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 「流氷一滴」さんのコメント一覧 登録数(200件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]この胸いっぱいの愛を
 脚本が明らかに「変」流氷一滴2017-06-23
 
「黄泉がえり」のメンバーが作ったそうです。「黄泉がえり」も脚本が「洗練されているとは言い難い」ですが、いちおうお話としては成立してました。 「この胸いっぱいの愛を」・・・
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「黄泉がえり」のメンバーが作ったそうです。「黄泉がえり」も脚本が「洗練されているとは言い難い」ですが、いちおうお話としては成立してました。 「この胸いっぱいの愛を」は脚本が明らかに「変」です。 同じ飛行機に乗り合わせた四人は、「過去にできなかったこと」をやるために、過去に飛ばされたわけです。一番感動するのが盲導犬の話だったとは! それはさておき、主人公の鈴谷比呂志(伊藤英明)が敬語で、ヒロインの青木和美(ミムラ)がため口。鈴谷比呂志からみれば、青木和美は「お姉ちゃん」だからですかね。でも、その時代の鈴谷比呂志=ヒロもいるわけでしょ。ヒロから鈴谷比呂志はどうみえたのでしょうか。時が経つにつれ、自分の風貌が比呂志に近づくから、「未来の自分」だとわかるかもしれません。でも、青木和美とは疎遠になってしまうのですね。 青木和美の未来は変わったのですが、ヒロの未来は変わらなかった。現在の青木和美がもう少しよい状態なら、それでも納得できるのですが。ここの描き方が納得できない。 映画制作者の中にも納得できない人がいたようで、「天国の風景」としか思えない場面がラストについてました。ますます「変」です。
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[002]震度0
 警察の秘密流氷一滴2017-06-20
 
警察が舞台になっているにもかかわらず、捜査本部ができることもなく、犯人が逮捕されることもなく、ニュースで報じられるわけでもない。「身内の不祥事」だから、徹底的に隠蔽・・・
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警察が舞台になっているにもかかわらず、捜査本部ができることもなく、犯人が逮捕されることもなく、ニュースで報じられるわけでもない。「身内の不祥事」だから、徹底的に隠蔽する。 このTVドラマが成功したのは県警の椎野本部長(渡辺いっけい)を徹底的にバカ殿に描いたことだろう。だから、キャリアの冬木(上川隆也)がのさばる。ノンキャリアの藤巻(國村隼)が抵抗するわけだが、「いやなやつ」という点では冬木の方が一枚上手。人事権を使って、味方を増やそうと奔走する。 結局、失踪した西村の妻の「告白」で、驚愕の事実が明らかになる。これで終わりかと思っていたらどんでん返しがあった。 WOWOWはよくやったと言いたい。
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[003]ジェネラル・ルージュの凱旋
 ミステリーというより社会派ドラマ流氷一滴2017-06-12
 【ネタバレ注意】
「チームバチスタの栄光」の続編です。よって、どうしても「チームバチスタの栄光」と比べてしまう。性格が対照的な「切れ者」の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)と「おっとりし・・・
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「チームバチスタの栄光」の続編です。よって、どうしても「チームバチスタの栄光」と比べてしまう。性格が対照的な「切れ者」の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)と「おっとりした」心療内科医?田口先生(竹内結子)の「掛け合い」は同じです。違うのは描かれているもの。 「チームバチスタの栄光」はミステリーです。殺人犯の動機は万人が納得できるものではありませんが、犯人を特定したやり方は極めて理にかなっています。犯行動機も伏線としてしっかり描かれていました。 「ジェネラル・ルージュの凱旋」は殺人犯を見つけ出すミステリーとしては、はっきり言って「落第」です。殺人犯の動機があまりに希薄。彼の頭の中味は「空っぽ」です。医者になるほどの頭があれば、自分からこれほど余計なことをすることはありえない! 謎の告発文書の件も、ある人の自作自演だから真相が明らかになっても驚くに当たらない。病院内の権力闘争も「よくあるパターン」でしかない。 この映画で描きたかったのは、救命医療の実情でしょう。少々コメディーチックに描かれていますが、「よくこれで廻っているな」と思えるほど大変な職場。事実はこの映画より深刻かもしれない。ジェネラル・ルージュというあだ名をつけられた速水センター長(堺雅人)の演技は巧い。副センター長(山本太郎)も看護士長(羽田美智子)も演技はよかった。彼らは完全に主役を食っていた。本当に救命センターのスタッフに見えるから。監督もこちらの方に力を入れたのは明らか。 社会派ドラマとしては評価できるのですが、娯楽性では前作の「チームバチスタの栄光」の方が「よくできている」と思います。
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[004]ジャイアンツ
 ジェームズ・ディーンは脇役流氷一滴2017-06-09
 【ネタバレ注意】
ジェームズ・ディーン(牧童のジェット役)の遺作です。ただし、この映画では彼は脇役です。たまたま譲り受けた土地から石油が出たことでお金持ちになるのですが、露骨に成り金に・・・
