allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

投稿されたユーザーコメント
 
 「流氷一滴」さんのコメント一覧 登録数(233件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]13日の金曜日・完結編
 「完結編」ではない!流氷一滴2017-12-03
 【ネタバレ注意】
この映画を企画した時は「完結編」だったと思うが、映画のラストを見る限り「続編」がある。実際にこれを含んでの4編を超える続編が作られた。 前作PART3から「溺れているこ・・・
続きを読む
この映画を企画した時は「完結編」だったと思うが、映画のラストを見る限り「続編」がある。実際にこれを含んでの4編を超える続編が作られた。 前作PART3から「溺れているこどもを助けずに楽しんでいたキャンプ指導員への復讐」という殺害動機はどうでもよくなり、目に入ったものは誰でも殺す。もう一点、ジェイソンが「不死身」になり、致命傷を負わせても直ぐに復活する。ストーリー性は問わず、単なるスプラッター映画になった。私が間違えて借りた2009年公開のリメーク(正確には作り直しだからリブート)版と同レベルになった。ただし、出てくる若者に「いやなやつ」があまり目立たない点は2009年リメーク版よりはまだまし。  後半、殺された妹?の復讐を誓う若者が出てくる。これと同じではないが、リメーク版にも似た話が出てくる。リメークはPART1からPART4までの内容をよく言えば「手際よく」、悪く言えば「手を抜いて」まとめ上げたものだとわかる。 今までは、ファイナルガール(最後まで生き残ったヒロイン)がジェイソンに引導を渡していたが、今回は少年がその役目をはたす。続編にはこの少年が大人になって、またジェイソンと対峙するものがあるらしい。やっぱり 「金のなる木」だったのか。 結局、2009年リメーク、1980年PART1 からこのPART4までDVDでみたが、昔々にテレビでみたはずの場面は出てこなかった。私の記憶違いか。それとも見ても数日後には忘れるほどの内容なのか。 さすがにこれで「13金」をみるのは打ち止めにしたい。
隠す
  
 
[002]13日の金曜日PART3
 サスペンスからスプラッターへ流氷一滴2017-12-02
 【ネタバレ注意】
「13日の金曜日」って、最初とPART2は惨殺現場がクリスタルレークキャンプで、犠牲者はキャンプの指導員候補たち。惨劇と殺害の動機は合っていた。 PART3になると、犠牲者は普・・・
続きを読む
「13日の金曜日」って、最初とPART2は惨殺現場がクリスタルレークキャンプで、犠牲者はキャンプの指導員候補たち。惨劇と殺害の動機は合っていた。 PART3になると、犠牲者は普通の若者だし、クリスタルレークのキャンプ再開に来たわけでもない。要するに「動機」はどうでもよく、血祭りにあげられさえすればよい。殺し方も残忍で、たとえば血まみれになるまで切りつける。 ジェイソンがこの回からホッケーマスクを被るようになったのは有名な話。もうひとつ変わったのはジェイソンが反撃を受けて倒れてもすぐに復活すること。「ゾンビかおまえは!」と言いたくなった。 最初とPART2は「犯人探し」の面白さ=サスペンス的なもの があったが、PART3から完全にスプラッター映画になった。
隠す
  
 
[003]13日の金曜日PART2
 柳の下のドジョウ一匹、いやたくさん?流氷一滴2017-11-29
 【ネタバレ注意】
第一作が作られて、翌年には早くもPART2が登場。最初に今までの「おさらい」があるのは親切だと思う。 惨殺の見せ方が前作と同じで、ラスト近くまで観客は犯人がわからない。・・・
続きを読む
第一作が作られて、翌年には早くもPART2が登場。最初に今までの「おさらい」があるのは親切だと思う。 惨殺の見せ方が前作と同じで、ラスト近くまで観客は犯人がわからない。確かに「殺しのテクニック」のレパートリーは増えたが。 今回の犠牲者は「禁断の森」に入った若者だけではない。保安官?や予言者の老人も餌食となる。ストーリーよりもスプラッタを重視したのか。 窮地に陥ったヒロインがジェイソンの母親の真似をしたのには笑った。こんな手が最初は通じたのはジェイソンが「バカ」だから?いや、殺しの腕は一流だ。 前作もなんとなく「続編」がありそうなラストだった。今度はしり切れとんぼに終わっているから、「続編」があるのはミエミエだ。
隠す
  
 
[004]13日の金曜日
 普通のホラー映画流氷一滴2017-11-27
 【ネタバレ注意】
「普通のホラー映画」というのは「ほめ言葉」です。何がよいかというと、グロくはない。 最初の犠牲者で「ネタバレ」していました。犯人は怪物ではない。では誰か? まさかの・・・
続きを読む
「普通のホラー映画」というのは「ほめ言葉」です。何がよいかというと、グロくはない。 最初の犠牲者で「ネタバレ」していました。犯人は怪物ではない。では誰か? まさかの人物でした。 リメークとは異なり、犠牲者の若者たちは「まとも」でした。確かに「楽しんだ人たち」は犯人の「餌食」となります。最後までみると、犯行の動機からいって当然のことだとわかります。ヒロインもみんなが集まる前の夜は楽しんだようですが(リーダーとの肖像画についての会話からそう感じる)、当日は「良い子」でした。でも、なぜ彼女だけ不意打ちにあわなかったのでしょうか? 当たり前ですね。そこで映画が終わってしまうから。 この映画を作った人たちは、まさかヒットするとは思ってなかったのでしょう。だから、犯人が退治されて一件落着とした。これではパンチが足らないので、ヒロインの「夢落ち」で怪物を出した。これが予想外に受けて、続編が次々と作られました。「瓢箪から駒」ですか。
隠す
  
