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キリマンジャロの雪(1952)

THE SNOWS OF KILLIMANJARO

メディア映画
上映時間114分
製作国アメリカ
公開情報劇場公開(FOX極東)
初公開年月1953/01/13
ジャンルドラマ/ロマンス
USED価格:¥ 980
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【解説】
 ヘミングウェイの原作は短篇で、キリマンジャロの麓で死にかかった作家の、過去の回想というより、断片的な記憶の甦りが妻との会話の形であっさりと綴られているのだが、それを映画は思いきり膨らませ(いわゆるヘミングウェイ的世界を観光案内風に付け足して)二時間の内容にしている。主人公ハリーはシカゴでの初恋に破れて以来、世界を放浪する身となった。パリで知り合ったモデルをするシンシア(ガードナー)との恋は熱烈だったが、家庭を持ちたがる彼女とは衝突も多く、彼女の故意の流産が原因で一旦は破局を迎える。リヴィエラでは彫刻家の伯爵夫人リズ(ネフ)と関係を持つが、これは一時の逃避、気休めにすぎなかった。スペイン内戦に義勇軍として参加、束の間のシンシアとの再会に愛は再燃するが、彼女はそこで還らぬ人となってしまう(戦場での二本の煙草にいっぺん火をつける暗喩的なラブシーンは有名だ)。その心の傷を癒したのがS・ヘイワード扮する未亡人ヘレンで、ハリーは彼女に亡きシンシアの面影を見、やがてその献身的な愛に安らぎを得て、魂の放浪に終止符を打つことになる。足の怪我から敗血症になりハリーは死を覚悟した……。三人の女優たちがそれぞれに個性を出し、これは華やかな“競艶”と呼んで良さそう。特に、ドイツ出身らしく骨格に色気のある妖婦的ムード漂うネフの存在が効いている。老匠キングの演出もいつになく若々しく、観光描写的なものは置くとしても、ドラマには、極力ヘミングウェイの硬質なタッチを出そうとそれなりに苦慮が見受けられる。
<allcinema>
評価
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【ユーザーコメント】
投稿者:sachi823投稿日:2015-07-20 12:20:21
原作はヘミングウェイの短編で心の赴くままに生きた男が
ふと感じる人生の儚さを寡黙な中に表現していましたが、
映画の中では グレゴリー・ペックは饒舌で、病気のせいもあり
あまり冴えない魅力のない男です。誠実さを絵に描いたような
優男にみえる彼にはこの役は合わなかったように思えます。
原作に他のヘミングウェイの作品を連想させるいくつかのエピソードを
挿入していて、特に女性との関わりが物語の中心になっています。
製作当時に人気の女優たちはなかなか華やかで魅力的です。
投稿者:noir fleak投稿日:2014-02-07 09:19:10
面白くない。スペイン内戦や、闘牛見物がでてきたりと、ヘミングウェーの人生の表面だけちょっとなぞったような映画作りだ。
いいのはベニーカーターとアフリカのロケ撮影。とくにベニーカーターが映画に出ているのは他に知らないから余計貴重だ。演奏もすばらしい。
ペックの治癒のためVoodoo魔術師みたいな人が来る場面があるが、これは実に印象的なシーンだ。
投稿者:gapper投稿日:2011-09-27 20:49:51
【ネタバレ注意】

 「聖処女 (1943)」、「頭上の敵機 (1949)」、「慕情 (1955)」のヘンリー・キング監督作品。

 敗血症でアフリカの地で死を向かえ、過去を回想しながら今に目覚めていく作家の話だ。
 ハリー(グレゴリー・ペック)は、叔父のビル(レオ・G・キャロル)も作家で駄文を書いていると本物の作家になれないと言われながら結局は流行作家として売れていく。
 その処女作を書いた時に出合い結婚したのがシンシア(エヴァ・ガードナー)で彼女を何時までも引きずっている。
 アフリカでの美しい風景を背景に過去の女性達を回想すると言うのが2/3を占める。
 見たDVDでは退色していてぼやけた映像だったが、それでも過去に見たアフリカの作品の中でも最も美しいのではないかという映像であった。
 回想で出てくるパリのバーやスペインのレストランなど品も良く芸術的で演奏されるジャズも素晴らしい。
 ただ、遅いリズムで起伏もなく退屈だと感じる人が多いようだ。

