ男「仕事をしない」「暴力を振るう」「浮気をする」で愛情も無くなったが 男と別れて今更家にも戻れない、子供を抱えて仕事も出来ないとしたら この主人公と同じように「自分は(現在の状況に)閉じ込められている」 と思うだろう そしてやっとそのダメ男と別れて子供連れて家に戻ったら 「勝手に男作って出て行って今更戻って来られてもねー」と家族と微妙な関係になる そう言う現実に良くある話を象徴的に描いた作品と考えることも出来る訳で 女の人には色々な意味でリアリティーが有る話なのでは無いか
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[004]ミッション:8ミニッツ
 謎解きと冒険秋彦2013-04-20
 
ダンカンジョーンズ監督2作目 前作が「宇宙SF」で今回が「時間SF」か? 通勤電車が爆弾テロで破壊された、犠牲になった教師の記憶から爆発直前の電車内を仮想世界として・・・
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ダンカンジョーンズ監督2作目 前作が「宇宙SF」で今回が「時間SF」か? 通勤電車が爆弾テロで破壊された、犠牲になった教師の記憶から爆発直前の電車内を仮想世界として作り出し犯人を探し出す計画が行われる、アフガニスタンに従軍していた筈の主人公コルター(ジェイクギレンホール)は何故か自分がその捜査員として仮想の通勤電車に送り込まれている事に気が付く、再現できた世界は爆発直前の8分間のみ1度で犯人を特定するのはとても無理なので何度も同じ8分間を繰り返し爆弾犯を探してゆくが… 犯人を捕まえ新しいテロを防ぐ事が出来るか?主人公が選ばれた理由は? 見ているときは意識しなかったがこの映画の構成はかなり複雑なんだよな 話のパターンは前作『月に囚われた男』と同じで「閉じ込められた主人公、そこで与えられるミッション、コミュニケーション取る相手は一人だけ、さらに主人公にはある秘密があり自分では気が付いていないがが相手はそれを知っている、話が進むに連れて主人公は謎を解明しようとするが、その時秘密を知る唯一の相手は主人公に同情して味方になる」 どうもダンカンジョーンズ監督自信の「何か」が込められているんだろうなとしか思えない設定だが、 謎解きがメインの前作では唯一の相手が主人公の味方になる展開が急で、物語のサスペンスを殺いでいたし 今作は爆弾犯を探す話と、閉じ込められた自分の謎を解くと言う別な話を同時にやっているんで物語が複雑になっている。 見ていて気になったのは8分間を繰り返すうちに、今までやらなかった事をやってみようと途中の駅で電車を降りてしまう場面、実際には教師は降りていない訳でこの場面は誰の記憶なんだ?と言うこと、 以前彼はこの駅で降りた事が有るのかもしれないとも考えられるが、 むしろ、この仮想世界にとって記憶は一つのデータで其処に現実の情報をを取り込んで新しい世界が作られていると考える方が自然だ(そうじゃなきゃ記憶では話した事が無い人と話せるのはオカシイし) 只そうなると映画の中で「仮想世界での爆弾犯が現実にも犯人でした」と言う展開に(当然)なるが、そうなる根拠は何処にも無い事に成るんだよな、だからこの映画「SFミステリー」としてはあんまり筋が通っていないと思う。 コルターが、周りの乗客を調べるうち其れまで同じ電車に乗り合わせただけだった人たちの人間性判って来て、その人たちを救いたいと思うようになる。後半、物語は実際の爆弾犯を探すよりこの仮想世界で爆発を防ぐ為に行動すると言うふうに変わってくる ある日突然異世界に送られた普通の人間がその世界には無い能力で世界 を救う為に活躍するSFが有る(例えば『ジョンカーター』 火星では重力が1/3なのでその世界の住人の3倍の力が有る) この作品でも主人公は 1.此れから何が起こるか知っている 2.何度でもやり直す事が出来る と言う能力を持っている訳で つまりこの映画後半は「冒険SF」になるんだよな そうなると「記憶に無い行動が自由に出来る」と言う設定がマイナスじゃ無くなるし「唯一の話し相手が味方になる」と言う展開が気にならないどころかむしろプラスになってくる。 前作「月に囚われた男」は部分的に好ましい部分(主に特撮)が有りながら、物語の展開には不満が有ったが、今回はその弱点をかなり解消していると思う。 ラストの展開も多少都合が良いが、良く出来た「冒険SF]らしいさわやかで感動的な終りかただと思う。
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[005]スーパー!
