allcinema ONLINE オールシネマ 映画&DVDデータベース
検索オプション

投稿されたユーザーコメント
 
 「s-iko」さんのコメント一覧 登録数(58件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]ビート・ストリート
 ファッションセンスs-iko2008-11-04
 
初期HIP HOPカルチャーを活写した上、作品としても上等な青春映画になっている名作ですね。ダウンタウンの若者たちの成長物語という普遍的なテーマを据えつつも、何といってもH・・・
続きを読む
初期HIP HOPカルチャーを活写した上、作品としても上等な青春映画になっている名作ですね。ダウンタウンの若者たちの成長物語という普遍的なテーマを据えつつも、何といってもHIP HOPの胎動と盛り上がりが全編に渡って異様に不敵なムードを漂わせていて、現在のシーンしか知らない者にとっては一種のショックを与えると思います。 特にその音楽の原始的高揚感と登場人物たちのファッションの鮮烈さ等は、スパイク・リー作品などを通してHIP HOPというものが持つブラックカルチャーとしての図太さや不敵な感覚などに触れたものにとっては最高のテキストになるでしょう。 プーマのジャージにダウンジャケット、バスケットボールシューズ、カンゴールのハット。。「ゲスパン」履いて&DJ HONDAのキャップを田舎町を闊歩していた90年代の日本のヤンキー文化と、嗚呼隔世の感。 HIP HOPという表象が非常にキャッチーだったせいで、曲解を経て何度も何度もその不敵な格好良さが拡散をした挙句、エセ代議士みたいなヘルシーな主張と&ヤンキー由来のプチ右派アティチュードが忌々しく絡み合ってしまった現在のシーンにおいて、自覚的な人ほどこうした作品を真面目に観ているのだと思うし、現在のアングラなシーンの面白さに対し、僕は最近になって非常に興味がある。
隠す
  
 
[002]ジャンボリー
 ロックンロールへの視点s-iko2008-10-23
 
いわゆるロック映画では、結局は反抗といったテーマが主軸に据えられるのが正道なわけですが、この映画のスッカラカンなストーリー展開は実に時代を感じてしまうわけです。 当・・・
続きを読む
いわゆるロック映画では、結局は反抗といったテーマが主軸に据えられるのが正道なわけですが、この映画のスッカラカンなストーリー展開は実に時代を感じてしまうわけです。 当時メジャーなエンタメ産業の中でロックンロールがどのように捉えられていたか、裏を返すといかに正確にその本質が捉えられていなかったのかということを端的に表す作品なのだけど、その徒花的なところが妙に魅力的に感じられるのも事実です。よく、ポピュラー音楽史を概括した本などに記述される、ロックンロールが本格的に産業に収斂されていく様「ロックンロールロックンロール〜ロッカバラード」へといった流れの真っただ中を見据えてしまった感じで、妙な興奮を覚えたりします。でもそもそも「ロックンロール」という便宜上のジャンルですら、アラン・フリードという偉大なるヤマ師によって呼称された産業用語だった訳だし。。 ヤマっ気旺盛な若者の純愛とスターシステム内部のディレンマを(杓子定規ながらも)素直に描いたのには関心しますが、最終的に産業側の代表たる老獪なマネージャー陣と難なく邂逅してしまう様などは鼻白むなあ。。 と、まあしかし、現代から翻ってこの映画の見どころと言えばやはりオールディーズ〜ロックンロールのファンとしては続々登場するスター達の純度100%カラオケパフォーマンス映像だろう。個人的にはフランキー・アヴァロン(ヘンな動き!)とカール・パーキンスにしびれた。 ハリウッド産の音楽映画の流れを考えたら実にヘンな立ち位置にある作品だなあと思いました。
隠す
  
 
[003]マイウェイ・マイラブ
 テディボーイズの原風景s-iko2008-10-21
 
廉価版でリリースされていたので買いました! DVDパッケージ裏で「70年代の青春云々」とかいてあるが、これは明らかにビートルズがシーンに浮上する前のテディボーイズ(・・・
続きを読む
廉価版でリリースされていたので買いました! DVDパッケージ裏で「70年代の青春云々」とかいてあるが、これは明らかにビートルズがシーンに浮上する前のテディボーイズ(テッズ)の時代1960年前後を描いたものだろう。テッズに憧れる主人公デビット・エセックスは当時はアイドルスターだったんだろうなあ。 だからこそ当時の大スター、ビリー・フューリーやバリバリのテッズだったリンゴ・スターが出演していることが含蓄あることに感じられる。 この、全体にくすんだ曇天のようなうら寂し気な世界観は正にイギリス!って感じで、ロック好きとしては否応なく惹かれる。ブリティッシュロックの魅力に魅せられた人は何となく分かりませんか?エコー処理の奥に見え隠れする青春の焦燥感や寒々とした切なさ。 若者の成長と迷いという王道のテーマ設定と、こうした確かな視点によってこの作品は良質なロック映画と言えるものになっていると思います。 キース・ムーンの脂っこいキャラも冴えているし、何よりも素晴らしいのが、途中ガスステーション(あえてこう言いたい)でバイトしているスティング。エディ・コクランの曲を弾き語るシーンの切なくてどこか閑散としたロマン。 このシーンは非常にグッと来ます。
隠す
  
 
[004]世界禁断地帯
 ヒジョーに観てみたい。s-iko2008-04-22
 
この作品、ヒジョーに観てみたいのですが、過去ソフト化されたことはあるのでしょうか?どなたかご覧になったことのある方がいらっしゃれば情報を下さい。。 アメリカにモッズ・・・
続きを読む
この作品、ヒジョーに観てみたいのですが、過去ソフト化されたことはあるのでしょうか?どなたかご覧になったことのある方がいらっしゃれば情報を下さい。。 アメリカにモッズがいたかどうかは別として、当時の風俗文化を愛する者にとっては堪らない内容に思われる。おそらくダラッとしたトリップ感に欠伸が出ることになりそうだが、それ自体が追体験としては情緒深いような気がするし。 カメラがジグモントとコヴァックスの連名というのも実に凄い! しかし、音楽担当のグレッチメンとは何者? そそられます。
隠す
  