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ジェームズ・ディーン(牧童のジェット役)の遺作です。ただし、この映画では彼は脇役です。たまたま譲り受けた土地から石油が出たことでお金持ちになるのですが、露骨に成り金に描かれてました。彼のファンからすれば、あまり愉快な映画ではないと思います。 主役はテキサスの大牧場主ビック・ベネディクトを演じたロック・ハドソン。ヒロインが嫁いだ東部の上流階級の令嬢レズリー役のエリザベス・テイラー。壮大な大河ドラマです。4時間の上映時間はさすがに長い。それと少々大味。 タイトルの「ジャイアンツ」とはビック・ベネディクトが大男だったのと、大物というダブルミーニングです。 ラスト近くで、ビック・ベネディクトがメキシコ人差別をしたドライブインの主人と殴り合うシーンがあります。彼の大物ぶり、いや正義感を強調したかったのでしょうか。
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[005]チーム・バチスタの栄光
 一見「凡作」実は「秀作」流氷一滴2017-06-04
 【ネタバレ注意】
最初にみたときには、正直「凡作」だと思いました。性格が対照的な「切れ者」の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)と「おっとりした」心療内科医?田口先生(竹内結子)をからませ・・・
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最初にみたときには、正直「凡作」だと思いました。性格が対照的な「切れ者」の厚生労働省役人の白鳥(阿部寛)と「おっとりした」心療内科医?田口先生(竹内結子)をからませて、バチスタ手術の失敗原因の究明の方は「添え物」にみえました。 最初「凡作」だと言った一番の理由は、看護士の「器械だし」があまりにお粗末だから。手術失敗と看護士交代のタイミングが一緒なので、ふつうは「犯罪性の有無」以前に当然「再交代」となるでしょう。そうしなかったのは、観客を欺くため。そこが「みえみえ」だと言うこと。手術器具を床に落としたり、ギャーギャー騒いだり、ありえない。 対照的に、白鳥が執刀医の視野狭窄を見破ったのは、最初から感心していました。田口のちょっとした行動が重要な伏線になっているのもよかった。 見直して改めて驚いたのは、これほどの内容を約2時間に収めた監督の手腕のよさ。 無駄なシーンがない!例えば、ソフトボールのエピソードも竹内の負けず嫌いと有能さを見せつけるため。このシーンがないと、彼女は単なる「お人好しのお馬鹿さん」になってしまう。 真犯人を割り出したのは白鳥の撮らせた頭部MRI写真が決定的証拠でしたが、その前に白鳥と田口は実に興味深い会話をしている。チームリーダー桐生助教授を失脚させたい=動機を持つ者 は多数いる。しかし、ある組み合わせは共謀しないとできない。ところが共謀する動機がない。ここは田口の意見。だから、意外な人物をマークできた! 全てが明らかになったとき、田口は「こどもは見逃したのでしょ」と言ったのに対し、真犯人が「こどもとおとなはやり方が違うから」と答えたのは愕然としました。最低限の良心があったからではなかった。 最近、実際の医療機関でも患者の不可解な死が社会問題になったことがあります。この映画はそういう時代がくることを予言してたのでしょうか。
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[006]ブタがいた教室
 「ペットを食え!」とは無茶流氷一滴2017-05-31
 【ネタバレ注意】
何の前知識もなくてこの映画をみたら、タイトルのような感想しか浮かばないでしょう。 実はこの映画は実話(1990年から92年にかけて大阪府の小学校で4年生が卒業までブタを飼・・・
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何の前知識もなくてこの映画をみたら、タイトルのような感想しか浮かばないでしょう。 実はこの映画は実話(1990年から92年にかけて大阪府の小学校で4年生が卒業までブタを飼った)をベースにしています。実話も若い「ひよっこ」教師です。 先生は「大きくなったら殺してみんなで食べます」と宣言して飼育し出したわけですが、生徒は「Pちゃん」となまえをつけて完全に「ペット感覚」。当然、「食べない」という意見が噴出することになります。 決議をとると、「食べる」と「食べない」が13:13。実話では、最初は全員が「食べない」、「それはあまりに無責任」と保護者が異議を申し立てて、改めて決議をとると16:16。 結局、実話と同じく最後の一票は先生が決めて・・・ 映画で多くの時間を割いているのは、子役達の「台本なし」の討議。ここには子供の「本音」が表れています。「食べる」と言った子も、本当は情が移っているから「食べたくない」。ただ、下級生に飼育を押しつけるのが「あまりに無責任」だから、消去法で「食べる」と言っている。それも「自分たちで手を下す」のは、感情以前に「大きすぎて無理」だから「食肉センターにもっていく」ことしかできない。先生の最初の「目論見」は完全に外れます。どうして最初に生徒と十分に話し合って、みなが納得してから始めなかったのでしょうか。この甘さが「ひよっこ」だということ。 現実的には、小さなウサギだって、素人がつぶして食べるのは無理。 「食物の大切さ」を教えるなら、情が移らない農作物にすべきです。
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[007]華氏911
 観ないより観た方がよい流氷一滴2017-05-30
 
今となったら「ひと昔前のおはなし」です。 実写フィルムをつなぎ合わせて、よくこれだけのものができたかと、お世辞抜きで感心しました。 ただ、ブッシュは戦争好きということ・・・
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今となったら「ひと昔前のおはなし」です。 実写フィルムをつなぎ合わせて、よくこれだけのものができたかと、お世辞抜きで感心しました。 ただ、ブッシュは戦争好きということを言いたいわけですから、それに合う映像だけを巧みにつなぎ合わせていると考えた方が自然でしょう。 本当に内容が正しいかは、普通の日本人には判断不能! では「観る意味はない」かというとそれは間違い。国民の過半数がブッシュを支持したアメリカでもこういう反対意見もあったということを、知っているのと知らないのでは大きな差があります。