 イイモノを見た秋彦2012-05-17
 
中盤、映画の列に横入りした男に怒ったフランク(レイン・ウィルソン)が車の中でモソモソとコスチュームに着替えて男の前に立ち「お前のような悪い奴はクリムゾンボルトが許さ・・・
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中盤、映画の列に横入りした男に怒ったフランク(レイン・ウィルソン)が車の中でモソモソとコスチュームに着替えて男の前に立ち「お前のような悪い奴はクリムゾンボルトが許さん」と言って手に持った武器で殴る、その時手に持っているのが赤く塗ったパイプレンチ、銃で撃ったり刀で切るのは日常には無いことだからあくまで映画の中の事として見られれるが、パイプレンチは水道工事とかに使う道具で身近に有るのでその重さとかがリアルに感じられて「それで思いっきり殴るってチョットやり過ぎじゃね」と思う、スーパーヒーロー映画のパロディーとして1歩引いて見ていたのがその描写から画面の中が突然生々しく感じられるようになった。其処から映画の方向もそちらに(生々しい方に)展開していく。 同じような映画として始まった『キック・アス』がヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)が登場し双頭の薙刀(「ゲルググが持ってるみたいな…」と言った人がいた)で悪党を切り刻んだ瞬間、そう言う事がOKな映画になったのと対照的だと思う。 その結果クライマックス、クリムゾンボルトとポルティーが敵の屋敷に乗り込んでいく場面、現実には当然有り得るがこの手の映画では起こらない筈と思っていた事が起こったので驚いた。  リビー(エレン・ペイジ)のキャラクター良く、「ヒーローが人を殺しちゃいけないなんて知らなかった」と言うのがオカシイ、フランクとリビーが武器店で楽しそうに武器を集める場面が名場面ですね。  オープニングのアニメの安っぽい感じも素晴らしく、見終わって「良いモノを観た」と言う気持ちになった。
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[006]ゆりかごを揺らす手
 思ったよりよく出来ている秋彦2011-12-23
 
セクハラで訴えられ自殺した産婦人科医、妊娠していたその妻はショックで流産子供が産めない体になる、彼女は旦那を訴えたエリート家族に自分の正体を隠しベビーシッターとして・・・
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セクハラで訴えられ自殺した産婦人科医、妊娠していたその妻はショックで流産子供が産めない体になる、彼女は旦那を訴えたエリート家族に自分の正体を隠しベビーシッターとして入り込みその家族に復讐をするサスペンス映画…  その設定だけ聞くと頭のおかしい女が食事に毒を入れたり夜中に刃物を持って子供の寝室に忍び込んだり…と言うようなドロドロした映画を想像する、そう言う映画が何故評判が高いのか 実際見てみると不快になるような描写は殆ど無い レベッカ・デモーネイの標的は家族全体ではなくアナベラ・シオラ、幸せな妻である彼女を追い落として自分が取って代ろうとする計画らしい(「女の敵は女」と言うことか)。 アナベラ・シオラとレベッカ・デモーネイの女同士の対決の映画だということが段々判って来る。 子供達を人質にしたりと言うアンフェアな事をレベッカ・デモーネイがしないのが判って来るので後半その1対1のフェアな対決のドラマを何も考えずに楽しむ事が出来る様に成る、そう言う意味で上手く作られたた映画だと思う。 細かい部分で ジュリアン・ムーアがレベッカ・デモーネイの服に付いた香水の匂いに気づく場面は女性の感覚だよなと思う。 気になったのは 「最初この家に来た時全ての部屋で寝てみた」と言うアナベラ・シオラの台詞が有るが映画の中の家は普通の一戸建てでそんなに寝室が有る様に見えない、原作はもっと大邸宅と言う設定なんじゃ無いか(ベビーシッターを住み込みで雇うと言うのもその方が納得できる) 庭仕事に雇われた知恵遅れの黒人の描き方が、どうも「良心的な黒人奴隷」の様に見えるがアメリカでそう言う事は問題にならなかったのだろうか 期待したより面白く評判が高いのも良く判った。
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[007]ディア・ドクター
 夢の終り秋彦2011-11-08
 
「ゆれる」が衝撃的な作品だっただけに、次の作品は期待が大きくなる、その分「面白くなかったら嫌だな」と言う気持ちも大きくなるわけで暫く見るのを躊躇って居たが、思い切っ・・・
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「ゆれる」が衝撃的な作品だっただけに、次の作品は期待が大きくなる、その分「面白くなかったら嫌だな」と言う気持ちも大きくなるわけで暫く見るのを躊躇って居たが、思い切って見てみるとコチラも素晴らしい作品で見て正解だった。 山奥の村の田んぼで真夜中身元不明の死体が発見される、最近行方不明になった診療所の医師伊野治(笑福亭鶴瓶)では無いかと村の人々が噂するなか、伊野の助手で若い医師相馬(瑛太)は田の中に飛び込んでいく「先生!先生!」と叫びながら。 物語は其処から、村に赴任したばかりの相馬の視点から伊野が村の人々を診察するエピソードと、行方不明になった彼を探す刑事が村の人々に事情を聞く場面が交互に描かれる。 若い医師が狂ったように探し回り、刑事が執拗に追いかけるこの伊野治とは何者か…。 映画の前半の伊野と村人の触れ合いのエピソード、TV番組で一般素人の家を訪ねていく笑福亭鶴瓶のキャラクターを意識していると思うが、 伊野、相馬、看護士の大竹(余貴美子)が村人を診察して回る場面は少し現実離れした(お祭りの神輿が家々を回っていくような)楽しい感じに描かれている。 