 
[005]ピアノ・ブルース
 ブルーベック!s-iko2007-12-07
 
このシリーズ中では、もっともストレートなドキュメントタッチの印象で、それがまたイーストウッドらしさなのだろうかと得心する次第です。 レイ・チャールズがスタジオに現れ・・・
続きを読む
このシリーズ中では、もっともストレートなドキュメントタッチの印象で、それがまたイーストウッドらしさなのだろうかと得心する次第です。 レイ・チャールズがスタジオに現れ、イーストウッドと熱い抱擁を交わすシーンから、重厚かつ愛にあふれたこの作品の世界に引き込まれていきます。 もちろん史料価値の点からも非常に貴重な映像の目白押しで、興奮を抑えられない。プロフェッサー・ロングヘアによるピアノ講釈、チャールズ・ブラウンのタキシードブルース、アート・テイタムの超人的ソロピアノ演奏、伝説のジェイ・マクシャンへのインタビューetc...その全てが、温かい音楽愛に溢れています。 市井に生きる人達の生活に、ブルースがどのように存在し、どのような意味を持っているのかを考えるとき、音楽と、それに連れ添う人生の関係性にどうしても思いを馳せてしまうし、そうしたことを考えがちなことを恥じることは無いのだ、と優しく説かれているような気になり、不思議と元気が沸く。 こんな素敵で、まっとうで、着実な音楽映画をもっと観たいと思った。そして「もしも僕にピアノが弾けたなら。」 追記として、デイブ・ブルーベックが独白的ソロピアノを演奏するシーンがあるけれど、このシーンには本当ホロリと感動してしまいました。あの緊迫感とリラクゼーションが満ち引きする不思議な浮遊感、形態的にはブルースとは言えないものかもしれないが、我々には理解の難しい、ブルースの深遠に触れさせるような不思議なものでした。あの演奏の前では「ブルーベックはスイングするか否か」とか言う論争は完全に意味を為さないように感じた。
隠す
  
 
[006]フランク・ザッパ
 (無題)s-iko2007-08-07
 
ザッパを聴くといつだってクラクラしてくる。オチン○ンとオ○ンコとセックス&拍子抜けするほどシリアスなテーマのベロンベロンな波状攻撃。押しては引き、引いては押しの攻撃に・・・
続きを読む
ザッパを聴くといつだってクラクラしてくる。オチン○ンとオ○ンコとセックス&拍子抜けするほどシリアスなテーマのベロンベロンな波状攻撃。押しては引き、引いては押しの攻撃に頭とがふやけそうだ。価値観をフニャフニャにしてみせる音のマッサージ。痛烈。あの肉体感覚溢れる演奏はなんなんだ?単なるお下劣をただごとでない次元にまで昇華させる、その力づく暴走にはホトホト恐れ入る。 ロックンロール逆療法。ロックンロール覚醒。屁理屈で理屈を破壊するというか…。時にみせる異常なまでの悪意や純真さなどが、おバカな歌詞と音像によってぶちまけられ、政治性云々を言う以前のレベルにおいてすでに過激。森羅万象考えすぎて頭のヒューズが飛んだのか、この真摯なひねくれぶりはもう凄い。そのくせ、ふと泣かせることをさらっとやってのける、そんな男気もある。チャランポランなことを考えてるくせに妙に確立された人格を感じてしまいもする。だからこそなのか、この音楽は凄く聴きやすくポップな面もあるのです。無為に聴いてもザッパはザッパであるし、良質なロックとしての期待を裏切らないのだ。
隠す
  
 
[007]サイモン&ガーファンクル
 「アメリカ」s-iko2007-08-07
 
『あの頃ペニー・レインと』で、音楽ジャーナリストを目指す主人公の旅立ちのシーンに重なるサイモンとガーファンクルの「アメリカ」という曲。もうそれはそれは胸がジワーとな・・・
続きを読む
『あの頃ペニー・レインと』で、音楽ジャーナリストを目指す主人公の旅立ちのシーンに重なるサイモンとガーファンクルの「アメリカ」という曲。もうそれはそれは胸がジワーとなるシーンなんです。ロマンチックで、メランコリックで、コケティッシュで、なにより甘酸っぱい。 親への反抗、頼りない自立心、未来への不安と期待、ロマンスへの憧れ。恥ずかしいくらい胸キュンなんだなあ…。この「アメリカ」はどうしてもそういうイメージと結び付けて聴いてしまうためとても冷静ではいられません。一方でタイトル曲のように、老成した冷めた視線を感じさせる面もあったりして、あの時代の空気感といったものを感じたりもします。 しかしいずれにせよこのデリケートな世界はこの人達にしか描き出せないもので、たまらない魅力を感じます。 しかし、ウディ・アレン映画で役者をやった時のポール・サイモンもいいですよね。
隠す
  
 
[008]トニー・ジョー・ホワイト
 (無題)s-iko2007-08-07
 
リズムと歌の関係性が激越に鳴り響く様は、あのジェームス・ブラウンの音楽を喚起させる。ホンモノの男の歌声というものは、汗臭さと切なさを同時に内包しうる。この人の歌を聞・・・
続きを読む
リズムと歌の関係性が激越に鳴り響く様は、あのジェームス・ブラウンの音楽を喚起させる。ホンモノの男の歌声というものは、汗臭さと切なさを同時に内包しうる。この人の歌を聞く度にそのことを強烈に認識させられる。そういう感覚こそ、ガチガチの深南部よりのこの男の歌が現代のヒップ・ホップ・アーティストらに慕われる要因であると思うが、どうか。通底するエモーションに胸踊るロマンを見る。 十八番であるワウ・ギターとの対話が引き起こす、感情の鈍い爆発。ペダル解放時における歪んだ音像のクサ味は、ぶっきらぼうな解放意識を発散している。作品中、時流に擦り寄った作風などもみられるが、そのことを挙げてこの男を批判してはならない。男というものが持つロマン、いやらしさ、コケットな魅力などを推して知るべし、汲み取るべし。不作為の美。メロメロのバラードをジックリとこなせるそのセンスこそ男の勲章と言うべきだ。己のギターを寝かし付けるように対話していく弾き語り曲にも、カロリーの高い不器用な優しさが満ちている。 揺り篭から墓場まで、ソウルと付き合っていくことを決心した男の意地を見よう。 くじけそうになった時にこれらの歌を聴く。
隠す
  