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[008]僕だけがいない街
 キャストは上手いが脚本は?流氷一滴2017-05-30
 
どこかで監督が子役の演技指導をしている画像をみました。 確かに子役の二人の鈴木梨央と中川翼は頑張っている。大人の藤原竜也と有村架純も悪くない。 リバイバルという現象で・・・
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どこかで監督が子役の演技指導をしている画像をみました。 確かに子役の二人の鈴木梨央と中川翼は頑張っている。大人の藤原竜也と有村架純も悪くない。 リバイバルという現象で、主人公が「悪いことが起こる前」に戻ることができ、「悪いことが起こらないようにする」という筋書きは「あり」だと思う。 主人公がリバイバルをコントロールできないという設定もおもしろい。 でも、「こういう形でいなくなる」のは観客が納得しないだろう。
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[009]シャレード
 少し緊張感に欠けるのは愛嬌流氷一滴2017-05-29
 
ジャンルとしてはサスペンスになるのですが、少し緊張感に欠けると思います。この映画にとっては、欠点ではなく、むしろ美点でしょう。 主要登場人物で、女性はオードリー・ヘ・・・
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ジャンルとしてはサスペンスになるのですが、少し緊張感に欠けると思います。この映画にとっては、欠点ではなく、むしろ美点でしょう。 主要登場人物で、女性はオードリー・ヘプバーンだけですが、男性は多数登場する。誰が犯人か?ということになるのですが、一番の有名人ではなかった。 その方が、観る人の期待を壊さないから、よいのでしょう。 お金の隠し場所は「意外」でした。現実にやったら値打ちのわからない人が無くすから駄目ですが・・・
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[010]ザ・ウォッチャー
 「意外性」だけが取り柄の映画流氷一滴2017-05-26
 【ネタバレ注意】
キアヌ・リーブスの方が連続殺人鬼です。ジェームズ・スペイダーの方がFBI捜査官。殺人鬼は捜査官を知っているが、捜査官が殺人鬼の正体を知るのはラスト直前。 なんと、この殺・・・
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キアヌ・リーブスの方が連続殺人鬼です。ジェームズ・スペイダーの方がFBI捜査官。殺人鬼は捜査官を知っているが、捜査官が殺人鬼の正体を知るのはラスト直前。 なんと、この殺人鬼、捜査官を追ってロスからシカゴまで来たのですね。「ストーカーか、おまえは!」と言いたくなりました。 この捜査官、実弾の入った銃を殺人鬼に渡すなんてありえない。まあ、最後に変な「どんでん返し」はありませんでしたが・・・ 本当に「意外性」だけが取り柄の映画。
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[011]ジャッカルの日
 サスペンス映画の最高傑作流氷一滴2017-05-21
 【ネタバレ注意】
ドゴール大統領が「畳の上で死ねた、もとい、フランスだからベッドの上というべきだろう」は誰でも知っていることだから、この映画の結末は最初からわかっている。それでも、一・・・
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ドゴール大統領が「畳の上で死ねた、もとい、フランスだからベッドの上というべきだろう」は誰でも知っていることだから、この映画の結末は最初からわかっている。それでも、一端DVDを見出したら止まらないのは、ストーリー展開の巧さだろう。 反ドゴール勢力から法外な金で雇われた「プロの殺し屋ジャッカル」。金髪・長身でかっこよいのだが、これが映画の展開で重要な意味を持つ。 優れたミステリーは、読者に対して「フェアー」だと言われる。すなわち、序盤で「伏線」を惜しげもなく出し、最後に手の内を明かすとき、探偵役が「伏線」を示して「ほら最初に言っているでしょ」と読者に勝利宣言をするのである。 「ジャッカルの日」はサスペンスで探偵役も登場しないし、最初に「殺人事件」が起こるわけでもない。ここでの「伏線」とはラストの「狙撃をどうやるのか」の手の内を事前に観客に示していることである。 なぜ、狙撃銃は単発なのか。銃身は短い方がよいのか。狙撃銃を隠すパイプはアルミ製で軽い方がよいのか(実はアルミではもたないのでステンレスに変えられことが銃改造職人との会話でわかる)。 また、なぜ本人とは似ても似つかない運転免許証?が必要なのか。 なぜ、いろいろ髪の毛を染める必要があったのか。 なぜ、火薬を飲んで顔色を悪くする必要があったのか。 なぜ、「事前に=下見の時に」パリの蚤の市で勲章とベレー帽を買ったのか。 コンパクトな単発銃、染髪の件は誰でも想像がつくが、金属パイプ、勲章等はラストの狙撃の「必須アイテム」なのである。 ジャッカルは「隠れる」ために女性も「男性!」も利用する。このとき、彼の「かっこよさ」が武器になる。彼は決して英国紳士ではないから、必要なら「始末」することも厭わない。 迎え撃つフランス警察もすごい。ルベル警視は意図的に「かっこ悪く」描かれている。これもジャッカルを追い詰めるときに、観客に「彼の有能さ」を見せつけるためである。 秘密会議であるはずの情報が漏れているみたいなので、彼のとった行動は当然といえば当然だが、手の内を明かされたときには恐れ入った。 2時間以上の長丁場で、ジャッカルとルベルが顔を合わせるは最後の一瞬である。単発銃であったことが、ルベルに味方した。 もし勲章受賞者が大統領のように長身だったら、もしジャッカルが勲章受章のしきたりの詳細を知っていたら、この映画では「歴史が変わったこと」になっていた。 ジャッカルの正体が最後までわからなかったことも、この映画にふさわしい終わりかただと思う。