そんな中、相馬は伊野が夜中に医学書を開き勉強している事に気づく、山奥の診療所に来る医師が高度な医療技術を身につけてはいないだろうがドウもおかしい、と言うあたりから話は少しずつ現実の影が差してくる。少しずつ伊野の手に余る患者のエピソードが増えて来る。 映画の中盤「先生は村の人に感謝され必要とされている」と言う相馬に対し伊野が「ここらの人は足りないってことを受けいれてるだけだ、自分がどうこうじゃない」と答える、もっとちゃんとした医療、もっと良い生活、もっと安心できる福祉、もっと…もっと…と望めば不満や怒りが湧いてくる、そう言うものを諦めているからこその、明るく現実離れした世界を描いたのがこの映画の前半のエピソードだったのだ。 そう言うこの映画の世界の中で、鳥飼かづ子(八千草薫)の娘で都会の病院に勤める医師の、りつ子(井川遥)だけが現実を諦めていないキャラクターに描かれる、 映画の後半、都会から一時的に戻ったりつ子は母親の異常に気づく、親思いのりつ子は母親の本当の病状を知りたいと思うが現実を娘に見せたくない母親は真実を隠す、だが母親を思う余りりつ子は真実を追究してしまい、そうすることで結果的にこのユートピアを破壊してしまう。 夢の世界が現実に壊された伊野治はこの世界から姿を消す。 そして冒頭の場面、発見された死体は伊野なのか。 良い人なんだが裏が有りそうな(恐い所が有る)笑福亭鶴瓶がいてこの 伊野治と言うキャラクターが生きたと思う 女性が描けないと監督は言っていたがこの映画の余貴美子、八千草薫、井川遥、皆良い(特に余貴美子素晴らしい) 伊野を批判する無礼な刑事に対して 香川照之がとった思いがけない行動、気持ちがスッとした(こう言う細かい部分が上手い) 画面が美しい、自然の風景はともかく普通は貧乏臭くなりそうな駅前の公衆電話の場面がなんでこんなに綺麗なんだろうと思う ラストの「ハッピーエンド」は賛否両論有るが自分は良いと思う
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[008]テキサスの五人の仲間
 ミスディレクション秋彦2011-10-10
 【ネタバレ注意】
『天才伝説横山やすし』(小林信彦)の解説で森卓也がこの映画の話題で横山やすしと盛り上がる場面があり、ずっと見たいと思っていたのが「TUTAYA」の棚に並んでいるのを・・・
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『天才伝説横山やすし』(小林信彦)の解説で森卓也がこの映画の話題で横山やすしと盛り上がる場面があり、ずっと見たいと思っていたのが「TUTAYA」の棚に並んでいるのを見て驚きさっそく借りた(TUTAYA以外では未だDVDが販売されていないようだ)。 ある町で1年に1度、ホテルのレストランを借り切って地元の金持ち五人が1日中大金を賭けてポーカーをする、その勝負は町中の話題だがメンバー以外は立ち入り禁止、唯一チップを届ける事が出来るホテルのマスターに勝負の行方を尋ねるシカ無いが彼は黙して語らず、そんな中テキサスに移住する途中のヘンリーフォンダ一家が泊りに来るギャンブル狂らしい彼はポーカーの話を聞いて目の色が変り、「もうしない」と誓ったのも忘れ参加させて欲しいと懇願する、部外者立ち入り禁止だがフォンダの美しい妻(ジョアン・ウッドワード)に目をつけたメンバーの一人が観戦だけならと参加を許す。暫く黙って観戦していた彼だが、我慢できずテキサスの土地を買うために貯めた金をチップに換えてゲームに参加たちまち資金を巻き上げられてしまう、大逆転を狙った最後の勝負、カードを抱えたまま彼は気を失ってしまうのだが…。 五人のメンバーの一人がフォンダに「テキサスに土地を買うために旅をしてるって、随分遠くまで行くんだな」と言う、あれ?此処がテキサスじゃ無いのかと見ていて混乱する、又主役のヘンリーフォンダの『ギャンブルに弱いくせに目が無い』と言うキャラクターが意外すぎてチョット無理があるので「此れは何か裏が有るのだろう」と何となく予想が出来るが、最後まで見ると自分の予想よりずっと「大掛かり」な騙しの映画だった。 見終わった瞬間は「なるほどそう言う事だったのか」と思うのと同時に『大掛かり』過ぎて「此れ、かなり無理がある話だな」とも思う、部外者立入り禁止のギャンブルにヘンリーフォンダが入れたのはメンバーの一人が偶然ジョアン・ウッドワードに目をつけたからだが、他のメンバーが「NO」と言ったら?、又倒れたフォンダの代わりに「私が夫の勝負を引き継ぎます」とウッドワードが言うが「人が代わるのだからカードは配りなおしましょう」と言われるかもしれない、騙す側の計画が全て狙い通りに行って初めて成り立つような話で、そう言う少しでも予期せぬ展開が有ると根底から崩れるような気がする。 比較されている『スティング』だと途中でその「予期せぬ」トラブルが起こり、それに如何対処するかが描かれているので見終わった後そう言う疑問が湧かない(騙す側の視点で描かれているからそれが出来るわけだが)。 むしろ同じ騙される側の視点の『ゲーム』(デヴィッド・フィンチャー)を見終わった時と同じように感じた(此れも無理やりな話だったな) 元々如何いう経緯で作られた映画なのか判らないが 見ているとなんとなく舞台劇の映画化の様に見える その理由は 1、舞台がホテル(とその周り)に限定されている 2、上で言ったように話が作り物っぽい 3、カードの数字(役)を見せるショットが無い 3、は途中で気になった、普通ギャンブル映画(あるいはマンガ)だとメンバーそれぞれの手を見せるショット(コマ)が必ず有るのにこの作品にはそれが全く無い、最後の大勝負の決着もカードの強さじゃなく賭け金の額で決まってしまう、映画ならカードの数字をアップで見せられるが舞台では出来ないし(台詞で「俺はフルハウスだ」とか言っても仕様が無いし) と言うような事から何となく舞台劇の映画化っぽいなと思ったのだが、この作品はそう言う情報が全く無いので当たっているのか判らない   「観客を騙す映画」と言う予備知識を持って見たのでむしろ無理な所が目に付いてしまったのは残念だった。 『テキサスの五人の仲間』と言う邦題が(ミスディレクションになっていて)この映画の最高の部分だと思う。
