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マイレージ、マイライフ」に対してのコメント
  家族礼賛 幸村和 2010-08-17
  【ネタバレ注意】
煩わしい重い人間関係に縛られず身軽に生きてきてそんな生き方に疑問のなかった主人公ライアン(J.クルーニー)。 そんな彼が変化していく色々をまとめると、デジタル世代のナタリーに出会い、自分のアナログな部分に目覚めた、気の合う女性アレックスと出会った、ナタリーとのリストラ宣告行脚の旅とその旅でナタリーにアレックスに対する関わり方を責められた、妹の結婚式、といったところなんだろうけど、どれも平凡で、物語の展開も先が読めすぎるくらい読めるし、新しさを感じない、どころか使い古されたようなエピソードばかりの印象でした。 ナタリーに責められるシーンでもまるでライアンがその気になりさえすればアレックスはYesとでも言うかのような物言いにどこまで青臭いというか物事を一面でしか見てないかウンザリしつつも、まあナタリーは学生上がりだから、と思っていたら、ライアン、心に波風立ててるし。50前の男がこんな青臭い人生経験ペラペラの娘に責められてその気になるなよ。 そして妹の結婚式当日、ライアンが妹婿にした説得がすごい。「人生の副機長」?いくら方便でもちょっと陳腐なんじゃないの?と思ってたら妹婿、感動してまんまパクって妹に「僕の副機長になってくれ」…どうやらマジメに使ってる。今時こんなセリフを現代の設定で耳にするとは。家庭を築くにあたってどっちが機長とか副機長とか序列で考える時点で時代遅れも甚だしいのにいまだにマジメにこういうセリフが出るシーンに別の意味で感動。 更にアレックスの真実を知り、傷心の帰りの機内シーンも、アレックスと深い対話をすることもなしに勝手にその気になった勇み足勘違い男のトホホな失恋=平凡な展開とも思えます。それまで一人で大丈夫だもん、と意気がっていた男が、50を前にしてその気になれば出鼻をくじかれ哀れと言えば哀れですが、なんかテレビドラマで使いまくられていそうな話です。その前にアレックスという人間を知ろうとしていなかったんだろって。 更にリストラされた人々がその苦難をどう乗り越えたのか、乗り越えつつあるのかを語らせているところも気になります。 みんなが口々に言うのは「妻がいたから乗り越えられた」「子どもが支えだった」「どんな暖房器具より私を温めてくれたのは夫の腕だった」etc…なんかこういう監督の魂胆が見え見えの演出には生理的に嫌悪感を覚える。夫や妻や子どもがいりゃいいってもんじゃないだろう、とケチさえつけたくなる。あんたがただのヘソ曲がりなんだ、と言われればそれまでだけど、でもひとくちにリストラと言っても、それに遭遇した人間の数だけ辛苦があれば、乗り越え方もあるでしょうが。しかしそんな人間の多様さは無視してまるで家族がいないとリストラ(を含むつらい出来事)が乗り越えられないかのような演出。ここ、一番ムカムカしました。 まあ、そんなこんなでケチをつけまくってしまったのですが、物語の内容は平凡とはいえ、そのすすめ方は音楽をうまく使ってリズミカルで飽きない作りになっていたと思います。 特にライアンの出張の達人ぶり(荷物の詰め方、飛行機のチェックイン、チェックアウトetc)の動作はキビキビしつつ優雅でまるで社交ダンスを見ているようで引き込まれました。
  
 

 
 



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