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[012]チルソクの夏
 高跳びのシーンはとても美しい流氷一滴2017-05-16
 【ネタバレ注意】
よく似た映画に、1998年公開の「がんばっていきまっしょい」がある。 「がんばっていきまっしょい」は女子ボート部の奮闘記 でヒロインと幼なじみの淡い恋はあくまでサイドスト・・・
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よく似た映画に、1998年公開の「がんばっていきまっしょい」がある。 「がんばっていきまっしょい」は女子ボート部の奮闘記 でヒロインと幼なじみの淡い恋はあくまでサイドストーリー。 同じ女子高生のスポーツものでも、「チルソクの夏」は陸上という共通項はあるが、四人の競技はバラバラ、個人競技ゆえにみなで力を合わせて勝利に突き進むというものではない。 さて、こちらはヒロインと韓国人の青年との恋が前面に出ている。 「がんばっていきまっしょい」は素人をかき集め、特訓してなんとか映画でみられるレベルまで引き上げた。ボートの競技シーンは撮影に工夫しているとはいえ、なかなかのもの。 「チルソクの夏」は競技の経験者ばかり集めているから下手なわけがない。映画はうまく進むはずだったが、設定が曲者だった。日本人と韓国人、会えるのは釜山と下関の合同陸上競技大会しかない。七夕の織り姫と彦星のように1年に1回のチャンス。後は手紙のやりとりだけでどうしても 盛り上がりに欠けるのは否めない。 この映画のみどころは恋愛ではなく、四人の嘘のない演技だろう。ヒロインの高跳びのシーンはとても美しい。
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[013]レベッカ
 主人公は「わたし」でいいのかな?流氷一滴2017-05-08
 【ネタバレ注意】
欧米では親しい間柄ではファーストネームで呼び合うはずだが・・・ 映画をみていて気づいたのは、ヒロインのファーストネームが一度も出てこない。もう一つ不思議なのは、タイ・・・
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欧米では親しい間柄ではファーストネームで呼び合うはずだが・・・ 映画をみていて気づいたのは、ヒロインのファーストネームが一度も出てこない。もう一つ不思議なのは、タイトルのレベッカが一度も姿を現さない。古い屋敷に“R”のイニシャルがいたるところに残っている。それがヒロインを追い詰める無言の「重圧」となる。 この映画がみる人を引きつけるのは、ヒロインの「わたし」が清楚だからだろう。使用人に対して「卑屈」と思えるほど低姿勢なのに、ずいぶん酷い仕打ちを受けていた。前妻のレベッカがつれてきたという女中頭のダンバース婦人。ヒロインが「卑屈」だからこそ、ますます冷たい態度をとる。こんな小娘に頭を下げるなんて真っ平御免ということだろうか。この演技は本当にジョーン・フォンティンを嫌っているようにさえみえる。 しかし、夫のマキシムの態度はもっと不可思議。新婚という雰囲気が全然しない。マキシム役のローレンス・オリビエはジョーン・フォンティンとの共演を望んでいなかった。ヒッチコックはそのことを知り、スタッフにジョーン・フォンティンにつらく当たるよう指示したとか。彼女がどこかおびえた感じがするのは気のせいか。 演出としては「上手い」が、正直「そこまでやるか」と思った。ある意味、ダンバース婦人よりこわい。 映画としては十分な時間があるのに、序盤に時間がとられて、終盤の「謎解き」があまりに駆け足というのが惜しい。
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[014]新・メグレ警視/メグレと口の固い証人たち
 確かに流氷一滴2017-05-05
 【ネタバレ注意】
タイトルから「ネタバレ」しているのですね。 屋敷で深夜に起こったある殺人事件。被害者は当主。屋敷の外にたまたま居合わせた酔っぱらいは「女性?の悲鳴が聞こえた。銃声は・・・
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タイトルから「ネタバレ」しているのですね。 屋敷で深夜に起こったある殺人事件。被害者は当主。屋敷の外にたまたま居合わせた酔っぱらいは「女性?の悲鳴が聞こえた。銃声は2回あった」と言っているのに、屋敷の「近くの部屋で寝ていたはずの家族」は誰も「銃声は聞こえなかった」と証言する。 酔っぱらいの言っていることが正しければ、家族が「ありえない証言」をするということは、「犯人は誰」だかわかりますよね。 ただ、この映画が少しひねっているのは、犠牲者は違う人物のはずだったのに、反撃されて別の人物になったところ。そのトリックはすばらしいとは言えないが、犯罪の動機は十分ありえる。 メグレ警視による「種明かし」はもう少し丁寧にしてもらった方がよかった。
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[015]Love Letter
 近年の邦画の傑作のひとつ流氷一滴2017-04-17
 【ネタバレ注意】
おそらく、実在する長編小説「失われた時を求めて」の最終章が「見出された時」であることに作者が気づいてから、この映画のプロットができたのだと思います。ラストシーンから・・・