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[009]恐怖省
 気軽に楽しめる秋彦2011-04-24
 【ネタバレ注意】
「午後6時精神病院を退院したスティーブン・ニール(レイ・ミランド)は駅で列車を待つ間『自由国家の母の会』が主催するバザーを見学するが‥」と言う冒頭部分の不思議なあら・・・
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「午後6時精神病院を退院したスティーブン・ニール(レイ・ミランド)は駅で列車を待つ間『自由国家の母の会』が主催するバザーを見学するが‥」と言う冒頭部分の不思議なあらすじを読み、しかも監督がフリッツラング(『暗黒街の弾痕』とかやたら重くて暗い映画だった)なので、もの凄く「不条理」で「おどろおどろしい」映画に違いないと想像したが、実際見るとこれは予想に反して気軽に楽しめるスパイスリラーだった。 バザーのゲームで手に入れたケーキを持って列車に乗り込んだレイ・ミランドと同じ個室に同乗してきた盲目の老人とのやり取りは、怪しい雰囲気を出そうとしているが盲人の演技がオーバーなので今現在の目で見るとコントにしか見えないのが可笑しい。 偶然手に入れた秘密の所為で巨大な陰謀に巻き込まれるいわゆる「巻き込まれ型」の映画でヒッチコックのイギリス時代の映画のような感じがする(ロンドンが舞台だからと言うだけだが)。 秘密を手に入れようとする敵に追われ又自分の命を狙う敵の正体を追いかけて色々な場所に行く、その時、その国その時代の特徴のある場所が舞台になり珍しい風俗が紹介されるのがこの手の映画のパターンで、第二次大戦中のイギリスの話だから愛国婦人会やヨーロッパ大陸からの亡命者のコミュニティ等が出てくる。 その中でも一番興味深かったのがサロンでの降霊会が出てきたこと、(もともと19世紀中ごろアメリカで流行り始めその後ヨーロッパで大流行したらしいが)降霊会と言うと何となく20世紀前半のイギリスと言う感じがする、その物ずばり『雨の午後の降霊祭』と言うイギリス映画も有ったしな等と考えながら、そう言えば『ポーの一族』(萩尾望都)の中に降霊会を扱った話が有ったぞと思い出した。読み返してみると「ホームズの帽子」2コマ目に“1934年ロンドン”と有るどうやら自分のイメージはこの辺りから作られたようだが、この映画の作り手(原作者か)にもこの時代のロンドンの特色として降霊会がふさわしいと言うイメージが有ったのじゃないかと思う。 冒頭の精神病院を退院したと言う部分、この手の映画の始まり方としては変わっているのできっと何かの伏線に違いないと思いながら見ていた、自分の妻を安楽死させたレイ・ミランドが心神耗弱と診断され刑務所ではなく病院に入れられたと言うことらしいが(字幕のせいか)イマイチ判りづらい。それが今回の事件と絡んでくるかと言うと全く関係が無いので逆に少し驚いた。 全体に少しギコチナイ感じはするが昔懐かしいサスペンス映画として気楽に見られる作品だと思う。
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[010]パーフェクト・ゲッタウェイ
 これは拾い物だ秋彦2011-04-10
 【ネタバレ注意】
ハワイに観光旅行に来たクリフ(スティーヴ・ザーン)とシドニー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)のカップルは余り人の訪れない場所にある絶景のビーチを目指すが、男女二人組みの殺・・・
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ハワイに観光旅行に来たクリフ(スティーヴ・ザーン)とシドニー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)のカップルは余り人の訪れない場所にある絶景のビーチを目指すが、男女二人組みの殺人犯がこの島に入り込んでいるニュースを聞き安全のため引き返そうかと迷う、折角ハワイに来て途中で引き返したら後で後悔すると考え計画を続行、行く先で言動の怪しい2組のカップルに出会い、疑いながらも同じビーチを目指し進んでいく、さてこの中の誰かが殺人犯なのか・・・。 見ながら「ミラ・ジョヴォヴィッチ主演で「新婚旅行のカップル」と言う設定はそろそろ無理があるなとか、その相手役としてはスティーヴ・ザーンは優男すぎる(度の強い眼鏡を掛けた感じがケントデリカットみたい)」と如何でも良い事を思う。 こう言う映画は犯人を予想しながら見るから「こいつは如何にも怪しいから犯人じゃ無いだろう」と消去していくと何となく犯人の予想は付いてしまう(容疑者の数が少ないと言うのもある)。 そんな事を考えながら見ていて途中で自分がある事を誤解しているのに気が付いてアッと思った。誤解と言うか作り手が仕掛けたトリックに引っ掛かっていたのですね、思い返してみると細かく色々な伏線が貼ってあった。 「真犯人が誰か」を売りに見せかけているが、この映画のミソは此処だったのだな、映像作品では成立しにくいいわゆる「叙述トリック」が成功している(『ハサミ男』とか無理があった)。 「観客を騙すための映画」だから、登場人物のキャラクターが余り描けないので、それを回想シーンで説明してしまったり(特にミラ・ジョヴォヴィッチの「本編」で語られなかった生い立ちとか、彼女がスターだからだろうけど、必要かな)後から考えると「第三者が居ないのに何故?」と言う展開とか粗いところも多くバランスが取れた作品と言えないが、上手く騙してくれて嬉しくなったので自分としては拾い物だと思った。 『シックスセンス』に「やられた!」と思う普通の(「ニューヨークの街を歩くブルースウィリスを見ただけでネタが判った」と言うような、超「ミステリ」「映画」マニアではない)ミステリ映画好きにはオススメ。