 
[005]青春の門 自立篇
 時代流氷一滴2017-11-12
 
この東宝制作の映画が公開されたのが1977年、描かれている時代が1954年。戦後(1954年)と高度成長時代(1977年)だから、時代の変化は相当(23年)あるわけだが、ロケが上手いので・・・
続きを読む
この東宝制作の映画が公開されたのが1977年、描かれている時代が1954年。戦後(1954年)と高度成長時代(1977年)だから、時代の変化は相当(23年)あるわけだが、ロケが上手いので1954年で通じるところがすごい。さすがに新宿の二丁目はセット。 原作を読むのは途中で挫折したので、ストーリーうんぬんはここでは言うまい。ただ、現在大ベテランといわれる人たちが「新人」で出ているのが懐かしい。主演の田中健と大竹しのぶも初々しい。いしだあゆみもこんなに若かったのか!高瀬春奈は絶品。 俳優のデビュー当時の姿を見れるということだけでも、この映画を見る価値はある。
隠す
  
 
[006]シー・オブ・ラブ
 サスペンスとしては落第だけれど流氷一滴2017-10-15
 
男性ばかりがベッドで殺される事件が連続発生。犯人は女だろうとニューヨーク市警は新聞広告を出しておとり捜査を開始する。アル・パチーノ演じる刑事に、謎の美女(エレン・パ・・・
続きを読む
男性ばかりがベッドで殺される事件が連続発生。犯人は女だろうとニューヨーク市警は新聞広告を出しておとり捜査を開始する。アル・パチーノ演じる刑事に、謎の美女(エレン・パーキン)が接近してきた。 知り合った二人の駆け引きがおもしろい。アル・パチーノは一目惚れでしたが職業上の癖が抜けきれず疑ってました。エレン・パーキンのほうは男に懲りた経験から疑ってました。でも、惹かれあったらあったらどうにも止まらない。 犯人は意外な人物でしたが、よく考えるとありえる話です。でも、なぜその線に気づかなかったのか。 ラストは、現実はもちろん、サスペンス映画としてもあり得ないものですが、たまにはこういう終わり方の映画も「あり」だと思います。
隠す
  
 
[007]真夏の方程式
 ペットボトルロケット流氷一滴2017-10-15
 【ネタバレ注意】
映画(DVD)→原作小説→映画(DVD)の順で見ました。テンポが速いので、映画(DVD)を一度見ただけでは、内容が分かりにくいと思います。 映画では原作と異なり、第一・・・
続きを読む
映画(DVD)→原作小説→映画(DVD)の順で見ました。テンポが速いので、映画(DVD)を一度見ただけでは、内容が分かりにくいと思います。 映画では原作と異なり、第一の事件が冒頭に出てきます。原作では最後の方です。この出し方が巧いので、観客は真犯人を100%間違えると思います。 ここは非常に重要です。第二の事件は、第一の事件を隠すために起こったのです。 さて、第二の事件ですが、湯川は少年恭平が「屋上に煙突があること」を知っていたことから、最初の晩におこった「事故」に不信を抱きます。川畑重治が元エンジン技術者だったこともあって、ある条件が揃えば「緑岩荘」の一室で一酸化炭素中毒が起こせることに気づきます。 湯川は「物理バカ」ではありません。恭平が「紙ナベ」の「固形アルコール」の上に、湿ったコースターを置いたときにすぐに取り除きました。これこそ事故の「真相」だからです。煙突の上に「湿った段ボール」を置けば、不完全燃焼を起こしたボイラーから出た一酸化炭素ガスは、壁の亀裂を抜けて睡眠薬で眠った塚原の命を短時間で奪います。足の悪い川畑重治に煙突にふたをすることはできません。「ロケット花火が飛び込んではまずい」という口実で、恭平にふたの取付けと取外しを指示したのです。 ペットボトルロケット実験は単なるエピソードではないです。湯川と少年恭平に「理科のおもしろさ」、つまり「考えることの大切さ」を教えた。 もう一つ、この実験を通して二人の間に信頼関係があったからこそ、恭平に「ぼく、花火をやったのはいけなかったの」と尋ねられたたとき、「楽しかったな」と答え、「問題の答えを見つけるには時間がかかる。それを考える。ぼくも考える。忘れるな、君はひとりではない」といえたのです。 湯川が「真相を公開しなかった」のは賛否両論出ると思いますが、私は「正しい判断」だと思います。「騙された」とはいえ、自分がやったことの重大さ、自分を騙した大人(単にその人だけでなく大人全体になると思う)に対する不信を一身に背負うには、恭平はあまりに幼すぎます。 それといつか恭平が真相に気づいたときのフォローを成美に託したのも「正解」です。それが彼女にできる「唯一の償い」です。
隠す
  
 
[008]レイクサイド マーダーケース
 舞台を見ているようだ流氷一滴2017-10-15
 【ネタバレ注意】
原作を先に読みました。かなり強引なストーリー展開でした。映画は2時間に納めるため、枝葉の部分は切り落とし、4家族から3家族に減らしています。 一番違うのは、殺人犯の・・・
続きを読む
原作を先に読みました。かなり強引なストーリー展開でした。映画は2時間に納めるため、枝葉の部分は切り落とし、4家族から3家族に減らしています。 一番違うのは、殺人犯の数。原作では一人で、誰かはわかりません。映画では何人が関わったのかさえわかりません。原作で、並木が豹変(あることを知って警察に行くのを急にやめる)のがやや心理的に無理だと思ったので、観客へのわかりやすさからは「ぼかした方」がよかったのでしょう。 こんな強引なストーリーで映画になるのかと思っていたのですが、意外と見られる映画になっていました。下手にストーリーを大きく変えなかったのが正解でした。 主演の三人、役所広司、薬師丸ひろ子、柄本明の演技のうまいです。特に薬師丸ひろ子の「目だけの演技」は絶品! まるで、舞台を見ているようです。 映画の最後の場面は監督の「悪趣味」を晒しただけ。どうしてもやりたければ、湖に沈んだ袋詰めの死体と、その中の顔をちらっと見せるだけでよいです。
隠す
  