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おそらく、実在する長編小説「失われた時を求めて」の最終章が「見出された時」であることに作者が気づいてから、この映画のプロットができたのだと思います。ラストシーンからずっと遡っていったわけです。 映画の冒頭のシーンで中山美穂(渡辺博子)が雪原で寝ころぶ横顔が出ます。なんでこんなシーンがあるのだろうと思ってました。ラスト近くでそっくりのシーンを見つけました。病院のベッドで横たわる中山美穂(藤井樹)が「拝啓、藤井樹様。お元気ですか」と熱にうなされて言います。いままでは「拝啓、渡辺博子様。お元気ですか」と手紙に書いてたのですが、無意識で「本心=中学時代、同姓同名のクラスメートにほのかな恋心を抱いていたこと」が出たわけです。 Love Letterには二つの意味があります。ひとつは渡辺博子がいないはずの藤井樹(山で死んだフィアンセ)に出した手紙、もう一つはラストで明らかになる、中学時代の藤井樹(男性:柏原 崇)が中学時代の藤井樹(女性:酒井美紀)に渡した図書カード。図書カードの裏にはなんと藤井樹(女性:酒井美紀)の似顔絵が書かれていた! Love Letterの入れ物が長編小説「失われた時を求めて」で、Love Letterの真意がわかるのが十数年後のこと。最終章が「見出された時!」とは心憎い演出です。 ほかにも「えっ」と思うシーンがありました。フィアンセが死んだ山に向かって「お元気ですか。私は元気です」と叫び続ける渡辺博子、次に先程言った熱にうなされた藤井樹が「うわごと」を言うシーンがあるのですが、その次は「拝啓、藤井樹様。この思い出はあなたのものです。」という中山美穂(渡辺博子)のナレーションと送り返されてきたたくさんの手紙が出てきました。「うまくつなげたな」と感心しました。 お世事抜きで近年の邦画の傑作のひとつだと思います。岩井監督が聞いたら叱られそうですが、映画の神様がそっと手助けしたのではないでしょうか。
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[016]舟を編む
 愚直でまじめな映画流氷一滴2017-04-09
 【ネタバレ注意】
最近の邦画のおすすめによく名前が出ている。宮崎あおいが出ていることもあって、どんな映画かなという軽い気持ちでみてみた。 時代背景は1995年、確かに20年以上前のお話で編・・・
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最近の邦画のおすすめによく名前が出ている。宮崎あおいが出ていることもあって、どんな映画かなという軽い気持ちでみてみた。 時代背景は1995年、確かに20年以上前のお話で編集は手作業が基本。それでも高々(失礼!)国語辞典を作るのに10年以上の歳月がいると聞いて仰天した。もうひとつ驚いたのは辞書編集関係者があまりに少ないこと。監修者の大学の先生?がひとり、編集責任者、担当者がふたり、お手伝いの女性契約社員がひとり、たった5人でできるのか! 主人公の馬締光也と先輩の西岡正志は、私自身の会社の後輩に「そっくりさん」がいて、妙に親近感を覚えた。むろん、実物は映画ほど変人ではないが。 この映画、仕事と家庭(結婚)という人生の二大イベントを描きたかったのだろうけど、正直、宮崎あおい演じる林香具矢が馬締にほれた理由がよく分からなかった。相当の変わり者だということは一目でわかるだろう。毛筆行書の恋文、そりゃ読めないだろう。あまりの不器用さが逆に誠実とみられたのか。 もう一点不思議なのは、馬締が家具屋に丁寧語で話すのに、香具矢はため口で話す。香具矢のほうが年上なのか。俳優の実年齢は松田龍平の方が宮崎あおいより上。 15年という歳月のお話なので、途中をはしょるのはしかたないが、13年のブランクで俳優がそこまで歳をとっているように見えないのはなんとかならなかったのか。特に馬締と香具矢。 本当に愚直でまじめな映画。ケチのつけようのない良作だが、いま一つインパクトが足りないのは惜しいと思う。
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[017]告白
 ブルースクリーンに込められた恐怖流氷一滴2017-04-07
 【ネタバレ注意】
始まりからブルースクリーンの多用に驚きました。だいたいホラー系に多い。これってホラーか? 松たか子はお嬢様のイメージなのですが、久しぶりにみたらずいぶんイメージが変・・・
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始まりからブルースクリーンの多用に驚きました。だいたいホラー系に多い。これってホラーか? 松たか子はお嬢様のイメージなのですが、久しぶりにみたらずいぶんイメージが変わっていました。幼い娘を、担任を受けもつクラスの二人の中学一年生に殺された。でも、感情が高ぶるようなことはしない。じわりじわりと犯人を追いつめる。彼女の「告白」をだれも聞いていない。でも、最後に「すごいこと」を言いました。突然、パニックに陥るクラス。平然としている松たか子。でもこれは序の口です。 意外に中学生役が良い演技をしています。天才肌だが少々おかしい少年A、ただ、友達が欲しくて少年Aにそそのかされて、もっと大きな罪を犯した少年B。案の定、少年Bが先に「報復」されました。 少年Aへの報復はどうでしょう。同級生の殺人をやらせたことか。いや、最愛の母親を爆殺させたと思わせたことでしょう。ラストシーンの松たか子の表情、悪魔ですね。
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[018]映画 ビリギャル
 本当ですよ流氷一滴2017-03-26
 【ネタバレ注意】
有村架純にオファーがいったのは、意外性を狙ったのだろう。正直、ギャル満開のヒロインは不自然にケバすぎて全然似合っていない。これは普通の服のヒロインのかわいさ演出のた・・・
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有村架純にオファーがいったのは、意外性を狙ったのだろう。正直、ギャル満開のヒロインは不自然にケバすぎて全然似合っていない。これは普通の服のヒロインのかわいさ演出のためとみたが、考えすぎか。 序盤から「本当か?」と思うシーンが続出するが、自分の経験からはあってもおかしくない。 1)進学塾にギャルはくるのか?  ギャルは来る。何十年も昔の話なので、外見こそ普通だが先輩へのため口(高三対象だがこの子は高二)、授業中の雑談(この映画と違い個別指導ではない)とどう見ても受験生という雰囲気ではなかった。ちなみに長澤まさみに似ていた。 2)毎晩遊び呆けていて、小遣い足りるの?  お坊ちゃん、お嬢ちゃんが通う高校に在学していた人に聞いた話。小遣いは普通の人とは桁が違う。ヒロインの遊び仲間三人の誰かが大金持ちのドラ娘なら不可能ではない。 3)高校二年生で小学四年生なみの学力?  