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[011]野郎どもと女たち
 (無題)秋彦2011-03-20
 
その「内面的」な演技でハリウッドに「マーロンブランド以前」「マーロンブランド以後」という革命を起こしたと言われるあ"あの"マーロンブランドが、それまでの「典・・・
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その「内面的」な演技でハリウッドに「マーロンブランド以前」「マーロンブランド以後」という革命を起こしたと言われるあ"あの"マーロンブランドが、それまでの「典型的なハリウッド映画」であるミュージカル映画に出てしかも自らも歌うという"オカシサ"が大きな特徴の映画・・・らしい。 問題は自分の年代では、マーロンブランドがそう言う「特別なスター」だったと言う事が実感として全くわからないこと。 若い頃のポールニューマンは「第二のマーロンブランド」「マーロンブランドの不肖の従弟みたいな顔をしたポールニューマン」と言われ不遇だったそうだが、自分がポールニューマンの名前を知った時(1973年頃)には『明日に向って撃て! 』『スティング』(初めて映画館で見た"洋画"が『スティング』だった)に主演した現役の大スターだった、一方同じ時期のマーロンブランドは『ゴッドファーザー』の「ドン・コルレオーネ」役で、主役ではあるけれど「昔スターだった大物俳優」と言うイメージ、その後も「スーパーマンの父親」役とか『地獄の黙示録』の「カーツ大佐」など、どちらかと言うと若いスターが主演する映画を引き締めるいわゆる「特別出演」が多く、現役のスターとしてのマーロンブランドには全くピンと来なかった。 そう言う世代の人間から見るとこの映画の若いマーロンブランドは確かにポールニューマンに良く似ている(『ちょっと品の無いポールニューマン』という感じ)。 話は他愛ないし(ギャングのボスに無理やりいかさまの賭けをさせられるフランクシナトラを助けに現れるマーロンブランドが"小林旭"みたい)、特に歌が素晴らしい感じでもない("お堅い"ジーンシモンズが酔っ払って大暴れする場面は可愛いが)、いずれにしても映画の歴史を知らずミュージカルが好きでも無い人間が傑作と言う評価を本で読んで、この映画一本だけ見ても「良いとも悪いとも言えない」と言うのが正直な感想だった。
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[012]絞殺魔
 昔と今秋彦2010-12-19
 
「シリアルキラー物」の知る人ぞ知る名作らしいので見てみたかった作品。 前半色々な性癖を持つ多くの容疑者の捜査がじっくり描かれる、現在の映画では最初に軽く触れて後は端・・・
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「シリアルキラー物」の知る人ぞ知る名作らしいので見てみたかった作品。 前半色々な性癖を持つ多くの容疑者の捜査がじっくり描かれる、現在の映画では最初に軽く触れて後は端折られる部分だなと思うが悪くない(画面分割がクドイのでドラマに入り込みにくく、そこだけ古く感じるが)。 昔と今で“連続殺人鬼”の描かれ方の時代による変化が興味深い。 1989年の『連続幼女誘拐殺人事件』の時、犯人の「生い立ち」や「生活環境」から事件の動機や背景を分析しようとする日本の学者評論家マスメデイアの論調に対し、デーヴスペクターが「アメリカではもうそういう議論は誰もしていない、子供をそういう犯罪者からどうやって守るかを議論している」と言っていた、その時は(自分が犯人宮崎と同世代ということもあっ て)「何を言ってるんだ」と思ったが、その後同じような連続殺人事件が度々起こるようになると日本のメデイアの論調もそうなって行った。 『羊たちの沈黙』以降作られた多くのシリアルキラー映画では、犯罪者は知能が高く自分の異常を自覚し開き直っている一種の「モンスター」として描かれ一般の人間としての「生い立ち」「生活環境」は描かれない、そうなると映画の中の犯人と捜査陣との対決は「ルパン対ホームズ」といった頭を使ったゲームの様になって来る。 この映画はそういう現在の状況に成るずっと前の作品だから興味の中心は「そういう犯罪を犯すような人間は如何いうキャラクターなのか」で、後半はその解明が描かれるが、逮捕された犯人を取り調べるのがヘンリーフォンダだから「12人の怒れる男」を連想する(「犯罪者を処罰する」より「事実を解明する」が焦点になっているのが共通していると思う)。 犯人がモンスターではなく、普段は普通の生活をしている市民で今回はそれがたまたま修理工の男(トニー・カーティス)だったという描き方だから映画の中で取り調べられた色々な性癖を持った人々の誰かが犯人であってもおかしくは無く、そう考えると前半の長い捜査の場面は無駄じゃ無いと思える。ラスト、犯罪を「自覚」したトニー・カーティスが無意識のうちにそれを再現する一人芝居が素晴らしく、又そこで映画が終ってしまう(後日談とかが無い)のがこの時代の映画だなと思う。
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[013]月に囚われた男
 サスペンスかサプライズか秋彦2010-10-17
 【ネタバレ注意】
「自分独りしかいない筈の月基地でもう一人の人間を発見する、そいつは何者で何故月に現れたのか」と言うSFミステリー(ツタヤのレンタルDVDの推薦文では『○○と出会う』と・・・