 
[009]キンクス
 (無題)s-iko2007-08-07
 
島国仲間のヒネくれた意識ゆえか、ここ日本に彼等のファンが多いというのは大変重要だ。状況を俯瞰し、どこか冷めた視線を注ぐ感覚こそレイ・ディヴィスという男の最大の武器で・・・
続きを読む
島国仲間のヒネくれた意識ゆえか、ここ日本に彼等のファンが多いというのは大変重要だ。状況を俯瞰し、どこか冷めた視線を注ぐ感覚こそレイ・ディヴィスという男の最大の武器でありカッコよさであろう。一方で自らの弱さやコンプレックスをダシにユーモアやメランコリーを撒き散らす大胆な腹のくくり方や、「愛だの恋だの社会意識だの、あんたら大衆にゃ反吐がでるわ」なぞと表では威勢をよくしていても、実は誰よりもロマンチストであり誰よりも孤独っていうことの辛さを知ってる、そんな感覚。ぼくらファンがしびれてしまうのはそうした感覚と極めてロックなドライブ感の融合がもたらす特異性なのだろう。それこそが「キンキー」というものなのだろうと漠然と思う。ちなみに特に歌詞の面のみについて言及している訳でなく、そういった感覚というのは、歌詞も含めたサウンド全般から感じ取られるものなのだ。そこがキンクス凄いところだし、もう大好き。一度ハマったら抜け出すのは難儀なのです。 オートバイ・マニアのくせに肝心の免許がない。お母さんにお気に入りのGパンを洗濯され怒る。大酒飲みと豪語するくせにすぐ酔い潰れる。話題の映画『タイタニック』なんて誰が観に行くもんか、でもブツクサ言いながらも観てみたら結構泣けちゃった…。戦争反対、などと言いながらもホントはあの娘に嫌われることの方が怖いんだ。オシャレには興味ないよ、と言ってるくせに隠れてファッション雑誌を読んじゃう。そりゃモテたいけどナンパは邪道だよね…。俺は人と違うぜ、でも童貞であるという現状。好きなあの娘にどうしても冷たくしてしまう…。恋愛なんて、というくせに実はロマンチスト。
隠す
  
 
[010]クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
 ルーツロックの真髄s-iko2007-08-07
 
土臭いくせにポップ。ポップなくせに硬派。硬派なくせに暖かい。 都市に生きる若者を始めとして、なぜアメリカ南部などの全く文化的背景を異にする一種土着性の強いいわゆる・・・
続きを読む
土臭いくせにポップ。ポップなくせに硬派。硬派なくせに暖かい。 都市に生きる若者を始めとして、なぜアメリカ南部などの全く文化的背景を異にする一種土着性の強いいわゆる「ルーツ・ミュージック」の魅力に、そういった者達が惹かれて(それどころかハマって)しまうのだろうか。永遠のグッドタイムフォーキー、ジェフ・マルダーがこのことに関連して次のような旨の発言をしていたと記憶している。 文化的な、また音楽的な好奇心と探求心を持ち、常に社会への疑問を抱く常に極一部であるところのそういったひねくれ者達が、ヒップな表現方法や価値観としてルーツ・ミュージックを志向するのだ、と。 これは大変勇気づけられるとともに、目からウロコな論理でありました。 真に思慮深いヒップな連中というのは、常に自分の中になにがしかの歴史認識というものを獲得せんとし、また不断にそういったことを考え、日常に反映しようとしているのじゃないか。そういった中で様々に見捨てられてきた文化的な「ルーツ」という概念の中に自己を投影することによって得られる自己存在の意味。そこにこそアイデンティティを見出していこうではないか、と。単なるノスタルジアとは全く違った高度に文化的な営みがそこに見出せるのではないか?何と言ってもそれら悠久のリズムの包容力により理屈を放棄せざるを得ないほどの文化的普遍性や必然性があるような…。 バリバリのカリフォルニアンとして、あるいはまたそれよりもベイエリアに住まう都市生活者、若者として。CCRとはそういった奴らの創るバンドだったのだ。南部に一度も訪れた経験のないカリフォルニアの若者、ジョン・フォガティーによって表現されたのは、南部へのロマン、「ルーツ」への愛情と深い見識だった…。 だからこそ音が映像を喚起し、同時に映像表現において彼らの曲が使われるとき、胸をかきむしられるような憧憬やロマンが沸き立ってくるのではないのでしょうか。。 彼らの曲が使われている映画って大好き。特に「ビック・リボウスキ」は最高でした。
隠す
  
 
[011]ジミー・スコット
 なんてロマンチックs-iko2007-08-01
 
天使の声とはよく言った。まさしく。男性ながら病気により身体的に成長が止まってしまったことによりこうした歌声になったそうですね。溜め息がでるような唄い口。良質なシルク・・・
続きを読む
天使の声とはよく言った。まさしく。男性ながら病気により身体的に成長が止まってしまったことによりこうした歌声になったそうですね。溜め息がでるような唄い口。良質なシルクに指を小意地悪かつエロティックにくねらす、そんな感覚。 ジャズ・ボーカルの範疇に収まりきらないその特異性、叙情。ふるふるとした歌声は一聴弱々げだがそこに宿るなまめかしいソウルはどうでしょう。 各国でプチ・ブームをまきおこし、特にここ日本では絶大なるラブ・コールをもって迎えられました。 『チェルシー・ホテル』での彼も必見です!
隠す
  
