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 「savye」さんのコメント一覧 登録数(3件)rss
 コメント題投稿者投稿日
[001]ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
 それはまるで、虎が獲物を狩るような衝撃savye2013-01-27
 【ネタバレ注意】
予告編のみの前知識だけでの鑑賞。 鮮やかで独創的な映像と3Dならではの迫力のある描写。 そして最後の最後に突きつけられる胸をえぐる衝撃。 なんとういか…この映画単純に「す・・・
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予告編のみの前知識だけでの鑑賞。 鮮やかで独創的な映像と3Dならではの迫力のある描写。 そして最後の最後に突きつけられる胸をえぐる衝撃。 なんとういか…この映画単純に「すごいぞ」って短絡的だがよくよく思い出してみるとそう感じる。 物語は1人の作家が、パイというカナダに住むインド人移民の男に「奇跡の話」を聞くため彼の家に訪れるところから始まる。 いわゆる『フォレスト・ガンプ』風の語り口で、パイが自分の過去体験した回想記を延々を話していく形式で物語は進行する。 冒頭から続く可愛らしい動物たちの清清しいシーンから一転し、幼いパイは自分たちの乗る船が難破し、一人ぼっちに。 そして救命艇には虎が乗っていた…という壮絶な話に変わっていく。 後は、物語はどうやって虎に食われずに、一人と一匹、このだだっ広い大海原でサバイバルが出来るか…という話に集約される。 そして中盤〜終盤にかけては、まさにこの物語の不自然さが露呈する。 光る海と大きな鯨。ミーアキャットが沢山居る人食い島。なんというか、僕はここらへんで「なんだかなぁ」とちょっとダレて来てしまった。 しかし、その退屈は、後半パイが助けられた時に日本人の保険会社に語った「もう一つの物語」によって吹き飛ぶこととなる。 正直、冒頭の3つの宗教を同時に崇める話とか、物語を見てるとどうも絡んでこないなぁとは思っていたが、最後物凄く大きな爆弾を落とされた気分になる。 それはまさに、パイが語った後者の物語がもし本当の真実だとしたら?という仮定の元でしか推測できないが、まさに人間の醜態をまざまざと見せ付けられたパイの心境。 彼の中でどんな神をもってしてでも納得のいかない事柄、だとしたら彼はもしかして本当に自分が「神のご加護を受けた人間だ」という与太話をしたほうがいいのかも知れない…そう考えたに違いない。それを悟った瞬間、まるで虎が獲物を狩るような衝撃が走る。 まぁ結局、真実は闇の中…という感じで物語りは終わるが、僕はそこにまさに映画の根幹を見たような気がした。 日本の井筒監督は昔、「映画とはどうやって、上手に人々に納得させられるように面白い嘘を作るかだ」と…こんなニュアンスのことを話していた記憶がある。 そう、映画とはシンプルに言うと「面白い嘘」なのである。そして本当に面白い映画とは、見ている間は観客に「嘘」だと感じ取らせない力を持っている。 まさにパイは、救命艇で起きた残酷で人間の醜態を晒すような話を、面白い嘘に作り変えたのかも知れない。 だけど…バナナは科学的に言えば、浮くんだよなぁ…
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[002]テッド
 セス・マクファーレンの独壇場savye2013-01-20
 【ネタバレ注意】
ただただ頭を空っぽにして素直に楽しめる大人の娯楽作品。 その切り口はディズニー映画の冒頭のように夢や魔法に溢れているのだが、この映画が一筋縄でいかないのは、そこから・・・
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ただただ頭を空っぽにして素直に楽しめる大人の娯楽作品。 その切り口はディズニー映画の冒頭のように夢や魔法に溢れているのだが、この映画が一筋縄でいかないのは、そこから数十年経過してからの話を描いているという部分に集約される。 子供頃あんなに可愛かったテディだが…20数年後はマリファナを吸いながら下ネタばかりを繰り返すただのオヤジと化してしまう。 とにかくアクの強いキャラクター作りと、小ネタ満載の展開で一気に初めから終わりまでだーっと飽きずに観ることが出来る。根底にあるのは勿論友情や愛情といったお決まりのものなのだが、その根幹がしっかりしているおかげで最後までブレない。 そして徹底的なまでにハリウッド映画お決まりの起承転結を持ってきているので、かなり万人受けするつくりになっている。 もはやこれに関しては特に言う事も無いが、やはり日本人にとってはよく意味が分からない小ネタなんかも含まれているので、その辺の我慢は必要かも知れない。それに、最後クライマックスの盛り上げ方がちょっと単調すぎたかな、という印象がある。