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「自分独りしかいない筈の月基地でもう一人の人間を発見する、そいつは何者で何故月に現れたのか」と言うSFミステリー(ツタヤのレンタルDVDの推薦文では『○○と出会う』と思い切りネタバレしているが)普通は最後に謎解きが有り良く出来た映画なら観客が『アッと驚く』訳だけど、多くの人は映画を見る時「この後の展開はこうなるだろう」とストーリーを先読みしながら見ているので、最後に意外な結末がと言う宣伝文句(ほとんどのミステリー映画についているが)に惹かれて映画を見たときに、何だこんなオチかよと思うことも多い。 この映画の作り手もそこらへんを想定してか、話の謎の部分は途中でばらしてしまい「この後二人(?)がどうなるか」に焦点を当てた話にしている。 主人公サムの日常生活を描写した前半の部分(基地での生活や月面での資源回収作業)が良いこういう部分で退屈させないのは上手いなと思う、(日本映画だとここが下手で見てられない作品が多い)又色々なSF作品からの引用が指摘されているが特にジェリーアンダーソン作品の影響が大きいと思えるのはイギリス映画だからか、月面基地のセットは『謎の円盤UFO』だし、月面を自動で走り回る巨大な資源採掘機械は『サンダーバード』のイメージ(その採掘機械に巻き込まれて事故を起こすなんてモロにそうだ)。 雰囲気の良い前半に対し後半ネタをばらしてからはイマイチ、ラストのサプライズを無くした代わりに途中のサスペンスが必要になるのに、サムがもう一人の人間の正体を知ったのに余り驚かないのは不自然だし、最初から全てを知っていて会社側の指令で動いている筈のガーティがサム達の行動を監視したり妨害しようとしないのは何故だと疑問がわく(それが有ればもっとサスペンスが生まれるのに)、全体に余り話を詰めて考えないで雰囲気で作っているので後半緊張感が無くなってしまったと思う、そうなってくると「地球との交信を邪魔するだけの為にあんな大きな施設が必要か」とか「資源を地球に送り出すカプセルに人間が乗るのは無理だろう」といくつも粗が見えてくる、。 前半の描写が良かっただけに後半失速したのは勿体無かった。
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[014]ゆれる
 香川照之の素晴らしさ秋彦 (Mail)2010-06-20
 【ネタバレ注意】
智恵子(真木よう子)の母親から勇(伊武雅刀)に渡して欲しいと制服を返された猛(オダギリジョー)が制服の間に隠された現金入りの封筒を見つける場面。人様の子どもを死なせ・・・
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智恵子(真木よう子)の母親から勇(伊武雅刀)に渡して欲しいと制服を返された猛(オダギリジョー)が制服の間に隠された現金入りの封筒を見つける場面。人様の子どもを死なせてしまったお詫びとして送ったお金を、貰えないと波風立て無いように返してきたのだが、「娘が死んで使わなくなった服を返す」と言う描写は女性監督らしい細やかさだなと思いながら見ていたら、それが「お金を返す」という本当の目的から目を逸らすためのミスディレクションだったのでちよっと驚いた。 描写や台詞が話を説明するためだけの退屈なものにならない様に意識して演出されているなと感じた。 稔(香川照之)、猛、智恵子の3人で行った渓谷で稔だけはしゃぐ、そのはしゃぎ方が微妙にちょっとワザとらしい、前夜、猛と智恵子は彼女のアパートで寝ている、稔はそのことに気付いてるのじゃないか。稔の態度に智恵子は不安になる。 香川照之が心から楽しそうには見えないが、といって一人になると急に暗い目をしたり唇を歪めたりといった判り易いこともしない微妙な演技を見る。 男としてはさえないが、真面目でいい人で「稔さんが居ないと」と描れるように仕事はできるからその事にプライドを持っている、がプライドがあるからこそ「さえない」「いい人でいるしかない」自分に屈折し、内面に歪みを抱えている。そういうキャラクター(自分を見るようだ)を、「いい人」にも「歪み」にも偏る事なく演じる(普通は「歪み」の部分を拡大して演じたく成るんじゃないか)、この映画の香川照之は素晴らしい。 以前に見た「シンプル・プラン」(サム・ライミ監督)でダメな兄貴役のビリー・ボブ・ソーントンが良かったがそれに並ぶのではと思う。 男性陣はみんな良いが父親役の伊武雅刀が特に良かった、昔のイメージで「怪演」する人と思っていたがこんな自然な演技が出来る人だったとは(雪の中で洗濯物を取り込む場面がいい)逆に女性はイマイチ、真木よう子がオダギリジョーに声を掛けようと手を伸ばしかけてやめる場面とか上手くないなと思う(が何故か稔(香川照之)にしがみつかれて「触らないで!」と叫ぶ場面だけナマナマしいので本当に拒絶された感じになる、稔がカッ!となって突き飛ばした気持ちが分かる)、監督自身「私、女が書けないんですよ」と言っているらしい。 良く出来た映画と思うが、疑問もある。ラスト近くでオダギリジョーが事件の真相を思い出して回想シーンになる、その回想が正しいとすると(嘘だと思う理由も無いし)彼が以前裁判でした証言と矛盾するのではないかと思うがその説明が無いまま映画が終ってしまう、それが無いとオダギリジョーが何を考えて証言したのか、それに対し香川照之がどう反応したのか、観客として、想像する手掛かりも無いまま放り出されてしまう。最後の最後に少し勿体無かったと思う。
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[015]裸のめざめ
 奇跡を見たい秋彦2010-06-06
 【ネタバレ注意】
仕事にも恋愛にも生きがいを持てないサンドリーヌ(キャロル・ブラナ)ある日町で出会った精神科医の卵グレッグ(アルノー・ビナール)とその日のうちに寝てしまう、恋人と別れ・・・