映画で聖徳太子を「せいとくたこ」と読んだのは、受け狙い。スザンヌが四字熟語「〇肉〇食」を「焼肉定食」と言ったのと同じ。映画の中でヒロインの遊び友達が「分数の計算なんてわからない」と言っていた。分数は小学校で習うはずだが、ろくにできない大学生!がいるのは有名なお話。 4)学年ビリが慶応に合格?  進学校(ただし系列大学への推薦入学可能)で赤点続出の息子が慶応に合格。本人の親父さんから聞いた話。中学受験がある学校では学力はともかく、頭の良さは正規分布してない(秀才は少数、ビリ候補が多数という非正規分布になる)から誰がビリになってもおかしくない。 5)本命受験でお腹壊すか?  飲みなれない缶コーヒーを飲まなくても、受験は冬だからありえる。自分の経験そのもの。休憩時間にトイレに駆け込んだ。トイレの場所を事前チェックしておいてよかった。 この映画、表向きは「一人の女子高生のサクセスストーリー」だが、本当のテーマは「家族の再生」だと思う。
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[019]ブラック・スワン
 ピカソの絵流氷一滴2017-03-18
 
てっきり、主役に抜擢されたヒロインとそれを妬むライバルたちとの争いかと思ってました。DVDの広告に書かれてました。「あなたの想像は100%覆される」 そのとおりでしたね。し・・・
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てっきり、主役に抜擢されたヒロインとそれを妬むライバルたちとの争いかと思ってました。DVDの広告に書かれてました。「あなたの想像は100%覆される」 そのとおりでしたね。しだいに悪夢に支配される様子をヒロインからみたものでした。 R15?映画だから、かなり衝撃的な場面もあります。それを一概に悪いとは言えない。 また映画の演技や演出はクラシックバレーを知らない私でもすばらしいことは認めます。ただ、この映画で何を言いたいのかがわからない。 おそらく、クラシックバレーのファンむけに作った映画ではないと思います。 反対に、クラシックバレーを知らない人なら楽しめる映画でもない。 凡人がわからないことに値打ちのある映画。これって「ピカソの絵」なのですかね。
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[020]交渉人 真下正義
 「本家」と違うおもしろさ流氷一滴2017-03-16
 【ネタバレ注意】
「本家=踊る大捜査線」のスピン・オフですか。 犯人が10年後に動きだす「休眠爆弾プログラム」を地下鉄指令コンピューターにしかけるとか、テスト車両を遠隔で自由にあやつ・・・
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「本家=踊る大捜査線」のスピン・オフですか。 犯人が10年後に動きだす「休眠爆弾プログラム」を地下鉄指令コンピューターにしかけるとか、テスト車両を遠隔で自由にあやつれるとか、テスト車両が縦横無尽に暴れ回っているのに退職した運行ダイヤのプロが大活躍するとか、そりゃ無理だろう。 突っ込みどころは満載だが、この映画はおもしろい。「解決する」のはわかっているのだが、どう解決するか予想がつかないから。 いや、考えましたね。コンサートのある楽器が凶器に変身するとは。現実性はありませんが。 それに真下のデートの話をうまく合わせました。200万人の乗客だけでなく、彼女も救ったのですから。 「本家」以上に荒唐無稽な世界です。しかし、「本家」と違い、警察上層部を徹底的にこき下ろし現場を過剰に援護する「ポピュリズム映画」にしなかったところは、みていて気持ちがよい。
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[021]セブン
 技術的には完璧!流氷一滴2017-03-11
 
サイコサスペンスと言うジャンルはこの映画以前にもあった。しかしこの映画が不動にしたと思う。 序盤から中盤は薄汚れた大都会が舞台。ベテラン刑事と若手刑事の確執、目を背・・・
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サイコサスペンスと言うジャンルはこの映画以前にもあった。しかしこの映画が不動にしたと思う。 序盤から中盤は薄汚れた大都会が舞台。ベテラン刑事と若手刑事の確執、目を背けるような連続殺人事件、深まる謎、かすかな手がかり、取り逃がす犯人、憂鬱さを醸しだす連日の雨。 最終日は形相が一変する。抜けるような青空、どこまでも続く郊外の荒れ地、刑事と容疑者を乗せたクルマ、追跡する警察のヘリ、送電線、宅配便、そして衝撃のラスト。 主人公の最後の行動は理解できる。私でも同じことをする。 ケビン・スペイシー(容疑者)の抜けるような表情が印象的である。 映像、効果音、配役、演技、脚本、演出、どれをとっても文句のつけようのない傑作! ただ、みる人を選ぶ映画でもある。
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[022]シックス・センス
 フォロワー続出の映画流氷一滴2017-03-10
 
よく、「どんでん返し」を売り物にする映画の宣伝に、「シックス・センス以来の衝撃のラスト」とか言われますね。だいたいそういう映画はつまらないです。 シックス・センスは・・・
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よく、「どんでん返し」を売り物にする映画の宣伝に、「シックス・センス以来の衝撃のラスト」とか言われますね。だいたいそういう映画はつまらないです。 シックス・センスは直訳すれば第6感ですが、単に根拠がないのにわかるという意味ではありません。普通の人にはみえないのに、あるものがみえるのです。 「オチ」に至るまでの「伏線」の張り方は見事です。主人公がカウンセラーする少年の母親と向かい合うところ、結婚記念日でのレストランでの様子、地下室への階段の鍵が掛かっているところ等、作り手は「これでもか、これでもか」と「手の内」を見せているのですが、観客は主人公と少年のやりとりばかりに気をとられているので、気がつかない。 でも、この映画の本当の値打ちは「オチ」ではありません。人と人とのつながり、本作では母と子、夫と妻、の絆がどれほど大切か、本当に理解し合うのがどれほど難しいかというところをキチッと描いたところです。 万一「オチ」がわからなくても、すばらしい映画であることにかわりはありません。 むろん「全ての謎が解き明かされた時」、感動はより大きくなるでしょう。