 
[009]恐怖の岬
 かなり大味の恐怖映画流氷一滴2017-09-24
 【ネタバレ注意】
ジャンルとしたら、サスペンスというより恐怖映画という方が当たっている。同時期の映画にヒッチコックの「サイコ」があるが、あちらは真犯人の正体が最後までわからない。こち・・・
続きを読む
ジャンルとしたら、サスペンスというより恐怖映画という方が当たっている。同時期の映画にヒッチコックの「サイコ」があるが、あちらは真犯人の正体が最後までわからない。こちらは観客に「公開」されている。ミステリー的な「おもしろみ」はゼロで、主人公が犯罪者と「どう戦うか」が見どころである。 原作があるそうだが、映画は結構「やりたい放題」に作っていると思った。弁護士のサム・ボーデン(グレゴリー・ペック)を「逆恨み」して、嫌がらせをエスカレートしていくマックス・ケイディ(ロバート・ミッチャム)は確かに「異常」である。ただ、警察に逮捕させるのはともかく、チンピラを雇って半殺しにしようとしたうえ、失敗すると今度は別荘(船)に誘い出して合法的に「始末」しようとするサム・ボーデンも「正常」とは言い難い。 恐怖を盛り立てるために、ずいぶん不自然な描写もあった。サム・ボーデンはなんと自分の娘を「えさ」にして、マックス・ケイディをおびき寄せる。異常を感じて、娘に警察に応援をよこすように電話させるが、つながらない。マックス・ケイディが「船」の綱を外し、漂流したことで電話線が切れた。こんなの「想定内」だろう。 娘と「目と鼻の距離」にいるのに、なんとマックス・ケイディに娘が襲われる。なぜ、すぐに助けにいかない?  最後にボーデンはケイディを「合法的に殺せる状態」だったのに、殺さなかった。グレゴリー・ペックに「汚れ役」をやらせたくなかったとしか思えない。
隠す
  
 
[010]13日の金曜日
 ジェイソン再び現れる流氷一滴2017-09-19
 【ネタバレ注意】
「13日の金曜日」って1980年の映画だったはずでは? どうみても、「今風」のシーンに疑念がわいた。映像では1980年と断りがあって、若い女性に誰か(中年の女性)が首をはね・・・
続きを読む
「13日の金曜日」って1980年の映画だったはずでは? どうみても、「今風」のシーンに疑念がわいた。映像では1980年と断りがあって、若い女性に誰か(中年の女性)が首をはねられる。次のシーンは現代!しまった、リメークを借りたのか・・・ それにしても、どうしてこうも「いやなやつ」ばかり出てくるのだろう。行方不明になった妹を探しに来た青年と、助けられた妹だけは「まとも」でした。 オリジナルの第1作は、ジェイソンはほとんど出てきません。 この映画の冒頭で首をはねられた中年の女性がジェイソンの母親。溺れ死んだはずのジェイソンは実は生きていて、母親の敵討ちをするというわけ。すなわち、オリジナルの第1作だけでなく、何作分?もいっしょにリメークしたのだろう。 1回目にみたときは「いやなやつ」が目についてうんざりしたが、2回目はさほど気にならなくなった。ジェイソンは大男なのに、動きがやたら速い!殺しの腕も超一流。でもなぜこの兄弟だけには負けたのだろう? 最後はお約束の「どっきり映像」がありました。 追記:この作品は「リメーク」ではなく、「リブート」すなわち、「一から作り直し」というようです。
隠す
  
 
[011]海賊とよばれた男
 4時間はないと満足に描けないと思う流氷一滴2017-09-17
 【ネタバレ注意】
「出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている」ということは知っていた。原・・・
続きを読む
「出光興産創業者の出光佐三をモデルとした主人公・国岡鐡造の一生と、出光興産をモデルにした国岡商店が大企業にまで成長する過程が描かれている」ということは知っていた。原作未読で映画(DVD)をみた。 冒頭は終戦直後の国岡商店。これから終戦後の混乱期の話が続くと思っていたが、途中で戦前の場面にいきなり戻る。むろん、19〇〇年と表示されてはいるが、いきなり主人公が若返るから一瞬「あれっ」と面食らう。 映画の筋から推定すると、「日章丸事件」がハイライトだろう。やや唐突に現れるので、いまいち「感動」はなかった。歴史に詳しい人なら「日章丸事件」を知っているが、ほとんどの人は知らないから、「虎の子の日章丸」を「当時イギリスが海上封鎖していたイラン」に送ることを決めた背景の「説明」がいるのだ。店長(社長)の独断専行だけではないはずだ。 上映時間がふつうの映画と大差ない2時間ちょっとなので、省けるものは全て省いたのだろう。本当に2時間上映+休憩+2時間上映にはできなかったのか?
隠す
  