 叔父のビルが遺言を残すところからが、いよいよ本題となる。(82分頃)
 ここで”ルーアンへの道”と言う本のカットからサウンド・ブリッジを使いパリの酒場(Les Rats -> Emile)でのハリーの遺言を読むシーンへと繋がる。
 エミール入ると”レスター・リープス・イン”のレコードが掛かっていて以上におしゃれな感じだ。
 また、ここは過去にこだわり過去に生きている様なハリーが今にもっどていくという捩れていた過去と現在が元にもっどていく重要なシーンでもある。
 結構なテクニックを駆使しているが、遅いリズムの作品ゆえに効果が薄いように感じられる。
 叔父の謎掛けの豹のように見当違いの方向に進んでいたハリーが、それに気づき今にもっどていく。
 また、ルーアンへの道というのは、殉教者の道という意味でもあるようだ。
 上手くできてはいるのだが、感動としては薄い。
 それは、現在の妻ヘレン(スーザン・ヘイワード)との関わりが献身的であるが、それだけでシンシアのエピソードが鮮烈過ぎるかのように思う。
http://gapper.web.fc2.com/

投稿者:Katsumi_Egi投稿日:2010-07-25 00:21:36
 回想によるプロット構成がどうにも散漫、かつ展開は強引、という梗概レベルでの欠点が目立ってしまうが、しかしこれはレオン・シャムロイの色遣いを楽しむ映画だ。例えば、ベニー・カーターがアルトサックスのソロを聞かせるパリのバーのシーンなんて溜息モノです。ペックはグレーのツイードのジャケット。エヴァ・ガードナーは赤いドレスを着ている。二人が煙草に火をつけるアップカットのフィルムの触感。なんてエロティックなんだろう。或いはガードナーとの初めてのアフリカ旅行でのハンティング・シーン、キリマンジャロをバックに一行が歩いているフルショットの美しさにも打ちのめされるような感覚を覚える。また、ジョン・フォード+ロバート・サーティース、フレディ・ヤングが見せたような風景画的な画面が殆ど無いのもある種の潔さを感じる。
 女優はスーザン・ヘイワード、ガードナー、ヒルデガルド・ネフとスター女優が3人出てくるが、ガードナーが全きヒロインであり。ヘイワードもいい役だがあくまでも二番手だ。ネフは出番も見所も少ない。
投稿者:bond投稿日:2009-07-09 09:48:23
まあ、回想型ラブストーリー、エヴァいいね、今ああいう妖艶な女優はいないなー。ベニーカーター出てたのにびっくり。
投稿者:ジーナ投稿日:2009-06-09 20:55:17
アフリカ大陸に生息する動物たち、背景にそびえるキリマンジャロ山の荘厳な存在感は効果的でしたが、、とにかくダラダラしたテンポが退屈でした。
ストーリー展開に変化はあるし、場面の切り替えも多いのですが、、いかんせん50年代特有のスローなテンポが肌に合いませんでした。

ストーリーは壊疽によって死期が近づきつつある小説家が人生(女遍歴)を振り返る回顧式メロドラマです。
何がどう胸に響いたと言うエピソードも無いのですが、鑑賞後ズッシリと重みが残りました。
特に重厚な人間ドラマが展開される訳でも、ドラマチックな展開が続く訳でもなく、、サラサラと主人公の過去と現在が交錯しているだけなのに不思議な重みがあるんですよ。
小説家ヘミングウェイの自伝的作品と呼ばれた小説の映画化だから、ひとりの人生としての重みがあったんですかねぇ・・・。

グレゴリー・ペックは美しい女優陣に囲まれても病でうなされていても光り輝いておりました。
エヴァ・ガードナーの大胆さと繊細さを併せ持つキャラも魅力的でしたね。
スーザン・ヘイワード演じるキャラはたくましくて女の強さみたいなモノをヒシヒシと感じ取れる役柄でしたが、魅力という部分に関してはやはりエヴァ・ガードナーの美には見劣りしてしまいましたかね。