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[023]ユナイテッド93
 9.11を風化させないために流氷一滴2017-03-10
 
9.11テロで、唯一目標に達せず墜落した、ユナイテッド93便のテロリストと乗客の攻防を描いた異色の映画。 リアルさを求めるため、当時の乗客に似た無名の俳優を集め、あらかじ・・・
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9.11テロで、唯一目標に達せず墜落した、ユナイテッド93便のテロリストと乗客の攻防を描いた異色の映画。 リアルさを求めるため、当時の乗客に似た無名の俳優を集め、あらかじめ遺族の了承をできるだけ得るという地道な努力を重ねたことは評価すべきだろう。 また、当時の管制塔の混乱ぶりだけでなく、限られた交信記録から機内の状況を可能な限り「再現」した努力も並大抵のものではない。 この映画では、テロリストも人間であったという視点で描かれている。これは大きな賭である。正直言って、怒りを感じる人も少なくないと思う。 真実は依然「藪の中」である。今後、この映画とは違う「あらたな事実」が判明するかもしれない。 作り手は、可能な限り感情を抑え、事実と思われることを提供した。9.11を風化させないために。その努力と勇気は率直に評価したい。
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[024]サイン
 これだと「なんでもあり」になる流氷一滴2017-03-10
 
“シックス・センス”と同様に、単なるホラーでもSFでもありません。ただ、「オチ」があまりにも軽い。ちなみに「オチ」は「駄作」として有名な“フォーガットン”と同じです。空・・・
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“シックス・センス”と同様に、単なるホラーでもSFでもありません。ただ、「オチ」があまりにも軽い。ちなみに「オチ」は「駄作」として有名な“フォーガットン”と同じです。空飛ぶ○○に乗ってくる連中ですよ。これだと「なんでもあり」になります。 ではヒューマンドラマかというと、底が浅い。キリスト教徒だって、これには感激しないでしょう。 ただ、恐怖のあおり方は、シャマランらしい。途中までは楽しめます。「オチ」があまりに軽いので、エンターテイメントと割り切れる人にしか勧めません。
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[025]わたしを離さないで
 連続ドラマには向かない流氷一滴2017-03-10
 【ネタバレ注意】
第1回目で裏番組のジブリのアニメにトリプルスコア?で負けたと聞いて、見逃し配信をみるようになりました。 リビングのテレビでみるようなものではないです。家族の団欒の場に・・・
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第1回目で裏番組のジブリのアニメにトリプルスコア?で負けたと聞いて、見逃し配信をみるようになりました。 リビングのテレビでみるようなものではないです。家族の団欒の場にはふさわしくない。一人でみるものでしょう。 映画は、よくできていると思ったが、ドラマは私には合わなかった。1時間40分で一気に見せるからよいのであって、2ヶ月以上もだらだら見たいとは思わない。 また、映画は「少し昔の話の追憶」という感じだが、このドラマは「思いっきり日本の現代」にしている。演じる俳優も知っている顔が出るから、ますます不自然に感じる。 ラストは仰天した。校長先生も「同類」だったとは。それに残酷なお話を最後に少しマイルドにしたのはなぜか。 結局このドラマは何が言いたかったのか。制作者にあえてこのテーマを描く覚悟はなかったと思います。
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[026]県庁の星
 すがすがしい気持ちになれる流氷一滴2017-03-09
 【ネタバレ注意】
今どき「明らかな官製談合」「予算無視の箱ものつくり」はないでしょう。そういう意味では、「ちょっと時代に乗り遅れたかな(公開は2006年)」の感はありますね。 また、途中ま・・・
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今どき「明らかな官製談合」「予算無視の箱ものつくり」はないでしょう。そういう意味では、「ちょっと時代に乗り遅れたかな(公開は2006年)」の感はありますね。 また、途中まで見れば、その後の展開がある程度読めるのも事実です。「県庁さん=野村 の改革」が通るほど、世の中(この場合は県庁の中)甘くないですね。 「スーパーの実態はこれほど酷くない」という指摘もごもっともです。でも、「食品偽装」がこれほどまで蔓延していることは、映画制作者も想像していなかったでしょう。ある意味、こちらは「事実は小説より奇なり」です。 この映画が言いたかったことは単に「県庁やスーパーの内情を暴露し、揶揄すること」ではありません。 野村は最初「昇進だけが目的」で、スーパーへの派遣研修も「そつなくこなして、キャリアアップして県庁に戻る」ことだけに専念しようとしていました。「弁当問題」で副支店長に文句を言ったのも、「自分に火の粉がふりかからない」ためのエゴでからです。 それが、プロジェクトから外され、政略結婚のフィアンセにも振られることで、初めて「自分が将棋のコマでしかなかったこと」に気づきます。 ここから彼の「本当の仕事=スーパーの改革」が始まるのですが、この映画の上手いところは、彼の「県庁でのキャリア=仕事力」が実に役立っているところです。むろん、彼ひとりではどうにもなりません。「裏店長」の二宮の助けがなければ、到底実現できなかった。 二宮が野村に協力したのは、「職場=自分の生活の糧 を守る」のが一番の理由ですが、「根は善人で熱血漢の野村」にほれたから。 二宮の目が、「軽蔑」から「尊敬」に変わっていることからもわかります。 登場人物が少々極端に描かれているのが難ですが、見終わって実にすがすがしい気分になれる映画です。