 
[012]他人の家
 「うまい話」にはわけがある流氷一滴2017-09-10
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「真相」に載っている「他人の家」。 強盗傷害の前科がある主人公の貝原が、アパートの大家から急に立ち退きを迫られる。インターネットに「過去の強・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「真相」に載っている「他人の家」。 強盗傷害の前科がある主人公の貝原が、アパートの大家から急に立ち退きを迫られる。インターネットに「過去の強盗事件」が載っていて、他の住人が怖がるというのが理由だと言う。ちょうどそのころ、朝のごみ拾いで知り合いになった佐藤という老人から「養子縁組」をすすめられる。この老人は妻に逃げられ、子供もいない。末期ガンで余命も少ない。貝原という忌まわしい名字から逃げ出そうとしていた夫婦はこの話に飛びつく。 話はとんとん拍子に進む。佐藤老人はまもなく亡くなり、他人の家は「自分の家」になる。ところが、強盗の主犯が出所してきて「家を売って金を半分よこせ」とすごむ。揉み合いの中で、貝原は相手を殺してしまう。あわてて、死体を埋めようと家の床下を掘ると、なんと白骨が出てきた。おそらく、佐藤が殺した妻のもの! 本作ではオリジナルの追加がある。「道徳の教科書」のような結末である。 原作の余韻を残した終わり方のほうがよいという意見も当然あるだろう。
隠す
  
 
[013]自伝
 なぜ口下手が選ばれた?流氷一滴2017-09-10
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「看守眼」に載っている「自伝」。 自伝代筆をアルバイトにしている主人公が、兵藤電器会長の自伝のゴーストライターになる。報酬は300万円と破格。同・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「看守眼」に載っている「自伝」。 自伝代筆をアルバイトにしている主人公が、兵藤電器会長の自伝のゴーストライターになる。報酬は300万円と破格。同じ事務所に働く二人は「不採用」になっている。もっとも口下手で自己PRが下手な主人公が選ばれたのはなぜか。これがキーである。 最初の面接で、会長は自伝代筆に選ぶのを止めようとする。主人公は「結婚しない理由を母親が駆け落ちしたから」と正直に言うと、なぜか会長は彼を雇う。 何か裏がある。会長が告白した二十七年前の殺人とは何か? 3回目のインタビューで主人公は会長に聞き出す。主人公は「自分の母親を殺したのは会長だ。秘密をばらされたくなかったら自分を兵藤電器に入社させろ。」と詰め寄る。秘書を装っていた会長の息子(実は私立探偵になっていた)が、「恐喝の証拠」の録音機をみせ、原作ではここでおしまいになる。 本作ではオリジナルの追加がある。少々「浪花節」になっている。 いきなり「打ち切り」は小説だからできること。映像では唐突に終わるのは無理か!
隠す
  
 
[014]大いなる決闘
 西部劇の落日流氷一滴2017-08-30
 
西部劇の最盛期はおそらく1950年代から1960年代の途中でしょう。 1976年に作られたこの映画に、西部劇のヒーローはいません。もと保安官サム・バーゲード(チャールトン・ヘス・・・
続きを読む
西部劇の最盛期はおそらく1950年代から1960年代の途中でしょう。 1976年に作られたこの映画に、西部劇のヒーローはいません。もと保安官サム・バーゲード(チャールトン・ヘストン)は50才を超えていた。対する脱獄犯プロボ(ジェームズ・コバーン)もほぼ50才。俊敏な動きを期待するのは無理です。 お話の大半はコバーンがヘストンの娘を誘拐しておびき寄せ、山岳地帯でのゲリラ戦。娘を子分に乱暴させておびき寄せる手口、逆に山火事であぶり出す手口、こんなのおもしろいですかね? ラストも「決闘」というには、あまりに「かっこよくない」シーンです。
隠す
  
 
[015]神の舌を持つ男
 たまには俺の好きなようにやらせろ流氷一滴2017-08-29
 
堤幸彦演出の連続ドラマ。 有名な「トリックシリーズ」「世界の中心で、愛をさけぶ」等の名作を世に出した大御所である。どうして、こんな「変な」ものになったのか。 20年以・・・
続きを読む
堤幸彦演出の連続ドラマ。 有名な「トリックシリーズ」「世界の中心で、愛をさけぶ」等の名作を世に出した大御所である。どうして、こんな「変な」ものになったのか。 20年以上?温めていたテーマ。おそらく相当気合の入ったものになったはずなのだが。 観客の目線と明らかにずれている。「舌で成分がわかる」なんて、全然おもしろくない。 ミステリーとしては、謎解きが不十分。コメディーとしては中途半端。登場人物(主役の三人)はずいぶん頑張ったと思うけど、ギャグが古すぎて寒い! 「たまには俺の好きなようにやらせろ」ということか。
隠す
  
 
[016]家族
 1970年春の記録映像流氷一滴2017-08-26
 【ネタバレ注意】
1970年の大阪万博の年の春に、長崎の小島から北海道の中標津までの家族5人の移住物語。普通の映画と異なり、主要な役者以外は実在する人物を撮っていて、写る景色も実写。スト・・・
続きを読む
1970年の大阪万博の年の春に、長崎の小島から北海道の中標津までの家族5人の移住物語。普通の映画と異なり、主要な役者以外は実在する人物を撮っていて、写る景色も実写。ストーリーこそフィクションだが、映像は当時の実像である。 今でこそ、新幹線で九州から北海道の入り口までは行ける。当時は新大阪〜東京だけ新幹線で、残りは「窓の開く」急行列車が主体だった。 狙ったのか、偶然なのか大阪万博の喧騒を撮ることができた。大阪での無理な行動が、東京で末娘を亡くす悲劇の原因になる。 最初は旅行気分だったが、新幹線では疲労困憊。東北線に入ると娘を亡くした心労からか苦行の旅となる。 日本は広いことを改めて実感した。大阪以西は春の陽気。東京以北は冬に逆戻り。北海道最東端の道路は悪い。ジープ(ワゴンタイプ)が、交通手段。 映画は2時間弱だが、撮影フィルムはどれほど残っているのだろう。高度成長期の日本を写した貴重な記録映像だと思う。
隠す
  