 
[012]ウォーレン・ジヴォン
 L.A.のニヒリストs-iko2007-08-01
 
晩年は病魔に蝕まれ、決して幸せと言えないような亡くなり方をした彼。年を重ねていくごとにより苛烈な作風とアウトローな雰囲気を増していった彼の人生の締めくくりが、そうい・・・
続きを読む
晩年は病魔に蝕まれ、決して幸せと言えないような亡くなり方をした彼。年を重ねていくごとにより苛烈な作風とアウトローな雰囲気を増していった彼の人生の締めくくりが、そういった不幸な死によってだったということは、何かあまりにも皮肉な気がするのと同時に、やはり彼は死ぬまではみ出し者として生き抜いたのだろうか、などと多少ロマンを馳せてみたくもなってしまいます…。 ファンには有名な話ですが、もともとは69年にアルバム・デビューしていた彼。それが泣かず飛ばずで、エヴァリー・ブラザーズのツアーバンドを勤めたりしながらもプラプラしていたらしいです。そんな状況を見かねて再デビューの機会を与えたのがあのジャクソン・ブラウンだったという訳です。この時期、ジャクソン自身最愛の妻を亡くしていて、失意のどん底にありながらも創作活動を行っていました。そんな経緯から彼の音楽性も初期におけるポップで爽やかなものから、より人間の本質に切り込んでいくような苛烈でシリアスなものへと移行しつつありました。(その成果は76年の名作『プリテンダー』で聴けます。)そんな折このウォーレン・ジヴォンというアウトローにジャクソンが目をつけ、再デビューアルバムのプロデュースまでかってでたというのは、なにか偶然とは思えません。 カリフォルニアの太陽の下に生きる人間たちの、見逃されがちなダークサイドをえぐり、ハードボイルドに歌ってみせる彼。青少年の不埒な日々や痛々しいまでの感傷、強がり、弱さ、そういった青春を構成する決してハッピーではない側面が、彼の辛口な語り口によって暴かれていくんです。それこそ自分のこれまでの、あるいは今の、これからの生活とオーヴァーラップさせながら歌の世界に浸ってみると、もう本当にいいんですよね。 ローレンス・カスダンの名作「わが街」にもウォーレンの歌が使われていたシーンがあった気がするのですが、まさしくあの映画の雰囲気とリンクするような。。 音楽的にも、無骨極まりないリズムと演奏がまた素晴らしいです。無骨ではあるのですが、かといって荒々しい訳ではなくく絶妙に抑制の効いた渋味のある演奏です。あえて言えばやはりガーランド・ジェフリーズや初期JD・サウザーなどのストリート的感性を感じさせるようなロッカー達に近い感覚を湛えていると思います。そして、彼が70年に登場したもっとも重要なシンガー・ソングライターと言われるだけあって、曲がもう本当に良いんですよ。聴いてみてください。 この後80年代に若干の迷走などを重ねながらも、90年代にはさらにハードボイルドな歌を聴かせる歌手として色々なメジャー会社にホッポリ出されながらも、渋い、実に渋い活動を続けていたという彼でしたが、冒頭にも書いたと通り、不幸にもまだ若くしてこの世を去ってしまいます。 一生をアンチヒーロー的な世界観で生き抜いた孤高のロッカー。このビターな味わいが僕たちに示唆してくれるものの大きさは、音楽的なことを超えとても大きなものを秘めていると思います
隠す
  
 
[013]バック・オーウェンス
 合掌s-iko2007-08-01
 
カントリーの巨人逝く。。合掌。 ナッシュヴィルのカントリーが極度にポピュラー化しつつあったとき、西海岸ではそれに反旗を翻すような形で実に興味深いシーンがありました。・・・
続きを読む
カントリーの巨人逝く。。合掌。 ナッシュヴィルのカントリーが極度にポピュラー化しつつあったとき、西海岸ではそれに反旗を翻すような形で実に興味深いシーンがありました。古くはマドックス・ブラザーズ等に代表されるシーンで、南部産のものには無いどこかカラっとしたサウンドが特徴的な俗に言う「ベイカーズ・フィールド・サウンド」というやつです。 そして実はこれこそカントリーロック誕生の直接的な起爆剤になっているんですよね。バック・オウエンズや、マール・ハガードなどのスターの60年代録音における感覚は、グラム・パーソンズ参加期におけるバーズのサウンドの持つそれと本当に近しいものを感じます。 ロッキンで軽快なカントリーという意味では同時期のテキサスのシーンなどがありますが、ベイカーズフィールドの場合、それをもっとソリッドに、もっと言えばロックに展開しています。このあたりの傾向が、ポストサイケデリックの時代に新しい音楽を思索していた若きグラム・パーソンズやクリス・ヒルマン等の進んだミュージシャンにアピールした部分なんじゃないでしょうか。 極めて軽快なリズムの上で二本のテレキャスターが小気味よく疾走し、そこにスティールギター絶妙に絡んでくる…。まさにあのバーズが名作『ロデオの恋人』の上で展開していたサウンドの原型がここにあると思います。最終的にこのバック・オウエンスのスタイルをより8ビート化していったのが後のカントリーロックの偉人達である訳で、やはりカントリーロックという音楽は何もポッと出で発生したムーヴメントではないということがわかります。 また面白いことに、そうした経緯で生まれたカントリー・ロックが最終的にはナッシュヴィルのシーンに影響を与え、例えばエリアコード615などの極めて先鋭的なミュージシャンの一派が浮上してきたりと、一筋縄ではいかないアメリカポピュラー音楽の絵巻図のようなものに感じ入ってしまったりします。 バック・オウエンスと彼のバンド、バッカルーズが最も脂に乗っていた60年代半ばに発表されたアルバム群は本当に最高。彼のような人の場合、駄作いったものはあまり無く、初めて聞くべきアルバムがこれでなくてはいけないといったようなこともありません。(ただし、稀にあるクリスマスソング集やスタンダード集といったものは初めての場合避けられたいですが。)しかし、前述の通り、このアルバムが発表された1966年頃というのは彼らの全盛期でもありますし、そして何よりカントリーロック成立の歴史を見た上でこの時期のアルバムというのはとても興味深いものだと思うんです。グラム・パーソンズなどは恐らくこの辺りのアルバムを通してカントリーロックへのモチベーションを高めていったはずですし、彼らが青春期に聞いていたであろうレコードはこういったものだったんだろうな、などと想像しながら聴くのもまた一興でないかなと思います…。 でももちろんそういったカントリーロックとの絡みにおいてのみ楽しむというよりはむしろこの時期のベイカーズ・フィールドサウンド独特の旨み、カッコよさを味わってみるというのが正統でしょうね。このゾクゾクするほどのアンサンブル、軽妙さ、フレッシュな演奏、どこをとってもカッコいい! 後年はミュージシャンとしてよりテレビ司会者としての仕事などの方が多かったらしいですが(そういった関係で本サイトのデータベースにも名前があるのだろう。)、常にリスペクトされる存在であったことは確かです。
隠す
  