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仕事にも恋愛にも生きがいを持てないサンドリーヌ(キャロル・ブラナ)ある日町で出会った精神科医の卵グレッグ(アルノー・ビナール)とその日のうちに寝てしまう、恋人と別れ仕事もやめたサンドリーヌはグレッグと共により深いエクスタシーを追求してゆくが・・・・ 裸は沢山出て来るしキャロル・ブラナのオナニーシーンもあるけど、正直エロ映画を期待するとガッカリするかも。 登場する女性達が皆心に虚しさを抱えて居て、それを埋めるために(肉体だけでなく)精神的エクスタシーを求めている。その手段の一つとして催眠療法があると知った彼女達は是非体験したいと望む、最初はためらうグレッグだが女達の熱意に押され見よう見まねで催眠療法に挑戦する。 ここら辺から「エロ」はほとんど無くなり宗教的な展開になってゆく。 自分より大きな物特別な物に触れたいと言う気持がある。映画の中では霊的なエクスタシーと言われ、その例として中世の修道院での奇跡体験が語られる、昔のヨーロッパではキリスト教の信仰がそのための手段だったからだろう。 現在では宗教はその力を失っているがだからと言ってそう言う物を求める人の気持は無くならない、性を追及したり催眠療法をすることが実はそういう信仰の代わりになっているのだな、とこの映画を見ていると思う。 治療に自信を持ったグレッグは自分の欲望に動かされ催眠療法を突き詰めようとしその結果最後に小さな「奇跡」を起こす(見るとア然とするが)。 が、奇跡を体験した女性は「その体験した事には口を閉ざし修道院に入ると言い出した」と言うところで映画は終る。 美しい風景の中でキャロル・ブラナと老人(エチエンヌ・シコ)が会話するラストシーンは手塚治虫の『火の鳥・鳳凰編』を思い出した。老人が「グレッグは傲慢だった」と批判する、「奇跡は向こうから訪れる物で自分の力で手に入れようとしてはいけない物だ、人の力で手に入れられると思うのは人間の傲慢だ」と言う事だと思う。 日本にはキリスト教の考え方は無いが、仕事が宗教的な修行だと言う考え方がある。自分の能力で「完璧な仕事」と言う奇跡を起こせると考えるのは傲慢だ、『火の鳥・鳳凰編』はそう言う人間の傲慢さを描いた作品という点で、この映画と共通点が有ると思った。 「宗教的」な展開や「哲学的」な台詞は、「裸が売りのエロ映画のクセに気取りやがって!」と若い頃に見たら反発したと思うが、今見ると色々考えさせられて楽しめた。 ただし優れた作品だと言っているのでは無い 『この映画がすごい!』2010年7月号 ベストエロス大賞第三位
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[016]一番美しく
 戦時中のことは何も知らない秋彦2010-05-16
 
「『戦時中は軍国主義で世のなか真っ暗、敗戦によって解放され世界が明るくなった。』−などという事は無い、戦時中でも嬉しければ笑い悲しければ泣く。モンペを履いていても男・・・
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「『戦時中は軍国主義で世のなか真っ暗、敗戦によって解放され世界が明るくなった。』−などという事は無い、戦時中でも嬉しければ笑い悲しければ泣く。モンペを履いていても男は女に色目を使い、女は男の目を意識していた」と言うことは本を読んだ知識では理解していても、それを映像で見せられるとやはり驚く。 寮生活しながら軍需工場で働く若い女性達の生活を描いた国策映画だが、「お国のため」とマナジリを決した所は全く無く、与えられた目標のために頑張ろうとする姿は現代の女の子と変わらない。 「八紘一宇」「撃ちてし止まむ」といった主義主張は国や軍の上層部には有っても、工場の上司(志村喬)や寮母(入江たか子)も含めて現場の人たちには無いから、登場人物に今現在の目で見て不自然なところが無く、見る前に予想したよりずっと良い作品だった。 むしろ「解放された」筈の戦後すぐの黒澤作品(「わが青春に悔いなし」「素晴らしき日曜日」)の方がキャラクターが理解しにくかったり、展開に無理がある。 物語とは直接関係無いが戦時中の生活風景が面白い、この時代で仕事の息抜きにバレーボールをしているのに驚く、又工場の天井から吊り下げられる「軍神につづけ」というスローガンや、母親が危篤という手紙を見た“つる”(矢口陽子)が田舎に帰ろうと手に取る時刻表の「時刻表」の文字が左から右の横書きになっている、戦前の横書きは右から左で敗戦によって変わったと思い込んでいたので意外だった。 あまりハッキリした主役がいないタイプの映画なのに、矢口陽子の「徹夜作業」(自分を鼓舞するため歌を歌うのが良い)や死んだ母親を思って「涙を流す」場面をじっくり撮ってる。 「翌年黒澤監督と結婚した」−なるほど。
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[017]気分を出してもう一度
 何と奇麗なブリジットバルドー秋彦2010-05-05
 
ヨーロッパのコメディー映画は余りに下らなくて見続けるのが苦痛だった り、普通の映画でも展開が理解しにくいものが有るが、この映画はそう言うことが無い、ブリジットバルド・・・
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ヨーロッパのコメディー映画は余りに下らなくて見続けるのが苦痛だった り、普通の映画でも展開が理解しにくいものが有るが、この映画はそう言うことが無い、ブリジットバルドーが美しく映像が奇麗なコメディー・ミステリー。 引き締まったウエストからお尻にかけてのスタイルの良さ、足を投げ出すような可愛い歩き方、事件を探りに入り込んだダンス教室で踊るマンボが色っぽく・・この映画のバルドーは素晴らしい。 彼女が無自覚にいろんな場所に飛び込み素人捜査をして事件を引っ掻き回す、そこが笑えるところなんだが、その時、周りのキャラクターがそれに合わせて非常識だったり、事件の真相がチャチだと映画が下らなくなる、と言って真相があまり深刻なものでも困る。この作品はそのバランスが良いので安心して見られる。 「ブリジットバルドー可愛い」「映像(特に色)がキレイ」と思いながら、ボーっと見ているうちに事件もスッキリ解決して、見終わった後贅沢な気分になれる映画。 『泥棒成金』とセットでオススメ。
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[018]北国の帝王
 ほうぼうへ行きたい秋彦2010-05-03
 