 
[017]犯人に告ぐ
 刑事が犯人を挑発する異色の捜査流氷一滴2017-08-25
 【ネタバレ注意】
冒頭の6年前の幼児誘拐事件での身代金の受け渡し場面から、画面に釘付けになった。大晦日の雑踏、犯人を捕らえようとあせる捜査陣、神奈川県警と警視庁の確執。縄張り意識が最・・・
続きを読む
冒頭の6年前の幼児誘拐事件での身代金の受け渡し場面から、画面に釘付けになった。大晦日の雑踏、犯人を捕らえようとあせる捜査陣、神奈川県警と警視庁の確執。縄張り意識が最悪の結果を招き、記者会見でも失態を演じた巻島は左遷の身となる。 6年後の現在、県警本部長(石橋凌)は巻島刑事(豊川悦司)を呼び戻し、新たな幼児連続殺人事件の捜査責任者とする。 県警本部長は「テレビに出ろ」とは言ったが、「犯人を挑発しろ」とは言わなかったはず。「劇場型捜査」は巻島の「独断」だろう。巻島に反発するキャリア役の小澤征悦のいやがらせは明らかにやりすぎだが、これは巻島の正義感を強調するためだろう。 観客にとっても「盲点」だったのが、6年前の失態で息子を殺された父親の恨みだ。巻島の「テレビでの挑発」が忘れかけていた怒りに火をつけた。 巻島のみたてどおり、犯人はつかまった。父親の逆恨みから重傷を負った巻島は九死に一生を得る。 犯人の詳細な人物像は最後まで明かされなかった。「理由なき犯行」の恐ろしさを強調したかったのかもしれない。
隠す
  
 
[018]キャプテン・フィリップス
 前半と後半では見どころが異なる流氷一滴2017-08-25
 【ネタバレ注意】
前半はソマリア海賊とフィリップス船長をはじめとする乗組員の攻防戦。海賊が来ることは「想定内」なのか乗組員の対応はよかった。放水をものともせず、はしごをかけて乗り込ん・・・
続きを読む
前半はソマリア海賊とフィリップス船長をはじめとする乗組員の攻防戦。海賊が来ることは「想定内」なのか乗組員の対応はよかった。放水をものともせず、はしごをかけて乗り込んできても、乗組員はゲリラ戦で対応する。人質になった双方のリーダーを交換して、これで一見略着のはずだった。海賊がおとなしく救命ボートで逃げてくれれば良かったのだが、奪った金が少ないので、欲を出して船長を返さなかった。 後半は、狭い救命ボートの中が舞台となる。海賊は「部族の長」から上納金を納めるよう厳命されている。海賊たちの仲間割れ、殺されかける船長、かなり緊迫した雰囲気だった。 他方、アメリカにとって、彼らは「テロリスト」。救命ボートの情報を得て、海賊を確保(いわゆる DEAD OR ALIVE)するチャンスをうかがう、ひたすら待ちの状態。 緊迫の狙撃は真夜中に行われた。ほんの一瞬の出来事。観客にとってわかりやすいとは言えない。 アクション映画を期待すると後半の動きが少ないので失望する。ソマリア海賊の実像にかなり迫った「実写の再現」とみるべきだろう。
隠す
  
 
[019]刑事の勲章
 刑事部は甘くないと思うが流氷一滴2017-08-21
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「動機」に載っている「動機」と「オール讀物」2002年2月号収録の「刑事の勲章」。 警察手帳一括保管をはじめたところ、某警察署で30冊もの警察手帳・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「動機」に載っている「動機」と「オール讀物」2002年2月号収録の「刑事の勲章」。 警察手帳一括保管をはじめたところ、某警察署で30冊もの警察手帳が紛失する。仲村トオル演じる警務部監察官が、発案者であることから、彼に非難が集中する。彼のとった「奇策」とは ・・・ 原作の小説では「動機」だけであるが、この映像では時間の都合で「刑事の勲章」もストーリーに組み込まれている。県警本部管理部門から某警察署刑事部へ人事異動になった長谷川朝晴演じる上原勇三の苦労談。アクの強いOB二人も「暗躍」して殺人事件の犯人探しも思わぬ展開を見せる。 非常に残念なのは、長谷川朝晴が「おぼっちゃま」そのもので、サスペンスとしての緊張感を著しく削いでいることだ。仲村トオル演じる警務部監察官も、この件ではでしゃばりすぎ。 「動機」の部分の顛末は原作と同じで、監察官の推理があたり、警察手帳を隠した「軍曹」に「一芝居打つ」ことで、30冊中の28冊は返ってくる。実は「軍曹」の部下が警察手帳をなくしたのだが、彼の経歴に傷がつくことを恐れた「軍曹」が30冊全部を隠した。監察官の捨て身の一芝居で、「軍曹」と「彼の部下」を除いた28冊が戻ったわけだ。手帳紛失の件は「軍曹への個人的な恨みを持つ者の犯行」とされ、不問になった。 ところで「刑事の勲章」の原作はどうなったのだろうか?長谷川朝晴演じる上原勇三は殺人犯を逮捕できたのだろうか?
隠す
  