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[027]ボニーとクライド/俺たちに明日はない
 これぞアメリカンニューシネマ流氷一滴2017-03-07
 【ネタバレ注意】
原題はボニー&クライド。大恐慌時代、実在した男女ギャングの壮絶な生きざまを描いた傑作である。ウエートレスのボニーは、クルマを盗もうとしたムショ帰りのクライドに偶然声・・・
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原題はボニー&クライド。大恐慌時代、実在した男女ギャングの壮絶な生きざまを描いた傑作である。ウエートレスのボニーは、クルマを盗もうとしたムショ帰りのクライドに偶然声をかけ、退屈な生活から抜け出そうとする。 最初、クライドが冗談半分でやったのは、ちんけな店の強盗。クルマであわてて逃げ出す。 序盤の「音楽」や「描写」はいかにもコミカル。 一度金をせしめた二人はもう引き返せない。簡単に金が手に入るという理由もあったが、ボニーが「スリル」に夢中になったのも大きい。とうとう銀行強盗で「へま」をやり、クルマに飛び乗った追手を撃ち殺し、正真正銘の「お尋ね者」になる。もう後には引き返せない。 後は強盗と逃避行の繰り返し。安住の場所などない。テキサスレンジャーを捉えて「記念撮影」をするなど、完全な英雄気取りだが、この行為が後々命取りになる! 仲間の父親の「司法取引」で裏切られたことも知らず、ふたりはテキサスレンジャーが待ち伏せする場所へクルマを走らせる。一瞬の静寂、衝撃のラスト! これぞアメリカンニューシネマという映画。それにしてもこの邦題をつけた人は偉い。
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[028]マスク2
 1回で十分流氷一滴2017-03-07
 
十数年前のGWに子供にせがまれて東京で見ました。 いや、こんなドタバタ喜劇とは思っていませんでした。大人を楽しませるほどの出来ではないです。 途中でウトウト居眠りしか・・・
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十数年前のGWに子供にせがまれて東京で見ました。 いや、こんなドタバタ喜劇とは思っていませんでした。大人を楽しませるほどの出来ではないです。 途中でウトウト居眠りしかかったのも事実です。CGの出来がすばらしいだけです。 映画が終わって劇場から出てきたのは高校生と思えるカップルが大半。子供を連れて出てきたお父さんは疲れ切った顔をしてました。わかるなあ・・・ デート映画としては悪くないと思いますよ。少なくとも、見た後で気まずくなることはありませんから。いまならレンタルかな。
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[029]フライト
 中だるみが目立つ流氷一滴2017-03-04
 【ネタバレ注意】
てっきり飛行機事故の原因を究明するお話だと思ってました。映画の時間配分からいうとアル中の機長のお話でした。 序盤は手に汗握る離陸と着陸。飛行機の動きばかり追っている・・・
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てっきり飛行機事故の原因を究明するお話だと思ってました。映画の時間配分からいうとアル中の機長のお話でした。 序盤は手に汗握る離陸と着陸。飛行機の動きばかり追っていると大切なものを見落とします。機長はオレンジジュースにウオッカを入れて飲んだぞ。 この映画の見どころとなる最後の公聴会の場面。本当にこんな事できるのかな。アル中の機長は一見しらふで証言台にすわる。あと一つ嘘をつけば無罪が確定する。ここで「因縁のウオッカ」が登場。 機長の血液検査結果はなくなっている。ただひとりアルコールを検出されたのは、着陸の際に亡くなったCA。ここで機長は「良心の呵責」から驚きの行動に出る。なんと真実を述べて収監の身となる。 一見、ヒューマンドラマ。でも、中だるみは目を覆うばかり。事故後も機長はずっとアルコール中毒状態。クスリ中毒の彼女の役割も、結局わからず。 せっかくのアイデアが台無しです。どうして、こんなストーリーになったのでしょうね。
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[030]白夜行
 影の世界流氷一滴2017-03-04
 
有名なドラマの主題歌は「影」。何となく、この映画作品の内容をも暗示しています。 東野圭吾の長編ミステリーの映画化。原作は読んでいませんが、これほど厚い本を2時間強の・・・
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有名なドラマの主題歌は「影」。何となく、この映画作品の内容をも暗示しています。 東野圭吾の長編ミステリーの映画化。原作は読んでいませんが、これほど厚い本を2時間強の映画にするのは相当難しいでしょう。案の定、DVDを1回見ただけでは何がなんだか分からなかった。 ジャンルといえばミステリーですが、重要な人物である唐沢雪穂と桐原亮司の感情が全く描かれていない。それどころか、大人になってからの二人の接点が全くわからない。すべてが刑事役の笹垣潤三の推理で進む。彼がいろいろな人に会い、その証言から十年以上前の質屋殺しの謎に迫る。謎に迫ったかと思うと、証人がなぜかいなくなり、謎が謎を呼ぶ。最後に真実がわかるが、二人のうち、一人の死ですべてが闇の中に葬られる。 見終わった後味は悪いです。自分で手を下さずに悪事を重ねている。 笹垣潤三の存在がなければ、最後までみる気はしませんでした。
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