大恐慌時代のアメリカ、仕事を探して全国を渡り歩く人々(ホーボー)は金が無いから列車に乗るにもタダ乗り。 ところが、ここに自分の列車にだけはそれを絶対許さない車掌シャ・・・
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大恐慌時代のアメリカ、仕事を探して全国を渡り歩く人々(ホーボー)は金が無いから列車に乗るにもタダ乗り。 ところが、ここに自分の列車にだけはそれを絶対許さない車掌シャック(アーネストボーグナイン)がいて「あいつの列車にはタダ乗りは出来ない」と評判になっている。 ホーボー仲間の間で、タダ乗りの名人として有名なAナンバーワン(リーマーヴィン)は「名人」のプライドに掛けてシャックの列車に挑戦、しかも予め「Aナンバーワンが列車に乗り込み北へ行く」と予告状を出して。 話はルパン対ホームズのような知恵比べになるが、飄々としたAナンバーワンはルパンと言うより次元そっくり(吹き替えも小林清志だし)。それに対し、車掌のシャックはタダ乗りを見つけると金づちで殴り殺してしまう強烈なキャラクターで同僚からも嫌われている。 アーネストボーグナインが思い切り悪く演じている事もあって、タダ乗りが上手いだけのAナンバーワンが途中からヒーローに見えて来る(1度落とされた列車を追いかける所が良い)、だから生意気な若造(キースキャラダイン)に「他人に頭を下げて現実の厳しさを知らなきゃ駄目だ」と説教しても違和感が無い。 この頃の映画は『俺たちに明日はない』や『ワイルドバンチ』にしても(将来破滅してゆくのが判っている)犯罪者を主役にした映画が多いのに不思議と「明るい」ものが多い、この作品も中年の「ホーボー」と「車掌」の対決の映画だが全体の雰囲気(画面、音楽)はあくまで明るく一種の「青春映画」になっている。 ラストのAナンバーワンの台詞は小林信彦の本を読んでいたので知っていた(だからこの映画を見たのだが)知らないで聞いたら感動したかも、そう思うとちょっと残念。
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[019]ローラ殺人事件
 ジーン・ティアニーは美しいが秋彦2010-04-13
 
主役のローラ(ジーン・ティアニー)は映画の初めから殺されていて、捜査を担当する刑事(ダナ・アンドリュース)がローラの関係者から話を聞いて歩く。 と言う始まり方から「・・・
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主役のローラ(ジーン・ティアニー)は映画の初めから殺されていて、捜査を担当する刑事(ダナ・アンドリュース)がローラの関係者から話を聞いて歩く。 と言う始まり方から「映像のローラは各人の回想シーンにだけ登場するスタイルか」と思って見ていると観客の代理の筈の刑事の行動がおかしくなり、その後意外な展開に・・・ ローラのキャラクターや周りの登場人物(ローラの肖像画を買いたいと言い出す刑事、ローラを崇拝する家政婦とか)の設定があまりにも「ヒロイン万歳!」なのは原作者が女性だからだろうな ジーン・ティアニーは美しいけど
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[020]サブウェイ123 激突
 トラボルタのキャラクターがよく分からん秋彦2010-03-13
 
前作は『ポセイドンアドベンチャー』から始まるパニック映画ブームの一本として公開された(だから邦題が『サブウエイパニック』)ので、そのつもりで見に行ったらたいしたこと・・・
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前作は『ポセイドンアドベンチャー』から始まるパニック映画ブームの一本として公開された(だから邦題が『サブウエイパニック』)ので、そのつもりで見に行ったらたいしたこと無かった。今考えると、犯罪映画だったんだな。今作はそのつもりで、犯罪者側と捜査陣の知恵比べを期待したら、そういう部分は余り無く、無理にアクションを入れた映画になってた(身代金を運ぶ警察の車が衝突したりひっくり返ったりするのを延々と描写してる、そんなの必要か?)。 トラボルタのキャラクターが、金を手に入れて逃げ延びたいのか、自暴自棄で最後に派手なことやって死んでもかまわないと思っているのか、両方の描写があってはっきりしないし、簡単に人質を殺すのも共感出来ない。 前作の骨格に今の映画に必要と考えられている要素を当てはめて安直に作られた部分が見えて物足りなかった。
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[021]あなただけ今晩は
 ギャグが詰まってる秋彦2009-05-07
 【ネタバレ注意】
前作の「ワン、ツー、スリー、」が面白かったのでこちらも見た 最初から最後までギャグが詰まった映画(分かってない部分も多いと思うが)。<英国紳士「X卿」>に変装したジ・・・
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前作の「ワン、ツー、スリー、」が面白かったのでこちらも見た 最初から最後までギャグが詰まった映画(分かってない部分も多いと思うが)。<英国紳士「X卿」>に変装したジャック・レモンが荷物用エレベーターで歩道にせり上がって来る場面のバカバカしさや酒瓶を抱えて寝る犬とかが特に可笑しい 映画ネタ(「スペインでは、雨は・・・」や娼婦の「ロリータ」とか)も面白い。(<X卿>が口からでまかせでいう「一番大変だったのは日本軍の捕虜だったとき橋が崩れ落ちて来た時」って「戦場にかける橋」でしょう) ジャック・レモン熱演、シャーリー・マクレーンは期待したよりは普通(500フランに大喜びして踊るところは可愛い)。 「ワン、ツー、スリー、」は勢いのある秀作、こちらは佳作だと思う。
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