 
[020]陰の季節
 元刑事部長の名誉挽回の賭流氷一滴2017-08-20
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「陰の季節」に載っている「陰の季節」「黒い線」。 元県警刑事部長である大物OBが、約束の時期になっても天下り先の産廃会社を辞めない。仲村トオル・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「陰の季節」に載っている「陰の季節」「黒い線」。 元県警刑事部長である大物OBが、約束の時期になっても天下り先の産廃会社を辞めない。仲村トオル演じる警務部監察官が、説得役にならされるが、首を縦に振らない。 原作の小説では「陰の季節」だけであるが、この映像では時間の都合で「黒い線」もストーリーに組み込まれている。似顔絵の得意な婦警の失踪の顛末である。二つの話は直接関係がない。 ひとつ残念なのは、大物OBの家族関係をやたら出して、サスペンスとしての緊張感を著しく削いでいることだ。現職の刑事部の同期もしゃべりすぎる。 さすがに、顛末は原作と同じで、大物OBの現役時代の連続婦女暴行犯は追い詰められて自殺する。実は彼が産廃会社の大物OBの専属運転手で、産廃の現場投棄の視察とは「現役時代の管轄区域を運転させる理由」で、本当の目的は連続婦女暴行現場を通りすぎるときの「運転手の態度の観察」にあった。大物OBは警務部監察官をあえて同乗させ、「連続婦女暴行犯は証拠の毛髪が残っているからすぐに解決する」と「はったり」をかます。 小説の読者なら内容はすぐに理解できただろう。一般の視聴者は、本当に「謎」を解けただろうか。
隠す
  
 
[021]18番ホール
 12年前の交通事故隠滅が「鍵」流氷一滴2017-08-20
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「真相」に載っている「18番ホール」。 村長に立候補することになった仲村トオル演じる元県庁「準エリート」が、12年前の交通事故隠滅を気にしすぎた・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「真相」に載っている「18番ホール」。 村長に立候補することになった仲村トオル演じる元県庁「準エリート」が、12年前の交通事故隠滅を気にしすぎたため、自ら「墓穴」を掘る。 原作の小説では村長立候補の「動機」がしっかり書かれているが、この映像では時間の都合で省略している。県庁で「エリート=キャリア」の課長にいびられたからだ。 もうひとつ残念なのは、楽勝だった選挙戦が「第3の候補」が出てきたためにぎりぎりの勝負になったことで、主人公を追いつめられるのだが、その「理由」がいまいちわからない。「第3の候補」も主人公と同じく開発推進派。主人公が勝てばゴルフ場の18番ホールの位置変更ができて、12年前に埋めた死体が出てこない。対抗馬が勝てば、死体が出てくる。 12年前に「雨なのに山からオートバイが降りてきた」という「雑談」も重要なことだとわかりにくい。人を跳ねて「片目」になったから「オートバイ」にみえたのだ。 主人公が疑心暗鬼で選挙戦のさなかに次第におかしくなっていく様を描いたのはうまい。しかし、その「理由」をこの映像から読み取るのは容易ではない。 小説を読むと内容は「一目瞭然」だが、映像で理解させるのがこれほど難しいとは思わなかった。消化不良になった視聴者が多数いたのではないだろうか。
隠す
  
 
[022]ハドソン川の奇跡
 原題「サリー」の意味流氷一滴2017-08-15
 【ネタバレ注意】
原題が「サリー」というのは、偶然知りました。「ハドソン川の奇跡」というあまりにも陳腐だがずばり本質をついた邦題をつけた人は確かに偉い。 ところでこの映画は単なるサリ・・・
続きを読む
原題が「サリー」というのは、偶然知りました。「ハドソン川の奇跡」というあまりにも陳腐だがずばり本質をついた邦題をつけた人は確かに偉い。 ところでこの映画は単なるサリー機長の英雄物語ではないと思います。サリー機長が短時間で冷静な判断ができたのは、四十年間の不断の努力のたまものです。最初に飛行したときの教官の言葉「パイロットは決してあきらめてはならない」がその源流でしょう。 それほどのすばらしい能力の持ち主でも、九死に一生を得る経験をすると、非常にナーバスになる。機長がもとに戻れたのは、どんなときでも味方になってくれた奥さんの存在が大きいと思います。 原題を「サリー」としたのは、この映画が本当に描きたかったのは「奇跡の不時着」ではなく、「機長サリーと彼を勇気づけた人たち」だからでしょう。
隠す
  
 
[023]誤報
 整理部記者の矜持流氷一滴2017-08-12
 【ネタバレ注意】
原作は、横山秀夫の短編集「看守眼」に載っている「静かな家」。 整理部に左遷された岸谷五朗演じる整理記者が、自らのミスに端を発した殺人事件に巻き込まれていく。写真個展・・・
続きを読む
原作は、横山秀夫の短編集「看守眼」に載っている「静かな家」。 整理部に左遷された岸谷五朗演じる整理記者が、自らのミスに端を発した殺人事件に巻き込まれていく。写真個展の開催期間を1日間違えて紙面にした。秘密裏に個展の写真家に謝ろうと自宅に訪れたが応答なし。詫び状を新聞受けに入っている新聞にはさみ、立ち去ったが・・・なんとその夜に「写真家」から新聞社に猛烈な「抗議電話」がかかってきた。怒り狂う上司、ひたすら謝る整理記者。 ところが実態は違った。詫び状に使った名刺の連絡先が、犯人のアリバイ工作に使われたのだ。電話のトリックを気づかせたのは、若い女性同僚との内線電話のやりとりだが、そこに至る伏線の張り方が巧い。 小説はシンプルだが、このTV向け映画は凝っている。殺人事件の真相をスクープ記事にして名誉挽回を図ろうとする整理記者。しかし、突然入った大スクープで、整理記者は自ら書いたスクープ記事を脇に押しやる。 組織に翻弄される一個人のあせり、苦悩、決断、そして満足がよく描かれている。
隠す
  
