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白いリボン」に対してのコメント
  抑圧の嵐 幸村和 2011-08-12
  【ネタバレ注意】
「ピアニスト」に続いてこの監督の作品、二作目の鑑賞です。 二作品を見てとにかく感じた言葉があって、でも単語ひとつで表してしまうのはそこから先は思考停止しそうなので、できるだけ避けたいのだけど、でもやっぱりこの監督の作品を観た感想はもうこの言葉しか思い浮かばない。それは「抑圧」。 なんなんだこの抑圧の嵐は。資本家が労働者を抑圧し、男が女を抑圧し、大人が子どもを抑圧する。大人に押さえつけられた子どもは腹の中に恐怖と憎悪を孕み、それは負のエネルギーとなって腹の中で膨れ上がり、どす黒さを増し、やがてそれは自分より更に弱い者に対する陰湿な暴力という形で産み落とされる。黒い塊を産み落とした後は一瞬の浄化が得られたような錯覚を起こすから、その浄化を味わいたくて、人は更なる暴力へと駆り立てられる…。それは大人が子どもにしたように。男が女にしたように。人間関係は抑圧、それしかないのかという陰鬱な気分になります。過剰な演出や音楽に頼ることなく、抑圧に歪む共同体の空気を余すところなく描ききっているのは、さすが。 牧師が息子を問い詰めるシーンなんか、暴力は一切ないのに息苦しいまでの緊張感と追い詰められる恐怖が伝わってきて、心を確実に蝕む心理的暴力の恐ろしさを感じました。唇を結び、堪えているのに横溢する感情で涙が頬を伝う少年の演技もすばらしい。が、「ピアニスト」同様、もう一回観たいとは思わないなあ。やっぱり希望がないと、辛いです。 ドクターが助産婦に聞くに堪えない罵倒をするシーンがあったけど(これがえげつなすぎて小学生レベルの悪口にさえ感じられて逆に笑えてくる罵倒)、同じように男性が女性を罵り倒すシーンが「ピアニスト」でもなかったか?この監督、母親とか恋人とかそういう身近な女性に同じようなエグい目に遭ったことがあるんじゃないか…?あるいは真性のサディストか、その両方か?とか、思わず頼まれもしてないのに監督の心理分析してしまったよ。なんかあるんじゃないかあ。辛い過去。
  
 

 
 



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