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 「Sekino☆そら」さんのコメント一覧 登録数(82件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]バベル
 引き金Sekino☆そら2007-05-14
 【ネタバレ注意】
賛否両論になる作品というのが必ずある。 ボクはどちらかというとそういう作品の ほとんどについて賛成の手を挙げる。 理由はよくわからない。 とかく不条理という言葉は 絶望・・・
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賛否両論になる作品というのが必ずある。 ボクはどちらかというとそういう作品の ほとんどについて賛成の手を挙げる。 理由はよくわからない。 とかく不条理という言葉は 絶望感を漂わせる。 少年が人を撃ってしまった瞬間も 青年が検問を突破した瞬間も 彼女が全裸で伝えた瞬間も。 何か運命がゴロッと音を立てて 転がっていくように聞こえる。 しかしそうした運命も 黙って受けてあげられるのも また人である。 父が譲ったライフルは 遠い高原地帯の山脈で そういう引き金を 弾いたのかもしれない。。 観る価値アリの作品だと思います★ Sekino☆そら
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[002]パトリス・ルコントのドゴラ
 シンプルSekino☆そら2007-05-06
 【ネタバレ注意】
シネマ自体は相当シンプルだ。けどシンプルは見方を変えれば混沌としている。何かを見つけなければならないし。そぎ落とされた部分が問題だからだ。いちいち説明していたら受け・・・
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シネマ自体は相当シンプルだ。けどシンプルは見方を変えれば混沌としている。何かを見つけなければならないし。そぎ落とされた部分が問題だからだ。いちいち説明していたら受け手の感度が鈍る カンボジアで暮らす少女たちがゴミを漁ったあと長い道のりをゆらゆらと夕陽に包まれながら家族いっしょにバラック小屋まで帰っていく姿をこちらが幸か不幸かなど判断できない。 このシネマを観ると、何だか単純であることとシンプルであることは工程具合がちがうように思える。いろいろ試してみて最後はここに落ち着いたという経験は誰にでもあるみたいに★☆ Sekino☆そら
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[003]硫黄島からの手紙
 ぼけつSekino☆そら2007-03-15
 【ネタバレ注意】
「オレら何掘っているんだろうな。」と隣の兵士が聞くと、「墓穴掘ってるのかもな。」みたいな会話がある。うまいジョークだなあとつい感心してしまったが、ボケツだったのか墓・・・
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「オレら何掘っているんだろうな。」と隣の兵士が聞くと、「墓穴掘ってるのかもな。」みたいな会話がある。うまいジョークだなあとつい感心してしまったが、ボケツだったのか墓穴だったのかは誰にもわからない。 どれくらいの深さとどれくらいの大きさの穴を一体どれだけ作れば、戦場に狩り出された兵士たちの気持ちを埋められるのだろうか。このシネマにずっと渦巻いていたテーマを象徴しているようなシーンであったと、ボクは最後までこのジョークが頭から離れなかった。
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[004]間宮兄弟
 甘えSekino☆そら2007-01-30
 【ネタバレ注意】
●間宮兄弟の持っているぬるま湯的でいつも自分たちの平和を願って反省会をするような生活様式って、「こんな間宮兄弟みたいな兄弟関係はありえない。」「こんなのただのオタク・・・
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●間宮兄弟の持っているぬるま湯的でいつも自分たちの平和を願って反省会をするような生活様式って、「こんな間宮兄弟みたいな兄弟関係はありえない。」「こんなのただのオタク兄弟だ。」といいつつボクらはどっかで違う形でそういう関係だとか居場所だとか寄りどころみたいなのは根本では欲しいと思っている種族じゃあないかなって想像してみた。 ●間宮兄弟って「甘え」の典型みたいで「自分のことわかってくれるのはコイツしかいないんだ。」といって離れようとしない。「自立」って言葉は口が裂けても俺らに言うんじゃないよ!ってくらいベットリした関係だ。恋愛でも仕事でも何か兄弟間に異変が起こるとすかさず今日一日の反省会をする。反省をしているようでいて互いの心を確かめあって「そうだよね。そうだよね。」っていって平和を保とうとする。これって日本人らしいなあってボクはどっかで思ってて。 間宮兄弟を通して姉妹が次のステージに向かっている空気感はかなり見所だと思ってしまう。それは何が確かで何が確かではないかはすべて自分が思うことで決まっていくことを学んでいる姿がそこにあるからかもしれない。。 このシネマはいいです◎ Sekino☆そら
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[005]空中庭園
 かぞく。Sekino☆そら2006-11-26
 【ネタバレ注意】
家族にどんなことが起きるかなど全く予想がつかない。 過去を堀りおこしても漕ぎ出した船は脈々と赤い川を たぷたぷ流れているのである●○ いくら反面教師にしても血は争われな・・・
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家族にどんなことが起きるかなど全く予想がつかない。 過去を堀りおこしても漕ぎ出した船は脈々と赤い川を たぷたぷ流れているのである●○ いくら反面教師にしても血は争われない。「オマエは 親父そっくりだな」とか「そういうとこばっかり似て。」 とか「まったくしょうがないね。」とか、いつまでたって もそういう言い逃れのできない会話に「ああ。」とか「う う。」とかを繰り返ししているうちに話は方々に散らばって 最後は笑って終わるような家族がもっとも平和に咲いてい る庭園のように思ってしまう★ 鮮血を見せるシーンが所々に出てくるがそれは家族である 刻印を確認しているとも取れなくない。。 Sekino☆そら