 
[024]キャリー
 身勝手な「善意」が引き起こした暴走流氷一滴2017-08-06
 【ネタバレ注意】
ブライアン・デ・パルマ監督のオリジナルのキャリー (1976)。この前、やっとDVDで全編見終わりました(それまではネットの断片的な映像のみ)。 高校生役の撮影当時の実年齢を・・・
続きを読む
ブライアン・デ・パルマ監督のオリジナルのキャリー (1976)。この前、やっとDVDで全編見終わりました(それまではネットの断片的な映像のみ)。 高校生役の撮影当時の実年齢を調べてみました。 キャリー・ホワイト:シシー・スペイセク おそらく27才 スー・スネル:エイビー・アービング おそらく23才 クリス・ハーゲンセン:ナンシー・アレン おそらく26才 ちなみにコリンズ先生はベティー・バックリー おそらく29才 シシー・スペイセクが捉えどころのないキャリーを「怪演」しています。10才サバ読みしているのには仰天しました。さえない風貌だけど、相当若い!クラスメートのほうがキャリーより年上に見える。 映画の内容では、ナンシー・アレン(クリス・ハーゲンセン役)は「悪役」ですが、なんと一番の美人、「悪役」にはもったいない。ボーイフレンドのジョン・トラボルタ(ビリー・ノーラン役)も全然「悪役」に見えない。 シシー・スペイセクは「確定」だったけど、他は誰がやるか最後まで決まってなかったのでは? シシー・スペイセクは特に複雑な演技をしていません。プロムまではひたすら「とろい」。「覚醒」した後は、細い目を無理やり開いてにらみつけるだけ。でも、十分「怖さ」が伝わります。このあたりもブライアン・デ・パルマ監督の演出ですか。 ほぼ同時に原作も読み終えましたが、ブライアン・デ・パルマ監督のオリジナルのキャリー (1976) はキンバリー・ピアーズ監督のリメーク版(2013)に比べてより原作に忠実だと思います。 それと、スーがプロムでのキャリーの相手をボーイフレンドのトミーに頼むシーンは、この映画にもありました。むろん、原作にもあります。 少々身勝手な「善意」が「悪い冗談」になってしまって、キャリーが暴走する結果になったのは、みてのとおりです。
隠す
  
 
[025]オトシモノ
 ジャパニーズホラーの限界流氷一滴2017-08-04
 【ネタバレ注意】
邦画のホラー映画でよくあるパターンです。怪奇現象が次々に起こり、その原因は何かということが分かりかけます。ところが、最後の「詰め」が甘いので、結局「謎」が明かされず・・・
続きを読む
邦画のホラー映画でよくあるパターンです。怪奇現象が次々に起こり、その原因は何かということが分かりかけます。ところが、最後の「詰め」が甘いので、結局「謎」が明かされずに終了。 鉄道トンネルの横穴から入った洞窟。そこにいた無数の死体、いったい何だったのでしょうか? どうしてヒロインの妹だけ助かったのですか? 最後に運転士が爆破したものは? そもそも黒幕の女性の正体は?  どっきり映像は多々あるが、もつれていた糸がほどかれることはなかった。「見せ方」が下手というより、そもそも「見せるもの」が完成してないのでは・・・
隠す
  
 
[026]キャリー
 スーのやったことって正しいか?流氷一滴2017-07-30
 【ネタバレ注意】
おそらくオリジナルにもあったはずだが(オリジナルはネットに出ているのを見ただけなので全編チェックできていない)、スーがいじめの「罪滅ぼし」で、自分の恋人のトミーに「・・・
続きを読む
おそらくオリジナルにもあったはずだが(オリジナルはネットに出ているのを見ただけなので全編チェックできていない)、スーがいじめの「罪滅ぼし」で、自分の恋人のトミーに「プロム(ダンスパーティー)でキャリーのパートナーになってほしい」と頼むのっておかしくないか? スーの男友達の一人でクラスの誰も知らない人ならわからなくもないが。 スーとトミーが恋人同士ということクラスの誰でも知っているだろう。体育の教師(デジャルダン)も「スーとトミーはお似合。今回の件=キャリーへのいじめ がなければベストカップルに投票したのに」と言っていた。 スーの心の片隅に「かわいそうなキャリーのために一晩だけお貸ししたの」という「施しの思い」があったと思う。 むろん、いじめの筆頭のクリスがプロムにいけなくなったことでキャリーを逆恨みし、豚の血をプロムの表彰台で浴びせなければ、惨劇は起こらなかったのだが。 オリジナルと比べると、キャリーを演じたクロエ・モレッツがかわいすぎて薄幸な少女という雰囲気が全然感じられないという不満を多数みた。 私の感想は違う。クロエ・モレッツは実年齢も若いし、スーを演じたガブリエラ・ワイルドやクリスを演じたポーシャ・ダブルデイよりもはるかに小柄である。実力行使では体格で勝るクラスメートにはかなわないと思う。 オリジナルでは、惨劇から生き残ったスーがキャリーの墓に花を添えると地中からキャリーの手が出てきて引っ張るという「衝撃のラスト」が準備されている。 このリメークでは墓石が割れるだけ。「あれっ」と思ったら、別のエンディングがあるようで、もっと怖いことがスーを襲う。どちらも「スーがうなされた夢」なのだが。 作者が「スーのやったことは偽善」と警告しているのだろうか。
隠す
  
 
[027]笑う警官
 緊迫感がないのが致命的流氷一滴2017-07-24
 【ネタバレ注意】
映画化されたということは、原作はそれなりにおもしろいいのだろう。 でも、この映画は全然おもしろくない。 「警察内部の不祥事を証言する警官を明日の朝まで守り抜く」が課題・・・
続きを読む
映画化されたということは、原作はそれなりにおもしろいいのだろう。 でも、この映画は全然おもしろくない。 「警察内部の不祥事を証言する警官を明日の朝まで守り抜く」が課題なのに、守る方(証人となる警官と仲間たち)も攻める方(警察上層部)も動きが鈍すぎる。アジトのバーなんか、最初に手入れが入ってもおかしくない。 もう一つ、仲間の中に「スパイ」が一人いるようだが、なぜ一網打尽にならないのか。警察上層部の描き方も不自然。仲間割れしている暇などないだろう。 パロディーじゃないのだから、サスペンスらしくもう少し緊迫感を持ってほしい。 映画が何かを全くわからない「お偉方」が監督したから、見せ掛けだけのハードボイルドになったのか?
隠す
  