ひとりの女に抱いた愛、男のロマンとも言える冒険などヘミングウェイの世界が好きな方には向いている作品かもしれません。
特にヘミングウェイのファンではない私には『男も女もワガママな生き物だ』で終わりましたが(笑)
投稿者:uptail投稿日:2009-05-23 19:54:08
バーナード・ハーマン
投稿者:シネマA投稿日:2006-07-30 23:01:44
 まずヘミングウェイの原作は珠玉の短篇なので、一読をお勧めします(新潮文庫・角川文庫・岩波文庫刊)。映画を観るよりもずっと時間の節約になりますよ。映画はストーリーの枠組みだけを借りた別物です。米国のインテリはたいてい読んでいる有名な作品。映画だけ観て話をすると、おもわぬ恥を掻くかも(以下、ネタバレ含む)。

 アフリカ旅行中に予期せず瀕死に陥ったマッチョな小説家の会話と内的独白をつづった短篇小説。その内的独白の部分を映画の回想シーンにして、あれやこれやで膨らませて約2時間のメロドラマに仕立てた映画がこれ。でも、原作と異なり、内容は女性遍歴の回想ばかり。あんた、それしか無いんかい。

 劇的なエピソードの数々は、ほぼすべて脚本家のロビンソンというひとの創作らしい。シンシア(エヴァ・ガードナー)との出会い、流産の秘密、駆落ち、戦場での再会。ぜんぶ創作。だいたいシンシア本人が原作には登場しません。なんだかなあ。

 G・ペックの演技は凡庸。E・ガードナーとS・ヘイワードの熱演は空回りぎみ。H・ネフは端役にすぎない。アフリカと欧州でのロケ。大半が捨てカットになってしまった。悲しすぎる。潤沢な製作費を注ぎこんだ大作のはずが、この程度とはなあ。ヘンリー・キングにしては鈍重な演出。かったるい。B・ハーマンの音楽も冴えない。

 だけど、ペックが1本のマッチを擦って、自分と相手の女性とがそれぞれ咥えたタバコに同時に火を点ける場面が3回も反復されたのは、エロティックな隠喩として解りやすい。通俗的で巧い。はじめの2回はガードナーと、3回目はヘイワードと。

 小説の冒頭の象徴的な謎に、映画でひとつの解釈らしきものを示唆した点は興味深かったかな。たぶんにありきたりではあったけれども。

 パリの酒場のシーンで、ベニー・カーターのメロウなアルト・サックスの演奏がたっぷり映っていたのはファンにとっては見もの、聴きもの。

 とはいえ、結末を原作と正反対にしてしまったのは、ハリウッド製メロドラマの限界を露呈していますね。
投稿者:Ikeda投稿日:2003-06-13 22:54:19
前評判が高く、ヘミングウエイとグレゴリー・ペック、さらに監督のヘンリー・キング、その他のキャストにつられて見ました。然し、亡くなったペックには悪いですが、全くつまらない映画でした。見る人が見れば良かったのでしょうが、私と同じように期待はずれだった人が多かったようで、「ありゃ、なんじゃろの雪」と酷評しているのを読んだことがあります。

[2005-3-16]
上記の感想は、ペックが亡くなった時に、昭和28年8月12日に新宿の新生館でこの映画を見た時のメモを参照して投稿したものです。最近DVDで再見しましたが、矢張り私にはあまり面白くない映画でした。
監督のキングをベテランだからと言うことで、少し買いかぶっていたようで、演出も良いとは思えません。カットバックの使い方も良くなくて、その効果が見られません。脚本が悪いのかも知れませんが、色々と見せ場を作りすぎで、その為ペックがミス・キャスト気味です。
スーザン・ヘイワード、エヴァ・ガードナー、ヒルデガルド・ネフの3女優は好演で、特にスーザンは良いと思いますが、ペックの描き方が中途半端になっているため、あまり目立ちません。ただ今回、気が附きましたがベニー・カーターのサックスがかなり良い効果を出しています。
どうもヘミングウエイの小説を映画化したものは、大作の割に面白いものが無く、ハリウッド向きではないという事を改めて感じました。それは、この映画のラストシーンの貧弱さにも現れています。
【受賞履歴】
(■=受賞、□=ノミネート)
□ 撮影賞(カラー)レオン・シャムロイ 
 □ 美術監督・装置賞(カラー)Paul F.Fox装置
  Lyle Wheeler美術
  John De Cuir美術
  Thomas Little装置
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