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[006]ある子供
 甘口Sekino☆そら2006-11-20
 【ネタバレ注意】
日本は豊かな国なのでこのシネマを観たおそらく大多数の人が 「アナタ。やっとここでわかったの?」と親みたいな気分で彼 を見つめるようになる。たぶんそれでいいと思う。「シ・・・
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日本は豊かな国なのでこのシネマを観たおそらく大多数の人が 「アナタ。やっとここでわかったの?」と親みたいな気分で彼 を見つめるようになる。たぶんそれでいいと思う。「ショウモ ナイ話。」それで結構なんだが。。 ただこのシネマに出てきた彼はそれすら自分をちゃんと見てい てくれるような、支えてくれるような人。経済的なもの以上に 恵まれていなかったものがあるんじゃないかという現実が見え てくるような気がする◎● それは彼の行動がいたって素直に見えたからなのだろうか。 無邪気にじゃれあう二人の姿が鮮烈に残ったからだったのか。 それはちょっと甘口な言い方だろうか。。 Sekino☆そら
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[007]DEATH NOTE デスノート 前編
 食わず嫌いSekino☆そら2006-11-19
 【ネタバレ注意】
こういう作品を見るのにだいぶ腰が重くなっていることは自分が一番よく知っている。けど観てみようと思うのは流行を見向きもしなくなるのは、プラスになるかどうかはよくわから・・・
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こういう作品を見るのにだいぶ腰が重くなっていることは自分が一番よく知っている。けど観てみようと思うのは流行を見向きもしなくなるのは、プラスになるかどうかはよくわからないが、食わず嫌いだけは治るので悪いこともそうなさそうだ●○● 恋人を殺してしまう場面で、デスノートの決まり事をいかようにも解釈して辻褄あわせしているところが大人の悪いクセを披露しているようでならない。だがそんな悪知恵も鎌倉時代の御成敗式目から何ら本質は変わっていない☆★ 子どもたちがデスノートを見て どう思っているか、 どう刺激されているかを 観て考えておかないと 「こんなもの観るべきじゃない。」 と何も知らないで怒っていては 子どもに理屈が通らない@ 死のノートはそういう風に使ってもらっちゃ困るんだよ!っていう結末を迎えてくれるのではないのか?死とはもっと崇高なものダロ?といつそういうオトナな話になるのかとしばらく黙って観ていたら結局L(エル)の行動がリアルに危ないヤツだと思うばかりであった◎ 原作もそうなのかどうかわからないが食わず嫌いも途中でやっぱりマズイとなってしまうこともあるようだ。。 Sekino☆そら
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[008]アンジェラ
 イイコトSekino☆そら2006-11-12
 【ネタバレ注意】
ラブストーリーは沢山あるがこの作品は随所にイイコトを言っている。 「そうだよな。そうだよな。」と思っているうちになんだか優しくなれるものだ。 そしてモノクロであるこ・・・
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ラブストーリーは沢山あるがこの作品は随所にイイコトを言っている。 「そうだよな。そうだよな。」と思っているうちになんだか優しくなれるものだ。 そしてモノクロであることの意味がよく伝わってくる。 非現実的な設定だがモノクロであることによって男と女の会話がかなり本質的な話をしているのだということを裏付けている。 最初はどうしようもない男がココロを開きその姿が凛々しく見えるのは自分の中の天使を見つけたからだ。 妙な言い方だが このシネマは わかる。わからない。とか、 スキかキライか。とか、 入り込める。入り込めない。とか、 表現の仕方はいろいろあると思うが そこにこだわる必要のなさを一番に 言っているような気がしてならない。 のでした。。 Sekino☆そら
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[009]ワールド・トレード・センター
 あてがう言葉Sekino☆そら2006-10-17
 【ネタバレ注意】
一体どうしてこんな惨劇に見舞われたのだろうか?いったい何が起こったというのか?5年の歳月が明らかにした事実を少しばかり頭の隅に蓄えて、チケット持参の山盛りポップコー・・・
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一体どうしてこんな惨劇に見舞われたのだろうか?いったい何が起こったというのか?5年の歳月が明らかにした事実を少しばかり頭の隅に蓄えて、チケット持参の山盛りポップコーン、アカデミー賞最有力候補と銘打った宣伝に何の疑いも抱かず、思う壺人となったボクはただの幸せ者に過ぎない。 「ホテル・ルワンダ」に涙した自分はどこへ行ったのかと思うとやり切れなくなる。.. 戦争体験によって物書きに転身した著名作家の記述にこんなことが書いてある。「あの経験は私の人生に有無をいわせなかった。恐怖とか戦慄とかそういう壁など通り越していた。あてがう言葉など何もなかろう。」 つい先日、北朝鮮が核実験をした。 ボクは放射能すら浴びていない。 けれどその翌朝だったか忘れたが、 異様な地震の揺れ方でビクッと目を覚ました。 ミサイルはいつ飛んでくるか 飛んでこないか、それはわからない。 想像すればするほどお手上げである。 ただの幸せ者にあてがう言葉は、何もなかろう。。 Sekino☆そら (^^評価を数字には表せないガンコ者)
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[010]ブロークバック・マウンテン
 専用+装置Sekino☆そら2006-10-16
 【ネタバレ注意】
人は何かしら抑圧された中で生きている。それが強すぎても弱すぎてもよろしくない。皆がごく普通と考える「どうにかなるコト」というのは、自分でどうにかするか誰かにどうにか・・・
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人は何かしら抑圧された中で生きている。それが強すぎても弱すぎてもよろしくない。皆がごく普通と考える「どうにかなるコト」というのは、自分でどうにかするか誰かにどうにかしてもらうか、やがてどうにかなってしまうことの方が多い★ そうすることで凸凹は次第に平坦になっていく。けれど世の中にはどうしたって「どうにもならないコト」がある。時には「どうにもならないコト専用」みたいな手段によって裁かれたり爪弾きに遭うこともある。 このシネマもまさしく「どうにもならないコト」について扱っているのだが、観ているものはできるだけ「どうにかなるコト専用」装置をうまく使いこなしたいと思わせてくれる。 「どうにかなるコト」の地層みたいなものは、実はそうやって何層も堆積してきたものだと改めて気づいたように◎◎ Sekino☆そら (^^評価を数字には表せないガンコ者)
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[011]ホテル・ルワンダ
 たった今ボクにできることSekino☆そら2006-10-16
 【ネタバレ注意】
DVDを巻き戻し歌詞(Milionn Voices)を書き起こしてみた。 たった今ボクにできることはそれくらいらしい。 そして何度も何度もこの曲を聴いた。 でもまた明日、ボクはディナ・・・
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DVDを巻き戻し歌詞(Milionn Voices)を書き起こしてみた。 たった今ボクにできることはそれくらいらしい。 そして何度も何度もこの曲を聴いた。 でもまた明日、ボクはディナーを続ける。 その時、この曲を流しているかもしれない。 その時、このシネマのことを誰かに話しているかもしれない。 『その時できることをできるだけする。』 そこに多くの人が心を奪われたと思う。 わかりやすいシネマであることは、 伝えたいことが明確だからだ。 誰も助けてはくれない。 武器なんか持っていない。 誰ひとり失いたくはない。 だから自分が誰かを助ける。 ビールを沢山運ぶ。 あるだけの金を配る。 家族にだって嘘をつく。 その場所からは逃げない。 ホテル・ルワンダ総支配人。 品格だけは失ってはならない。 今までそう自分に言い聞かせてきたが、 手が震えてネクタイが結べない。。 ボクは正直、ここで泣いた。。。 Sekino☆そら (^^評価を数字には表せないガンコ者)
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[012]メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬
 ショパンSekino☆そら2006-10-09
 【ネタバレ注意】
国境での死は絶えない。命を懸けて生命線を越えようとする者と、命を懸けてそれを阻止しようとする者とがただ真っ向からぶつかり合う。けれど「死」の重みはどちらに傾くという・・・
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国境での死は絶えない。命を懸けて生命線を越えようとする者と、命を懸けてそれを阻止しようとする者とがただ真っ向からぶつかり合う。けれど「死」の重みはどちらに傾くということはない。軍配はどちらにもあがらない☆★ 旅の途中、皆で何も話さずただ黙々とトウモロコシの皮を剥くというシーンがある。人々が本当は何を望んでいるかが見えてくるようだ●○ 国境を越えて入ったBarがいい。 荒野が黄昏に沈んで 電飾だけの淡い光が ほおずきのように垂れている。 きっと女の子だろうね。 ピアノが壊れているのか うまく弾けないのか 踏みはずすたび心に響く 別れの歌/ショパン◎● Sekino☆そら (^^評価を数字には表せないガンコ者)
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[013]あ・うん
 呼吸Sekino☆そら2006-02-03
 【ネタバレ注意】
なぜこの妻が二人の男にとって、 いつまでたっても永遠で高嶺の花なのか。 それはつまり、 ”男をよく知っている女”だということと、 ”それを気づかせない女”だということ。 酔・・・
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なぜこの妻が二人の男にとって、 いつまでたっても永遠で高嶺の花なのか。 それはつまり、 ”男をよく知っている女”だということと、 ”それを気づかせない女”だということ。 酔っ払って寝てしまった二人の男に妻が、 指で豆をはじいて顔にぶつけるシーンは、 なんとも言えない情緒を醸し出す。。 それは”あ・うん”の呼吸に 少しだけ嫉妬した自分を諌める照れ隠しのようにも見える。 しかし、それを二人に気づかれないところで収めておくところが ”あ・うん”に隠されたもう一つの秘密かもしれない☆★ 素晴らしいシネマでした◎ Sekino☆そら
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[014]虹をつかむ男
 19時からの映画Sekino☆そら2006-01-31
 【ネタバレ注意】
このシネマは、仕事も恋愛も生活も夢もどれもすべて真っ向からぶつかっていく。小さな田舎町に彗星が現れては消えてゆくようなそんな一瞬の出来事の中で、ひとりの男の情熱とそ・・・
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このシネマは、仕事も恋愛も生活も夢もどれもすべて真っ向からぶつかっていく。小さな田舎町に彗星が現れては消えてゆくようなそんな一瞬の出来事の中で、ひとりの男の情熱とその人柄が皆の手によってやがて青い空に大きな虹色のアーチを描いていくようである○● 今の時代は、好きな映画を自分で選んで観にいく。この映画に登場するような男が夕飯前の黄昏時に宣伝カーで各家庭を走り周り、「これから19時より感動する映画がはじまります。」と大声で叫び回るようなことは日常ありえない。。。 でもちょっと想像してみる。 「これ感動する映画だから、みてみて。」と渡されたDVD一本と、 自宅までやって来てこのクソ忙しい時に、 「今夜は感動して眠れないぞ。」と拡声器で叫ばれたら、 ボクは丸太小屋のような映画館でもいそいそと観に行くような気がします☆ Sekino☆そら
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[015]NOTHING ナッシング
 ナイ。。Sekino☆そら2006-01-31
 【ネタバレ注意】
作品の冒頭に「これは真実である。もう一度言うがこれは真実である。」という騙し文句の駄目押しがやがて背景も何もない真っ白なスクリーンに虚像を映し出してラストは”消しす・・・
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作品の冒頭に「これは真実である。もう一度言うがこれは真実である。」という騙し文句の駄目押しがやがて背景も何もない真っ白なスクリーンに虚像を映し出してラストは”消しすぎて”しまって首ひとつだけになってしまう。その主人公を見ていていよいよこのシネマの本質が掴めなくなってくる。そして何もかもなくなったはずの世界で一匹の亀がノソノソと首だけで旅立つふたりを追う姿を観てやっと納まり所を見つけることになる◎ それは無人島に何を持っていくかを現実的に考えようが非現実的に考えようが双方散々考えて持って行ったものが果たして本当に身の為になるものかなど行ってみないと予想もつかないという想像の域に留まるもの、その象徴であることに過ぎないことを意味している。後になって持って行こうとしたものが大事なもの大切なもの、残しては旅立てないものであったことは、すべて”無くなって”みないとわからないということである●○ あの亀は無くなった世界に残った”有るモノ”として”在るもの”で、ボクにとってこのシネマは”消すこと”によって起こる様々な現象をどう捉えるかということより、もともと”無いもの”とは何なのかを考えることがどれだけ苦痛で大変なことかを問いかけられたような気がしてなりませんでした(^^; 長くなりましたが、 本当はもう少し書いたのです。。 でも消しました。。 無くなってはじめてわかると言いますが、 今のところボクにはよく分かりません。 不思議なものです。。 Sekino☆そら
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[016]ティム・バートンのコープスブライド
 民(たみ)Sekino☆そら2006-01-20
 【ネタバレ注意】
ボクは個人的にこの二人がなんとか結婚する展開になったら拍手を贈るつもりで大きく足を踏み外して待っていたつもりだったのだが、「死体の花嫁」は自分の想いをやがて断ち切っ・・・
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ボクは個人的にこの二人がなんとか結婚する展開になったら拍手を贈るつもりで大きく足を踏み外して待っていたつもりだったのだが、「死体の花嫁」は自分の想いをやがて断ち切った。そして男は現実に帰って「生者」と結ばれた。生きる世界が違っていたことをしっかり受け入れたのである◎ そもそも作品では、「生きているか」「死んでいるか」という生身の問題について言ったら灰色の世界でも生きているし、ガイコツの世界でも楽しく生きている。「幸せか」「幸せでないか」はどちらの世界でも自分が手に入れたものが確かならばまたそう納得しさえすれば「幸せ」なのである★ 愛を魂として考えれば「死」と「生」の境界線などいらぬ永遠がそれを運ぶようにずっと生き続ける。結婚式の時の生者と死者の対面は錯覚であろうが抱き合って喜ぶ姿は美しい。ホネの犬は生前の犬(自分)の体を嗅ぎ回りシッポを振って懐かしんでいた。それは魂自体が目に見えるものではなく人の心に生き続けている証である。物理的に証拠がないかぎりそんなのは嘘だと思っていては、愛など冷めてしまっていく一方の味気ないスープのような話なのかもしれない。。 この作品に限って、「死者の世界は楽しい」のである。確かに映像を観ているだけでガイコツは踊りまくるし、歌えや歌えの大騒ぎで歌詞はすべて死者の世界は最高だと言い切っている。そこにあるブトウ酒を飲めば簡単にこの世界に仲間入りできるのだ。会社帰りの一杯とは訳が違う。 人間らしく生きようと思えば思うほど・・ってことなんだが。。人間にとってどっちの世界が暮らしやすいかと問われればまっさきに「死者の世界も悪くない」なんて言い出してブドウ酒を煽ってガイコツと踊ってしまいそうである☆ 民話の楽しさと切なさ。民の生活と声が聞こえてくるようでステキな作品でした●○ Sekino☆そら
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[017]24時間4万回の奇跡
 まあいいっかぁSekino☆そら2006-01-05
 【ネタバレ注意】
誰もがそれぞれの悩みを抱え、仮に一年という月日をひとつの区切りとするならばその時の中で人々は精一杯に生きていく。何がどうあれ突っ走ってきた。でもどこかで世の中全体が・・・
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誰もがそれぞれの悩みを抱え、仮に一年という月日をひとつの区切りとするならばその時の中で人々は精一杯に生きていく。何がどうあれ突っ走ってきた。でもどこかで世の中全体が静かに時の刻む音を心のやすらぎとして耳を傾けたい☆ それでも時は流れ、それでも時代の波はやって来る。ならばどこかで終わりよければすべてよしとする心情。割り切りたい気持ち。その節目を持ちたいのは、「それはそれ」「これはこれ」と、なるべく問題を複雑に引きずらせまいとする人間の弱さでもあり回避していく賢さでもある◎ 過去は過去、今は今、そして未来へと断ち切ることから始まる再生、出発への気概は心の高鳴りでもある。この理不尽な父親であっても心の休まる時がなかったことをラストシーンが伝えているような気がしました★ シリアスなことも「まあいいっか精神」によって救われること。 いいシネマでした●○ Sekino☆そら
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[018]ラスト・マップ/真実を探して
 足跡Sekino☆そら2006-01-05
 【ネタバレ注意】
祖父は過去を掘り起こすことが大好きだった。かつてこの地で遺跡発掘の旅に夢を馳せた。息子はこの地で愛を育み、孫はこの地で今、ルーツ(真実)を知った。曾孫もまた永遠の血・・・
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祖父は過去を掘り起こすことが大好きだった。かつてこの地で遺跡発掘の旅に夢を馳せた。息子はこの地で愛を育み、孫はこの地で今、ルーツ(真実)を知った。曾孫もまた永遠の血筋を受け継いだかのように今、躍動する。この旅は血脈をさかのぼる旅路であると同時に、「死」が「生」へと緩やかに継承されていく旅路でもある☆★ あっけなく祖父と息子(父)はこの世を去った。それぞれの死は過去が言葉では尽くしがたいことを物語っている。その足跡(過去)は自らの足で辿ることによって得られるものこそ真実であり、剥がれ落ちてゆく不確かだった理由はいづれ消えていく幻であることを「生きる」ことが教えてくれるようです☆☆ ロードムービーの醍醐味は常に時が流れていることを実感すること。 過去を辿り未来へ繋ぐ旅は、今(現在)を捉える旅のよう。 だが、捉えがたい今(現在)こそ時が流れている証のような気がします。 いいシネマでした◎ Sekino☆そら
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[019]微笑みに出逢う街角
 まったく・・Sekino☆そら2006-01-05
 【ネタバレ注意】
互いの素性もまったく知らない彼女たちが、それぞれ過去に向き合いココから旅立つ決意は自然と心を通わせる瞬間である。ここでの3人の微笑みは安心でも喜びにも似つかない「ど・・・
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互いの素性もまったく知らない彼女たちが、それぞれ過去に向き合いココから旅立つ決意は自然と心を通わせる瞬間である。ここでの3人の微笑みは安心でも喜びにも似つかない「どうして私たちってこうなんだろう。まったく。」幸せを掴むことの難しさに疲れ果てた彼女たちがふと羽を休めたときに込み上げてくる泣き笑いである★ 泣き笑いは滅多に出るものではない。笑いすぎて出る涙でもなく取り越し苦労のそれでもない。「まったくしょうがないわね」と労ってくれて、たったひとりでも自分のわがままを分って包んでくれる胸に飛び込んだときのような、その我に返った時の馬鹿馬鹿しくも脱力感から零れた愛おしさのように痛切に込み上げた時だけに流れるしょっぱい涙である☆ 女性が観て共感できるシネマのようで 男性は見逃してはならないものを観るべきシネマのようで 気づかないうちに「過去」はますます膨れ上がってしまう「現在」なのだと 改めて思い直してしまうような作品でした◎ Sekino☆そら
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[020]リチャード・ニクソン暗殺を企てた男
 矛盾Sekino☆そら2005-12-29
 【ネタバレ注意】
こんな一文があります。 「世を渡るにあたって人が悩み苦しむのは矛盾撞着であろう。しかしそれは避けられない。一人一人が不完全な人間であるがゆえの証明である。」日本で言・・・
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こんな一文があります。 「世を渡るにあたって人が悩み苦しむのは矛盾撞着であろう。しかしそれは避けられない。一人一人が不完全な人間であるがゆえの証明である。」日本で言えば、本音と建前。タバコも税金。のようなことです。 しかし、このシネマに登場した男はそこにハマってしまいました。ハマるのもわからなくわないという意味においてこのシネマが伝えるものは大きい。誰だって持ちえる感情であることと、国家を意識しその個人の社会的な存在や位置を意識すれば当然の成り行きであるからでしょう。しかし「暗殺」とは直結しない.. ならばこのシネマのどこを見たらいいのでしょうか。それは「家族」なのかもしれない。彼は妻と子供たちと別居し最終的には紙切れ一枚で終わった。兄からも絶縁された。そこから一気に歯車は噛みあわなくなり変貌していった。絆を断たれたからである。 彼は20世紀を代表する演奏者バーンスタインに対して、一点の曇りもないその「偽りのなさ」に敬慕の念を抱いていた。彼にとってこの「偽りのなさ」は、実は家族であったのかもしれない。世を渡るにあたっての矛盾撞着をどうにかできるのは、そもそも不完全で向き合ってきた家族によってこそ温かく包み込こまれ氷解していくことなのかもしれません★☆ 「ミスティックリバー」「21グラム」で魅せた彼の演技は矛盾と不条理に対して常に自立し向き合う姿勢から生まれ栄冠を手にしました。その決定打とも言えるようなこの作品の彼の演技は観ないと損?をするくらいに素晴らしいとボクは思いました◎ Sekino☆そら
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[021]ラ・ジュテ
 衝撃Sekino☆そら2005-12-14
 【ネタバレ注意】
少年の目に焼きついた原風景から語らせたことはとても生々しく感じさせます。”送迎台”から見える彼女の笑顔がまさか「核」によって全て奪われていくものとは思いもよらぬ不吉さ・・・
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少年の目に焼きついた原風景から語らせたことはとても生々しく感じさせます。”送迎台”から見える彼女の笑顔がまさか「核」によって全て奪われていくものとは思いもよらぬ不吉さと、逢瀬に駆けつけた男がその場で「核」の支配者によって射殺されるといった本末を失った光景は驚愕そのものです★ そしてこの事件が出会いと別れを連想させる空港の”送迎台”で起こったこともボクには意味深に映り、離別や死別にまさる”人間の死滅”をこの舞台に選んだことは、まさに死の淵をみせられたようで思わず目を伏せたくなるような気分でした。。 このシネマをもって その衝撃の程度は測れずとも 少年期に何だかわからず 未だに謎の光景であるといったことは 誰にでもひとつやふたつは 記憶の片隅にあるはず ひょんなことからその記憶が蘇えったとき 一体あれはなんだったのだろうと 無理に事実を当て込むよりも その幻にも似たようなものが与えた衝撃は まったく当時の心を鮮明に伝えることだけを 使命にしているような気がしてなりません☆ Sekino☆そら
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[022]スウィート ヒアアフター
 距離感Sekino☆そら2005-12-12
 【ネタバレ注意】
このシネマが訴えるものは非常に多い。コミュニティの原理や、互いの背景にある相違が生み出す葛藤。嘘の効用。範疇を越えた善意。その蓋を開けるべきか開けぬべきか。穏やかな・・・
続きを読む
このシネマが訴えるものは非常に多い。コミュニティの原理や、互いの背景にある相違が生み出す葛藤。嘘の効用。範疇を越えた善意。その蓋を開けるべきか開けぬべきか。穏やかな日々も一寸先は闇といった悲劇をはらんだ日常を生きていることを人はつい忘れてしまう。万にひとつの出来事だと思い込んでいることが人を無防備にさせてしまうことへの警鐘のように★ 雪深く静けさに包まれたようなこの田舎町には部外者が決して踏み込んではならない掟がありました。たとえそれが同じような境遇の持ち主であっても自分たちを完全に救うことのできる善意ではなかったのです。そして、彼らひとりひとりには、他人には知られたくない事情を持っていました。それを知りつつ互いを了解していた共同体には特別な距離感を育んできたともいえます。 その了解は言葉や会話を通してのコミュニケーションレベルで計れるものではなく、日常生活を維持するという極密接な関係の中で培われてきたものであることが見逃せない。本音と建前といった割り切り方では済まされない透明フィルムで分けられた世界のようです★☆ 人が人をどうやって支えたらいいのか、嘘によって切り取られる個々の真実。その真実が自分にとって穏やかな日々を取り戻すものであれば、嘘はウソではなくなる。人が人をどうやって支えたらいいのかは、個人の在り方が時として運命を左右するほどの複雑な絡み合いをする存在としてあることを明らかにしている意外に筆舌しがたいものです。。 久々に人間の持つ掴みがたい「部分」を握らされたようなシネマでした☆ Sekino☆そら
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[023]素晴らしい風船旅行
 リズムSekino☆そら2005-12-07
 【ネタバレ注意】
旅には速度がある。リズムといってもいい。同じ景色でも飛行機や電車、自動車から眺めるそれと、時速10キロ程度の自転車や歩きながら見渡すそれとは瞳に映る世界や情緒に響くも・・・
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旅には速度がある。リズムといってもいい。同じ景色でも飛行機や電車、自動車から眺めるそれと、時速10キロ程度の自転車や歩きながら見渡すそれとは瞳に映る世界や情緒に響くものがちょっとちがいます。”見る”という動きから”見つめる”という目を凝らした視線にがらりと風景が変わる★ 彼らの乗った気球もまたのんびり穏やかな速度を保ち、ふわふわと揺りかごのように大空を翔る。ブルゴーニュやプロバンス地方の芳醇な田園風景。幸せに笑顔咲く丘の上の結婚式。野鹿や水牛や羊の群れなど大地に広がる動き。野焼きに種まき自然と共に暮らす人々。それぞれに刻まれた穏やかなリズムに合わせたようにまるで夢の時空を風船がたゆたうようです☆ ラストはひょんなことから孫のパスカルがひとり気球に乗って飛び立ってしまいます。博士やジル、レスキュー部隊まで総動員で気球を追いかけるのですが、パスカル本人は至って冷静、操作も手馴れたもので、大空を独り占めしたトムソーヤのよう。 しかし、この夢のような冒険旅行にも儚い一瞬が訪れます。気球は長旅に息絶え、マリンブルーに輝く砂浜にパスカルは不時着。気球はやがてこの海を離れ空高く舞い上がり消えて行ってしまいました。。。 まるで御伽話のような最期なんですが、ボクはこのパスカル少年。実は博士の子供の頃の姿なんじゃないかと思いました。彼は少年の頃の夢と希望をパスカルに映し出していたような気がするのです。これ以上は詮索しても野暮というものなのでしませんが・・(^^; とにかく素晴らしいシネマだと思います☆★ Sekino☆そら
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[024]アイランド
 クローンSekino☆そら2005-12-02
 【ネタバレ注意】
細かい設定その他を勘ぐっても仕方がないのですが、クローンでもなんでもいいから「自分は長生きしたい」っていう利己的な人間の願望って一体どんなことだろうって。一回クロー・・・
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細かい設定その他を勘ぐっても仕方がないのですが、クローンでもなんでもいいから「自分は長生きしたい」っていう利己的な人間の願望って一体どんなことだろうって。一回クローンの気持ちになってみようではないかって。ここが面白い☆ クローン側にしたら騙されているだけで、「アイランド」っていう夢の島に行けることだけが目的で管理社会(施設)で労働も強いられ収容されているんだけど、クローンも必死で自分の体調管理と生命維持のために毎日生かされている。クローンも人間も生きているっていう意味においては変わりないんだけど、一番怖いのは、「じゃあ人間は何のために生きているの?」っていうソモソモの話。クローンの気持ちを表現することによって人間様は一体どうなのよ?長生きしたい目的って何?って突き返されるとちょっと困る(^^; でも、これが人間側の一番考えなきゃならん問題だから、ラストに施設がメチャクチャに壊されてクローンが逃げ出すと同時に、観ている方もこの問題に対してひとまず胸を撫で下ろしちゃう。映像もコントラストがあって美しかったけど。。ただのハッピーエンドを作り出したのか、これが倫理ってものだろうってクローンに表現させたかったどうかはわからないし、そこまで掘り下げる意味をこのシネマが問うたかどうかはわからない。 ラストがああいう終わり方をしたのは実に納得がいきます。いいシネマだなって思う。彼らクローンはアイランドに魅せら(騙され)たけど、人間は何に魅せら(騙され)ていくのだろうっていうこと。つまり人間の遺伝子(細胞)が乗った箱(身体)って生殖・存命・繁栄以外の一体何を目指しているのだろうっていうあまり普段では考えないだろう特別深〜いお話なのかもしれないということです☆素晴らしいシネマでした☆★ Sekino☆そら
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[025]ディア・ハンター
 友情Sekino☆そら2005-11-28
 【ネタバレ注意】
この作品は、ボクが今まで観てきたどの戦争映画ともちょっと違うニュアンスが伝わりました。紛争地での攻防や露骨な殺戮シーンの連続でもなく、愛や友情が一瞬キラリ輝くシーン・・・
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この作品は、ボクが今まで観てきたどの戦争映画ともちょっと違うニュアンスが伝わりました。紛争地での攻防や露骨な殺戮シーンの連続でもなく、愛や友情が一瞬キラリ輝くシーンの連続でもありませんでした。このシネマは全体を通して「友情や愛情」であった☆ その中にひょっくり顔を出したのが戦争だったという感じ。ベトナム戦争を煎じ詰めればというお話ではなく、むしろ彼ら人間(友情)というものを煎じ詰めていく所に大きな感動がある★ その骨頂とも言うべきシーンが、デニーロがC・ウォーケンを助けに行く場面です。生きる屍のような戦争の犠牲者となっていく彼を、再びロシアン・ルーレットという極限の空間で敢えて助けようとします。「早く目を覚ませ!」そんな言葉をかけたところで彼の腕に刻まれた無数の傷跡と空ろな表情に現実を取り戻させる余裕などありません。皮肉なことにロシア系移民である彼らがロシアン・ルーレットという紙一重の「生」に希望を託す。この道しかないと悟ったデニーロは賭けに出ます。しかし、悲しいことに「死」の弾道は彼のこめかみを打ち抜いてしまった。。 このシーンは目を背けたくなるような所なんですが、死んでしまった彼は他のどんな空襲や銃撃、地雷などによる悲運な死を招くより、親友(戦友)が必死の覚悟で選択した死を受け入れる方がどんなに幸福だろうという、いわば観る者が受け入れがたい戦争によって奪われる命という現実を、全編を通して重厚に描かれる「友情」という拠り所があることにこの時ほど救われることはない。いわばこのシーンは、まさに「友情」そのものの絆の深さを象徴するシーンだったと思うのです☆ 戦争っていう究極の体験の中で培われる友情ってまさに命懸けなんだってことをこのシネマで学んだような気がします。素晴らしいシネマでした☆☆ Sekino☆そら
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[026]さよなら、さよならハリウッド
 カンタンSekino☆そら2005-11-24
 【ネタバレ注意】
ウディ・アレンは男の持つ繊細さ、不甲斐なさ、コンプレックス、劣等感、そんなものを本当はバネにして生きている実直な男性像をわかり易く描いています。男がみても男って所詮・・・
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ウディ・アレンは男の持つ繊細さ、不甲斐なさ、コンプレックス、劣等感、そんなものを本当はバネにして生きている実直な男性像をわかり易く描いています。男がみても男って所詮こんな簡単なものなんですゥ。。って紹介したくなるような部分を全開にしています☆ しかし、男は「男らしく」なんていう大儀を果そうとしちゃう気質がそうさせるのか、あるいはそういう状況(競争)が幼少期から常にまとわりついていたせいなのか、つい女性の前では本性を現し弱々しい子供になっちゃう。時に疲れちゃうんですね。たぶん。。 でもそれは男の身勝手として女性には映っちゃう。「会話がなかった」「協調性がなかった」元妻の放つ言葉が、グサリと刺さるたびウディはさらに激昂しちゃう。女性は一見、ウディ・アレンのような男性像は「簡単。わかりやすい。」と思うかもしれないが、実は男にとってそこは女性の思う「簡単」ではかたずけられない部分があるのでしょう★ 男の妙なプライドがグラつくのもこんな時です。よってか、その数十分後ウディは突然の失明状態になります。まさに男の繊細さの象徴のようなお話です。ですが、こんな男のフクザツな心理を「わかっておくれよお〜!!」って敢えて異性(元妻)の前で蒸し返し、激情しちゃうウディ・アレンの様子を見ていると、おそらく男性諸君は、ずっと首を立てに振って頷いていたことを想像できます。。 先日読んだ男性脳と女性脳のお話なんかボクはこの場面をみていたらちょっと忘れてる。男と女は違う生き物って思っていても、ウディの子供のようなだだっこぶりというか、「みんなオレのことなんてわかっちゃくれない」みたいな同情をつい買いにいっちゃう。ウディ・コメディのそれにボクはいつも笑い反応します☆★ さようなら、ハリウッド!って決別を匂わせるシネマのようでしたがホントのところはボクは知りません。もっと風刺が効かされているかと思いましたが、セリフでも出てくるようにマスターベーションに留まったのかも。。 Sekino☆そら
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[027]TAKESHIS’
 内観Sekino☆そら2005-11-20
 【ネタバレ注意】
先に申し上げておきますが、ボクはTAKESHIファンです。 各シーンは、自身が夢の中で起こった現象をパズルのようにはめ込んでいきます。ひとつひとつの場面は心理学でいったら・・・
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先に申し上げておきますが、ボクはTAKESHIファンです。 各シーンは、自身が夢の中で起こった現象をパズルのようにはめ込んでいきます。ひとつひとつの場面は心理学でいったら、きっとこれはこんな心理的状況だからこういう適切な言葉がありますってフロイト様が解答してくれそうなくらい☆ いつも邪魔する女は理性を象徴していたり、自宅前で毎日待っている女は安息・安定を意味していたり、海辺で佇むシーンは自由・解放を意味していたり。でもそんな言葉を貰ったところで本人は納得しない。「落ち着かない、しつこい、うっとうしい、まとわりつく」常にそんな感覚が感じられました。 暗闇の野原での銃撃戦なんかは、最後にはみんな星になって夜空に輝く星座になったりする。「いったい何なんだよ!!」って全てが絵空事のように思えて、ふと気づいたら落ち着き払って俯瞰で観てしまっている自分がいたり。 研ぎ澄まされたように内観しつくされた素材が幾つも飛び出てくることに正直驚いてしまうのですが、これだけ自我の追求を試みたにも関わらず、なぜか不快な気分を与えないのは、まさに笑いの効用(ビートたけし)があることで解消させられるのでしょうか。虚像(イメージ)に騙されていることがこんなにも救われるとは思いませんでした★ 興行的にムリだって言い張るのは正装した自分で、拳銃をぶっ放している自分はあくまで「なんでこれがコケちゃうのよ!」ってどっかで嘆いている声が聞こえてきそうです。。 素晴らしいシネマでした。 Sekino☆そら
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[028]きみに読む物語
 愛おしさSekino☆そら2005-11-16
 【ネタバレ注意】
ボクは、ノアが読み続けた物語を書いたのがアニーだったというところにグッと込み上げるものがありました★男って未練がましくって女性よりずっと引きずってしまう生き物に見え・・・
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ボクは、ノアが読み続けた物語を書いたのがアニーだったというところにグッと込み上げるものがありました★男って未練がましくって女性よりずっと引きずってしまう生き物に見える。だから、これはノアがアニーに捧げた本かと思っていたら、アニーがノアに愛を込めて綴った物語だった。 そう思うと、ノアは死ぬまでこの人を愛し続けたい、それが最期の自分にできること。この病院は私の家だって言ったノアの決意に二人の永遠すら本物と感じてしまったのです☆ アニーの揺れる気持ちや煮え切らない行動に、「いったいアナタはどっちなの?」って一見思うかもしれない。でもそれは、ノアのひたすら再会だけを待つだけで強引に奪い返せよって言いたくなっちゃうような、「いったいアナタはなんなの?」って歯がゆい気持ちとどっちも似ているような気もします。 婚約者のロンは、「アイツを撃ち殺すか、アイツをブン殴るか、キミと別れるか」「いづれにせよ、キミを失うことにかわりない。。」って、目に見える泥仕合にもう勝ち目はないって。これまた非情な気もするが仕方がない。。。 時代設定や劇的な展開を魅せる様子は、純愛シネマっていったらそれでオシマイ。むしろ、こうした自分の想いを貫くことの難しさの中に、なんだか「愛おしさ」を感じるのは何だろうかってこと。 それは、ボクが好きな素敵な風景。。おじいちゃんとおばあちゃんがいつまでも手を取りあい、仲睦まじく生きる姿に、どこか「愛」を貫いているような、ある種憧れを絵に画いたような場面に出くわした瞬間に感じたものと似ているような気がしたからでしょうか★☆ 詩人ホイットマンの波乱に満ちた人生が、二人の乗った小舟の浮かぶ湖面にそっと影を落としているような気がしました。。 とてもいいシネマでした◎ Sekino☆そら
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[029]現金に体を張れ
 ゲンナマSekino☆そら2005-11-11
 【ネタバレ注意】
このシネマで、ひときわ輝いていたワンシーンをひとつ。 強奪の瞬間、競馬場に混乱を招くためだけに雇われ、まさに「現金に体を張った暴れ役」に徹した前科者の元怪力プロレス・・・
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このシネマで、ひときわ輝いていたワンシーンをひとつ。 強奪の瞬間、競馬場に混乱を招くためだけに雇われ、まさに「現金に体を張った暴れ役」に徹した前科者の元怪力プロレスラーが、現場に向かう前の最期のセリフ。 「もし、オレが帰らなかったらアイツに伝言してくれ。」 「なんだよ、妙な頼みごとじゃないか。。」 「大したことじゃないが、訳アリでな。」 「昔、太陽の正体を見極めようとした男が、太陽を見つづけ目をつぶした。」 「この世の不思議さ。愛や死。」 「この頼みもだ。」 「電話を頼んだぞ。」 こう言い残し、自分の経営する店を出て行きました。 この現金(ゲンナマ)に命を懸けて挑んだのは、一攫千金を夢みた男や甘い汁に群がった浮気男でも性悪女でもなく、堅気に戻った怪力男が、欲に目くらむことなく再び自分の生き様を確かめようとした決死の覚悟でした。 この原作がキラリと光った瞬間でもありました★ 計算つくされ、まさに体を張った大強奪劇だったのですが、彼らが注意しなければならなかったことは、欲に群がる男や女の存在(人間)ではなく、無知無欲な偶然の来訪者(動物)であったことを証明しています。 「人生って皮肉なものです。」 どこからともなくそんな声が聞こえてくるようです。 もしかして、あの部屋で「オウムちゃん」がしゃべっていたのは。。。 とても素晴らしい作品でした★★ Sekino☆そら
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[030]エドワード・ヤンの恋愛時代
 主体Sekino☆そら2005-11-09
 【ネタバレ注意】
男(公務員)が、ふと本音を漏らす。「正常か・・・」って。 これが急成長した最大都市、台北を生きる彼ら(若者)の本音だと思いました。史実になぞらえて「みんな、正常さ・・・・
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男(公務員)が、ふと本音を漏らす。「正常か・・・」って。 これが急成長した最大都市、台北を生きる彼ら(若者)の本音だと思いました。史実になぞらえて「みんな、正常さ・・・」って締めくくっちゃう辺りは、一見落胆してるようにみえるけど、彼らなりの主体性を暗に伝えているようです。 作品の冒頭、「”情”なんて薄っぺらいもんだ!!」って豪語していた彼らが、実はそれに振り回されている現実に気づいちゃう。 ようやくその主体性がすったもんだの後、花開く。 ラストのエレベーターで★★。。。 それは、誠実でいることの難しさの壁を越えた瞬間。 ここがまさしくエドワード・ヤン監督の素晴らしいところなんですね。 この作品、とにかくセリフが多い。しかし、セリフの多さが彼らの感情の起伏をしっかり捉えていて、悩む姿を描くのではなく「考える姿」を追っているので、彼らの”今”置かれている現実や立場がより鮮明に浮かびあがってきます。 そして、エドワード・ヤン監督。実はこの方は、理数系。 電気工学を学んだ後、アメリカでグラフィック関係の仕事をしていました。何も文科系の監督だけが芸術的な男と女を描けるってわけじゃない。 「この中身は一体どうなっているんだろう?」っていう、 解体してから溢れ出でてくる言葉の数々は、 どれひとつとして不要なものはないって、 そんな監督の想いが伝わってくるような気がしました☆☆ Sekino☆そら
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