 
[014]ダニエル・ラノワ
 流れ者のブルースs-iko2007-08-01
 
このダニエル・ラノア。 ルーツミュージックをやや紗に構えて探求しているという点本当に稀有なゾ存在。 この辺はやはり彼がカナダ出身である上にブライアン・イーノの弟子と・・・
続きを読む
このダニエル・ラノア。 ルーツミュージックをやや紗に構えて探求しているという点本当に稀有なゾ存在。 この辺はやはり彼がカナダ出身である上にブライアン・イーノの弟子として世間に名を馳せたという経歴の持ち主というところに関連しているのでしょう。ザ・バンドのロビー・ロバートソンが「よそ者」としてアメリカ南部音楽に憧憬を寄せたのと同じく、彼もまたアメリカンルーツミュージックに対し独特の視点を有していると思います。(実際そうした気概に共通するものがあったのでしょう、ASHさんのコメントにもあるようにロビーのソロアルバムのプロデューサーをつとめたりもしているラノア氏です。) だから彼は常に自覚的なルーツ音楽観を持つ優れたアーティストにプロデューサーとして引っ張りだこです。ボブ・ディラン、U2、ネヴィル・ブラザーズなど…。独特の深遠な音像を求めて彼に製作を依頼するミュージシャンは多いです。 そんな彼のソロアルバムも実は最高で、特にファーストの「アカディ」は傑作!既に世界が彼を名プロデューサーとして認めていた時期に発表されたので、一体どんな内容になるかと期待を寄せられていました。 ルーツミュージックへのデリケートで豊かな見識が作品として一気に結実しています。初めてこれを聴いたとき余りの音楽的な深さに驚いてしまいました。 ボヤーッとした音像が提示する不可思議で幽玄な風景。限りなく映像的で広大な音空間。閉ざされた音空間を否定し、環境と融合しうる深遠な音響。これはまさしくイーノが提唱した「環境音楽」の方法論に近しく、この点で素晴らしくコンテンポラリーな要素も孕んでいます。 映画作家との交流をさらに行ってほしいアーティストの一人です。 しかし真に特長的なこととしては、そうした環境音楽の手法をアメリカンルーツミュージックのパースペクティブによって実現されているという部分でしょう。過去、意識的なプロダクションによってそうした効果を志向した人がいたでしょうか?強いて言うならザ・バンドのプロデューサーであるジョン・サイモンなどが近しい仕事をしていたような思いもしますが、ここまで自覚的に、かつコンテンポラリーな手法によって実現したのは彼が初ではないかと思います。本当にこれは凄いことだと思います。 しかしそういった革新性の一方で、思い起こしてみると、本来こういった幽玄な性質というのは過去のプリミティブなルーツミュージックなどが先天的に内包していたものではなかったかとも思います。ハリー・スミスが編纂した、『アンソロジー・オブ・アメリカン・ミュージック』に代表されるような、あの優麗で妖しい雰囲気。土地の霊と交信するかのような泥臭さ。本来ルーツミュージックが持っていたそうした「深み」を現代的な手法によって再提示する、そうした試みだったのではないでしょうか。 ボブ・ディランが『オー・マーシー』の製作を依頼し、また『タイム・アウト・オブ・マインド』の製作を依頼したのは、ラノアのそうした視点に注目してこそのことだったと思います。ちなみにディランは『オー・マーシー』以降、意欲的にフォークロア発掘活動を行っていきますが、そのこともラノアとの出会いが非常に大きかったのではないかと予想します。
隠す
  
 
[015]ボビー・ウーマック
 ソウル・サヴァイバーs-iko2007-08-01
 
個人的には「110番交差点」などのニューソウル時期より以前のウーマック方が実は好きです。。勿論ニューソウル期も好きだけど、アメリカンスタジオで活躍していた時代の録音に・・・
続きを読む
個人的には「110番交差点」などのニューソウル時期より以前のウーマック方が実は好きです。。勿論ニューソウル期も好きだけど、アメリカンスタジオで活躍していた時代の録音には、あの時代のディープ、サザン・ソウルしか出し得なかったマジカル魅力に満ちている気がします。 粘っこく、暖かくて、ハード…。 それ以降も勿論最高で、色んなレーベルを渡り歩きますが、いつもクオリティの高いリアルソウルを聴かせてくれるからなあ。最高ですね。
隠す
  
 
[016]テディ・ペンダーグラス
 ホット・ヴォイスs-iko2007-08-01
 
80年代の真近にした時代においては、芯のあるソウルアルバムを作り出すことは容易ではなかったようですがこの人は別格級。 時代はディスコ真っ盛り、メジャーシーンにおいて黒・・・
続きを読む
80年代の真近にした時代においては、芯のあるソウルアルバムを作り出すことは容易ではなかったようですがこの人は別格級。 時代はディスコ真っ盛り、メジャーシーンにおいて黒人音楽本来のフレッシュなソウルをアーティストがのびのびと表現するのには不遇の時代だったと思うのです。 しかしこの人くらいスケールのでかい歌手なら、そんなこともお構いなし。極上のフィラデルフィアサウンドと相まって、実にしなやかでソウル溢れる作品を送り出していきます。70年代を通して確固としたソウルサウンドを確立してきたフィラデルフィアインターナショナルレコード。それと、そんな風土を決して損なうことなく、伝統と新しいポップ感を取り混ぜて素晴らしい作品に仕立て上げたギャンブル&ハフの手腕は、70年代半ばの黄金期と並んで評されるべきものだと思います。 ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルーノーツのリードシンガーを経て、ソロ活動を開始したテディ。溜まらなくセクシーです。
隠す
  
 
[017]ワイルド・パーティー
 ストロベリーアラームクロックs-iko2007-08-01
 
やっとこさのDVD化ってことで、勇んで買いに行きました! いやあ、この雰囲気。最高ですね。 登場人物が無自覚にアホであるということの持つ説得力。全員が全員この時代を映・・・
続きを読む
やっとこさのDVD化ってことで、勇んで買いに行きました! いやあ、この雰囲気。最高ですね。 登場人物が無自覚にアホであるということの持つ説得力。全員が全員この時代を映し出す何がしかのシンボルとして描かれていることで、メイヤー監督のオッドなセンスが妙な切迫感を持つ。この時代にヒッピー的自己陶酔をチクリと批判したことは重要ではないか。 しかし、この色彩感覚や音楽への視点は時代の徒花以上のカッコよさ! これまたフラワーな時代の権化、ストロベリーアラームクロックの演奏シーンのこのフニャチンぶり(褒め言葉です。)!イカス! 余談ですが、以前『アップタウン・ガール』のコメントのところで、ASHさんが僕をリアルタイム世代と予測なさっていましたが、後追い世代のロック小僧なワタクシです! ロック同盟末席に加えていただければ嬉しいです。。
隠す
  
 
[018]ラグタイム
 (無題)s-iko2007-03-21
 
こうした時代設定と背景設定にあって、人種問題を堂々と扱う様は爽快!南部では無く、あくまでアップタウンにおける人間模様というのを核に置いたのが素晴らしいです。ニューシ・・・
続きを読む
こうした時代設定と背景設定にあって、人種問題を堂々と扱う様は爽快!南部では無く、あくまでアップタウンにおける人間模様というのを核に置いたのが素晴らしいです。ニューシネマ以後の方法論としてかなり説得力のあるものだと思います。 ロマンチシズムとシリアスな問題提起を同居させるのはさすがミロス・フォアマンというべきなんだろうけど、やっぱりジェイムス・ギャグニーの醸し出すノワールな存在感がスパイスとして絶妙に機能しているのだなあ。
隠す
  
 
[019]スパイナル・タップ
 タワレコード新宿店のs-iko2007-03-21
 
DVD売り上げチャートで、国内盤DVDが発売された際、これがかなりの上位に位置していたことに苦笑。 あまりにも望まれすぎたDVD化だっただけに、拍子抜けだったらどう・・・
続きを読む
DVD売り上げチャートで、国内盤DVDが発売された際、これがかなりの上位に位置していたことに苦笑。 あまりにも望まれすぎたDVD化だっただけに、拍子抜けだったらどうしよう、なんて思っていましたが、杞憂でした。 先に「みんなのうた」を観た僕だったので、余計に楽しめました。 60年代にヒットさせた曲がラジオでかかってみんなで盛り上がった後、DJに、今は亡き懐かしのバンドとして紹介され、なんとも言えない空気が流れるあのシーンが最高。
隠す
  
 
[020]ギャンブラー
 骨身にしみる虚無感s-iko2007-01-05
 
アメリカンカルチャーにおける真なる批評精神はアルトマン亡き後、どこへ向かうのか?この映画を観ているとそんなことが本当にえもいわれぬ焦燥感と共に巻き起こる。 この作品・・・
続きを読む
アメリカンカルチャーにおける真なる批評精神はアルトマン亡き後、どこへ向かうのか?この映画を観ているとそんなことが本当にえもいわれぬ焦燥感と共に巻き起こる。 この作品はそれくらいの感慨を起こさせるほどの、優れた金字塔的作品だと思う。男の生き様死に様、こんなにも遠慮なく虚無的に描き出すなんて!生死についての、深い、とてつもなく深い批評眼! レナード・コーエンのうたが果たした役割は単なる劇中歌という枠を軽く超えてしまっている。レナードの音楽が好きな人も必見であると思います。 通常西部劇の中枢たるべき「男の意地」的なものが、さめざめとした感傷と共にグズグズにされていく感じ。これによって生じる虚無感に涙が出てきます。 それと、ヴィルモス・ジグモンドの撮る映像は、僕が偉そうにいえることじゃないけど、映像を志す人は絶対に見ておいたほうがいいものだと思う。 コヴァックスと共に、こんなにも映像の質感を愛でることの喜びを観る者に感じさせてくれるカメラマンって…。 砂埃、雪の質感、機微あふれる女性的なるものへの視点、あっけない死のリアリティ、等々…。 ため息が出る美しさで綴られていく様は、鑑賞後の不思議な冷たい興奮を興させるものです。 ともすれば強烈な眠気に襲われかねないですが、じっくりと鑑賞していただきたい名作です。 これが690円で手に入るなんて、凄いわ。
隠す
  
 
[021]現代やくざ 人斬り与太
 プリ「仁義」のホットさs-iko2007-01-04
 
この後、怒涛の「仁義無き戦い」シリーズに突入していく深作監督ですが、子の時点でかなりその勢い、熱量、アイデア共に成熟の域に達しているようです。文太のわけのわからない・・・
続きを読む
この後、怒涛の「仁義無き戦い」シリーズに突入していく深作監督ですが、子の時点でかなりその勢い、熱量、アイデア共に成熟の域に達しているようです。文太のわけのわからないニヒルで泥臭い迫力が炸裂していて、よっ!ノッテル奴てな感じです。 お得意の無頼漢が大暴れ!なシリーズですが、この終末的で八方塞りでジュクジュクしたテンションはどうでしょう。ロックだと思います。
隠す
  
 
[022]ロバート・デ・ニーロの ブルーマンハッタン/BLUE MANHATTAN II・黄昏のニューヨーク
 ベアーs-iko2007-01-04
 
評判通り、ヌーベルヴァーグが当時のアメリカにおいてどんな風に受け止められていたかっていうことが、非常に良くわかる作品でした。映画おたくデパルマの、こそばゆいような憧・・・
続きを読む
評判通り、ヌーベルヴァーグが当時のアメリカにおいてどんな風に受け止められていたかっていうことが、非常に良くわかる作品でした。映画おたくデパルマの、こそばゆいような憧憬が心地よく感じられ、終始ニヤニヤしながら鑑賞してしまった次第です。 ということで、テーマ性云々より、映画好きが映画史を探訪するような、割とポップなモチベーションで見ると良いのではないでしょうか? ビックリしたのがテーマ曲「GREETINGS」(イイ曲!)を歌う連中が、スティーブン・ソールズ、エリック・カズ、アーティー・トラウムからなる伝説的グループ「ベアー」だったこと!この時代の奥深さを知った思いです…。 余談ですが、邦題を「ロバート・デ・ニーロの〜」とした魂胆や、画質の劣悪さ、これまた不思議な発売元ヤングコーポレーションなる会社のリリース予告映像(「かりあげくん」のアニメ!)等、ビデオソフト絢爛期の胡散臭い空気が感じられるという点でも、変に興味をそそられました。 しかし、題名ですが、なぜ先に製作されたこっちが「2」になってるのだろう?
隠す
  
 
[023]フライングハイ
 畳み掛ける!s-iko2006-11-22
 
ツッコミ入れる暇無く、重層的に畳み掛けるギャグのメルトダウンワールド!最高としか言いようが無い。この嬉しくなるほどのナンセンスジョークの連続って、正にアメリカのサブ・・・
続きを読む
ツッコミ入れる暇無く、重層的に畳み掛けるギャグのメルトダウンワールド!最高としか言いようが無い。この嬉しくなるほどのナンセンスジョークの連続って、正にアメリカのサブカルチャーの王道にしてディープな部分。 元気が無いときはこれを観ます。これだけ人を馬鹿にしても、どこかトッポい感じは、偉大。 ベタだとかシュールな笑いだとかそういうことを雰囲気で語るような輩にこそ是非見でいただきたい。このような圧倒的なギャグの熱量こそが肝要なんだよなあ。
隠す
  
 
[024]ブロンコ・ビリー
 この軽さこそ沁みるs-iko2006-11-22
 
最新作も話題のイーストウッドですが、こういったホンキートンクで軽い一品を作ってしまう人なのだから、余計に好きです。 一見マチズモ的な物語だけれど、同時にかもし出され・・・
続きを読む
最新作も話題のイーストウッドですが、こういったホンキートンクで軽い一品を作ってしまう人なのだから、余計に好きです。 一見マチズモ的な物語だけれど、同時にかもし出されるトホホっぷり。このバランス感覚を持つ人だからこそ、真摯に戦争を語ることが出来るんじゃないかな。 凸凹サーカス団の活躍!っていうテーマで僕はもう幸せ。 サウンド・トラックには当時の一流カントリーミュージシャン総出で、これも聴きもの。
隠す
  
 
[025]ブロンクス物語/愛につつまれた街
 ブロンクス・ブルースs-iko2006-11-22
 
コメント題はディオンの音楽を指す用語ですが、正にこの映画はそんな雰囲気。イタロアメリカンとハーレム黒人の対立という構図の中に青春のほろ苦さがチラホラと。 実際ドゥー・・・
続きを読む
コメント題はディオンの音楽を指す用語ですが、正にこの映画はそんな雰囲気。イタロアメリカンとハーレム黒人の対立という構図の中に青春のほろ苦さがチラホラと。 実際ドゥーワップ文化やディオンの楽曲が大きくフューチャーされていて、もうそれだけで最高にイイ。過ぎ行く青春と冒険、過ち、禁断の恋、そして成長。嗚呼。これ以上何が求められようかという青春映画。最高に好きです。 クロノジカルに物語を綴っていく中で、それぞれBGMも時代ごとに変遷していくから、応えられない。 黒人街を襲撃に行く際、ジミ・ヘンドリックスを聴きながら、という矛盾。あまりに胸に迫るシーンです。
隠す
  
 
[026]トリュフォーの思春期
 ドシンしちゃったs-iko2006-11-21
 
無垢さ、いじらしさ、そういったものを描写しようとするとき、大抵のオトナが往々にして陥りがちなのが、エセ博愛主義的な胡散臭さだと思うのです。つまり多くは結局「初めての・・・
続きを読む
無垢さ、いじらしさ、そういったものを描写しようとするとき、大抵のオトナが往々にして陥りがちなのが、エセ博愛主義的な胡散臭さだと思うのです。つまり多くは結局「初めてのお遣い」と大差ない世界に陥っちゃいがちなのに、さすがトリュフォーというべきか、そんな表面的な感動とは全く時限の違う、とても含蓄のある温かな感動をすくい取っています。 「演出」でなく、すくいとった感じ。 子供の持つスウィートな感覚より、むしろ描写としてはズルかったり、したたかだったり、妙にオトナびていたり、悩みがちだったり、辛い現実に立ち会っていたり、そういうビターな側面を積極的に取り上げたことが、かえってジワっとくるところだったりする。そして帰ってその方がスウィートだったりする。 大好きな映画です。 評価は別として、あの悪名高い策士である(?)キアロスタミは、本作あたりをヒントにしてmあのおっかない演出方を編み出したんじゃないかしら(笑)
隠す
  
 
[027]すべてをあなたに
 60年代音楽好き必見s-iko2006-11-21
 
あまりにも捻りの無いコメント題ですが、まさにそういうことなのですよ! 60年代のアメリカに現れては消え、現れては消えした。いわゆる「ガレージ」バンドの成り立ちと生態・・・
続きを読む
あまりにも捻りの無いコメント題ですが、まさにそういうことなのですよ! 60年代のアメリカに現れては消え、現れては消えした。いわゆる「ガレージ」バンドの成り立ちと生態、って感じで。堪らない。 ワンダースの曲は若干今風だけど、僕は好きです。サントラ買っちゃいました。 音楽トリビアを美味しく頂く、というようなロック映画の正道的な楽しみ方を出来ちゃうのは勿論、青春映画としても出色!最高に爽やかな気持ちだ!
隠す
  
 
[028]リフ・ラフ
 ヒリヒリするs-iko2006-11-21
 
何というか、非常に痛々しい物語なのだけれど、優しげで。ワーキングクラスの不恰好な日常を容赦なく活写してこその痛々しげな恋愛のリアリティが凄くて、否応なしに切なくてや・・・
続きを読む
何というか、非常に痛々しい物語なのだけれど、優しげで。ワーキングクラスの不恰好な日常を容赦なく活写してこその痛々しげな恋愛のリアリティが凄くて、否応なしに切なくてやるせない気持ちになるんです。 あえてサッチャーをボロカスに言う同僚をコミカルなキャラクターとして登場させることで、政治的メッセージが息苦しくない見事な距離感を作り出している点にも注目。思えば英国人ってユーモアと風刺を同時に行うことに長けた人たちだった。モンティ・パイソンやキンクスしかり。 そういう英国の伝統に愛情を感じてしまうロックな人たちは絶対にこの映画のことを好きだと思うし、きっとその真摯な態度に共感を覚えるはず。
隠す
  
 
[029]ローカル・ヒーロー/夢に生きた男
 サントラ買いました!s-iko2006-09-18
 
本編を観てすっかりホンワカしてしまい、田舎にいった際は夜空を見上げる癖がつくなど、すっかり映画の世界観に嵌ってしまったのでした。 ここに描かれるような、都市型企業論・・・
続きを読む
本編を観てすっかりホンワカしてしまい、田舎にいった際は夜空を見上げる癖がつくなど、すっかり映画の世界観に嵌ってしまったのでした。 ここに描かれるような、都市型企業論理とそれと全く関係なくゆっくりと時間が流れる田舎の対比は身にしみるものがありました。都市でサラリーマンをやっている人間には確実に染み入るものがあるんじゃないかな。 都市に住んでいると、そこでの論理が絶対に思えてしまう危険性があるんですが、この映画はそうしたことを静かに、優しく戒めてくれます。 それ自体が自己目的化してしまったような狂信的なエコロジー運動には、やっぱりヒイてしまいますが、ここで描かれるような、生活感覚が濃厚な、真の意味で優しい環境意識には、心の底からイイなあと思えるものがあります。 しかし、音楽の美しいこと。サントラ盤を長らく探していましたが、この間中古盤屋さんで安価で見つけたので購入! ダイアストレイツ自体はあまり聴かない僕ですが、このサントラは大好きだなあ。
隠す
  
 
[030]歌え!ロレッタ愛のために
 (無題)s-iko2006-09-17
 
シシー・スペイセク、トミー・リー・ジョーンズと、いかにもアメリカ人好みのしそうな配役が映画の内容と好くマッチしていて素敵です。しかしキャスティングの話で言うと、なん・・・
続きを読む
シシー・スペイセク、トミー・リー・ジョーンズと、いかにもアメリカ人好みのしそうな配役が映画の内容と好くマッチしていて素敵です。しかしキャスティングの話で言うと、なんといっても一番注目してしまうのはザ・バンドのリヴォン・ヘルムがロレッタの父親役で出演しているということです。いかにも南部白人労働者らしい朴訥とした魅力満開の彼の演技は、ただそこにいるだけでもう雰囲気抜群なのです。リヴォンの為だけに観てもイイ! ちなみに、ロレッタを後見する役としてカントリー・シンガーのアーネット・タブが本人の役として出演しているという見所もあります。現実にロレッタは彼に非常に世話になっており、共演盤もあるくらいです。実に心温まる友情出演です。(もうだいぶおじいちゃんだったけど…。) 夫との出会い、両親との別れ、田舎からの脱出、結婚生活の悩み(14才で結婚したという)、シンガーとしての成功、と伝記物らしくテンポよく物語りは進んでいくのですが、なんといっても全編通して描かれていく、素朴な魅力が素晴らしいです。ロレッタの歌に聞かれるあの独特の溌剌とした魅力や、初々しくも切なげなトーン、そういったものが映像として裏付けられていくに従い、観ている方も自然と感情がこもってくるのが解ります。 中盤以降は、ショービジネスの多忙さと虚構性の中に悩む主人公、というミュージシャン伝記物の普遍的テーマが綴られていく一方、家族の愛を渇望する主人公、というこれもまた普遍的なテーマが扱われ、いよいよ物語りはクライマックスへ…。 そういった流れの中、最終的には原題の「Coal Miner\'s Daughter(炭鉱夫の娘)」というテーマへ帰っていく…。温かい感動に包まれます。 思うにやはりこの映画をより楽しむには、やはりロレッタ・リンの音楽を知っていた方がいいかとは思います。しかし映画として単独で観ても大変面白い作品だと思うので、カントリー音楽、南部の雰囲気など旧き好きアメリカのカルチャーに興味のある方は是非観てみて損は無いと思います。
隠す
  
 
 1 2次へ
 
 



【スポンサーリンク】



allcinema SELECTION

allcinema SELECTION