せっかく球場という広いロケーションを使ったのだから、もう少しハラハラドキドキする展開があっても良かった。 しかしながら、この映画の素晴らしいのはやはり、最初から最後まで徹底的に大人向け嗜好で映画を完成させた点だろう。 冒頭でも話したとおり、ディズニー映画などがやりそうな話なんだが、それをブッラックユーモア溢れる中身にしたこと(というか、全編下ネタ)。そして、俳優陣一人一人、全て手を抜かずにキャラクター作りをしているという点がかなり大きい。 しかもアカデミー俳優のマーク・ウォールバーグ、ノミニーで今乗り乗ってるミラ・クニスなどを脇に据えてるおかげで演技の面での変な危うさは一切無い。そして何よりも多才すぎる監督、兼テッドの吹き替えをこなしたセス・マクファーレンの類まれな才能には目を見張る。聞けばその多才さが評価され、今回のアカデミー授賞式のプレゼンターに抜擢されたそうで、俄然今後も目を離せない映画人の一員となった。 もし次回作を作るのであれば、もう少しシリアスな雰囲気にしてもいい気がする。 確かにコメディとしての完成度は高いが、ここにさらに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のような盛り上がるエンタメ性やスリリングさがプラスされたらもはや無敵になるであろう。
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[003]LOOPER/ルーパー
 とっても玄人好みの秀作savye2013-01-13
 【ネタバレ注意】
タイムリープが可能になった未来から、その時代の標的を過去に送り、過去(作中では現在)で暗殺する…というなんだか荒唐無稽なSF考証だが、その割にはこの作品内容はとても面白・・・
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タイムリープが可能になった未来から、その時代の標的を過去に送り、過去(作中では現在)で暗殺する…というなんだか荒唐無稽なSF考証だが、その割にはこの作品内容はとても面白く描かれている。 例えばやっていることは正直古い。過去に戻り、ターゲットが大人になる前に殺しておくとか…『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ターミネーター』で散々やり尽くしたことを、今更映画にしても…という部分があるのは否めない。 それに「タイムループが完成された未来像」というのを明確に練っていないせいで、劇中様々な疑問が浮かび上がる。 一番思うのはやっぱり「せっかく時間移動できるのに、その利用方法が殺したい人間を過去に送るだけなの?」って点だ。確かにモノローグでは未来ではタイムループは違法だって一言言ってはあるが…そんな危険を冒してでも時間移動したい人間なんて幾らでもいるだろう!と。 しかし、この作品が扱っている主題として肝心な部分が例えばSF的なアクションや、タイムループ自体を織り交ぜた謎解きとか、二転三転する展開とか、そういう小難しいものの中にあるものではなくて、人間的な善悪とか生き様とか、そういうとてもナイーブなものを中核に置いているのが評価出来る点だろう。それにより、先に述べたSF的時代考証云々の話が多少和らぐしね。 見せ方も、構成も正直そこまで上手くは無い。バイクチェイスのシーンや銃撃戦なんかも正直チープでスタイリッシュさが無い。でも、この作品にはとても意欲がある。 そしてやはり、ラストの一連の主人公の葛藤〜決断、自己犠牲で命を賭してでも守るべきものの存在があり、それに気付き自分の人生とリンクさせたあの回想シーン…ここらへんの流れは目を見張るくらいに秀逸。むしろ、この映画はそれしか無いのだけど、それだけで全てをふいにするくらいの深い意味を孕んでいる。 それは、過去の自分を殺すだけでは時代は何も変わらない、自己を犠牲にしてでも、自分の死を見せてでも悪の道に進む人間を一人でも減らさなくちゃいけないという主人公の深い信念。 冒頭のほうで高級車でスラム街を爆走してる途中に、小汚い少年の前で感慨深く主人公が考える姿などからそこらへんは伺えるわけだが、もう少しその気持ちを明確に分かりやすく観客に伝える描写を入れてもいいかな、と思った。 だけど、この作品は本当に意欲的で深い。 個人的にはこういう作品を見ている間、最後はどうなるんだろう?と考えながら見ている。 物語が進行するにつれてそのラストの予想は複数個自分の頭で用意する。そう、映画を多く見ている人間というのはそういう風に映画を鑑賞してて、最後の結末っていうのは大体その複数個の中の一つであったりする。こういう小難しい設定を用意してあるSF映画やサスペンスなどは特に、だ。 しかし、この作品のこんな結末は予想していなかった。 というか、余りにも潔くてストレートで、逆の意味で予想が難しいラスト。 そういう意味ではとても玄人向けの映画なんじゃないかと思う。
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