 
[028]マディソン郡の橋
 視聴は「字幕版」がおすすめ流氷一滴2017-07-23
 【ネタバレ注意】
最初に観たのは十数年前のこと。そのときは「字幕」だったが、特に違和感はなかった。 何年か前にDVDを購入し、そのままにしておいた。先日、久しぶりに観たわけだが、再生を「・・・
続きを読む
最初に観たのは十数年前のこと。そのときは「字幕」だったが、特に違和感はなかった。 何年か前にDVDを購入し、そのままにしておいた。先日、久しぶりに観たわけだが、再生を「日本語吹替え」にするとフランチェスカ(メリル・ストリープ)とロバート(クリント・イーストウッド)の会話の意味がはっきりわかるようになる。あきらかに、フランチェスカの方から誘っている! 今まではロバートにうまく言いくるめられたと思っていた。「字幕」では気づかなかったのだが・・・ フランチェスカさん、ちょっとやりすぎだよ。誘われたのではなく、誘ったのだね。 洋画で会話がオブラートに包まれているから「感動的」にみえるのだろう。もし、邦画で同じテーマでやったらどう感じたか? よほどお気に入りの女優でなければ、たぶん二度目はみないと思う。
隠す
  
 
[029]ロボコン
 長澤まさみファンに捧げる流氷一滴2017-07-18
 【ネタバレ注意】
ジャンルとしては青春ドラマのレベルにはなく、コメディーとしても「空回り」しているから正直笑えない。実に中途半端な映画。 ロボットコンクール、俗称ロボコンをテーマにし・・・
続きを読む
ジャンルとしては青春ドラマのレベルにはなく、コメディーとしても「空回り」しているから正直笑えない。実に中途半端な映画。 ロボットコンクール、俗称ロボコンをテーマにしたアイデアはよかったが、脚本がなっていない。どしろうと(長澤まさみ)に操縦させて、審査員推薦で決勝大会進出は無理だろう。その後の努力もたいしたことない。それで決勝大会は対戦相手が次々に自滅してなんと優勝! まあ、長澤まさみ目当てにみるアイドル映画とすれば、なんとか見られるレベルかな。 私は彼女のファンではないが。
隠す
  
 
[030]パニック・ルーム
 結構血なまぐさい攻防戦流氷一滴2017-07-16
 【ネタバレ注意】
デビッド・フィンチャー監督が映画を作ったら、「衝撃のラスト」が必須なのか? 代表作の「セブン」は傑作。誰も予想できない「衝撃のラスト」で七つの大罪が完結する。 では、・・・
続きを読む
デビッド・フィンチャー監督が映画を作ったら、「衝撃のラスト」が必須なのか? 代表作の「セブン」は傑作。誰も予想できない「衝撃のラスト」で七つの大罪が完結する。 では、「ファイトクラブ」はどうか。確かに予想困難な「衝撃のラスト」が準備されている。でも、これを認めたら「なんでもあり」の世界になる。つまり、アイデアがユニークなだけで、映画のおもしろさやすごさには関係ないということ。 「パニックルーム」にもし「衝撃のラスト」があればどうなるか。ヒロインが強盗を返り討ちにするのか?逆に強盗がヒロインを惨殺するのか?全然違う。普通の監督が、普通に映画を作ったらこうなるはずの「みんなが納得する」エンディングを迎える。 「パニックルーム」の見どころは「結果」ではなく、「過程」にある。 そもそも、強盗は「空き巣」のつもりだった。強盗と不動産屋の「空き日数」の数え方の違いでヒロイン親子入居の晩に空き巣がきて居直り強盗に変身した。 次にヒロインが部屋の大きさに違和感を抱いたから、不動産屋は「パニックルーム=隠し部屋」のことを話した。もし、ヒロインが気づかなければ不動産は話さないから、パニッックルームに籠城することなく、住居を逃げ出しただろう。強盗の「お目当てのお宝」はパニックルームの金庫にあるのだから。 次にヒロインの娘に「持病」がなければ朝までパニックルームに籠城し続ければよかった。住居はニューヨークのど真ん中。強盗は朝までには退散するしかない。また、ヒロインが娘のためにパニックルームを抜け出した隙に強盗が進入することもなかった。こうなると共に「最悪の状態」になる。ヒロインは娘を人質に取られているから自分だけ逃げられない。強盗はヒロインに銃を奪われたから下手にパニックルームを出られない。 その前に強盗のメンバーに思わぬ「追加」があった。主犯は共犯と二人で金庫破りを計画していた。ところが、主犯は当日の夜に「第三の男」を共犯には相談なしに連れてきた。こいつは頭の中は「空っぽ」で「凶暴」なだけ。主犯がパニックルームの堅牢さにGive up宣言をすると、なんと主犯を撃ち殺し金庫攻略を従犯に強要する。金庫を開けるテクニックは従犯だけが持っている。その後も「第三の男」は従犯の足を引っ張りまくる。 さっき、「衝撃のラスト」はないと書いたが、「結果」として「ない」ということ。「過程」は別である。ヒロインは強盗を返り討ちにする。これで一件落着かと思ったら、「ジェイソン」のように強盗は生き返り、ヒロインを殺そうとする。それを防いだのは「意外な人物」。伏線はあったが。 このように「結果は普通の監督がやるようなハッピーエンド」であるが、その「過程」はデビッド・フィッチャーらしい 「血なまぐさい攻防戦」なのだ。 まかり間違っても「ぬるい映画」ではない。
隠す
  
 
 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11次へ
 
 



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION